JPS628171Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、トラツク等に使用される自動車用ド
アの改良に関する。

自動車のドアウインドウ越しの側方直接視界を
向上させるには、ドア本体の上端縁、つまり、ド
アのウエストラインを低下させることが有効であ
る。ところが、従来ではドアインサイドハンドル
及びドアウインドウのレギユレータハンドル等を
ウエストラインよりはるかに下方に装着していた
ので従来のドア本体をそのまま上下方向に圧縮し
た場合は前記ハンドル類がシートより下方に位置
してハンドルの操作性が悪くなる欠点がある。

又、運転室内の安全性を向上させるには、ドア
内面の突起物をなくすことが有効であるが、殊に
ドア本体の前部に透視窓又はドアポケツト等を設
けようとすると前記ハンドルの取付位置が制約さ
れるのでこれをドア内面に埋め込むことが不可能
になつてしまう。

本考案は上記に鑑みてなされたものであつて、
ドアのウエストラインを下げてドアウインドウ越
しの側方直接視界を向上させようともドアインサ
イドハンドル等の操作性を良好に保持できると共
に、アームレストを前記ハンドル等のプロテクタ
及びハンドルから各作動機器に至るリンケージ等
のカバーとして利用することにより、各部品を実
質的に埋め込んで運転室内の安全性を向上させる
と共に、リンケージ等の調整作業等をも行い易く
することを目的とする。

以下に本考案を図示された実施例について説明
する。

インナパネル１とアウタパネル２とで形成した
ドア本体３には、ドアサツシ４を装着してドアウ
インドウ５を形成し、このドアウインドウ５をセ
ンターサツシ６によつて前部ウインドウ５ａと後
部ウインドウ５ｂとに画成する。前部ウインドウ
５ａにはガラスが嵌着固定されるが、後部ウイン
ドウ５ｂにはガラス７を昇降開閉自在に装着す
る。８はウエストラバーである。

又、前記ドア本体３の後端中央部にはドアロツ
ク（作動機器）９を装着し、このドアロツク９に
リンケージ（連動部材）１０を介して連動させた
ドアインサイドハンドル（操作機器）１１を前記
センターサツシ６より後方のドア本体の上端部に
設ける。そして、センターサツシ６の直後上端部
分にはレギユレータハンドル（操作機器）１２を
装着すると共に、前記リンケージ１０のドア本体
上部に位置する部分を、インナパネル１の上端部
室内側に配設し、かつ、インナパネル１の室内側
に固定され、かつ、アームレスト機能を有する形
状に形成されたカバー１３で前記両ハンドル１
１，１２及びリンケージ１０のインナパネル１の
上端部室内側に配設された部分を覆うことによ
り、両ハンドル１１，１２をカバー１３内に実質
的に埋め込んでいる。尚、これら両ハンドル１
１，１２を運転室側から操作できることはもちろ
んである。１４はレギユレータハンドル１２で操
作されるウインドウレギユレータ、１５はドア内
張り、１６はドアポケツトであるが、ドアが助手
席側のドアである時はドアポケツト１６に代えて
透視窓を設ければ側方の直接視界をより拡大でき
る。１７はカバー１３に形成したプルハンドルで
ある。

上記の構成において、ドアインサイドハンドル
１１及びレギユレータハンドル１２はドア本体３
の上端部室内側に装着したカバー１３に実質的に
埋め込み装着されているので、ドア室内側の突起
がなくなる。又、従来のようにドア本体３にハン
ドル類を埋め込む必要性がなくなるために、イン
ナパネル１の成型を容易化できると共に、ドア本
体の厚さを薄くでき、延いては車室内の容積を拡
大して居住性を向上できる。

更に、ドアインサイドハンドル１１及びレギユ
レータハンドル１２等をインナパネル１の室内側
に装着できるので、これらハンドルの取付作業性
及びリンケージ１０等の調整を容易化できる。

上記実施例では、ドアウインドウを手動で開閉
操作するようにしたものであるが、パワーウイン
ドウである場合は第５図に示すように、レギユレ
ータハンドルに代えてパワーウインドウスイツチ
１８をカバー１３に装着すれば良い。

以上説明したように本考案によればアームレス
ト機能を兼ね備えたカバーをインナパネルの上端
部室内側に装着し、ドア及びドアウインドウの操
作機器及び該操作機器と作動機器とを連動させる
連動部材の少なくとも一部を前記カバーで被覆し
た構造としたことにより、カバー部分に操作機器
が集中配設されることになる。従つて、ドアのウ
エストラインを下げてドアウインドウ越しの側方
直接視界を向上させようともドア及びドアウイン
ドウの開閉操作性が損われるおそれがなくなる。
又、リンケージ等の連動部材の少なくとも一部を
インナパネル室内側に装着できるため該部材の組
付作業性及び調整作業性を著しく向上できると共
に、ハンドル等のプロテクタ及びリンケージ等の
カバーを別部品で用意する必要がなくなつてドア
の製造コストを低減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すドアの内側面
図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は第
１図のＢ−Ｂ断面図、第４図は要部の斜視図、第
５図は本考案の他の実施例を示す要部の斜視図で
ある。 ３……ドア本体、５……ドアウインドウ、５ａ
……前部ウインドウ、５ｂ……後部ウインドウ、
６……センターサツシ、７……ガラス、９……ド
アロツク、１０……リンケージ、１１……ドアイ
ンサイドハンドル、１２……レギユレータハンド
ル、１３……カバー、１４……ウインドウレギユ
レータ、１７……プルハンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアウインドウがセンターサツシによつて前部
   ウインドウと後部ウインドウとに画成され、後部
   ウインドウに昇降開閉自由にガラスを装着した自
   動車用ドアにおいて、ドア及びドアウインドウの
   操作機器を前記センターサツシより後方にあつて
   インナパネルとアウタパネルとで形成されるドア
   本体の上端部に配設すると共に前記操作機器と作
   動機器とを連動させる連動部材の少なくとも一部
   を、インナパネルの上端部室内側に配設し、かつ
   インナパネルの室内側に装着されアームレストの
   機能を有する形状に形成されたカバーで前記操作
   機器及び前記連動部材のインナパネル上端部室内
   側に配設された部分を被覆した構造としたことを
   特徴とする自動車用ドア。