JPS627173B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS627173B2
JPS627173B2 JP59173168A JP17316884A JPS627173B2 JP S627173 B2 JPS627173 B2 JP S627173B2 JP 59173168 A JP59173168 A JP 59173168A JP 17316884 A JP17316884 A JP 17316884A JP S627173 B2 JPS627173 B2 JP S627173B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
shows
sulfuric acid
melting point
absorption spectrum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP59173168A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6153220A (ja
Inventor
Shun Takeo
Hisao Yamamoto
Hisao Kato
Nobuhiro Watanabe
Minoru Kamimura
Terukazu Uchida
Yoshitada Mori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAISERU KAGAKU KOGYO KK
SATSUHORO BIIRU KK
Original Assignee
DAISERU KAGAKU KOGYO KK
SATSUHORO BIIRU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DAISERU KAGAKU KOGYO KK, SATSUHORO BIIRU KK filed Critical DAISERU KAGAKU KOGYO KK
Priority to JP59173168A priority Critical patent/JPS6153220A/ja
Priority to US06/765,007 priority patent/US4762825A/en
Priority to CA000488575A priority patent/CA1282779C/en
Priority to KR1019850005958A priority patent/KR870001930B1/ko
Priority to EP85110439A priority patent/EP0172559B1/en
Priority to DE8585110439T priority patent/DE3581981D1/de
Publication of JPS6153220A publication Critical patent/JPS6153220A/ja
Publication of JPS627173B2 publication Critical patent/JPS627173B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H3/00Compounds containing only hydrogen atoms and saccharide radicals having only carbon, hydrogen, and oxygen atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/715Polysaccharides, i.e. having more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic linkages; Derivatives thereof, e.g. ethers, esters
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/04Immunostimulants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
    • C08B37/0006Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid
    • C08B37/0009Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid alpha-D-Glucans, e.g. polydextrose, alternan, glycogen; (alpha-1,4)(alpha-1,6)-D-Glucans; (alpha-1,3)(alpha-1,4)-D-Glucans, e.g. isolichenan or nigeran; (alpha-1,4)-D-Glucans; (alpha-1,3)-D-Glucans, e.g. pseudonigeran; Derivatives thereof

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規多糖体RON物質、その製造法お
よびそれを有効成分とする抗腫瘍剤、免疫調節剤
および感染症予防治療剤に関し、詳しくは優れた
抗腫瘍活性、免疫調節活性および感染防御活性を
有する新規多糖体RON物質と、米糠を原料とし
て当該物質を抽出、精製する当該物質の製造法に
関する。 かつて、穀粒、豆粒等あるいはこれらの表層部
を原料として生理活性を有する物質を製造する方
法が提案されているが、これらの方法は収得量が
非常に少ない、毒性がみられる等の問題点があ
る。 本発明はこれらの問題点を解消すべく鋭意研究
を続けた結果なされたものである。 本発明の多糖体RON物質は米糠を熱水処理し
て得られる抽出液に極性有機溶媒を加えるか、あ
るいは塩析剤を加え、生じた沈でんを分取したの
ち水に溶解し、必要に応じて除蛋白操作、その他
の精製処理を行なうことによつて製造することが
できる。 本発明に用いられる原料米糠は通常の精米にお
いて発生する米糠であり、当該米糠の発生源であ
る玄米の品種、産地および精白歩留等を問わない
が、この原料米糠からの多糖体RON物質の抽
