JPS6270483A - 炭素繊維用プリカ−サ−ピツチの製造方法 - Google Patents
炭素繊維用プリカ−サ−ピツチの製造方法Info
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- JPS6270483A JPS6270483A JP21025185A JP21025185A JPS6270483A JP S6270483 A JPS6270483 A JP S6270483A JP 21025185 A JP21025185 A JP 21025185A JP 21025185 A JP21025185 A JP 21025185A JP S6270483 A JPS6270483 A JP S6270483A
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- hydrogenated
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- tar
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は高性能炭素繊維を製造づるのに用いるプリカー
サ−ピッチの製造方法に関す−るもので、特に出発原料
であるタールピッチの特性を限定することにより、高弾
性の炭素814を製造するのに好適なブリカー→j−ピ
ッチのTR造方法についての提案である。
サ−ピッチの製造方法に関す−るもので、特に出発原料
であるタールピッチの特性を限定することにより、高弾
性の炭素814を製造するのに好適なブリカー→j−ピ
ッチのTR造方法についての提案である。
(従来の技術)
炭素mlを製造する方法としてはポリアクリロニトリル
(PAN)などの合成繊維を原料とする方法、および石
油ピッチやタールピッチなどを原料として製造リ−る方
法がある。これらのうち前者の方法は、原料繊維の価格
が高いということの他に、炭化収率が低いという欠点が
ある。
(PAN)などの合成繊維を原料とする方法、および石
油ピッチやタールピッチなどを原料として製造リ−る方
法がある。これらのうち前者の方法は、原料繊維の価格
が高いということの他に、炭化収率が低いという欠点が
ある。
一方、後者の方法の場合、高性能炭素繊維とするには、
いわゆる光学的異方性ピップであるメソフェーズビツプ
を原料としなければならない。例えば石油ピッチの混合
、物理化学的種々の特殊処理が不可欠であり、これには
多大の労力と時間とがかかる。しかも、タールピッチの
場合では、高温乾留を経ているので低分子量成分を多く
含み、不融化性や炭化−黒鉛化性が悪く高性能炭素繊維
の製造に適しない。
いわゆる光学的異方性ピップであるメソフェーズビツプ
を原料としなければならない。例えば石油ピッチの混合
、物理化学的種々の特殊処理が不可欠であり、これには
多大の労力と時間とがかかる。しかも、タールピッチの
場合では、高温乾留を経ているので低分子量成分を多く
含み、不融化性や炭化−黒鉛化性が悪く高性能炭素繊維
の製造に適しない。
(発明が解決しようとする問題点)
従来の原料ピッチは光学的等方性ピッチを用いた汎用グ
レードの炭素繊維に向いている。しかしながら、この等
方性ピッチについては、不活性ガス雰囲気中の適当な温
度(350−650℃〉に加熱すれば、この等カナ)1
融体中に光学的【こ安方牲の相をti−成、成長さけて
メソフ[−ズピッヂを得ることができ、このメソ−)T
−ズピッチを原料とすれば、高性能炭素繊維を製造する
ことができる(特開昭5L−55625号)。
レードの炭素繊維に向いている。しかしながら、この等
方性ピッチについては、不活性ガス雰囲気中の適当な温
度(350−650℃〉に加熱すれば、この等カナ)1
融体中に光学的【こ安方牲の相をti−成、成長さけて
メソフ[−ズピッヂを得ることができ、このメソ−)T
−ズピッチを原料とすれば、高性能炭素繊維を製造する
ことができる(特開昭5L−55625号)。
しかし、このメソフェーズピッチは′81ノ性ピッチと
比べると粘庶がはるかに人さく、紡糸を行うのが困難と
なる。特に長いgAM′cある高性能炭素繊維を得るに
は、メソフェーズピッチの溶融紡糸工程が重要Cあり、
そのためにこそ紡糸性に優れたメソフェーズピッチを準
備しなければならない。
比べると粘庶がはるかに人さく、紡糸を行うのが困難と
なる。特に長いgAM′cある高性能炭素繊維を得るに
は、メソフェーズピッチの溶融紡糸工程が重要Cあり、
そのためにこそ紡糸性に優れたメソフェーズピッチを準
備しなければならない。
さて、本願人らはこの発明に先立って紡糸性に優れた光
学的異方性組織の単−相から成る低粘痘のメソフェ−ズ
ピッチの製造法について開発し、特願昭59−4481
7Mおよび59−142158号としC提案した。これ
らの方法は、紡糸性に重点をおいたものであり、特に糸
の均質性を達成づ−るために光学的異方性組織の単−相
からなる低粘度のメソフェーズピッチの製造法を指向し
