JPS628466Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、縦面に設置されるものであつて、ゴ
ム管が外れたときまたはゴム管を取付けずにガス
コツクを開いたとき、無負荷や多量状態でガスが
流れるとそのガスの流動圧で弁体を移動させて弁
孔を閉塞してガス供給を遮断する安全弁付きガス
接続具に関する。

従来、通常のガス供給圧よりも一定以上に高圧
となつた異常ガス圧を利用して球状の弁体を押上
げて弁孔を閉塞する安全弁付ガス接続具において
は、球状の弁体の移動経路を上下方向（縦）方向
に向くように接続するのであるが、このように安
全弁付ガス接続具を特定方向に組み込み接続した
場合、ガスゴム管を接続するためのプラグの方向
が決定されてしまい、壁のコーナー部等において
はプラグにガスゴム管を接続し難くなるという問
題があつた。このような問題を解消するのに、安
全弁を組み込んだ本体（器体）に対してプラグを
回転させるようにしてガスゴム管を接続しやすく
するように構成することも考えられるが、このよ
うに、本体に対してプラグを回転させるようにし
た場合、安全弁の弁孔に対するプラグ側の位置が
変わり、このためプラグ側から本体内へと進入す
るリセツト用の解除棒の機能が果たせず、弁孔を
閉塞した弁体を外すリセツト操作を行えなくな
り、この結果、本体に対してプラグを回転自在に
するという構成を採用しえないものとなつてい
た。

本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、安全弁を有す
る本体に対してプラグを回転させることで、プラ
グへのガスゴム管の接続をこれを折つたり曲げた
りすることなく楽にかつ安全に接続することがで
きるものでありながら、即ち本体に対してプラグ
をその周りに回転させるという構成を採用しなが
ら、本体側の安全弁の弁孔を閉塞した弁体をプラ
グ側に挿入された解除棒にてリセツト操作を行う
ことができる安全弁付きガス接続具を提供するこ
とにある。

本考案の安全弁付きガス接続具は、ガス供給経
路内に設けた球状の弁体１を一定以上のガス流動
圧にて弁体１の重力に抗して上昇転動させて弁孔
２を閉塞してガス供給を遮断する安全弁付きガス
接続具において、軸芯を略水平横方向にした横円
筒状の器体３の周壁にプラグ４を器体３の周りに
回転自在に設け、プラグ４へのソケツト５の接続
で器体３側に移動し且つソケツト５を外すことに
より元に戻る解除棒６をプラグ４から器体３内に
向けて突出するとともに器体３に対して回転する
プラグ４側に解除棒６を設け、器体３内に軸芯を
略水平横方向にした中空円盤状の安全弁器体７を
回転子８を介して回転操作自在に遊嵌し、安全弁
器体７の外壁のうち円盤外縁側で器体３の軸芯か
ら偏位した外壁部分に弁孔２を穿設し、安全弁器
体７内に多流量状態のガス圧にて弁孔２を塞ぐ弁
体１を転動自在に封入し、解除棒６にソケツト５
を外した状態で弁孔２に対向して弁体１を弁孔２
から外して安全弁器体７内に戻すことができる弁
体押え部９を一体に形成して成ることを特徴とす
るものであり、このように構成することによつて
上記目的を達成したものでる。以下、本考案を図
示の実施例に基づいて詳述する。安全弁付きガス
接続具Ａは器体３内に安全弁Ｂを納入して形成さ
れてある。器体３は横円筒状となつていて、器体
３外周から器体３の軸方向と直角方向にプラグ４
を突出させてある。器体３の一端にはパツキン１
０を介してキヤツプ１１が回転自在に外嵌されて
あり、プラグ４はこのキヤツプ１１に一体的に取
着されてある。また器体３の他端よりの周壁から
はガス流入筒部１２を連出してある。プラグ４の
先端の出口１８の内部側には鋭角突起を周設して
受座１９を形成してあり、受座１９に対向するよ
