JPS626695B2 - - Google Patents

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JPS626695B2
JPS626695B2 JP9946780A JP9946780A JPS626695B2 JP S626695 B2 JPS626695 B2 JP S626695B2 JP 9946780 A JP9946780 A JP 9946780A JP 9946780 A JP9946780 A JP 9946780A JP S626695 B2 JPS626695 B2 JP S626695B2
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JP
Japan
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terferol
spectrum
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methanol
measured
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Expired
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JP9946780A
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English (en)
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JPS5724395A (en
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Atsushi Naito
Fumio Nakagawa
Akira Ishii
Ryuzo Enokida
Hideji Takahashi
Mitsuo Yamazaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5724395A publication Critical patent/JPS5724395A/ja
Publication of JPS626695B2 publication Critical patent/JPS626695B2/ja
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はストレプトマイセス属微生物の生産す
る新規なサイクリツクアデノシンモノホスフエー
ト(cAMP)ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害
物質およびその製造法に関する。 cAMPはcAMP合成酵素(アデニル酸サイクラ
ーゼ)とcAMP分解酵素〔ホスホジエステラーゼ
(PDE)〕のバランスの上に、動物組織(臓器)
に広く分布し各種ホルモン作用のセカンド―メツ
センジヤーとして作用し、生理,生化学的に重要
な役割を演じている。更に細胞の分裂,増殖,分
化,心臓収縮,造血,中枢神経系への作用,免疫
反応,インスリン,ヒスタミンの放出などに関与
していることが知られている。cAMPはこのよう
に多岐にわたる生理作用を有するものであるが、
このcAMPを分解する酵素(cAMP PDE)の阻
害物質は細胞内のcAMPのレベルを上昇させるの
で心血管用剤,抗喘息剤,平滑筋弛緩剤,精神神
経用剤,抗炎症剤,癌治療剤などになりうると期
待される。 本発明者らは、京都の土壌から新たに分離した
放射菌の1菌株No.43924株を水溶性培地に培養す
ると培養液中にcAMP PDE阻害物質が生成蓄積
されてくること、この阻害物質が従来知られてい
るcAMP PDE阻害物質と異つた新規な阻害物質
であることを認め、この物質をターフエロール
(Terferol)と命名した。 以下、本阻害物質(ターフエロール)の製造法
及びその性質について詳述する。 A 放線菌No.43924株の同定 cAMP PDE阻害物質を生産する放線菌No.43924
株の菌学的性質は次の通りである。 本菌株No.43924株の同定はISP基準、応用微生
物工業審査基準、バージエー・マニアル第8版、
ワツクスマン著「ザ・アクチノミセーテス」およ
び放線菌に関する最近の文献によつて行つた。 本菌株の胞子柄は直〜曲状を呈し、10〜50ある
いはそれ以上の胞子の連鎖がみられ、胞子の表面
は平滑、形は楕円、各種培地上で気菌糸は茶灰〜
灰色を呈し単純分枝でメラニン様色素を産生す
る。細胞壁型は主成分としてLL―DAPおよびグ
リシンを含むl型である。以上の諸性質から本菌
はストレプトミセス・シヨードエンシス
(Streptomyces showdoensis)に近縁の性質を
有していることがわかつた。比較試験のため上記
ストレプトミセス・シヨードエンシス
ATCC15105(ISP5504)株を入手し以下の観察
を行つた。 1 形態的特徴 第1表に示す。
【表】 ふさ状分枝 あり あり
2 培地上の諸性質 下記各種平板培地上で28℃、14日間上記2菌株
を培養したときの性状は第2表に示す通りであ
る。
【表】
【表】 3 生理的性質 上記2菌株の生理的性質は第3表に示す通りで
ある。なお培地はトリプトン・イーストエキスブ
ロス(ISP―1)、ペプトン・イーストエキス・
鉄寒天(ISP―6)、チロシン寒天(ISP―7)の
3種の培地を使用し、結果は陽性(+),陰性
(−)で示した。
【表】 4 炭素源の資化性 上記2菌株の炭素源の資化性を第4表に示し
た。なお培地はプリドハム・ゴトリーブ寒天
(ISP―9)培地を使い、28℃,14日間培養後に
判定し結果は陽性(+),陰性(−)で示した。
【表】 以上の記載をまとめると、No.43924株と標準株
ストレプトミセス・シヨードエンシス
ATCC15105株は形態的性質、生理的性質及び炭
素源の資化性において高い類似性を示したのでNo.
