JPH0224650Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は車両用ドアの改良に関する。

（従来の技術とその解決すべき課題） 一般に車両用のドアは第１図のように構成さ
れ、パネル部１の内部にはウインドレギユレータ
機構のほか、ドアロツク機構が組み付けられてい
る。

このうち、ドアロツク機構は、ドアを閉めると
ドアロツクのピニオンがストライカとかみ合つて
ロツクされ、ドアハンドルを操作するとロツクが
外れてドアが開けられるようになつている。

ドアハンドルはドアのアウトサイドとインサイ
ドとにあり、インサイドハンドル２は座つたまま
操作できるようにリモートコントロール方式が採
用され、走行中にハンドルを触つてロツクが外れ
るのを防ぐため、この場合レバー３を回転させて
ラチエツトのかみ合いを保持するようになつてい
る。

インサイドハンドル２とロツクレバー３はエス
カツシヨン４を介しトリムボード５に取り付けら
れ、パネル部１の内部で各々ドアロツク機構に連
係される（実開昭57−191619号公報参照）。

ところで、このような従来のドア構成による
と、エスカツシヨン４には第２図のようにレバー
３（第１図参照）やインサイドハンドル２の動き
を許容するための隙間６が形成されているため、
車両の走行中にこのエスカツシヨン４の隙間から
車内へと隙間風が吹き込んでくるという問題があ
つた。

この考案はこのような問題を解決することを目
的としている。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するためにこの考案は、インサ
イドパネル及びトリムボードと、これに装置され
るインサイドハンドルとの隙間を操作可能に塞ぐ
弾性部材を、インサイドハンドルの車室内への露
出部分を当該露出部分の形状に沿つて覆うカバー
状に形成し、かつトリムボードの化粧表皮との一
体成形部材として設けた。

（作用） 上記構成においてはインサイドハンドルとトリ
ムボードの化粧表皮とが一体的に覆われるので隙
間風の侵入が確実に防止される。また、この弾性
部材はインサイドハンドルの車室内への露出部分
の形状に沿つて形成してあるのでドアハンドルは
何の支障もなく操作することが可能である。

（考案の実施例） 以下、この考案の実施例を第３図、第４図に基
づいて説明する。

図中５はトリムボード、３はトリムボード５の
切欠部７に配設したロツクレバー、２は同じく切
欠部７に配設したインサイドハンドルである。

インサイドハンドル２は、第４図のようにパネ
ル部１の内部でドアロツク機構に連係される。

８はインサイドハンドル２をピン１４を中心に
回動自由に支持するハンドル取付ベース部材、９
はインサイドハンドル２をロツク機構に連係する
リンケージを示す。

そして、インサイドハンドル２とトリムボード
５との隙間６Ａは弾性部材１０により操作可能に
塞がれる。

この場合、弾性部材１０はトリムボード５の化
粧表皮１１に一体成形され、インサイドハンドル
２の背面に手を回す空間１２を形成しつつ、イン
サイドハンドル２の車室内に露出した部分である
ハンドル本体２Ａの形状に沿つてこれをすつぽり
と包み込むようになつている。そして、弾性部材
１０はインサイドハンドル２の操作に伴う伸縮を
吸収するために、部分的に蛇腹１３が形成されて
いる。

なお、ロツクレバー３とトリムボード５との隙
間６Ａを、図示しないが、インサイドハンドル２
の場合と同じく上記弾性部材１０で回転可能に塞
がれている。

このようにトリムボード５とインサイドハンド
ル２及びロツクレバー３との隙間６Ａを弾性部材
１０により塞ぐようにしたので、インサイドハン
ドル２及びロツクレバー３の操作性を害すること
なく、隙間（トリムボード５の切欠部７）６Ａか
らの隙間風の吹き込みを完全に防止することがで
きる。

（考案の効果） 以上のとおり、この考案によればインサイドパ
ネル及びトリムボードと、これに装着されるイン
サイドハンドルとの隙間を操作可能に塞ぐ弾性部
材を設けたので、前記隙間からの隙間風の吹き込
みが防止されるという効果が得られる。

特に、この考案では隙間を塞ぐ弾性部材をイン
サイドハンドル本体を覆うカバー状に形成すると
ともに化粧表皮と一体成形したので、インサイド
ハンドルの操作性に影響を及ぼさずにその周辺か
らの隙間風の侵入を確実に防止でき、またその機
能をインサイドハンドル等の位置ずれや取付誤差
にかかわらず維持することができるという利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置のドアの斜視図、第２図はそ
のＡ−Ａ線断面図、第３図はこの考案の実施例を
示すドアの斜視図、第４図はそのＢ−Ｂ線断面図
である。 ２……インサイドハンドル、３……ロツクレバ
ー、５……トリムボード、６Ａ……隙間、１０…
…弾性部材、１１……化粧表皮、２Ａ……インサ
イドハンドル本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両用ドアにおいて、インサイドパネル及びト
   リムボードと、これに装置されるインサイドハン
   ドルとの隙間を操作可能に塞ぐ弾性部材を、イン
   サイドハンドルの車室内への露出部分を当該露出
   部分の形状に沿つて覆うカバー状に形成し、かつ
   トリムボードの化粧表皮との一体成形部材として
   設けたことを特徴とする車両用ドア。