たものである。
学的異方性組織の単−相から成る低粘痘のメソフェ−ズ
ピッチの製造法について開発し、特願昭59−4481
7Mおよび59−142158号としC提案した。これ
らの方法は、紡糸性に重点をおいたものであり、特に糸
の均質性を達成づ−るために光学的異方性組織の単−相
からなる低粘度のメソフェーズピッチの製造法を指向し
たものである。
一般にブリカーザーピッチを溶融紡糸→不融化処理→炭
化処理→黒鉛化処理して得られる黒鉛化繊維が高弾性を
示すためには、ブリカーサーピッチは結晶性が良く、で
きる限りの高分子化されている必要がある。高弾性の特
性を有する炭素繊維を得るためには従来繊維の処理温度
をかなり高温(3000℃)まで上げてll1M軸方向
の黒鉛結晶子の配向性を良くしたり、さらには延伸とい
う操作が必要であった。
化処理→黒鉛化処理して得られる黒鉛化繊維が高弾性を
示すためには、ブリカーサーピッチは結晶性が良く、で
きる限りの高分子化されている必要がある。高弾性の特
性を有する炭素繊維を得るためには従来繊維の処理温度
をかなり高温(3000℃)まで上げてll1M軸方向
の黒鉛結晶子の配向性を良くしたり、さらには延伸とい
う操作が必要であった。
そこで本発明は、上述した問題点に着目し、出発原料で
あるタールピッチの特性を規定したタールピッチを用い
ることにより、通常の黒鉛化処理温度(2400〜28
00℃)での処理で、しがも特別な延伸という操作を経
ることなく容易に高弾性の炭素繊維を製造するのに好適
なブリカーサーピッチを製造することを目的とする。
あるタールピッチの特性を規定したタールピッチを用い
ることにより、通常の黒鉛化処理温度(2400〜28
00℃)での処理で、しがも特別な延伸という操作を経
ることなく容易に高弾性の炭素繊維を製造するのに好適
なブリカーサーピッチを製造することを目的とする。
(問題点を解決するための手段)
本発明者らは上述した目的を達成すべく幾多の研究の結
果、出発原料としてのタールピッチの特性が、次の条件
: 70℃≦軟化点≦ 100℃ 1.75 ≦C/l−1≦ 2.00 0≦O/C≦ 0.01 Mw ≧1000. Mn ≧ 400(Mw
:重量平均分子MMn:数平均分子m) を満足リーるタールピッチを用い、このピッチを水素化
溶剤であるテトラリンを用いて水素化し、さらにピッチ
中の固形分を分離除去した後、これを500℃以十の高
温で加熱処理することにより全面的に光学的異方性組織
から4Tるメソフェーズピッチを得、このピッチをその
11M構造がラジアル構造となるように紡糸し、しかる
後不融化、炭化、黒鉛化処理することにより高弾性の繊
維とづることがでさる炭素繊維用ブリカーザーピッチを
製造する方法を開発した。
果、出発原料としてのタールピッチの特性が、次の条件
: 70℃≦軟化点≦ 100℃ 1.75 ≦C/l−1≦ 2.00 0≦O/C≦ 0.01 Mw ≧1000. Mn ≧ 400(Mw
:重量平均分子MMn:数平均分子m) を満足リーるタールピッチを用い、このピッチを水素化
溶剤であるテトラリンを用いて水素化し、さらにピッチ
中の固形分を分離除去した後、これを500℃以十の高
温で加熱処理することにより全面的に光学的異方性組織
から4Tるメソフェーズピッチを得、このピッチをその
11M構造がラジアル構造となるように紡糸し、しかる
後不融化、炭化、黒鉛化処理することにより高弾性の繊
維とづることがでさる炭素繊維用ブリカーザーピッチを
製造する方法を開発した。
すなわち、本発明の第1の特徴としでは、石炭系タール
ピッチのうち、工業的規模で大量に入手ひきる安価な軟
ピツチまたは中ピッチを出発原料と覆るが、特にこれら
の中で1述する条件を満た1−特定の化学組成を有する
タールピッチを出発原料として用いることである。第2
の特徴としては、水素化溶剤としてテトラリンを用いる
ことである。
ピッチのうち、工業的規模で大量に入手ひきる安価な軟
ピツチまたは中ピッチを出発原料と覆るが、特にこれら
の中で1述する条件を満た1−特定の化学組成を有する
タールピッチを出発原料として用いることである。第2
の特徴としては、水素化溶剤としてテトラリンを用いる
ことである。
第3の特徴としては、水素化されたピッチを0.1〜1
0トルの減圧下500℃以上の高温においてできる限り
短時間で熱処理し、メソフェーズピッチとすることであ
る。
0トルの減圧下500℃以上の高温においてできる限り
短時間で熱処理し、メソフェーズピッチとすることであ
る。
本発明の製造プロセスには、主なものとして石炭タール
ピップの水素化→固体不溶分の分離除去→高温での熱処
理等があるが、それぞれのプロレスにおいて得られたピ
ッチについて詳しく分析した結果、出発原料であるター
ルピッチの特性と最終の炭素ml用プリカーサ−ピッチ
の特性とは明白な対応が見られることが判明した。つま
り、例えば芳香族性の大きいタールピッチを出発原料と
して水素化→固形分除去→熱処理のプ[」セスを経て得
られたメソフェーズピッチは、芳香族性の大きいものど
なるということである。このことは、炭素Ill用プリ
カーサーピッチの特性は出発原料である原料ピッチの特
性を引き継ぐことを意味しており、原料ビッグの特性が
炭素繊維用ブリカーサルピッチの特性に大きく影響を与
える。本発明においては数多くのタールピッチについで
試験をした結果、軟化点、タールピッチの芳香族性の指
標である炭素と水素の原子数比(以下C/ト」で表わす
)、および酸素と炭素の原子数比(以下O/Cで表わす
)、手早平均分子量および数平均分子M(以下それぞれ
Mw2Mnで表わ4)が次の条件を満足するタールピッ
チを原料とすることにより高性能炭素繊維(特に高弾性
炭素繊H)のプリカーサ−ピッチが得られることを見出
した:70℃≦軟化点≦ 100℃ (軟化点はR&
B法)1.75≦C/ l−1≦2.00,0≦O,/
G≦0.01Mw≧1000Mn≧400 ここにおいて、重量平均分子量ど数平均分子量はGPC
(ゲル浸透クロマトグラフィー)より求めた値である。
ピップの水素化→固体不溶分の分離除去→高温での熱処
理等があるが、それぞれのプロレスにおいて得られたピ
ッチについて詳しく分析した結果、出発原料であるター
ルピッチの特性と最終の炭素ml用プリカーサ−ピッチ
の特性とは明白な対応が見られることが判明した。つま
り、例えば芳香族性の大きいタールピッチを出発原料と
して水素化→固形分除去→熱処理のプ[」セスを経て得
られたメソフェーズピッチは、芳香族性の大きいものど
なるということである。このことは、炭素Ill用プリ
カーサーピッチの特性は出発原料である原料ピッチの特
性を引き継ぐことを意味しており、原料ビッグの特性が
炭素繊維用ブリカーサルピッチの特性に大きく影響を与
える。本発明においては数多くのタールピッチについで
試験をした結果、軟化点、タールピッチの芳香族性の指
標である炭素と水素の原子数比(以下C/ト」で表わす
)、および酸素と炭素の原子数比(以下O/Cで表わす
)、手早平均分子量および数平均分子M(以下それぞれ
Mw2Mnで表わ4)が次の条件を満足するタールピッ
チを原料とすることにより高性能炭素繊維(特に高弾性
炭素繊H)のプリカーサ−ピッチが得られることを見出
した:70℃≦軟化点≦ 100℃ (軟化点はR&
B法)1.75≦C/ l−1≦2.00,0≦O,/
G≦0.01Mw≧1000Mn≧400 ここにおいて、重量平均分子量ど数平均分子量はGPC
(ゲル浸透クロマトグラフィー)より求めた値である。
出発原料としては炭素繊維用プリカーサ−ピッチの収率
を考慮しC適瓜に重縮合化、高分子化していることが望
ましい。コールタールや軟化点が70℃未満のタールピ
ッチを出発原料とした場合には、引き続いての水素化処
理の段階で低分子化して最終のブリカーサルピッチの収
率が著しく低下するので好ましくない。逆に軟化点が1
00℃を越える場合には重縮合化が進みずぎ、水素化溶
剤であるテトラリンによるピッチの水素付加反応が起り
にくくなる。したがって、軟化点が70℃から100℃
タールピッチを出発原料とすることにより後の水素化処
理において適度の水素付加反応が起り、かつ最終のプリ
カーサ−ピッチの収率の高いものが得られる。
を考慮しC適瓜に重縮合化、高分子化していることが望
ましい。コールタールや軟化点が70℃未満のタールピ
ッチを出発原料とした場合には、引き続いての水素化処
理の段階で低分子化して最終のブリカーサルピッチの収
率が著しく低下するので好ましくない。逆に軟化点が1
00℃を越える場合には重縮合化が進みずぎ、水素化溶
剤であるテトラリンによるピッチの水素付加反応が起り
にくくなる。したがって、軟化点が70℃から100℃
タールピッチを出発原料とすることにより後の水素化処
理において適度の水素付加反応が起り、かつ最終のプリ
カーサ−ピッチの収率の高いものが得られる。
次に、元素分析による炭素元素i(0wt%)と水素元
素量(8wt%)の原子量の比であるC/Hはピッチの
芳香族性を表わす指標としてよく知られているが、石油
系ピッチと石炭系ピッチでは石炭系ビッグのhが芳香族
性に優れている。しかし、石炭系ビッグの中でるコーク
ス炉における石炭の]−クス化条件、石炭の種類、コー
クス炉の型などによって種々の特性を有するコールター
ルが得られ、単にこのコールタールの蒸留条件および熱
処理条件によって種々の特性を有り−るタールピッチが
得られる。上述するようにC/Hの値で1.75〜2.
00の範囲の値はこれらの種々の石炭系タールピッチの
中でも芳香族性の高いもので゛ある。
素量(8wt%)の原子量の比であるC/Hはピッチの
芳香族性を表わす指標としてよく知られているが、石油
系ピッチと石炭系ピッチでは石炭系ビッグのhが芳香族
性に優れている。しかし、石炭系ビッグの中でるコーク
ス炉における石炭の]−クス化条件、石炭の種類、コー
クス炉の型などによって種々の特性を有するコールター
ルが得られ、単にこのコールタールの蒸留条件および熱
処理条件によって種々の特性を有り−るタールピッチが
得られる。上述するようにC/Hの値で1.75〜2.