43924株はストレプトミセス・シヨードエンシス
(Streptomyces showdoensis Nishimura,Ma―
yama,Komatsu,Kato,Shimaoka et TanaKa
No.43924)SANK65080と同定した。なお本菌株
は工業技術院微生物工業技術研究所に微出物受託
番号第5647号として寄託されている。 B 酵素阻害活性測定法 cAMP PDEはラツト脳由来の粗酵素液を用
い、阻害活性測定法はアンネ・リース・ピチヤー
ド,ワイ・ユー・チエン著ジヤーナル・オブ・バ
イオロジカル ケミストリー251巻5726〜5737頁
(1976年)に記載の方法に従つて実施した。即
ち、14CでラベルしたcAMPを基質とし、微生物
培養液2〜5μ,蛇毒液20μ,粗酵素液40
μを0.2Mトリス―塩酸緩衝液(PH8.0)中で混
合し、30℃,20分間反応させる。反応終了後、反
応液を樹脂アンバーライトIRP―58で処理し、残
存するアデノシンの放射活性量からcAMP PDE
阻害活性を100分率で算出した。 C No.43924株の培養 本菌の培養においては、通常の放線菌の培養法
が一般に用いられる。培養のための栄養源として
は、各種のものが用いられるが、炭素源として
は、液糖,澱粉,グルコース,マニトール,フラ
クトース,ガラクトース,ラムノースなどが単独
または組合せて用いられる。窒素源としては無機
及び有機のものが用いられるが、塩化アンモニウ
ム,硫酸アンモニウム,尿素,硝酸アンモニウ
ム,硝酸ソーダなど、また天然窒素源のペプト
ン,肉エキス,酵母エキス,乾燥酵母,生酵母,
コーンステイープリカー,大豆粉,きな粉,カザ
ミノ酸,ソリユブル・ベジタブル・プロテイン等
が単独または組合せで使用することも出来る。そ
の他食塩,塩化カリ,炭酸カルシウム,燐酸塩な
ど無機塩類を加える他本菌の生育やターフエロー
ルの生産を促進する有機物または無機物を添加す
ることをさまたげない。 培養法としては、往復振盪,回転振盪液体培養
法,固体培養法,特に深部撹拌培養法が最も適し
ている。培養温度は20〜35℃,PHは中性附近で培
養するのが望ましい。液体培養で通常48時間乃至
120時間培養を行うとターフエロールが培養液中
に生成蓄積される。 培養の進行に従つて培養液中に生産されるター
フエロールはB項記載の方法により測定する。深
部液体培養終了時の培養液の示す阻害活性は70〜
85%を示す。 D ターフエロールの単離,精製 ターフエロールは中性〜弱酸性,脂溶性物質で
ある。従つて培養液からの本物質の単離,精製に
は脂溶性の微生物代謝生産物をその培養液から単
離するために一般に用いられる分離,精製の方法
が利用可能である。 本物質はやゝ不安定で培養液中に約20%存在
するが収率よく抽出,精製するためには本物質が
培養菌体内に充分蓄積した時に培養を終了し、得
た菌体を処理するのがよい。先ず菌体を80%アセ
トンで2回処理し、得たアセトン抽出液は35℃以
下で濃縮する。アセトン除去後の水層は酢酸エチ
ルで3回抽出し減圧下で濃縮する。濃縮液は水洗
後脱水し油状物まで濃縮したあと20〜50培量のシ
リカゲルを充填したカラムクロマトグラフイーを
行う。有機溶媒をくみ合せた系で溶出し、目的物
区分は集めて濃縮する。更に20〜100倍のセフア
デツクスLH―20を充填したカラムにかけ精製区
分を得る。精製区分は濃縮後ベンゼンに溶解し結
晶化を行い純粋なターフエロールを得ることが出
来る。ターフエロールの性質は次の通りである。 1 外観:無色針状結晶 2 融点:186℃ 3 分子量:292(マススペクトルによる) 4 分子式:C19H16O3 5 構造式: X線解析および誘導体の解析結果から次の化
学構造を有する。 6 呈色反応:ヨード,2,4―DNP,第
二塩化鉄,ニンヒドリン,バイアル試薬 7 旋光度:〔α〕20 =0(C=0.5メタノール) 8 紫外部吸収スペクトル:メタノール中で測定
したUVスペクトルを第1図に示す。 第1図中、2はメタノール溶液,1は0.1N
NaOH添加メタノール溶液,3は0.1N HCl添
加メタノール溶液中でそれぞれ測定したもので