出、精製に先立つて当該原料中に混在する砕米等
は可及的に除去し、洗浄することが望ましい。ま
た、米糠油を抽出した後の残渣である脱脂糠等の
ように、他の目的に使用された後の米糠であつて
も本発明に使用することができる。 米糠の抽出液は、米糠を熱水処理することによ
り得られる。熱水処理は米糠に対し2〜100倍
量、好ましくは5〜10倍量の水を加え、0〜90
Kg/cm2、好ましくは0〜5.0Kg/cm2の圧力、50〜
300℃、好ましくは100〜150℃の温度で10分ない
し24時間、好ましくは0.5〜5時間抽出を行な
う。実用上は0〜3.0Kg/cm2の圧力、100〜140℃
の温度で1〜5時間の熱水処理が適当である。 熱水処理により得られた抽出液は濾過あるいは
遠心分離等の操作によつて固形分と分離し、必要
に応じて適当な手段、たとえば減圧濃縮、限外濾
過等の手段を単独もしくは組合せて行ない適当量
まで濃縮する。 この抽出液に対して水に可溶な極性有機溶媒も
しくは塩析剤を加え、生じた沈でんを分取するこ
とによつて多糖体RON物質を含む画分を得るこ
とができる。ここで用いる極性有機溶媒として
は、たとえばメタノール、エタノール、プロパノ
ール、アセトン等がある。極性有機溶媒の使用量
は抽出液中における目的物質の含有量等を考慮し
て決定するが、エタノールを用いる場合を例にす
ると、エタノール濃度が30〜50%(V/V)にな
るように添加すればよい。なお、生じた沈でんは
前記エタノール等の有機溶媒で洗浄することが好
ましい。一方、塩析剤としては塩化ナトリウム、
硫酸アンモニウム、塩化カリウム等があり、通常
は熱水抽出液に対し塩析剤が飽和度0.5〜1にな
るまで加えて沈でんを生成せしめる。 本発明では、極性有機溶媒もしくは塩析剤を熱
水抽出液に加える前あるいは上記の如くこれら物
質を添加して沈でんを生成せしめ、次いで水に溶
解した後に、必要に応じて除蛋白処理、その他の
精製処理および粉末化処理を単独であるいは適宜
組合せて行なうことができる。除蛋白処理や精製
処理としては種々の操作を適用することができ
る。たとえば多糖体RON物質を含有する溶液に
澱粉分解酵素および/または蛋白分解酵素を併用
させて混在している澱粉、蛋白質などの不純物を
低分子化する。低分子化されたものは後の精製工
程で除去される。 他の除蛋白処理および精製処理として、前記多
糖体RON物質含有水溶液に塩酸、タンニン酸、
トリクロル酢酸などの無機酸あるいは有機酸を
0.1〜10%、好ましくは3〜5%程度加え、沈で
んが生成したならば、濾過、遠心分離等の操作に
より除き、続いて残存する酸、無機イオンおよび
低分子区分を流水または蒸留水中で1〜3日透析
する方法、セバーク法、イオン交換処理方法、分
画分子量10000〜100000の膜を使用する限外濾過
方法、ゲル濾過、遠心分離、活性炭処理、濃縮等
を単独であるいは組み合わせて適用して分画除去
して精製する。また、セバーク法を適用して除蛋
白することもできる。さらに、酸や酵素等による
低分子化処理を適用することもできる。 上記したプロテアーゼまたは酸処理またはセバ
ーク法により多糖体RON物質に夾雑した蛋白質
の大部分は除去される。 上記した有機溶媒による洗浄、酵素処理、除蛋
白、イオン交換処理、限外濾過、ゲル濾過、遠心
分離、活性炭処理および濃縮等の精製処理は、そ
の操作順序、組み合わせ方などに制限はなく必要
に応じて単独もしくは2種以上を組み合わせて適
用すればよい。 前記の操作により精製された高分子の多糖体
RON物質を含む水溶液を陰イオン交換体である
アンバーライトIR−4B、DEAE−セフアロー
ズ、DEAE−セルロース等を充填したカラムにか
けたとき吸着されずに溶質される画分を集めて凍
結乾燥、噴霧乾燥、極性有機溶媒による沈でんな
どを行なつて白色粉末状の多糖体RON物質を得
ることができる。 このようにして得られた多糖体RON物質は次
のような理化学的性質を有している。 繰返し単位(−6G)−(但し、Gはα−D−グル
コピラノシル基を示す。)を有する。透析膜を通
過しない(したがつて、分子量は約1万以上であ
ると認められる。)。有機溶媒、たとえばアルコー
ル、アセトン、ヘキサン、ベンゼン、酢酸エチ
ル、リグロイン、四塩化炭素、クロロホルム、エ
ーテル等に不溶であるが、水、ジメチルスルホキ
シド、ホルムアミド等には可溶である。また、本
物質の1%水溶液のPHは中性である。本物質は一
定の融点を示さず、220℃で褐変し、280℃で黒変
して炭化が起る。後記製造例による本物質の元素
分析の結果は炭素40.4〜42.4%、水素5.8〜6.4
%、灰分3.1〜3.3%で、1%水溶液の呈色反応は
アンスロン硫酸反応、フエノール硫酸反応および
クロモトロープ硫酸反応が陽性であり、ビユーレ
ツト反応、ローリー・フオーリン反応、エルソ
ン・モルガン反応およびヨード反応がそれぞれ陰
性であつた。また、本物質の比旋光度は〔α〕20
=+142゜〜+145゜(H2O)で、無機質について
は主としてSi、P、K、Na、Ca、Mg、Clなどが
含まれていることを確認した。これら元素は
RON物質をセフアローズCL−6B(フアルマシア
製)にてゲル濾過したとき、糖成分と挙動を共に
し、ボイドボリユームに現われることから考え
て、無機質として単独でRON物質に夾雑してい
るのではなく、RON物質の骨格成分に化学的に
結合して存在しているものと推定される。 さらに、本物質の1%水溶液に1N硫酸になる
ように硫酸を加え、100℃で3時間加水分解を行
ない、次いで炭酸バリウムを加えて中和した後の
上清液はモーリツシユ反応、アンスロン硫酸反
応、トリプトフアン硫酸反応、システイン硫酸反
応、クロモトロープ硫酸反応等はいずれも陽性で
あつた。ビユーレツト反応、ニンヒドリン反応、
ローリーフオーリン反応等は陰性であつた。 また、RON物質の硫酸およびギ酸による完全
加水分解物の薄層クロマトグラフイーを下記の4
種類の展開溶媒で展開したところ、いずれもグル
コース以外の糖スポツトを検出しないので、本物
質はグルコースのみを構成糖とする多糖であるこ
とが判明した。 (1) 酢酸エチル:メタノール:酢酸:水 65:15:10:10 (2) 酢酸エチル:イソプロパノール:水 65:23:12 (3) イソプロパノール:ピリジン:水:酢酸 8:8:4:1 (4) n−ブタノール:ピリジン:水 6:4:3 さらに、本物質は第1図に示す紫外部吸収スペ
