JPS6261484B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は回転式物品収納装置における物品収
納容器の出し入れ方法に関する。

例えば立体倉庫にあつては、スタツカクレーン
によつて物品の出し入れが行われるが、該スタツ
カクレーンはフオークを物品の下位に挿し入れて
出し入れを行うために、物品を載置した物品載置
棚にフオークの上下通過窓を形成しなければなら
ないとか、各棚間にフオークの挿入隙間のスペー
スをわざわざ設けなければならない等の設計上の
制約および必ずパレツトを用いなければならない
といつた制約が生じる。また、扱う物品がボツク
ス又はバケツト等の小物物品の場合には該物品の
収納装置も小型となるので、相対的に上記フオー
ク挿入隙間等の物品出し入れ時にのみ必要な付帯
部分の占める割合が大になり好ましくない。

さらに、回転式物品収納装置においては、回転
部分で収納している容器が遠心力により飛び出な
いように、物品載置棚の外側には立上り壁が形成
されており、該立上り壁が物品の出し入れ時の障
害になつていた。

この発明は上記事実に鑑みなされたもので、主
にボツクス又はバケツト等の小物物品を収納した
回転式物品収納装置において、該回転式物品収納
装置に、物品の出し入れのための特別な設計を何
ら必要とせず、しかも物品の出し入れが確実に行
なえる物品出し入れ方法を提供するものである。

以下、図面に基づいて実施例を説明する。

まず、第１〜３図についてこの実施例の物品収
納装置を説明すると、第１図は全体側面図であ
り、枠体１は多数の支柱２と梁３で直方体形状に
組立てられており、該枠体１内には、上下に適当
間隔をあけて複数段の長円状外レール４が敷設し
てあり、各外レール４の内側には、各外レール４
の全周に亘つて並行をなすように長円状の内レー
ル５が敷設されている。

該内外のレール４，５は後述の物品載置棚２５
の移動軌跡に沿つている。

６，７は夫々内外のレール４，５の支持ブラケ
ツトであり、ブラケツト６上の内レール５の内側
直近位置には後述のけん引チエーン２４の案内板
９が敷設されており、該案内板９の前後端はラツ
パ状に拡げられている。そして、さらに枠体１に
は、上記内レール５の一方の半円部の中心に位置
せしめて支軸１１を立設してあり、該支軸１１に
は前記内レール５の間隔よりも小径の駆動スプロ
ケツト１２が軸受１３支持してある。該駆動スプ
ロケツト１２には一体的に伝動スプロケツト１４
が固定してあり、該伝動スプロケツト１４は枠体
１に支持せしめた各段毎のモータ１５とスプロケ
ツト１６およびチエーン１７を介して連結してあ
る。

モータ１５は第２図図示のように平面視におい
て位置を互いに齟齬させて配置してあり、倒立状
態で枠体１に支持せしめてある。

１８はチエーンカバーを兼ねたモータ１５の取
付板である。

また、内レール５の他方の半円部の中心にも支
軸１９を立設してあり、該支軸１９にも前記駆動
スプロケツト１２と同一径の従動スプロケツト２
１を軸受支持せしめてある。

そして、上記各段の駆動スプロケツト１２と従
動スプロケツト２１間には、多数の連結板２２の
端部同士を垂直ピン２３でもつて枢着した無端状
のけん引チエーン２４を懸け回わしてあり、該垂
直ピン２３上部に物品載置棚２５の一側を連結し
てある。

そして、物品載置棚２５は板金を折り曲げて形
成したトレイ状のもので、後面および側面に立上
り壁２５ａを有する上面に、第３図示のような物
品を収納したバケツト２７を直接載置するように
なつており、下面にはブラケツトによつて４個の
車輪２９を取付けてある。

以上のようであつて、上記物品収納装置におい
ては適宜段のモータ１５を回転すれば、その段の
駆動スプロケツト１２が回転し、該当段のすべて
の物品載置棚２５が、けん引チエーン２４によつ
てけん引され、一斉にレール４，５上を走行し、
指定した物品載置棚２５を指定した物品出し入れ
位置に検索して持たらすには、図示しない制御装
置によつて判断されたモータ１５が、指定した物
品載置棚２５が最短距離を走行する方向に所定数
回転されて行われるが、上記操作によつて例え
ば、第２図左端のＡ位置に持たらしたバケツト２
７を次に説明する物品出納装置３１によつて引き
出し、あるいはＡ位置に持たらした空の載置棚２
５へとバケツト２７を押し入れる。

すなわち、第４，５図において示したように物
品出納装置３１は支柱３２に沿つて昇降自在な昇
降台３３と、該昇降台３３上で旋回自在な旋回台
３４と、該旋回台３４上で水平方向に進退自在な
物品の押入れ引出し装置３５とからなつている。
前記支柱３２は型鋼材を組合わせて中空の角柱状
になしたもので、側面にはガイドレール３６を固
着してある。

昇降台３３は上記支柱３２を囲むように組立て
た型鋼材からなる支承部分３３ａと該支承部分か
ら前方へ突設した支持台部分３３ｂとからなり、
支承部分３３ａの内面に突設支持した１対宛の挟
持ローラ３７４組を前記ガイドレール３６に挟持
転接して案内せしめてある。