うに内部には栓体１３を配設してあつて、栓体１
３の先端面に周設したパツキン１４が受座１９に
密着し得るようになつている。栓体１３と基部側
との間にはばね１７を介装してあつて、栓体１３
にて出口１８を閉塞する方向に付勢してある。栓
体１３から器体３内に向けて解除棒６を突出して
ある。そしてプラグ４の器体３の周りを器体３の
軸心を中心に回転させれば解除棒６も一体的に回
転する。安全弁Ｂは中空円盤状の安全弁器体７内
に球状の弁体１を転動自在に封入してある。安全
弁Ｂは器体３内に入れられてあり安全弁器体７は
器体３内で鉛直面内で回転自在としてある。安全
弁器体７のうち解除棒６側の壁面には器体３の軸
心から偏位させて弁孔２が穿孔されてある。８は
回転子であつて、器体３の他端にパツキン２０を
介して回転自在に遊嵌されてあつて、連動体２１
にて安全弁器体７に一体化されてある。そして回
転子８を回転させて安全弁器体７の回転操作を可
能にしてある。したがつて安全弁付きガス接続具
Ａを縦壁に取付けた状態では弁孔２が常に上にく
るようにできる。また回転子８は器体３にきつい
めに遊嵌してあつて、ドライバービツト２２など
にて大きな力で回転する必要がある。その為回転
子８の外側端面にはビツト挿入溝２３が形成され
てある。これに較べて上記キヤツプ１１は器体３
に緩いめに遊嵌してあつてプラグ４の向きが素手
で容易に変えられるようにしてある。２４は回転
子８の外側端面に記入された矢印であつて、先端
が弁孔２に対応させてあり、これを目印にして弁
孔２を容易に上に位置させられるようにしてあ
る。９は上記解除棒６のうち器体３内に位置する
先部に形成された弁体押え部であつて、栓体１３
に伴う解除棒６の往復動により安全弁器体７に摺
動して往復動するものである。そして第２図のよ
うに弁孔２を解除棒６の移動軌線に対応させた状
態で、且つソケツト５を外して栓体１３を受座１
９に係止させた状態で弁孔２と対向する解除棒６
の部位から弁体押え部９を突設してある。第３図
はソケツト５とその接続状態を示してあり、この
ときは栓体１３はばね力に抗してソケツト５の押
し棒５ａに押されて移動し、それに伴い解除棒６
の弁体押え部９は弁孔２から離間する。そしてガ
ス流入筒部１２から器体３内に流入してくるガス
は一旦安全弁器体７内に入つたのち弁孔２および
プラグ４を通つ流出するものであり、また多流量
のガスが流れたりすると弁体１が転動して第３図
の想像線で示すように弁孔２を塞ぐようになつて
いる。第４図および第５図はかかる閉塞状態の弁
体１を弁孔２から解除するリセツト動作を示して
ある。第５図のようにソケツト５を接続してガス
を流し、多流量状態になると弁体１は想像線のよ
うに弁孔２を塞ぐ。次にソケツト５を外すと第４
図のように解除棒６が元に戻つて弁体押え部９に
て弁体１を矢印のように安全弁器体７内に落下さ
せる。尚、図中２５は解除棒６から両側に分岐し
た枝であつて、枝２５の先端にも弁体押え部９が
形成されてある。第６図および第７図はプラグ４
を回転させて弁孔２が解除棒６の移動軌線上から
外れたときのリセツト動作を示してある。第６図
のようにソケツト５を接続してガスを流し、安全
弁Ｂが作動して弁体１が弁孔２を塞いだのち、第
７図のようにソケツト５を外す。このときには弁
体押え部９は弁孔２とは一致しない。そこで第７
図の矢印のようにプラグ４を回転させていずれか
の弁体押え部９にて弁体１を解除する。またプラ
グ４が回転できないときには回転子８にて安全弁
器体７を回動させて弁孔２の移動により解除棒６
のいずれかの弁体押え部９に一致させるようにす
る。２６は解除棒６をプラグ４方向にばね付勢す
る補助ばねであつて、解除棒６を器体３内周壁と
の間に介在させてある。３２は回転子８を任意の
回転位置に保持する為のねじであつて、器体３の
ねじ孔３４に螺着されてある。そしてねじ３２を
