JPH0481299B2 - - Google Patents
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- JPH0481299B2 JPH0481299B2 JP61197308A JP19730886A JPH0481299B2 JP H0481299 B2 JPH0481299 B2 JP H0481299B2 JP 61197308 A JP61197308 A JP 61197308A JP 19730886 A JP19730886 A JP 19730886A JP H0481299 B2 JPH0481299 B2 JP H0481299B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/02—Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
Landscapes
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
- Luminescent Compositions (AREA)
- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Description
(目的)
本発明は蛍光表示管のグリツド材に関する。
(従来技術及び問題点)
蛍光表示管用の金属材料は大別してガラスと封
着されるフレーム材とガラスとは封着さがないグ
リツド材がある。このうち、フレーム材はガラス
と封着されるために、熱膨張係数がガラス封着に
適した426合金(42%Ni−6%Cr−Fe)が使われ
ている。これに対してグリツド材はガラスと封着
されないので基本的には熱膨張係数がガラス封着
に適している必要はないが、フレーム材にスポツ
ト溶接で固定されるためフレーム材との熱膨張係
数の差が大きいと、製造の際500℃程度に加熱さ
れたときグリツドが変形するという問題が起こ
る。そのためグリツド材としても426合金が使用
されているのが現状である。 ところが、近年蛍光表示管の用途が今までの主
流だつた電卓から自動車の計器等、様々な分野に
広がり、表示精度にさらに厳しいものが要求され
るようになつてきた。最近のこのグリツド材に要
求されている特性を列挙すると次のようになる。 (1) 熱膨張係数が小さいこと (2) 黒化膜の生成が容易なこと (3) エツチング性が良好なこと (4) 強度があること これらの要求特性についてさらに下記に詳しく
説明する。 (1) これは特に最近重要になつてきた特性であ
る。蛍光表示管を作動させると、グリツドはグ
リツド電流により発熱し、80〜100℃にも達す
ることがある。しかし、このときフレームは発
熱しないのでグリツドのみ膨張し、この膨張係
数が大きいとグリツドがたわんでしまい表示精
度を著しく低下させるのである。したがつて熱
膨張係数が小さいことが要求される。従来の
426合金では熱膨張係数が多きすぎ、現実にグ
リツドのたわみが起こつている。 (2) グリツドが光沢を持つていると外からの光を
反射してしまい蛍光表示を見えにくくしてして
しまう。そこで表面に黒いFe3O4を生成させ光
の反射を防ぐという手段をとつており、この
Fe3O4黒化膜の生成が容易であることが要求さ
れる。従来の426合金は非鉄元素をNiとCr合わ
せて48%も含有するためFe3O4を十分生成させ
るには時間がかかりすぎる難点があつた。 (3) グリツド材はエツチングによりメツシユ状に
加工されるので良好なエツチング性を有してい
ることが望まれる。従来の426合金は耐食性の
良いNiとCrを合わせて48%も含有するためエ
ツチング性に難点があつた。 (4) グリツドは板厚50μm程度の薄板をエツチン
グによりメツシユ状に加工した後、黒化処理等
の工程を経てフレームにクポツト溶接がされる
が、板厚が薄いこととメツシユ状であるとから
取り扱い中に折れたり曲がつたりし易い。この
ような取り扱いによる不良を防ぐためには充分
な強度が要求される。 (構成) 本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、取
り扱いによる不良品の発生が生じない程に充分な
強度をもち、熱膨張係数が小さく、かつ非鉄元素
の含有量の少ない材料をグリツド材として用いる
ことにより、たわみの発生を防止し、黒化膜の生