ある。 9 赤外線吸収スペクトル:KBrペレツト中で測
定したIRスペクトルを第2図に示す。 10 NMRスペクトル:d6―ジメチルスルホキシ
ド中60MHzで測定したNMRスペクトルを第3
図に示す。 11 cAMP PDE阻害活性:50%の阻害活性
(I50)を示す濃度は0.82μM(8.2×10-7M)で
ありパパベリンに比べ約6倍強い阻害活性を示
した。本物質は現在までに知られた天然の阻害
物質の中ではかなり強い阻害活性をもつている
と思われる。 なお、本阻害物質は通常の抗生物質検定法の1
方法、ペーパーデイスク法により、500μg/ml
の溶液を用いて抗細菌,抗カビ,抗酵母活性を測
定したがいづれの菌に対しても全く抗菌作用は示
さなかつた。 次に実施例をあげて本発明を説明するが培養
法,分離,精製法はこれに限定されるものではな
い。 実施例 1 グルコース5%,大豆粉1%,イーストエキス
0.1%,ポリペプトン0.4%,ミートエキス0.4%,
食塩0.25%,炭酸カルシウム0.5%(PH7.0)の組
成をもつ培地15を作り、30ジヤーに入れ121
℃,30分加圧殺菌する。冷却後同一培地で28℃,
72時間,回転振盪培養機にて前培養したNo.43924
菌培養液150mlづつ(1%,フラスコ2本)を接
種し、28℃,48〜72時間,通気量1:1,回転数
200rpmで培養を行う。培養終了時、培養液2
μの示す阻害活性は76%であつた。培養終了液
14はたゞちに1〜2Kgの過助剤(セライト)
を加えてよく撹拌後、減圧過し湿菌体(菌体、
セライト混合物)5.1Kgを得た。この湿菌体は80
%アセトン液で2回処理し、それぞれのアセトン
抽出液は合して35℃以下の温度で濃縮し水層2.5
を得た。この水層はそのまゝ酢酸エチルで等量
3回抽出を行い、抽出液は合して濃縮する。途中
で水洗,脱水を行い油状の濃縮物11.2gを得た。
次いで油状の濃縮物はシリカゲルカラムにかけn
―ヘキサン―ベンゼン系で溶出した。溶媒比1:
1の区分で目的物が溶出された。この区分を濃縮
の結果目的物1.8gを得た。更にセフアデツクス
LH―20のカラムにかけベンゼンで溶出し目的物
区分を集めて濃縮し720mgを得た。ベンゼンを用
いて再結晶を行い、純粋なターフエロール結晶
542mgを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図はターフエロールの紫外部吸収スペクト
ルを示し、2はメタノール溶液中、1は0.1N
NaOH添加メタノール溶液中、3は0.1N HCl添
加メタノール溶液中で測定したものである。第2
図はターフエロールの赤外部吸収スペクトルを示
し、第3図は同物質のNMRスペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の構造式および理化学的性質を有する酵
    素阻害物質ターフエロール(Terferol)。 1 外観:無色針状結晶 2 融点:186℃ 3 分子量:292(マススペクトルによる) 4 分子式:C19H16O3 5 呈色反応:ヨード,2,4―DNP,第
    二塩化鉄,ニンヒドリン,バイアル試薬 6 旋光度:〔α〕20 =0(C=0.5メタノール) 7 紫外部吸収スペクトル:メタノール中で測定
    したUVスペクトルを第1図に示す。 8 赤外部吸収スペクトル:KBrペレツト中で測
    定したIRスペクトルを第2図に示す。 9 NMRスペクトル:d6―ジメチルスルホキシ
    ド中60MHzで測定したNMRスペクトルを第3
    図に示す。 2 ストレプトマイセス属に属するターフエロー
    ル生産菌を培養して、ターフエロールを単離する
    ことよりなるターフエロールの製造法。
JP9946780A 1980-07-21 1980-07-21 Enzyme-inhibiting substance, terferol, and its preparation Granted JPS5724395A (en)

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