緩めて回転子８を回転させ、次にねじ３２を締付
けて回転子８外周に凹設された環状の抜け止め溝
３３の底部に圧接する。３５は器体３の一端外周
に形成される環状の抜け止め溝である。

本考案は叙述のように、軸芯を略水平横方向に
した横円筒状の器体の周壁にプラグを器体の周り
に回転自在に設けてあるから、器体をその円筒軸
芯が略水平横方向に向くようにして、器体内の安
全弁器体の弁孔が上になるように縦向きにしてそ
の姿勢を特定して取付けた場合にも、横円筒状の
器体に対してプラグを回転させることで、プラグ
をガスゴム管が接続されたソケツトを接続しやす
い向きに変更させることができ、ガスゴム管を曲
げたり折つたりすることなくソケツトをプラグに
接続することができるという利点を有するもので
ありながら、特に本考案においては、プラグへの
ソケツトの接続で器体側に移動し且つソケツトを
外すことにより元に戻る解除棒をプラグから器体
内に向けて突出するとともに器体に対して回転す
るプラグ側に解除棒を設け、器体内に軸芯を略水
平横方向にした中空円盤状の安全弁器体を設け、
安全弁器体の外壁のうち円盤外縁側で器体の軸芯
から偏位した外壁部分に弁孔を穿設し、安全弁器
体内に多流量状態のガス圧にて弁孔を塞ぐ弁体を
転動自在に封入し、解除棒にソケツトを外した状
態で弁孔に対向して弁体を弁孔から外して安全弁
器体内に戻すことができる弁体押え部を一体に形
成することで、器体に対してプラグを回転させた
といえども、その器体に対するソケツトの回転位
置を元に戻すことで、解除棒の弁体押え棒を弁孔
に対向させて弁孔を閉塞している弁体を外してリ
セツトを行うことができ、加えて、安全弁器体を
回転子を介して回転操作自在に遊嵌してある故、
例えば器体に対してプラグの戻し回転が困難な場
合においては、安全弁器体を器体に対して回転さ
せることで、プラグ側の解除棒に対して安全弁器
体を回転させてのリセツトを行うことができ、ど
のような取付け状況においてもリセツトを行うこ
とができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本考案の実施例の正面図および
側面図、第２図は同上の断面図、第３図は同上の
動作説明図、第４図ａ，ｂは同上のソケツト接続
前の解除棒の動作を示す正面図および断面図、第
５図ａ，ｂは同上のソケツト接続後の解除棒の動
作を示す正面図および断面図、第６図および第７
図は同上のプラグを回転させた状態での動作説明
図であつて、１は弁体、２は弁孔、３は器体、５
はソケツト、６は解除棒、７は安全弁器体、８は
回転子、９は弁体押え部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス供給経路内に設けた球状の弁体を一定以上
   のガス流動圧にて弁体の重力に抗して上昇転動さ
   せて弁孔を閉塞してガス供給を遮断する安全弁付
   きガス接続具において、軸芯を略水平横方向にし
   た横円筒状の器体の周壁にプラグを器体の周りに
   回転自在に設け、プラグへのソケツトの接続で器
   体側に移動し且つソケツトを外すことにより元に
   戻る解除棒をプラグから器体内に向けて突出する
   とともに器体に対して回転するプラグ側に解除棒
   を設け、器体内に軸芯を略水平横方向にした中空
   円盤状の安全弁器体を回転子を介して回転操作自
   在に遊嵌し、安全弁器体の外壁のうち円盤外縁側
   で器体の軸芯から偏位した外壁部分に弁孔を穿設
   し、安全弁器体内に多流量状態のガス圧にて弁孔
   を塞ぐ弁体を転動自在に封入し、解除棒にソケツ
   トを外した状態で弁孔に対向して弁体を弁孔から
   外して安全弁器体内に戻すことができる弁体押え
   部を一体に形成して成る安全弁付きガス接続具。