クトル、第2図に示す赤外部吸収スペクトルおよ
び第3図に示す13C−NMRスペクトルを示す。こ
れらのスペクトルの解析と比旋光度の結果から、
α結合の存在が推定される。また、本物質が透析
膜を通過せず、セフアローズCL−6B(フアルマ
シア製)のゲル濾過でボイドボリユームに現われ
る点から、本物質はグルコースを唯一の糖構成成
分とする多糖体であると認められる。 また、RON物質は過ヨウ素酸酸化実験により
グルコース残基1個当り約1.95モルの過ヨウ素酸
を消費し、約0.97モルのギ酸を生ずること、スミ
ス分解を行なつた溶液をペーパークロマトグラフ
イーで分析すると多量のグリセリンを検出するこ
と、メチル化糖のペーパークロマトグラムから
2・3・4−トリメチルグルコースのみを検出す
ること等の実験結果から考えて、本物質は1→6
グルコシド結合の直鎖から成る多糖であることが
推定される。さらに、RON物質を13C−NMRで解
析したスペクトルから本物質はα1−6グルコシ
ド結合のみから成る直鎖のα1→6グルカンであ
ることが確認された。さらに微細な構造を検討す
るために、ガスクロマトグラフイー分析を行なつ
たところ、約5%の2・4−ジメチルグルコース
が検出されたことから、少量の3・6位分岐が存
在することが判明した。 本発明により得られる多糖体RON物質は、抗
腫瘍活性、免疫調節活性、感染防御活性等の種々
の生理活性を有していることが判明した。以下に
それぞれの生理活性についてその検定法および後
述する製造例1で得られた多糖体RON物質を投
与した実験での検定結果について詳述する。 (1) 抗腫瘍活性について (イ) 同系腫瘍メス−Aに対するRON物質の腹
腔投与の効果 6週令メス、平均体重20gのBALB/C−
CRJマウスに1週間、同系のマウスの腹腔内
で継代した癌細胞メス−Aをマウス1匹当り
1×105個を腹腔内に移植し、対照群20匹
(1群)、試験群各10匹(3群)の計4群に分
けた。癌細胞を移植した翌日から連続5日
間、試験群には生理食塩水に溶解したRON
物質をマウス1匹の体重1Kg当り各10、30、
100mgを0.1mlずつ腹腔内に投与し、対照群に
は同様にして生理食塩水のみを投与した。以
後、生存日数を観察し、延命効果を次式によ
り算出した。 延命率(%)=試験群の平均生存日数/対照群の平均
生存日数×100 (ロ) 同系腫瘍メス−Aに対するRON物質の経
口投与の効果 6週令メス、平均体重20gのBALB/C−
CRJマウスに1週間、同系のマウスの腹腔内
で継代した癌細胞メス−Aをマウス1匹当り
1×104個を右腋下皮下に移植し、対照群20
匹(1群)、試験群各10匹(3群)の計4群
に分けた。癌細胞を移植した翌日から連続10
日間、試験群には生理食塩水に溶解した
RON物質をマウス1匹の体重1Kg当り各
10、30、100mgを0.2mlずつ経口ゾンデを用い
て胃内に投与し、対照群には同様にして生理
食塩水のみを投与した。癌細胞を移植してか
ら35日後に各マウスを屠殺し、増植した腫瘍
を切り出し重量を測定した。なお、阻止率は
次式により算出した。 阻止率(%) =(1−試験群の平均腫瘍重量/対照群の平均腫瘍重
量)×100 上記(イ)、(ロ)の方法により検定したRON物質
の抗腫瘍効果は下表の通りであつた。
【表】 上表より明らかなように、腹腔投与、経口投
与ともにマウス体重1Kg当り30mg付近を至適投
与量としてRON物質は強い抗腫瘍活性を有し
ていることが判明した。 その他にRON物質は同系腫瘍ルイス肺癌、
メラノーマB−16、同種腫瘍ザルコーマ180、
エールリツヒ腫瘍等に対し、投与量10〜100
mg/Kgの範囲で腹腔投与または経口投与により
腫瘍阻止率30〜70%の効果が確認されている。
また、RON物質を適当なプライマーと組合せ
てマウスに投与すると、その血清中に−929細
胞に対する細胞傷害活性やMeth−A固形腫瘍
に対する壊死作用を誘導し、また担癌マウスの
生体内にも腫瘍壊死因子を自己誘導することが
確認された。したがつて、RON物質は後述す
るように毒性が全くみられない点とも合わせて
極めて有効な抗腫瘍剤となりうると考えられ
る。 (2) 免疫調節活性について (イ) カーボンクリアランステスト(CCT) 本法は免疫調節作用のうちマクロフアージ
の食細胞活性の増強効果について調べるので
ある。 4週令メス、平均体重20gのICR−CRJマ
ウス1群6匹に、生理食塩水に溶解した
RON物質を2日間腹腔投与し(対照群は生
理食塩水のみを投与)、3日目にカーボン液
(ペリカン製黒インク、商品名:フアウント
インデイア、を生理食塩水で5倍に希釈し
た液)をマウス尾静脈より0.25ml注入し、注
入直後および10分後に眼窩静脈叢より0.025
ml採血し、3.5mlの0.01モル炭酸ナトリウム
溶液に懸濁溶解させ、650nm吸光度
(OD650)を測定し、血中カーボン濃度の減少
率を調べた。効果は次式に示す貧食係数で表
わした。 貧食係数(K)=logC−logC/T
−T ※T1におけるOD650をC1、T2時における
OD650をC2とする。 なお、担癌マウスについてはRON物質の
投与開始より7日前にザルコーマ180細胞を
1×107個大腿部筋肉に移植し、以下同様に
試験した。結果は下表の通りであり、正常マ
ウス、担癌マウスともにRON物質の10〜30
mg/Kg、特に30mg/Kgの投与によりマウスン
の細網内皮系の機能が亢進し、マクロフアー
ジの貧食能が大幅に増進されていることが判
明した。
【表】 (ロ) プラークフオーミングセル法(PFC) 本法は免疫調節作用のうち、宿主のB細胞
の賦活による抗体産生能の増強効果を調べる
ものである。 4週令メス、平均体重20gのICR−CRJマ
ウス1群6匹に、生理食塩水に溶解した
RON物質を3日間連続して腹腔内に投与し
(対照群は生理食塩水のみを投与)、4日目と
11日目にそれぞれ羊赤血球4×108個を尾静
脈より注入感作せしめ、その4日後にカニン
ガムの方法でマウス脾細胞のプラーク形成能
を測定した。 結果は下表の通りであり、RON物質は10
〜100mg/Kgの投与により抗体産生能を著し
く増強していることが示された。
【表】 (ハ) 遅延型皮膚反応性(DHR) 本法は免疫調節作用のうち宿主のT細胞の
賦活による細胞性免疫の作用の増強効果を調