成を容易にし、エツチング性を改善したグリツド
材を提供するものである。すなわち、重量%で
Ni32〜43%、Mn,Si,Al,Ti,V,Zr,Mo,
Nb,Co,Ta,W,Be,Mg,Cu,Caのうち1
種または2種以上を合計で0.01〜2.0%、残部Fe
及び不可避的不純物からなり、結晶粒度が粒度番
号7.0以上である蛍光表示管のグリツド材に関す
る。 (発明の具体的説明) 次に成分範囲の限定理由を述べる。 Ni32%未満では熱膨張係数が大きくなりすぎ、
また、43%を越えると熱膨張係数が大きくなりす
ぎるとともに黒化膜が生成しにくくなり、エツチ
ング性も悪くなるため32〜43%とした。 Mn,Si,Al,Ti,V,Zr,Mo,Nb,Co,
Ta,W,Be,Mg,Cu,Ca、これらの元素を1
種または2種以上添加すると合金の強度が増し、
取り扱い上の変形を防ぐことができる。この効果
は0.01%未満では得られず、2.0%を越えると熱
膨張係数が大きくなりすぎ、また黒化膜が生成し
にくくなり、エツチング性も悪くなるため添加量
は合計で0.01〜2.0%とした。 さらに本発明においては、結晶粒度が粒度番号
7.0以上であるところに大きな特徴を有する。 すなわち、蛍光表示管のグリツド材は、微細な
エツチング加工を施すため、加工工程中に非常に
変形し易いという問題を有している。特に1%前
後の不良が発生すると、製造工程に大きな影響を
与えるものである。本発明は添加合金元素と、結
晶粒度の調整により強度をさらに向上させ、この
問題を解決することができた。 次に実施例を示す。 (実施例) 供試材は真空溶解後、鋳造、鍛造、熱間圧延を
行い、さらに冷間圧延と焼鈍を繰り返して板厚
0.05tの冷延材としてものである。供試材の成分
及び熱膨張係数を第1表に示す。熱膨張係数は
950℃×10min、水素中で焼鈍した後測定したも
のである。 さらに、上記供試材を前記冷延板をセツチング
加工によりグリツドに加工し、実際に蛍光表示管
に組み立て動作時のグリツドのたわみの有無及び
結晶粒度と取り扱い上の不良発生状況を調べた。 これらを第1表に示す。 第1表からわかるように本発明例は熱膨張係数
が小さいため動作時のグリツドのたわみは起こら
ない。この様子を熱膨張曲線で説明すると第1図
のようになる。この第1図のAの領域において、
本発明例は426合金より著しく熱膨張係数が小さ
い、又同図におけるBの領域においては本発明例
の熱膨張係数は426合金の熱膨張係数に近似して
おり熱膨張による不良の発生が抑制できる。 そして本発明の範囲で元素を添加すること及び
結晶粒度を粒度番号7.0以上にすることにより取
り扱い上の不良の発生が極めて効果的に抑えら
れ、優れたグリツド材が得られた。また、本発明
例は従来の426合金に比べて黒化膜の生成も容易
であつた。
着されるフレーム材とガラスとは封着さがないグ
リツド材がある。このうち、フレーム材はガラス
と封着されるために、熱膨張係数がガラス封着に
適した426合金(42%Ni−6%Cr−Fe)が使われ
ている。これに対してグリツド材はガラスと封着
されないので基本的には熱膨張係数がガラス封着
に適している必要はないが、フレーム材にスポツ
ト溶接で固定されるためフレーム材との熱膨張係
数の差が大きいと、製造の際500℃程度に加熱さ
れたときグリツドが変形するという問題が起こ
る。そのためグリツド材としても426合金が使用
されているのが現状である。 ところが、近年蛍光表示管の用途が今までの主
流だつた電卓から自動車の計器等、様々な分野に
広がり、表示精度にさらに厳しいものが要求され
るようになつてきた。最近のこのグリツド材に要
求されている特性を列挙すると次のようになる。 (1) 熱膨張係数が小さいこと (2) 黒化膜の生成が容易なこと (3) エツチング性が良好なこと (4) 強度があること これらの要求特性についてさらに下記に詳しく
説明する。 (1) これは特に最近重要になつてきた特性であ
る。蛍光表示管を作動させると、グリツドはグ
リツド電流により発熱し、80〜100℃にも達す
ることがある。しかし、このときフレームは発
熱しないのでグリツドのみ膨張し、この膨張係
数が大きいとグリツドがたわんでしまい表示精
度を著しく低下させるのである。したがつて熱
膨張係数が小さいことが要求される。従来の
426合金では熱膨張係数が多きすぎ、現実にグ
リツドのたわみが起こつている。 (2) グリツドが光沢を持つていると外からの光を