00の範囲の値はこれらの種々の石炭系タールピッチの
中でも芳香族性の高いもので゛ある。
このように、本発明においては、芳香族性が高い石炭系
タールピッチを出発原料とするが、このピッチを水素化
処理→固体不溶分の分離除去→高温での熱処理しても、
この芳香族性が高いという特性はプリーカーサ−ピッチ
ひもそのまま残存していることを確認した。さらに、タ
ールピッチの構成元素としては炭素、水素の伯に酸素、
窒素、硫黄元素が含まれている。酸素、窒素、硫黄の元
素はへテロ元素と呼ばれているが、高温乾留を経て得ら
れた石炭系タールピッチの場合には含有量が多く、特に
問題となるのが酸素元素である。酸素元素1(0wt%
)と炭素元素M(0wt%)の原子数の比であるO/C
は、タールピッチ中のへテロ元素含有量の程度を知る指
標として知られCいる。本発明においてO/C伯を0〜
0.01の範囲とすることは、ヘテロ元素含有量ができ
るだけ少ないタールピッチを出発原料とすることである
。
タールピッチを出発原料とするが、このピッチを水素化
処理→固体不溶分の分離除去→高温での熱処理しても、
この芳香族性が高いという特性はプリーカーサ−ピッチ
ひもそのまま残存していることを確認した。さらに、タ
ールピッチの構成元素としては炭素、水素の伯に酸素、
窒素、硫黄元素が含まれている。酸素、窒素、硫黄の元
素はへテロ元素と呼ばれているが、高温乾留を経て得ら
れた石炭系タールピッチの場合には含有量が多く、特に
問題となるのが酸素元素である。酸素元素1(0wt%
)と炭素元素M(0wt%)の原子数の比であるO/C
は、タールピッチ中のへテロ元素含有量の程度を知る指
標として知られCいる。本発明においてO/C伯を0〜
0.01の範囲とすることは、ヘテロ元素含有量ができ
るだけ少ないタールピッチを出発原料とすることである
。
このように、本発明においてはできる限り芳香族性が高
く、かつヘテロ元素含有量の少ないタールピッチを出発
原料とすることに特徴がある。
く、かつヘテロ元素含有量の少ないタールピッチを出発
原料とすることに特徴がある。
次にGPC(ゲル浸透性クロマトグラフィー)曲線より
得られるタールピッチの重り平均分子量(Mw’)と数
平均分子量(Mn)について、Mwは1000以上、M
nは400以上の比較的高分子成分より構成されたター
ルピッチを出発原料とする。
得られるタールピッチの重り平均分子量(Mw’)と数
平均分子量(Mn)について、Mwは1000以上、M
nは400以上の比較的高分子成分より構成されたター
ルピッチを出発原料とする。
さらに、詳しく説明すると、本発明においては原料ター
ルピッチとして 10℃≦軟化点≦100℃ 1.75≦C/H≦ 2.00,0≦0/C≦0.01
Mw≧1000. Mn ≧ 400 の特性を有する石炭タールピッチを出発原料とし、水素
化溶剤としてテトラリンを用いて400〜450℃の温
度で水素化処理を行う。水素化溶剤とじてテトラリンを
用いる理由は、水素供与能力が大きく、工業的規模での
入手が容易で、しかも一度使用した溶剤の再生が簡単で
ある他に、テトラリンはタールピッチのように芳香族性
に富んだ重質瀝青物に対しては貧溶媒であるという性質
を利用することにある。従来、タールピッチや石炭など
の重質#青物の水素化処理は、クレオソート油とアント
ラセン油とともに水素ガスを用いた高温、高圧上(15
0〜250m / cd )での処理が一般的であるが
(特開昭59−155494号)、テトラリンの場合は
その自生圧程度(10〜30kg/ c()という耐圧
でも水素化処理が可能であり、設備上非常に大きなメリ
ットがある。しかも、テトラリン中の水素の方が、水素
ガスよりもはるかに活性であり、水素供与能力という観
点からみると格段に優れている。
ルピッチとして 10℃≦軟化点≦100℃ 1.75≦C/H≦ 2.00,0≦0/C≦0.01
Mw≧1000. Mn ≧ 400 の特性を有する石炭タールピッチを出発原料とし、水素
化溶剤としてテトラリンを用いて400〜450℃の温
度で水素化処理を行う。水素化溶剤とじてテトラリンを
用いる理由は、水素供与能力が大きく、工業的規模での
入手が容易で、しかも一度使用した溶剤の再生が簡単で
ある他に、テトラリンはタールピッチのように芳香族性
に富んだ重質瀝青物に対しては貧溶媒であるという性質
を利用することにある。従来、タールピッチや石炭など
の重質#青物の水素化処理は、クレオソート油とアント
ラセン油とともに水素ガスを用いた高温、高圧上(15
0〜250m / cd )での処理が一般的であるが
(特開昭59−155494号)、テトラリンの場合は
その自生圧程度(10〜30kg/ c()という耐圧
でも水素化処理が可能であり、設備上非常に大きなメリ
ットがある。しかも、テトラリン中の水素の方が、水素
ガスよりもはるかに活性であり、水素供与能力という観
点からみると格段に優れている。
タールピッチ(原料ピッチ)から、水素化ピッチを得る
場合、原料ピッチ中に存在する1μm以下の微粒子であ
るフリーカーボンを除去する必要があるが、テトラリン
はタールピッチに対して貧溶媒であり溶解力が小さいた
めに、水素化ピッチ、溶液の温度をtげるだ【プぐ溶剤
に溶解しないピッチ中の高分子成分が分解し、しかも上
記フリーカ一ボンをも一緒に抱き込んで0.1〜1mm
程度のスラッジとなって分離してくる。このスラッジの
分離除去は遠心分離、濾過、静置分離にて行うことがで
きるが、フリーカーボンのみを分離除去するのに比べる
と非常に簡単である。
場合、原料ピッチ中に存在する1μm以下の微粒子であ
るフリーカーボンを除去する必要があるが、テトラリン
はタールピッチに対して貧溶媒であり溶解力が小さいた
めに、水素化ピッチ、溶液の温度をtげるだ【プぐ溶剤
に溶解しないピッチ中の高分子成分が分解し、しかも上
記フリーカ一ボンをも一緒に抱き込んで0.1〜1mm
程度のスラッジとなって分離してくる。このスラッジの
分離除去は遠心分離、濾過、静置分離にて行うことがで
きるが、フリーカーボンのみを分離除去するのに比べる
と非常に簡単である。
また、この処理に当って400〜450℃に加熱1−れ
ば、タールピッチ中の高分子成分は水素化、解重合され
て低分子成分になるが、酸素、窒素、硫黄の如きヘテロ
元素を介して三次元的に高度に架橋された高分子成分は
この程度の水素化条件Cは解重合されず、溶剤不溶解成
分として分離除去することができる。
ば、タールピッチ中の高分子成分は水素化、解重合され
て低分子成分になるが、酸素、窒素、硫黄の如きヘテロ
元素を介して三次元的に高度に架橋された高分子成分は
この程度の水素化条件Cは解重合されず、溶剤不溶解成
分として分離除去することができる。
このテトラリンを用いてのタールピッチの水素化処理に
おいて、ピッチとテトラリンの混合比は1:2〜1:5
とする。テトラリンとピッチの混合比(テトラリン/ピ
ッチ)が2未満の場合ではピッチの水素化が充分に進ま
ないということの他、ピッチ中のへテロ元素が水素化に
よって分解されることがないという問題がある。逆に、
混合比が5を越える場合では、ピッチの水素化が進みす
ぎてピッチの低分子化がおこるために、引き続く加熱処
理でプリーカーサ−ピッチの収率がit端に低下する。
おいて、ピッチとテトラリンの混合比は1:2〜1:5
とする。テトラリンとピッチの混合比(テトラリン/ピ
ッチ)が2未満の場合ではピッチの水素化が充分に進ま
ないということの他、ピッチ中のへテロ元素が水素化に
よって分解されることがないという問題がある。逆に、
混合比が5を越える場合では、ピッチの水素化が進みす
ぎてピッチの低分子化がおこるために、引き続く加熱処
理でプリーカーサ−ピッチの収率がit端に低下する。
以上の理由により、ピッチとテトラリンの混合比は1:
2〜1:5の範囲にすることが望ましい。
2〜1:5の範囲にすることが望ましい。
また、雰囲気中圧力は、ピッチおよびテトラリンの自生
圧力で足りる10〜30kg / cJとする・このよ
うに、ヘテロ元素含有量の少ないタールピッチを出発原
料とし、炭素と水素から構成される水素化溶剤であるテ
トラリンを用い、400〜450℃の温度で、ピッチと
テトラリンの混合比が1=2〜1:5の条件で水素化処
理することによってピッチの水素化が行われると同時に
、ペテロ元素を介しC三次元的に高度に架橋されたピッ
チ中の高分子成分はテトラリンのもつ貧溶媒という特性
を利用して分離除去することができる。さらに、その弛
のへテロ元素は、通常のピッチの水素化におけるヒップ
とテトラリンの混合比(通常は1 : o、5−1
: 2 )よりも大きい混合比(本発明における1:2
〜1:5)で水素化処理することにより、ヘテロ元素は
水、炭酸ガス、硫化水素などのガス分子となって除去す
ることができる。
圧力で足りる10〜30kg / cJとする・このよ
うに、ヘテロ元素含有量の少ないタールピッチを出発原
料とし、炭素と水素から構成される水素化溶剤であるテ
トラリンを用い、400〜450℃の温度で、ピッチと
テトラリンの混合比が1=2〜1:5の条件で水素化処
理することによってピッチの水素化が行われると同時に
、ペテロ元素を介しC三次元的に高度に架橋されたピッ
チ中の高分子成分はテトラリンのもつ貧溶媒という特性
を利用して分離除去することができる。さらに、その弛
のへテロ元素は、通常のピッチの水素化におけるヒップ
とテトラリンの混合比(通常は1 : o、5−1
: 2 )よりも大きい混合比(本発明における1:2
〜1:5)で水素化処理することにより、ヘテロ元素は
水、炭酸ガス、硫化水素などのガス分子となって除去す
ることができる。
このようにして得られた水素化ピッチはへテロ元素含有
量の非常に少ないピッチとなる。
量の非常に少ないピッチとなる。
次に、上述した水素化ピッチを不活性ガス雰囲気中0.
1〜10トルの減圧下で500℃以上の温度にて比較的
短時間熱処理することによりメソフI−ズ化の進んだプ
リカーサ−ピッチとすることができる。この水素化ピッ
チのメソフェーズ化を0.1〜10トルの減圧下で行う
理由は、プリカーサ−ピッチとしての紡糸性、不溶化性
、更には炭化・黒鉛化特性を悪くするようなピッチ中の
低分子成分、昇華成分を充分除去することにある。メソ
フェーズ化処理は、できる限り高温で、できる限り短時
間の内で処理するのが望ましい。より短時間のメゾフェ
ーズ化処理は、より均質なメソフェーズピッチにするこ
とができる。
1〜10トルの減圧下で500℃以上の温度にて比較的
短時間熱処理することによりメソフI−ズ化の進んだプ
リカーサ−ピッチとすることができる。この水素化ピッ
チのメソフェーズ化を0.1〜10トルの減圧下で行う
理由は、プリカーサ−ピッチとしての紡糸性、不溶化性
、更には炭化・黒鉛化特性を悪くするようなピッチ中の
低分子成分、昇華成分を充分除去することにある。メソ
フェーズ化処理は、できる限り高温で、できる限り短時
間の内で処理するのが望ましい。より短時間のメゾフェ
ーズ化処理は、より均質なメソフェーズピッチにするこ
とができる。
出発原料であるタールピッチの特性は、芳香族性が高く
、ヘテロ元素含有量が少なくかつ比較的に分子爺の大き
い成分より構成されているが、このタールピッチを水素
化処理しても、水素化ピッチの特性は出発原料のタール
ピッチの特性を引き継いでいることを確認した。つまり
、水素化ピッチの特性は芳香族性が高く、かつ比較的分
子量の大きい成分より構成され、しかし、ヘテロ元素含
有量が非常に少ない。このような特性を有する水素化ピ
ッチを熱処理することによって芳香族性が高く、構造欠
陥の少ない、結晶化の進んだメソフェーズピッチ(高性
能炭素繊維用プリカーサ−ビッグ・)を得ることができ
る。このプリカーサ−ピッチは、キノリン不溶分を30
〜50重閤%含む全面的に光学的異方性組織からなるメ
ソフェーズピッチである。本発明において得られるプリ
カー勺−ピッチは溶融紡糸においてピッチ繊維の構造が
ラジアル構造となるように紡糸する必要がある。ラジア
ル構造の方が、[1として高弾性の特性が得られやすい
からである。Ii@の構造制御は主として溶融紡糸温度
によって行われ、一般に紡糸温度が低い、つまりプリカ
ーサ−ピッチの溶融紡糸粘度が高い程、1lIi維構造
はラジアル構造となる。本発明において得られたプリカ
ーサ−ピッチはかなり幅広い紡糸温度範囲において、繊
維がラジアル構造を呈し、ラジアル構造になりやすいプ
リカーサ−ピッチと言える。
、ヘテロ元素含有量が少なくかつ比較的に分子爺の大き
い成分より構成されているが、このタールピッチを水素
化処理しても、水素化ピッチの特性は出発原料のタール
ピッチの特性を引き継いでいることを確認した。つまり
、水素化ピッチの特性は芳香族性が高く、かつ比較的分
子量の大きい成分より構成され、しかし、ヘテロ元素含
有量が非常に少ない。このような特性を有する水素化ピ
ッチを熱処理することによって芳香族性が高く、構造欠
陥の少ない、結晶化の進んだメソフェーズピッチ(高性
能炭素繊維用プリカーサ−ビッグ・)を得ることができ
る。このプリカーサ−ピッチは、キノリン不溶分を30
〜50重閤%含む全面的に光学的異方性組織からなるメ
ソフェーズピッチである。本発明において得られるプリ
カー勺−ピッチは溶融紡糸においてピッチ繊維の構造が
ラジアル構造となるように紡糸する必要がある。ラジア
ル構造の方が、[1として高弾性の特性が得られやすい
からである。Ii@の構造制御は主として溶融紡糸温度
によって行われ、一般に紡糸温度が低い、つまりプリカ
ーサ−ピッチの溶融紡糸粘度が高い程、1lIi維構造
はラジアル構造となる。本発明において得られたプリカ
ーサ−ピッチはかなり幅広い紡糸温度範囲において、繊
維がラジアル構造を呈し、ラジアル構造になりやすいプ
リカーサ−ピッチと言える。
(発明の効果)
上述するように本発明は出発原料であるタールピッチの
特性を規定したタールピッチを用い、水素化および加熱
処理を施すことによって高弾性を有する炭素11Nを得
る優れたプリカーサ−ピッチを製造することができる。
特性を規定したタールピッチを用い、水素化および加熱
処理を施すことによって高弾性を有する炭素11Nを得
る優れたプリカーサ−ピッチを製造することができる。
(実施例1)
タールピッチの中ピツチ(軟化点89.7℃)1重量部
に対して水素化溶剤であるテトラリン2.5重量部を混
合し、430℃で309間水素化処理した。
に対して水素化溶剤であるテトラリン2.5重量部を混
合し、430℃で309間水素化処理した。
この時、水素化終了後の圧力は35kg/cぜであった
。
。
水素化処理ピッチ中で、原料ピッチ中のキノリン不溶分
くフリーカーボン)、および水素化処理後溶剤に溶解し
ないピッチ中の高分子成分を濾過により分離除去し、し
かる後溶剤を回収して水素化ピッチを得た。出発原料で
ある。タールピッチと水素化ピッチの分析値を表1に示
す。なお、重量平均分子fji (Mw )と数平均分
子it(Mn)はキノリン溶剤によるGPC曲線より求
めたちのひある。
くフリーカーボン)、および水素化処理後溶剤に溶解し
ないピッチ中の高分子成分を濾過により分離除去し、し
かる後溶剤を回収して水素化ピッチを得た。出発原料で