べるものである。 8週令メス、平均体重27gのICR−CRJマ
ウス1群6匹に、生理食塩水に溶解した
RON物質を8日間連続して経口投与し(対
照群は生理食塩水のみを投与)、投薬開始後
4日目にマウスの剃毛腹部に5%塩化ピクリ
ルエタノール溶液を塗布して一次感作し、11
日目に1%ピクリルオリーブ油溶液をマウス
両耳の表裏に塗布して二次感作し、その24時
間後に耳厚の増加をゲージで測定し、塗布前
の耳厚との差から耳厚の増加量をみた。一
方、担癌マウスについてはザルコーマ180腹
水型腫瘍細胞を1×105個を投薬開始前日に
マウス腹腔内に移植し、以下同様に試験し
た。 結果は下表の通りであり、RON物質は試
験した30〜500mg/Kgの経口投与により、正
常マウス、担癌マウスともに細胞性免疫能を
著しく増強していることが示された。
【表】 以上、(イ)、(ロ)、(ハ)の各免疫実験によりRON
物質はメカニズムの異なる免疫作用をそれぞれ
顕著に亢進させていることがわかつた。免疫調
節剤は一般には生体の免疫機能が低下したり、
異種抗原認識機能が弱い場合などに使用され得
ることから、特に微生物感染症や悪性腫瘍の治
療剤、治療補強剤または併用剤、予防剤あるい
は術後回復促進剤としての薬剤用途が期待され
る。以上の免疫賦活回復機能の他にも、免疫調
節剤は異常に亢進した生体免疫反応を正常化
し、たとえばリウマチ、膠原病、アレルギー等
の自己免疫疾患にも適用できる場合が考えられ
る。 (3) 感染防御活性について 生体の細菌による感染症に対する防御作用と
しては、侵入細菌に対する抗体産生による、い
わゆる体液性免疫作用によるものと、マクロフ
アージやT細胞が侵入細菌と斗う、いわゆる細
胞性免疫によるものがあることが知られてい
る。一般には生体はこれら異種細菌の侵入に対
しては充分な防御作用を持つているが、担癌状
態、特に癌の末期には著しく防御作用が低下す
ることが知られており、通常宿主と共生してい
る非病原菌によつてさえ重篤な結果を招来する
ことが知られている。 そこでRON物質がこれらの細菌の感染症に
対して宿主の防御活性を増強するかどうか、体
液性免疫が関与するといわゆる代表的感染菌で
あるエシエリヒア・コリ(Escherichia coli)
および細胞性免疫が関与するといわれるリステ
リア・モノサイトゲネス(Listeria
monocytogenes)感染に対するRON物質の効
果を調べた。 7週令メス、平均体重26gのICR−CRJマウ
スを1群20匹ずつ用い、生理食塩水に溶解した
RON物質を10〜100mg/Kg(対照群は生理食塩
水のみ)マウスの背中皮下に細菌感染1日前、
1日後に各1回投与した。エシエリヒア・コリ
の場合は2×107個を背中皮下に、リステリ
ア・モノサイトゲネスの場合は2×107個を腹
腔内に感染させ、それぞれ1週間観察して、生
残マウス数を比較した。防御効果は次式により
算出した。 防御効果(%) =試験群の生残匹数−対照群の生残匹数/1群のマウ
ス数×100 結果は下表に示す通りであり、RON物質の10
〜100mg/Kgの事前投与により、エシエリヒア・
コリ感染に対しては非常に強い防御作用が生じ、
リステリア・モノサイトゲネス感染に対しても有
意な防御作用の増強効果がみられた。また、感染
後投与の場合でも両感染菌に対して有意な治療効
果を示した。 後述するように、RON物質は毒性が全く見ら
れない点とも合わせて、極めて有効な感染症予防
治療剤となりうると考えられる。
【表】 次に、RON物質の急性毒性について言及す
る。5週令オスのSD−CRJラツト、体重120〜
150g、1群10匹を用いてRON物質の物理的投与
限界である15g/Kgを経口投与し観察を続けたと
ころ、全例死亡例がなく体重増加も対照と変わら
ず、しかも外観上や剖検上も全く異常が認められ
なかつた。したがつて、D50>15g/Kgと考えら
れ、急性毒性はないものと判断される。 このように優れた抗腫瘍活性、免疫調節活性、
感染防御活性を示す多糖体RON物質が比較的容
易な操作の組み合わせにより下記製造例に示され
るように大量に得られるので、米糠から生理活性
多糖を工業的に製造する技術上に与える効果は非
常に大なるものである。 さらにインターフエロン誘起能がみられること
からヘルペス、インフルエンザ等のウイルス性疾
患に対する予防治療効果が期待できる。また、
RON物質はマウスの脾臓細胞由来のナチユラル
キラー細胞の傷害活性を増強したり、マウスの腹
腔常在性マクロフアージのL−929細胞に対する
傷害活性を賦活する作用を有している。さらに、
マクロフアージ活性化能やインターフエロン誘起
能を有していることから、RON物質は慢性肝炎
等の肝炎・肝疾患に対する予防・治療剤としても
有用であると考えられる。 RON物質は経口的または非経口的に投与でき
るので、極めて有用な抗腫瘍剤、免疫調節剤ある
いは感染症予防治療剤として期待される。 なお、実際の製剤化については、本物質を単独
で、あるいは賦形剤(水、生理食塩水、ポリエチ
レングリコール、グリセロゼラチン、澱粉、デキ
ストリン、乳糖など)と組み合わせて水剤、丸
剤、錠剤、散剤、坐剤などの剤型にて製造するこ
とができる。 次に、本物質の製造を以下の製造例によつて説
明する。 製造例 1 市販の米糠を用い篩で砕米等を除いたもの25Kg
の水道水125を加え、120℃で1時間、その後さ
らに100℃で5時間加熱し撹拌しながら抽出を行
なつた。 抽出液を濾過後、40に減圧濃縮し、水酸化ナ
トリウムでPHを6.7とした後、500mgのα−アミラ
ーゼ(長瀬産業製)を加え、70℃で1時間酵素処
理を行なつた。反応後、100℃まで加熱し酵素を
失活させ、遠心分離により不溶物を除去し、最終
濃度が30%(V/V)となるようにエタノールを
加えて、生じた沈でんを分離した。分離後、水に
溶解せしめて不溶物を除き、凍結乾燥を行なつた
ところ、508gの淡黄色粉末を得た。この淡黄色
粉末4gを再度イオン交換水に溶かし、不溶物を
遠心分離で除去した後、セフアローズCL−6B
(フアルマシア製)によりゲル濾過し、そのボイ
ドボリユームに溶出された画分を集め、さらにこ
の画分を陰イオン交換体DEAE−セフアローズ
CL−6B(フアルマシア製)のカラムを通したと
き、吸着されずにそのまま溶出する画分を集めて
濃縮、凍結乾燥して白色粉末500mgを得た。 製造例 2 市販の米糠25Kgをヘキサン100で還流脱脂し