反射してしまい蛍光表示を見えにくくしてして
しまう。そこで表面に黒いFe3O4を生成させ光
の反射を防ぐという手段をとつており、この
Fe3O4黒化膜の生成が容易であることが要求さ
れる。従来の426合金は非鉄元素をNiとCr合わ
せて48%も含有するためFe3O4を十分生成させ
るには時間がかかりすぎる難点があつた。 (3) グリツド材はエツチングによりメツシユ状に
加工されるので良好なエツチング性を有してい
ることが望まれる。従来の426合金は耐食性の
良いNiとCrを合わせて48%も含有するためエ
ツチング性に難点があつた。 (4) グリツドは板厚50μm程度の薄板をエツチン
グによりメツシユ状に加工した後、黒化処理等
の工程を経てフレームにクポツト溶接がされる
が、板厚が薄いこととメツシユ状であるとから
取り扱い中に折れたり曲がつたりし易い。この
ような取り扱いによる不良を防ぐためには充分
な強度が要求される。 (構成) 本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、取
り扱いによる不良品の発生が生じない程に充分な
強度をもち、熱膨張係数が小さく、かつ非鉄元素
の含有量の少ない材料をグリツド材として用いる
ことにより、たわみの発生を防止し、黒化膜の生
成を容易にし、エツチング性を改善したグリツド
材を提供するものである。すなわち、重量%で
Ni32〜43%、Mn,Si,Al,Ti,V,Zr,Mo,
Nb,Co,Ta,W,Be,Mg,Cu,Caのうち1
種または2種以上を合計で0.01〜2.0%、残部Fe
及び不可避的不純物からなり、結晶粒度が粒度番
号7.0以上である蛍光表示管のグリツド材に関す
る。 (発明の具体的説明) 次に成分範囲の限定理由を述べる。 Ni32%未満では熱膨張係数が大きくなりすぎ、
また、43%を越えると熱膨張係数が大きくなりす
ぎるとともに黒化膜が生成しにくくなり、エツチ
ング性も悪くなるため32〜43%とした。 Mn,Si,Al,Ti,V,Zr,Mo,Nb,Co,
Ta,W,Be,Mg,Cu,Ca、これらの元素を1
種または2種以上添加すると合金の強度が増し、
取り扱い上の変形を防ぐことができる。この効果
は0.01%未満では得られず、2.0%を越えると熱
膨張係数が大きくなりすぎ、また黒化膜が生成し
にくくなり、エツチング性も悪くなるため添加量
は合計で0.01〜2.0%とした。 さらに本発明においては、結晶粒度が粒度番号
7.0以上であるところに大きな特徴を有する。 すなわち、蛍光表示管のグリツド材は、微細な
エツチング加工を施すため、加工工程中に非常に
変形し易いという問題を有している。特に1%前
後の不良が発生すると、製造工程に大きな影響を
与えるものである。本発明は添加合金元素と、結
晶粒度の調整により強度をさらに向上させ、この
問題を解決することができた。 次に実施例を示す。 (実施例) 供試材は真空溶解後、鋳造、鍛造、熱間圧延を
行い、さらに冷間圧延と焼鈍を繰り返して板厚
0.05tの冷延材としてものである。供試材の成分
及び熱膨張係数を第1表に示す。熱膨張係数は
950℃×10min、水素中で焼鈍した後測定したも
のである。 さらに、上記供試材を前記冷延板をセツチング
加工によりグリツドに加工し、実際に蛍光表示管
に組み立て動作時のグリツドのたわみの有無及び
結晶粒度と取り扱い上の不良発生状況を調べた。 これらを第1表に示す。 第1表からわかるように本発明例は熱膨張係数
が小さいため動作時のグリツドのたわみは起こら
ない。この様子を熱膨張曲線で説明すると第1図
のようになる。この第1図のAの領域において、
本発明例は426合金より著しく熱膨張係数が小さ
い、又同図におけるBの領域においては本発明例
の熱膨張係数は426合金の熱膨張係数に近似して
おり熱膨張による不良の発生が抑制できる。 そして本発明の範囲で元素を添加すること及び
結晶粒度を粒度番号7.0以上にすることにより取
り扱い上の不良の発生が極めて効果的に抑えら
れ、優れたグリツド材が得られた。また、本発明
例は従来の426合金に比べて黒化膜の生成も容易
であつた。
【表】
(効果)
以上に示すように、本発明のグリツド材は熱膨
張係数が小さいので、たわみがなく表示精度が向
上し、そして強度が著しく向上しているので、取
り扱い上の不良の発生が効果的に抑制できるとい
う優れた特徴を有している。 又黒化膜の生成が容易でエツチング性も良好で
あり、蛍光表示管のグリツド材として著しい効果