ある。タールピッチと水素化ピッチの分析値を表1に示
す。なお、重量平均分子fji (Mw )と数平均分
子it(Mn)はキノリン溶剤によるGPC曲線より求
めたちのひある。
表 1
次に、上記水素化ピッチをN2ガス雰囲気下において8
トルの減圧モ505℃で熱処理してメソフェーズピッチ
とした。このメソフェーズピッチはベンゼン不溶分が9
5.7重量%、ピリジン不溶分56.2重量%およびキ
ノリン不溶分32.5重量%で、偏光顕微鏡で観察(る
と全面異方性繊維であった。
トルの減圧モ505℃で熱処理してメソフェーズピッチ
とした。このメソフェーズピッチはベンゼン不溶分が9
5.7重量%、ピリジン不溶分56.2重量%およびキ
ノリン不溶分32.5重量%で、偏光顕微鏡で観察(る
と全面異方性繊維であった。
このプリカーサ−ピッチの粘度は、350℃において5
00ボイス、372℃において 100ポイズぐありI
こ 。
00ボイス、372℃において 100ポイズぐありI
こ 。
このプリカーサ−ピッチを350℃の湿度rNzガスの
加圧下において溶融紡糸して繊維径10〜12μmのピ
ッチIJiriaを得た。この繊維は走査型電子顕微鏡
による観察の結果、ラジアル構造であった。
加圧下において溶融紡糸して繊維径10〜12μmのピ
ッチIJiriaを得た。この繊維は走査型電子顕微鏡
による観察の結果、ラジアル構造であった。
口のピッチV&雑を空気中310℃で1時間不融化処理
し、しかる後Arガス中1000℃で炭化処理し、さら
に2500℃で黒鉛化処理して繊維径8.5μm、引張
強度300tg / mm 2の特性を有する高弾性f
A素繊紺を得た。
し、しかる後Arガス中1000℃で炭化処理し、さら
に2500℃で黒鉛化処理して繊維径8.5μm、引張
強度300tg / mm 2の特性を有する高弾性f
A素繊紺を得た。
(実施例2)
タールピッチの中ピッチ(軟化点93.5℃)1重量部
に対して水素化溶剤であるテトラリン3重量部を混合し
、430℃′C″30分間水素化処理した。この時、水
素化終了後の圧力は40kP、/ cdであった。
に対して水素化溶剤であるテトラリン3重量部を混合し
、430℃′C″30分間水素化処理した。この時、水
素化終了後の圧力は40kP、/ cdであった。
水素化処理ピッチの中で原料ピッチ中のキノリン不溶分
(フリカーボン)および水素化処理後溶剤に溶解しない
ピッチ中の高分子成分を濾過により分離除去した後、溶
剤を回収して水素化ピッチを得た。出発原料である中ピ
ツチの分析値を表2に示す。
(フリカーボン)および水素化処理後溶剤に溶解しない
ピッチ中の高分子成分を濾過により分離除去した後、溶
剤を回収して水素化ピッチを得た。出発原料である中ピ
ツチの分析値を表2に示す。
次に、得られた水素化ピッチをN2ガス雰囲気下におい
て7トルの減圧下503℃で熱処理してメソフェーズピ
ッチとした。このメソフェーズピッチはベンゼン不溶分
が94.3重稍%ビリジン不溶分54.3重量%、キノ
リン不溶分35.8重量%で、偏光顕微鏡で観察すると
全面異方性繊維であった。このブリカーサーピッチの粘
度は、345℃において500ポイズ、370℃におい
て 100ポイズであった。
て7トルの減圧下503℃で熱処理してメソフェーズピ
ッチとした。このメソフェーズピッチはベンゼン不溶分
が94.3重稍%ビリジン不溶分54.3重量%、キノ
リン不溶分35.8重量%で、偏光顕微鏡で観察すると
全面異方性繊維であった。このブリカーサーピッチの粘
度は、345℃において500ポイズ、370℃におい
て 100ポイズであった。
このプリカーサ−ピッチを360℃の温度r(プリカー
サ−ピッチの粘度200ポイズ)N2ガスの加圧下にお
いて溶融紡糸して11i維径9〜10μmのピッチ繊維
を得た。この繊維は走査型電子顕微鏡による観察の結果
、ラジアル構造であった。このピップm維を空気中31
0℃で1時間不溶化処理し、しかる後Arガス中100
0℃で炭化処理し、ざらに2800℃C黒鉛化処理して
gUH径8.2μm、引張り強度310kg/mm2、
引張り弾性率70t/mlの特性を有する高弾性炭素繊
維を得た。
サ−ピッチの粘度200ポイズ)N2ガスの加圧下にお
いて溶融紡糸して11i維径9〜10μmのピッチ繊維
を得た。この繊維は走査型電子顕微鏡による観察の結果
、ラジアル構造であった。このピップm維を空気中31
0℃で1時間不溶化処理し、しかる後Arガス中100
0℃で炭化処理し、ざらに2800℃C黒鉛化処理して
gUH径8.2μm、引張り強度310kg/mm2、
引張り弾性率70t/mlの特性を有する高弾性炭素繊
維を得た。
表 2
(比較例1)
タールピッチ(軟化点78.5℃)を出発原料とし、実
施例2に記載づ−ると同様に水素化処理、濾過および脱
溶剤処理を行って水素化ピッチを得た。この出発原料は
表2に示している分析値からO/Cが0.02であるペ
テロ元素含有量の多いピッチである。
施例2に記載づ−ると同様に水素化処理、濾過および脱
溶剤処理を行って水素化ピッチを得た。この出発原料は
表2に示している分析値からO/Cが0.02であるペ
テロ元素含有量の多いピッチである。
得られた水素化ピッチをN2ガス雰囲気下において8ト
ルの減圧下500℃で熱処理してメソフェーズピッチと
した。このメソフェーズピッチはベンゼン不溶分が92
.2重量%、ビリジン不溶分56.8重量%、キノリン
不溶分38.2重量%で、偏光顕微鏡で観察するとバル
クメソフェーズピッチであり、異方性分率は95容量%
であつlこ。このブリカーサーピッチの粘度は350℃
において600ポイズ、375℃において 100ボイ
スであった。
ルの減圧下500℃で熱処理してメソフェーズピッチと
した。このメソフェーズピッチはベンゼン不溶分が92
.2重量%、ビリジン不溶分56.8重量%、キノリン
不溶分38.2重量%で、偏光顕微鏡で観察するとバル
クメソフェーズピッチであり、異方性分率は95容量%
であつlこ。このブリカーサーピッチの粘度は350℃
において600ポイズ、375℃において 100ボイ
スであった。
このブリカーザーピップを365℃の温度で(ブリカー
ザービッチの粘度200ポイズ)N2ガス加圧下におい
て溶融紡糸して繊維径10〜12μmの繊維を得た。こ
のm雑は走査型電子顕微鏡による観察の結果、ランダム
構造であった。このピッチ繊維を空気中310℃で1時
間不溶化処理し、しかる接Δrガス中1000℃ぐ炭化
処理し、さらに2800℃C黒鉛化処理した。この黒鉛
化1JlliHの特性は[ft径9.2 μm、引張
り強度350kg/Wlシおよび引張り弾性率55t/
−であった。
ザービッチの粘度200ポイズ)N2ガス加圧下におい
て溶融紡糸して繊維径10〜12μmの繊維を得た。こ
のm雑は走査型電子顕微鏡による観察の結果、ランダム
構造であった。このピッチ繊維を空気中310℃で1時
間不溶化処理し、しかる接Δrガス中1000℃ぐ炭化
処理し、さらに2800℃C黒鉛化処理した。この黒鉛
化1JlliHの特性は[ft径9.2 μm、引張
り強度350kg/Wlシおよび引張り弾性率55t/
−であった。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、石炭系タールピッチを水素化処理して、フリーカー
ボンおよび高分子成分を含まない水素化ピッチを得、こ
の水素化ピッチを加熱処理して炭素繊維用プリカーサー
ピッチを製造する方法において、 石炭系タールピッチとして次の要件: 70℃≦軟化点≦100℃ 1.75≦C/H≦2.00 0≦O/C≦0.01 M_w≧1000、M_n≧400 (M_w:重量平均分子、M_n:数平均分子量) を満足した特性を有する軟ピッチまたは中ピッチを用い
、このピッチをテトラリンの存在下における400〜4
50℃の温度で水素化処理し、次いで溶剤不溶解成分お
よび溶剤を除去した後、得られた水素化ピッチを、0.
1〜10トルの減圧下の不活性ガス雰囲気中500℃以
上の濃度で加熱処理することを特徴とする炭素繊維用プ
リカーサーピツチの製造方法。 2、水素化処理を、軟ピッチまたは中ピッチとテトラン
リンとの割合を1:2〜1:5で行う特許請求の範囲第
1項記載の製造方法。 3、プリカーサーピッチを、キノリン不溶分を30〜5
0重量%含む全面的に光学的異方性組織からなるメソフ
ェーズピッチで構成することを特徴とする特許請求の範
囲第1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21025185A JPS6270483A (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 炭素繊維用プリカ−サ−ピツチの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21025185A JPS6270483A (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 炭素繊維用プリカ−サ−ピツチの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6270483A true JPS6270483A (ja) | 1987-03-31 |
Family
ID=16586280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21025185A Pending JPS6270483A (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 炭素繊維用プリカ−サ−ピツチの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6270483A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH026624A (ja) * | 1988-02-22 | 1990-01-10 | E I Du Pont De Nemours & Co | 超高モジユラスと高張力とがバランスした炭素繊維 |
-
1985
- 1985-09-25 JP JP21025185A patent/JPS6270483A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH026624A (ja) * | 1988-02-22 | 1990-01-10 | E I Du Pont De Nemours & Co | 超高モジユラスと高張力とがバランスした炭素繊維 |
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