そして、該支承部分３３ａ内面には支柱３２前
面の縦方向の開口溝３２ａを貫いて支柱３２内に
突入する連結板３８を突設してあり、該連結板３
８を、支柱３２内および支柱基端のベース３９上
に設けた次のような昇降台の昇降駆動装置に連結
してある。

すなわち、４１，４２は夫々支柱３２の上下に
回転自在に支持したスプロケツト、４３は支柱３
２のベース３９上で支持したスプロケツトであ
り、上記スプロケツト４１，４２，４３とテンシ
ヨン用のスプロケツト４４に懸け巡らせて無端チ
エーン４５を設けてあり、該無端チエーン４５の
１カ所に前記連結板３８を連結してある。そし
て、スプロケツト４３の支持軸４６に同軸状に連
結したスプロケツト４７とモータ４８軸端のスプ
ロケツト４９とをチエーン５１連結して、モータ
４８駆動により昇降台３３が昇降するようになつ
ている。

前記支持軸４６の他端にはギヤ５２，５３を介
してアブソリユートエンコーダ５４を連動連結し
てあり、スプロケツト４３の回転量による無端チ
エーン４５の走行量つまり昇降台３３の高さ位置
を検出しうるようになつている。

昇降台３３は以上のようにして支柱３２に沿い
昇降するが、次に前記支持台部分３３ｂ上面に旋
回自在に設けられた旋回台３４について説明す
る。

すなわち、旋回台３４は第７〜９図に示すよう
に中心軸５５を上記支持台部分３３ｂ上面に回転
自在に支持せしめた円盤体であり、下面に設けた
４個のローラ５６が支持台部分３３ｂ上面に固定
した円板５７上を転接して自在に旋回するように
なつており、該旋回台３４上に搭載され後述の電
気供給路５８によつて動力を供給される駆動モー
タ５９により摩擦ローラ６１が回転されて前記円
板５７外周を蹴り、旋回駆動されるようになつて
いる。すなわち、６２は上記駆動モータ５９のギ
ヤボツクス、６３は摩擦ローラ６１の軸に固定し
たスプロケツトであり、上記駆動モータ５９、ギ
ヤボツクス６２の全体がピン６４ａを支点とする
揺動板６４上に載り中心軸５５へ向かい移動自在
になされると共に、ばね６５で付勢されて摩擦ロ
ーラ６１が常時前記円板５７外周に圧転接するよ
うになつている。

また、円板５７外周の適所にはカム板６６を設
けると共に、旋回台３４下面にはプランジヤタイ
プのリミツトスイツチ６７が先端を下方に向け
て、互いに90度の角度開いた位置に３カ所設けて
あり、該旋回台３４の旋回位置決めがなされるよ
うになつている。

次に、該旋回台３４上の物品の押入れ引出し装
置３５について説明すると、該物品の押入れ引出
し装置３５は、２本の水平なロツド６８に沿つて
平行移動する物品の引掛ブロツク６９と、該引掛
ブロツク６９の駆動装置７１と物品の支承案内レ
ール７２とからなり、夫々次のようになつてい
る。

すなわち、引掛ブロツク６９は第７〜９図に示
したように前記ロツド６８に摺動自在に支持され
た基端のスライダー部分６９ａとリブ６９ｂで連
結された上端のフツク部分６９ｃとからなり、さ
らにフツク部分６９ｃは角筒６９ｄ内に進退自在
に支持せしめたフツク部材６９ｅからなつてい
て、該フツク部材６９ｅは角筒６９ｄ内の図示し
ないばねによつて常時突出方向へ付勢されてい
る。そして、７３は駆動装置の無端チエーン７４
との連結板であり、駆動装置７１は該旋回台３４
下面に支持せしめた４個のスプロケツト７５，７
６，７７，７８および駆動モータ７９の出力軸に
設けたスプロケツト８１に懸け巡らせた前記無端
チエーン７４からなつている。８２は駆動モータ
７９のギヤボツクスである。

物品の支承案内レール７２は、バケツト２７の
幅に略同一幅間隔を持たせて平行に敷設したアン
グル材で構成されている。８４は旋回台上面のカ
バーである。

次に上記旋回台３４上への電気の供給路５８に
ついて説明する。

すなわち、第５図において８５は支柱３２内に
設けた屈撓自在なケーブルガイドであり、一端の
ターミナル８５ａは支柱の中間高さ位置の内壁に
内定し、他端のターミナル８５ｂは前記昇降台３
３の連結板３８に固定してある。

そして、連結板３８内を通つて昇降台３３の支
持台部分３３ｂ内に連通されてケーブル５８は旋
回台３４下面に突設されているガイド８６へとた
るみを持たせて挿通してあり、さらに旋回台３４
上の各ターミナル８７，８８へと連結してある。
支持台部分３３ｂと円板５７には第１０図図示の
ような旋回台３４の中心軸５５を中心とする円弧
状の切欠８９を開口してあり、前記ガイド８６は
旋回台３４の旋回に伴つて該切欠８９内を移動す
るようになつている。