たのち乾燥した米糠を製造例1と同様の方法で抽
出回収処理をして淡黄色粉末450gを得た。この
粉末4gを用いて製造例1と同様の方法で処理し
て550mgの白色粉末を得た。 製造例 3 市販の脱脂糠3Kgに水20を加え撹拌しながら
120℃で2時間加圧加熱下で抽出した。抽出液を
減圧濃縮して得た5の濃縮液に結晶α−アミラ
ーゼ(長瀬産業製)0.3gを加えて60℃で5時間
保持した。しかる後、100℃に加温した後、遠心
分離して上清4.9を得た。この上清にエタノー
ルを加えてエタノール濃度40%とし、生じた沈で
んを分取した。次いでこれを凍結乾燥して淡黄褐
色粉末88gを得た。 この粉末4gを用いて製造例1と同様に処理し
て560mgの白色粉末を得た。 製造例 4 市販の米糠20Kgを30メツシユの篩でふるつて砕
米等の夾雑物を除去した後、イオン交換樹脂で処
理した水道水100で洗浄した。次いで、洗浄し
た米糠に蒸留水50を加え撹拌しながら110℃で
3時間加圧加熱下で抽出した後、濾過した。得ら
れた濾液を減圧濃縮し、さらに遠心分離して上清
10を得た。この上清に結晶α−アミラーゼ250
mgを添加し、65℃で24時間作用せしめた後、100
℃に加温した。次いでエタノール濃度30%になる
ようにエタノールを加え、生じた沈でんを遠心分
離によつて採取した。この沈でんに水3を加え
て溶解した後、遠心分離を行なつて上清を得た。
この上清をとなるまで減圧濃縮し、さらに遠心
分離して上清を得、これを流水に対して2日間透
析し、遠心分離を行なつて上清1を得た。 この上清1に陰イオン交換体DEAE−セフア
ローズCL−6Bを300g加え、室温で1時間ゆつ
くり撹拌した後、遠心分離にて陰イオン交換体を
除き上清900mlを得た。この上清を濃縮後、凍結
乾燥して白色粉末150gを得た。 製造例 5 製造例4で透析後、遠心分離して得られた上清
1に活性炭10gを加え、30分後に遠心分離を行
ない上清を得た。この上清を製造例4と同様の方
法でイオン交換処理および凍結乾燥処理を行なつ
て白色粉末135gを得た。 製造例 6 製造例4で透析後遠心分離して得られた上清1
のうち20mlをセフアローズCL−6B(フアルマ
シア製)でゲル濾過し、そのボイドボリユーム画
分を集めて100mlとした。この液を製造例1と同
様にイオン交換処理および凍結乾燥処理を行なつ
て白色粉末2.0gを得た。 製造例 7 製造例1でα−アミラーゼ処理物をエタノール
沈でんさせて得られた沈でん物を再び10の水に
溶解し、分画分子量8万のウルトラフイルター膜
を用いて低分子画分を除去すると同時に3にな
るまで濃縮し、生じた沈でんを遠心分離して除去
し2.8の上清を得た。この上清30mlを製造例1
と同様にイオン交換処理および凍結乾燥処理を行
なつて600mgの白色粉末を得た。 製造例 8 製造例1でα−アミラーゼ処理し100℃で1時
間加熱して酵素を失活させた液に、最終濃度40%
(V/V)となるようにアセトンを加え、生じた
沈でんを10の水に溶解した。以後、製造例7に
おけるウルトラフイルター膜を用いた処理以後の
工程を行ない650mgの白色粉末を得た。 製造例 9 製造例1でα−アミラーゼ処理し100℃で1時
間加熱して酵素を失活させた液に、飽和度70%に
なるように硫酸アンモニウムを加えて塩析を行な
い、生じた沈でんを遠心分離で集め3の水に溶
解し、流水に対して2日間透析を行なつた。この
透析内液にトリクロル酢酸を濃度7%になるよう
に添加して沈でんを生ぜしめ、生じた沈でんを遠
心分離で除去し、上清を再び流水に対して2日間
透析し、透析内液を凍結乾燥して淡黄色粉末503
gを得た。この粉末4gをイオン交換水に溶解
し、以下製造例1と同様にゲル濾過、イオン交換
および凍結乾燥を行ない白色粉末420mgを得た。 製造例 10 製造例1でα−アミラーゼ処理を行なつた液を
そのまま40℃まで下げ、蛋白分解酵素(プロナー
ゼE、科研化学製)600mgを加えて24時間反応さ
せた。反応液を100℃で1時間加熱して酵素を失
活させた後、遠心分離して不溶物を除去した上清
に、最終濃度30%(V/V)となるようにエタノ
ールを加え、生じた沈でんを遠心分離で集め、10
の水に溶解した。以後、製造例7におけるウル
トラフイルター膜を用いた処理以後の工程を行な
い白色粉末550mgを得た。 製造例 11 製造例8と同様の工程を経て得られたウルトラ
フイルター膜処理上清3に陰イオン交換樹脂ア
ンバーライトIR−4Bを500g加え、室温で1時間
撹拌した後、樹脂を濾別し、上澄液2.9を得
た。これを濃縮後、噴霧乾燥(スプレードライ)
して白色粉末350gを得た。 製造例 12 製造例11でイオン交換処理を行なつた上澄液に
最終濃度が40%(V/V)となるようにエタノー
ルを加え、生じた沈でんを遠心分離で集め、さら
に3回エタノールで洗浄・脱水した後、真空乾燥
して白色粉末300gを得た。 製造例 13 製造例1で製造した白色粉末2gに2%の硫酸
−ギ酸混液100mlを加え、60℃で4時間加水分解
を行なつた。分解液に炭酸バリウムを加えて中和
し、遠心分離にて上澄液を得、この半量をセフア
ローズCL−2Bのカラムにかけてゲル濾過を行な
い、ボイドボリユームに溶出する画分F1(分子
量2000万以上)、中間分子量約100万の画分F2
得た。また、残り半量をセフアデツクスG−200
にかけ中間分子量約10万、約1万の画分F3、F4
を得た。それぞれの画分を凍結乾燥してF1:400
mg、F2:250mg、F3:300mg、F4:250mgの白色粉
末を得た。 それぞれの画分の生物活性を「発明の詳細な説
明」の項で述べた方法に従つて調べた結果は次の
通りであり、いずれの画分にも加水分解前のサン
プルに劣らない活性があることが判明した。その
詳細は下記に示す通りである。 (1) 抗腫瘍活性について 同系腫瘍メス−Aに対する投与量30mg/Kg、
経口投与での効果は次表の通りであつた。
【表】 (2) 免疫調節活性について (イ) カーボンクリアランステスト(CCT) 担癌マウスを用い、投与量30mg/Kg、腹腔
投与での効果は次表の通りであつた。
【表】 (ロ) プラークフオーミングセル(PFC) 正常マウスを用い、投与量30mg/Kg、腹腔
投与で4日目に羊赤血球で感作した場合の結
果は次表の通りであつた。
【表】 (ハ) 遅延型皮膚反応(DHR) 担癌マウスを用い、投与量30mg/Kg、腹腔