を有している。
張係数が小さいので、たわみがなく表示精度が向
上し、そして強度が著しく向上しているので、取
り扱い上の不良の発生が効果的に抑制できるとい
う優れた特徴を有している。 又黒化膜の生成が容易でエツチング性も良好で
あり、蛍光表示管のグリツド材として著しい効果
を有している。
第1図は本発明例と426合金の熱膨張曲線であ
る。
る。
Claims (1)
- 1 重量%でNi32〜43%、Mn,Si,Al,Ti,
V,Zr,Mo,Nb,Co,Ta,W,Be,Mg,
Cu,Caのうち1種または2種以上を合計で0.01
〜2.0%、残部Fe及び不可避的不純物からなり、
結晶粒度が粒度番号7.0以上である蛍光表示管の
グリツド材。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61197308A JPS6353840A (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 蛍光表示管のグリッド材 |
KR1019870006172A KR910000925B1 (ko) | 1986-08-25 | 1987-06-18 | 형광표시관의 그리드재 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61197308A JPS6353840A (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 蛍光表示管のグリッド材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6353840A JPS6353840A (ja) | 1988-03-08 |
JPH0481299B2 true JPH0481299B2 (ja) | 1992-12-22 |
Family
ID=16372296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61197308A Granted JPS6353840A (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 蛍光表示管のグリッド材 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6353840A (ja) |
KR (1) | KR910000925B1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63279546A (ja) * | 1987-05-09 | 1988-11-16 | Futaba Corp | 蛍光表示管 |
JPH01185570A (ja) * | 1988-01-19 | 1989-07-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 液体現像装置及びカラー静電記録装置 |
JP2545351Y2 (ja) * | 1993-04-26 | 1997-08-25 | 双葉電子工業株式会社 | 蛍光表示管 |
JP2768257B2 (ja) * | 1994-01-28 | 1998-06-25 | 双葉電子工業株式会社 | 蛍光表示管及び制御電極用金属材料 |
KR100571805B1 (ko) * | 2003-01-29 | 2006-04-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 전계방출소자와 이를 적용한 표시소자 및 그 제조방법 |
-
1986
- 1986-08-25 JP JP61197308A patent/JPS6353840A/ja active Granted
-
1987
- 1987-06-18 KR KR1019870006172A patent/KR910000925B1/ko not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6353840A (ja) | 1988-03-08 |
KR890001139A (ko) | 1989-03-18 |
KR910000925B1 (ko) | 1991-02-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |