JPS626743B2 - - Google Patents
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- JPS626743B2 JPS626743B2 JP58038476A JP3847683A JPS626743B2 JP S626743 B2 JPS626743 B2 JP S626743B2 JP 58038476 A JP58038476 A JP 58038476A JP 3847683 A JP3847683 A JP 3847683A JP S626743 B2 JPS626743 B2 JP S626743B2
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- JP
- Japan
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- oxide film
- alloy
- adhesion
- glass
- present
- Prior art date
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- Expired
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- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims 2
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 claims 1
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Description
本発明は、螢光表示管、TVブラウン管あるい
は真空管型太陽熱集熱器などのガラス封着部に使
用される軟質ガラス封着用Fe−Ni−Cr合金の改
良に関する。 従来より軟質ガラスとの封着にはFe−42%Ni
−6%CrあるいはFe−47%Ni−5%Crなどが広
く使用されている。 この種の合金はガラス封着に先立ちあらかじめ
合金表面にガラスとの濡れ性の良い酸化膜を形成
させておき、この酸化膜を介してガラスと合金と
を封着するという方法が一般的にとられている。
したがつてこの酸化膜がガラスとよくなじみ、し
かも合金基地に強く固着していることが信頼性の
高い封着を得るうえで最も重要な要因となる。 しかしながら、従来のFe−Ni−Cr合金に生成
する酸化膜は合金基地との密着強度が充分でな
く、ガラス封着後の熱応力により酸化膜が合金基
地より剥離しスローリークあるいはガラスの破損
等の事故につながることがしばしばあつた。 本発明者はこの欠点を改善すべく種々検討を行
なつた結果、本合金の酸化膜密着性には合金のS
含有量が大きく影響していること、また、Si、
Mnの含有量も酸化膜密着性に影響を与えること
を見い出した。すなわち、S含有量が高くなると
酸化膜密着性は悪くなり、Sを0.005%以下にす
ること、さらにSi、Mn量を特定の範囲にするこ
とにより、良好なる密着性が得られることがわか
つた。 本発明は、この知見に基づいてなされたもの
で、重量%にてNi40〜50%、Cr5〜7%、残部Fe
よりなるFe−Ni−Cr系軟質ガラス封着用合金に
おいて、Si0.10〜0.30%、Mn0.10〜0.30%であつ
て、かつS0.005%以下を含有することを特徴とす
る酸化膜密着性の良好な軟質ガラス封着用合金で
ある。 次に本発明を実施例により説明する。 第1表に示す各組成の合金を真空高周波誘導溶
解炉により溶解したのち熱間圧延および冷間圧延
により厚さ0.5mmの板材に仕上げた。なお、Si、
Mnは溶解時脱酸剤として添加されるものである
と同時に、後述するようにこの含有量は酸化被膜
の密着性に影響を与える。しかるのちこの試料を
湿潤水素雰囲気中にて1150℃で2時間加熱し酸化
膜を形成させた後、軟質ガラスと封着し酸化膜の
密着性を測定した。No.1〜3は本発明合金、
No.4〜7は公知合金である。 酸化膜の密着性は封着したガラスを衝撃的に破
壊した時の合金素地からの酸化膜の剥離度合によ
り判定した。その結果を第2表に示す。なお試験
は各合金につき20個づつの試料について行つた。
は真空管型太陽熱集熱器などのガラス封着部に使
用される軟質ガラス封着用Fe−Ni−Cr合金の改
良に関する。 従来より軟質ガラスとの封着にはFe−42%Ni
−6%CrあるいはFe−47%Ni−5%Crなどが広
く使用されている。 この種の合金はガラス封着に先立ちあらかじめ
合金表面にガラスとの濡れ性の良い酸化膜を形成
させておき、この酸化膜を介してガラスと合金と
を封着するという方法が一般的にとられている。
したがつてこの酸化膜がガラスとよくなじみ、し
かも合金基地に強く固着していることが信頼性の
高い封着を得るうえで最も重要な要因となる。 しかしながら、従来のFe−Ni−Cr合金に生成
する酸化膜は合金基地との密着強度が充分でな
く、ガラス封着後の熱応力により酸化膜が合金基
地より剥離しスローリークあるいはガラスの破損
等の事故につながることがしばしばあつた。 本発明者はこの欠点を改善すべく種々検討を行
なつた結果、本合金の酸化膜密着性には合金のS
含有量が大きく影響していること、また、Si、
Mnの含有量も酸化膜密着性に影響を与えること
を見い出した。すなわち、S含有量が高くなると
酸化膜密着性は悪くなり、Sを0.005%以下にす
ること、さらにSi、Mn量を特定の範囲にするこ
とにより、良好なる密着性が得られることがわか
つた。 本発明は、この知見に基づいてなされたもの
で、重量%にてNi40〜50%、Cr5〜7%、残部Fe
よりなるFe−Ni−Cr系軟質ガラス封着用合金に
おいて、Si0.10〜0.30%、Mn0.10〜0.30%であつ
て、かつS0.005%以下を含有することを特徴とす
る酸化膜密着性の良好な軟質ガラス封着用合金で
ある。 次に本発明を実施例により説明する。 第1表に示す各組成の合金を真空高周波誘導溶
解炉により溶解したのち熱間圧延および冷間圧延
により厚さ0.5mmの板材に仕上げた。なお、Si、
Mnは溶解時脱酸剤として添加されるものである
と同時に、後述するようにこの含有量は酸化被膜
の密着性に影響を与える。しかるのちこの試料を
湿潤水素雰囲気中にて1150℃で2時間加熱し酸化
膜を形成させた後、軟質ガラスと封着し酸化膜の
密着性を測定した。No.1〜3は本発明合金、
No.4〜7は公知合金である。 酸化膜の密着性は封着したガラスを衝撃的に破
壊した時の合金素地からの酸化膜の剥離度合によ
り判定した。その結果を第2表に示す。なお試験
は各合金につき20個づつの試料について行つた。
【表】
【表】
第2表の結果から明らかなように、Si、Mbが
ともに0.10〜0.30%の範囲にあり、かつSが0.005
%以下の本発明合金No.1〜3では酸化膜の剥離
が全く認められないのに対し、Sが0.007%以上
になるとSi、Mnが本願発明の範囲内であつても
剥離が生じ始め、S含有量が高くなるにつれて剥
離量も増大する。また、試料番号7に示されるよ
うに、Sが0.005%以下であつてもSi、Mn量が本
願発明の範囲外にある場合にも酸化膜の剥離が生
じる。 次に本発明合金の成分範囲限定理由を述べる。 CrおよびNiはいずれも本合金の基本成分であ
りCrが5%未満あるいはNiが40%未満になると
合金の熱膨張係数が小さくなり軟質ガラスとの封
着には不適となり、また逆にCrが7%を越える
かあるいはNiが50%を越えると合金の熱膨張係
数が大きくなり、やはり軟質ガラスとの封着には
不適となる。従つてCrは5〜7%、Niは40〜50
%とした。 Sは0.005%を越えると酸化膜の密着性が悪く
なるため上限を0.005%とした。 次にSi、Mnの範囲限定理由について説明す
る。 本発明は、上述のように酸化膜密着性向上のた
め、S0.005%以下に限定するが、これのみでは実
質的に効果はなく、Si、Mnを特定量含有せしめ
る必要がある。すなわち、前記実施例から理解で
きるとおり、Si0.10〜0.30%、Mn0.10〜0.30%と
し、かつS0.005%以下にすることにより、本発明
の目的が達成されることを見い出したものであ
る。Si、Mnともに0.10%未満では、酸化膜の密
着性向上に効果がなく、また0.30%を越えて多量
に含有されると酸化膜の膜厚が厚くなり過ぎ、ガ
ラスシール部の歪が大となること、Siにおいては
合金の加工性が劣化する傾向にあることを考慮
し、0.10〜0.30%に限定した。 以上説明したように本発明は、封着用合金にと
つて最も重要な特性である酸化膜と基地合金との
密着性を改善したFe−Ni−Cr系の軟質ガラス封
着用合金であり、工業上極めて大きな効果を有す
るものである。
ともに0.10〜0.30%の範囲にあり、かつSが0.005
%以下の本発明合金No.1〜3では酸化膜の剥離
が全く認められないのに対し、Sが0.007%以上
になるとSi、Mnが本願発明の範囲内であつても
剥離が生じ始め、S含有量が高くなるにつれて剥
離量も増大する。また、試料番号7に示されるよ
うに、Sが0.005%以下であつてもSi、Mn量が本
願発明の範囲外にある場合にも酸化膜の剥離が生
じる。 次に本発明合金の成分範囲限定理由を述べる。 CrおよびNiはいずれも本合金の基本成分であ
りCrが5%未満あるいはNiが40%未満になると
合金の熱膨張係数が小さくなり軟質ガラスとの封
着には不適となり、また逆にCrが7%を越える
かあるいはNiが50%を越えると合金の熱膨張係
数が大きくなり、やはり軟質ガラスとの封着には
不適となる。従つてCrは5〜7%、Niは40〜50
%とした。 Sは0.005%を越えると酸化膜の密着性が悪く
なるため上限を0.005%とした。 次にSi、Mnの範囲限定理由について説明す
る。 本発明は、上述のように酸化膜密着性向上のた
め、S0.005%以下に限定するが、これのみでは実
質的に効果はなく、Si、Mnを特定量含有せしめ
る必要がある。すなわち、前記実施例から理解で
きるとおり、Si0.10〜0.30%、Mn0.10〜0.30%と
し、かつS0.005%以下にすることにより、本発明
の目的が達成されることを見い出したものであ
る。Si、Mnともに0.10%未満では、酸化膜の密
着性向上に効果がなく、また0.30%を越えて多量
に含有されると酸化膜の膜厚が厚くなり過ぎ、ガ
ラスシール部の歪が大となること、Siにおいては
合金の加工性が劣化する傾向にあることを考慮
し、0.10〜0.30%に限定した。 以上説明したように本発明は、封着用合金にと
つて最も重要な特性である酸化膜と基地合金との
密着性を改善したFe−Ni−Cr系の軟質ガラス封
着用合金であり、工業上極めて大きな効果を有す
るものである。
Claims (1)
- 1 重量%にてCr5〜7%、Ni40〜50%、残部鉄
よりなるFe−Ni−Cr系軟質ガラス封着用合金に
おいて、Si0.10〜0.30%、Mn0.10〜0.30%であつ
て、かつS0.005%以下としたことを特徴とする酸
化膜密着性の良好なガラス封着用合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3847683A JPS59166656A (ja) | 1983-03-09 | 1983-03-09 | ガラス封着用合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3847683A JPS59166656A (ja) | 1983-03-09 | 1983-03-09 | ガラス封着用合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59166656A JPS59166656A (ja) | 1984-09-20 |
JPS626743B2 true JPS626743B2 (ja) | 1987-02-13 |
Family
ID=12526301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3847683A Granted JPS59166656A (ja) | 1983-03-09 | 1983-03-09 | ガラス封着用合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59166656A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01284716A (ja) * | 1988-05-10 | 1989-11-16 | Canon Inc | エンコーダー |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59222557A (ja) * | 1983-05-30 | 1984-12-14 | Daido Steel Co Ltd | 軟質ガラス封着合金 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56146861A (en) * | 1980-04-14 | 1981-11-14 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | Alloy for seal bonding soft glass |
JPS57155353A (en) * | 1981-03-20 | 1982-09-25 | Daido Steel Co Ltd | Fe-ni alloy good in hot workability |
-
1983
- 1983-03-09 JP JP3847683A patent/JPS59166656A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56146861A (en) * | 1980-04-14 | 1981-11-14 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | Alloy for seal bonding soft glass |
JPS57155353A (en) * | 1981-03-20 | 1982-09-25 | Daido Steel Co Ltd | Fe-ni alloy good in hot workability |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01284716A (ja) * | 1988-05-10 | 1989-11-16 | Canon Inc | エンコーダー |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59166656A (ja) | 1984-09-20 |
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