投与での結果は次表の通りであつた。
【表】 (3) 感染防御活性について 感染1日前に30mg/Kgを皮下投与した場合の
防御活性は次表に示す通りであつた。
【表】 また、感染1日後に30mg/Kgを皮下投与した
場合の防御活性は次表に示す通りであつた。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は多糖体RON物質の紫外部吸収スペク
トル、第2図は同物質の赤外部吸収スペクトル、
第3図は同物質の13C−NMRスペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 グルコースを唯一の糖構成成分とし、下記の
    諸性質を有する親規多糖体RON物質。 (1) 直鎖状部分はα1→6結合のみで構成される (2) 繰返し単位: (−6G)− (但し、Gはα−D−グルコピラノシル基を示
    す。) (3) 透析膜を通過しない (4) アルコール、アセトン、ヘキサン、ベンゼ
    ン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムお
    よびエーテルに不溶であり、水、ホルムアミド
    およびジメチルスルホキシドに可溶である (5) 1%水溶液は中性である (6) 下記の元素分析値を有する: C:40.4〜42.4%、H:5.8〜6.4%、 灰分:3.1〜3.3% (7) 少量の無機質(Si、P、K、Na、Ca、Mg、
    Clなど)を結合状態で含有する (8) 下記の呈色反応を示す: アンスロン硫酸反応、フエノール硫酸反応お
    よびクロモトロープ硫酸反応が陽性であり、ビ
    ユーレツト反応、ローリー・フオーリン反応、
    エルソン・モルガン反応およびヨード反応がそ
    れぞれ陰性である (9) 比旋光度:〔α〕20 =+142゜〜+145゜
    (H2O) (10) 融点:明確な融点を示さず、220℃で褐変
    し、280℃で黒変して炭化する (11) 第1図に示す紫外部吸収スペクトルを示す (12) 第2図に示す赤外部吸収スペクトルを示す (13) 第3図に示す13C−NMRスペクトルを示
    す。 2 米糠を熱水抽出して得られる抽出液に極性有
    機溶媒または塩析剤を加え、生じた沈澱を分取
    し、必要に応じて精製処理を行なうことを特徴と
    する、グルコースを唯一の糖構成成分とし、下記
    の諸性質を有する多糖体RON物質の製造法。 (1) 直鎖状部分はα1→6結合のみで構成される (2) 繰返し単位: (−6G)− (但し、Gはα−D−グルコピラノシル基を示
    す。) (3) 透析膜を通過しない (4) アルコール、アセトン、ヘキサン、ベンゼ
    ン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムお
    よびエーテルに不溶であり、水、ホルムアミド
    およびジメチルスルホキシドに可溶である (5) 1%水溶液は中性である (6) 下記の元素分析値を有する: C:40.4〜42.4%、H:5.8〜6.4%、 灰分:3.1〜3.3% (7) 少量の無機質(Si、P、K、Na、Ca、Mg、
    Clなど)を結合状態で含有する (8) 下記の呈色反応を示す: アンスロン硫酸反応、フエノール硫酸反応お
    よびクロモトロープ硫酸反応が陽性であり、ビ
    ユーレツト反応、ローリー・フオーリン反応、
    エルソン・モルガン反応およびヨード反応がそ
    れぞれ陰性である (9) 比旋光度:〔α〕20 =+142゜〜+145゜
    (H2O) (10) 融点:明確な融点を示さず、220℃で褐変
    し、280℃で黒変して炭化する (11) 第1図に示す紫外部吸収スペクトルを示す (12) 第2図に示す赤外部吸収スペクトルを示す (13) 第3図に示す13C−NMRスペクトルを示
    す。 3 グルコースを唯一の糖構成成分とし、下記の
    諸性質を有する多糖体RON物質を有効成分とす
    る抗腫瘍剤。 (1) 直鎖状部分はα1→6結合のみで構成される (2) 繰返し単位: (−6G)− (但し、Gはα−D−グルコピラノシル基を示
    す。) (3) 透析膜を通過しない (4) アルコール、アセトン、ヘキサン、ベンゼ
    ン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムお
    よびエーテルに不溶であり、水、ホルムアミド
    およびジメチルスルホキシドに可溶である (5) 1%水溶液は中性である (6) 下記の元素分析値を有する: C:40.4〜42.4%、H:5.8〜6.4%、 灰分:3.1〜3.3% (7) 少量の無機質(Si、P、K、Na、Ca、Mg、
    Clなど)を結合状態で含有する (8) 下記の呈色反応を示す: アンスロン硫酸反応、フエノール硫酸反応お
    よびクロモトロープ硫酸反応が陽性であり、ビ
    ユーレツト反応、ローリー・フオーリン反応、
    エルソン・モルガン反応およびヨード反応がそ
    れぞれ陰性である (9) 比旋光度:〔α〕20 =+142゜〜+145゜
    (H2O) (10) 融点:明確な融点を示さず、220℃で褐変
    し、280℃で黒変して炭化する (11) 第1図に示す紫外部吸収スペクトルを示す (12) 第2図に示す赤外部吸収スペクトルを示す (13) 第3図に示す13C−NMRスペクトルを示
    す。 4 グルコースを唯一の糖構成成分とし、下記の
    諸性質を有する多糖体RON物質を有効成分とす
    る免疫調節剤。 (1) 直鎖状部分はα1→6結合のみで構成される (2) 繰返し単位: (−6G)− (但し、Gはα−D−グルコピラノシル基を示
    す。) (3) 透析膜を通過しない (4) アルコール、アセトン、ヘキサン、ベンゼ
    ン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムお
    よびエーテルに不溶であり、水、ホルムアミド
    およびジメチルスルホキシドに可溶である (5) 1%水溶液は中性である (6) 下記の元素分析値を有する: C:40.4〜42.4%、H:5.8〜6.4%、 灰分:3.1〜3.3% (7) 少量の無機質(Si、P、K、Na、Ca、Mg、
    Clなど)を結合状態で含有する (8) 下記の呈色反応を示す: アンスロン硫酸反応、フエノール硫酸反応お
    よびクロモトロープ硫酸反応が陽性であり、ビ
    ユーレツト反応、ローリー・フオーリン反応、
    エルソン・モルガン反応およびヨード反応がそ
    れぞれ陰性である (9) 比旋光度:〔α〕20 =+142゜〜+145゜
    (H2O) (10) 融点:明確な融点を示さず、220℃で褐変
    し、280℃で黒変して炭化する (11) 第1図に示す紫外部吸収スペクトルを示す (12) 第2図に示す赤外部吸収スペクトルを示す (13) 第3図に示す13C−NMRスペクトルを示
    す。 5 グルコースを唯一の糖構成成分とし、下記の
    諸性質を有する多糖体RON物質を有効成分とす
    る感染症予防治療剤。 (1) 直鎖状部分はα1→6結合のみで構成される (2) 繰返し単位: (−6G)− (但し、Gはα−D−グルコピラノシル基を示
    す。) (3) 透析膜を通過しない (4) アルコール、アセトン、ヘキサン、ベンゼ
    ン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムお
    よびエーテルに不溶であり、水、ホルムアミド
    およびジメチルスルホキシドに可溶である (5) 1%水溶液は中性である (6) 下記の元素分析値を有する: C:40.4〜42.4%、H:5.8〜6.4%、 灰分:3.1〜3.3% (7) 少量の無機質(Si、P、K、Na、Ca、Mg、
    Clなど)を結合状態で含有する (8) 下記の呈色反応を示す: アンスロン硫酸反応、フエノール硫酸反応お
    よびクロモトロープ硫酸反応が陽性であり、ビ
    ユーレツト反応、ローリー・フオーリン反応、
    エルソン・モルガン反応およびヨード反応がそ
    れぞれ陰性である (9) 比旋光度:〔α〕20 =+142゜〜+145゜
    (H2O) (10) 融点:明確な融点を示さず、220℃で褐変
    し、280℃で黒変して炭化する (11) 第1図に示す紫外部吸収スペクトルを示す (12) 第2図に示す赤外部吸収スペクトルを示す (13) 第3図に示す13C−NMRスペクトルを示
    す。
JP59173168A 1959-08-22 1984-08-22 新規多糖体ron物質,その製造法およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤,免疫調節剤並びに感染症予防治療剤 Granted JPS6153220A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59173168A JPS6153220A (ja) 1984-08-22 1984-08-22 新規多糖体ron物質,その製造法およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤,免疫調節剤並びに感染症予防治療剤
US06/765,007 US4762825A (en) 1984-08-22 1985-08-12 Polysaccharide RON substance
CA000488575A CA1282779C (en) 1984-08-22 1985-08-13 Polysaccharide ron substance, production of the same and use of the same
KR1019850005958A KR870001930B1 (ko) 1959-08-22 1985-08-19 다당체 ron물질의 제조 방법
EP85110439A EP0172559B1 (en) 1984-08-22 1985-08-20 Polysaccharide ron substance, production of the same and use of the same
DE8585110439T DE3581981D1 (de) 1984-08-22 1985-08-20 Polysaccharid-ron-substanz, ihre herstellung und verwendung.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59173168A JPS6153220A (ja) 1984-08-22 1984-08-22 新規多糖体ron物質,その製造法およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤,免疫調節剤並びに感染症予防治療剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6153220A JPS6153220A (ja) 1986-03-17
JPS627173B2 true JPS627173B2 (ja) 1987-02-16

Family

ID=15955357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59173168A Granted JPS6153220A (ja) 1959-08-22 1984-08-22 新規多糖体ron物質,その製造法およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤,免疫調節剤並びに感染症予防治療剤

Country Status (6)

Country Link
US (1) US4762825A (ja)
EP (1) EP0172559B1 (ja)
JP (1) JPS6153220A (ja)
KR (1) KR870001930B1 (ja)
CA (1) CA1282779C (ja)
DE (1) DE3581981D1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5332667A (en) * 1989-02-08 1994-07-26 Sapporo Breweries Limited Method for producing biologically active polysaccharide RON substance
JPH0335791A (ja) * 1989-02-08 1991-02-15 Sapporo Breweries Ltd 生理活性多糖ronの製造法
JPH0740953B2 (ja) * 1989-02-08 1995-05-10 サッポロビール株式会社 生理活性多糖ronの生産法
JP2772813B2 (ja) * 1989-03-03 1998-07-09 サッポロビール株式会社 抗ウイルス作用と免疫賦活作用を有する組成物
JPH0678367B2 (ja) * 1990-05-15 1994-10-05 呉羽化学工業株式会社 食物繊維、その製造法及びその食物繊維を含有する生理活性剤
US5466680A (en) * 1992-03-26 1995-11-14 Cytologics, Inc. Method and compositions for enhancing white blood cell functioning on a mucosal or cutaneous surface
JP2583183B2 (ja) * 1993-02-12 1997-02-19 青森県 生理活性を有するグリコーゲンの製法及び生理活性
US20040166248A1 (en) * 2000-12-15 2004-08-26 Sheng-Hsin Hu Coated activated carbon
US6740406B2 (en) 2000-12-15 2004-05-25 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Coated activated carbon
CN100435805C (zh) * 2003-05-26 2008-11-26 福州大学 多糖硫酸酯作为制备抗流感病毒药物的应用

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5943929B2 (ja) * 1979-08-13 1984-10-25 サッポロビール株式会社 多糖体rbs物質,その製法およびそれを有効成分とする抗腫瘍性剤
JPS5936964B2 (ja) * 1980-11-04 1984-09-06 サッポロビール株式会社 免疫賦活剤
JPS59170017A (ja) * 1983-03-18 1984-09-26 Sapporo Breweries Ltd 新規多糖体rdp物質,その製造法およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤、免疫調節剤および感染症予防治療剤

Also Published As

Publication number Publication date
EP0172559B1 (en) 1991-03-06
KR860001826A (ko) 1986-03-22
EP0172559A2 (en) 1986-02-26
CA1282779C (en) 1991-04-09
US4762825A (en) 1988-08-09
DE3581981D1 (de) 1991-04-11
JPS6153220A (ja) 1986-03-17
EP0172559A3 (en) 1987-06-24
KR870001930B1 (ko) 1987-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001520019A (ja) アロエからの免疫修飾性多糖類の製法
CA2412600A1 (en) Potent immunostimulatory polysaccharides extracted from microalgae
JPS5943929B2 (ja) 多糖体rbs物質,その製法およびそれを有効成分とする抗腫瘍性剤
US4313934A (en) Physiologically active polysaccharides, production and uses thereof
JPS627173B2 (ja)
JPH0784388B2 (ja) フイトヘムアグルチニン−ポリヘテログリカンのカルシウムおよびマグネシウム複合化合物
SU704431A3 (ru) Способ получени полисахаридов, обладающих противоопухолевым действием
EP0441278A1 (en) Polysaccharides with immunomodulating properties from astragalus membranaceus and pharmaceutical compositions containing them
JPH0372085B2 (ja)
JPH02208301A (ja) 米糠由来生理活性多糖ronの製造法
US4614733A (en) Polysaccharides pharmaceutical compositions and the use thereof
JPH026761B2 (ja)
KR870001931B1 (ko) 다당체 rin 물질의 제조방법
WO1998027992A1 (fr) Substances actives antitumorales
US6015796A (en) Method for treating AIDS
JPS6058925A (ja) 抗腫瘍活性物質
JPS5936964B2 (ja) 免疫賦活剤
JP3984288B2 (ja) 青しょう子由来の予防・治療用組成物
JPS6377901A (ja) 新規多糖類
JPS59170018A (ja) 感染症予防治療剤
GB2042558A (en) Interferon inducers, methods for their preparation, pharmaceutical compositions containing them and their use as medicaments
JPH0335791A (ja) 生理活性多糖ronの製造法
KR100247459B1 (ko) 항고혈압 효능을 갖고 있는, 알로에 아세틸만난을 함유하는 조성물
KR100481880B1 (ko) 목이버섯으로부터 헬리코박터 파이로리의 부착억제성분을추출하는 방법 및 그 헬리코박터 파이로리의 부착억제성분
JPS6152806B2 (ja)