この実施例の物品出納装置３１は以上のように
なつていて、前述の物品収納装置への物品の出し
入れを次のようにして行う。

すなわち、第１１図に示したようにまず前記駆
動モータ５９を回転し旋回台３４を旋回して(A)位
置の物品載置棚２５方向へ向け、引掛けブロツク
６９を第８図実線図示のように後退しておいた上
で、昇降台３３を上昇させ、引掛けブロツク６９
のフツク部材６９ｅ高さがバケツト２７の取手２
７ａ高さより僅かに低い位置になる高さに位置決
め停止する（第８図）。

そして、次に前記駆動装置７１を駆動して引掛
けブロツク６９を定ストロークだけ前進せしめる
（第８図矢印イ）と、前記フツク部材６９ｅはば
ねによつて角筒６９ｄ内へ弾性的に後退しうるよ
うになつているので、フツク部材６９ｅ先端がバ
ケツト８３前面に緩衝的に衝突して当接し、次に
昇降台３３を立上り部２５ｂの高さよりも若干大
きく上昇せしめれば（第８図矢印ロ）、フツク部
材６９ｅがバケツト２７の取手２７ａに引掛かつ
てバケツト２７前部が持ち上げられる。

したがつて、上記のようにしてフツク部材６９
ｅが確実に取手２７ａに引掛けられるので、次に
引掛けブロツク６９を後退せしめれば（第８図矢
印ハ）、バケツト２７はフツク部材６９ｅに引掛
けられて立上り部２５ｂを乗り越え、物品載置棚
２５上から旋回台３４の案内レール７２上へと移
載される（第８図二点鎖線）。

バケツト２７が移載された旋回台３４は、該バ
ケツト２７を次に移載するコンベア９６，９７の
位置に応じて90度かあるいは180度旋回され、昇
降台３３が下降して後、今度は引掛ブロツク６９
が前進され、バケツト２７はいずれかのコンベア
９６，９７のいずれかの受渡し位置(B)、(C)へと押
し出され受渡される（第１１図）。バケツト２７
のコンベア９６，９７上への受渡しに際しては、
引掛ブロツク６９によるバケツト２７の押出しの
後、昇降台３３を僅かに下降してフツク部材６９
ｅをバケツトの取手２７ａから外す動作を行う
が、バケツト２７の受渡し位置(B)(C)にエレベータ
装置等のバケツトの受取り受渡し装置を設けてお
いた場合には上記動作は省略される。

上記物品出納装置３１を用いてバケツト２７を
入庫するには、上記出庫動作の逆の動作を行う。

すなわち、フツク部材６９ｅによつてバケツト
取手２７ａを引掛けた後引掛ブロツク６９を後退
せしめることによつて、いずれかの受渡し位置(B)
(C)からバケツト２７を旋回台３４上へ移載し、バ
ケツト２７を移載した旋回台３４は駆動モータ５
９を回転して(A)位置の物品載置棚２５方向へ向け
ると共に、昇降台３を所望の段高さへ上昇せしめ
る。そして今度は、バケツト２７の底面つまり案
内レール７２上面が物品載置棚２５の立上り部２
５ｂよりも僅かに高い位置になるよう位置決め停
止した後、引掛けブロツク６９を定ストローク前
進せしめて（第８図矢印ハ反対方向）バケツト２
７を物品載置棚２５上へ押し出す。この際、バケ
ツト２７はフツク部材６９ｅに引掛けられた前部
側が斜めに持上げられた状態で物品載置棚２５上
へ押し入れられる。

バケツト２７が物品載置棚２５上へ完全に乗り
移つた後、昇降台３３を若干量下降（第８図矢印
ロ反対方向）すれば、フツク部材６９ｅが取手２
７ａから外れ、バケツト２７は片側を斜めに持上
げられた状態から底面が物品載置棚２５上へ密着
した安定した載置状態となるので、次に引掛けブ
ロツク６９を後退させれば（第８図矢印イ反対方
向）、バケツト２７は安定して物品載置棚２５上
へ残置され収納される。

なお、上記物品載置棚２５上のバケツト２７の
授受に際しての、昇降台３３の位置決めは前記の
ようにアブソリユートエンコーダ５４を用いて検
出して行つており、該エンコーダが高い分解能が
あることから位置決め精度が高く、しかもアブソ
リユートエンコーダ５４であるため途中で停電に
なり操作が中断しても、再び再開する際に高さ位
置の検出がくるつてしまうことがない。

また、フツク部材６９ｅは角筒６９ｄ内へ弾性
的に後退しうるようになつているので、物品載置
棚２５上でのバケツト２７の位置がズレていて
も、引掛けブロツク６９の前進に伴つてフツク部
材６９ｅ先端は第８図一点鎖線のようにバケツト
２７の前面に密着し、後昇降台３３を上昇させれ
ばフツク部材６９ｅ先端が確実にバケツトの取手
２７ａに引掛かり、引掛かりミスがない。

以上のように、この発明の方法は物品載置棚に
載置されたバケツト、ボツクス等の物品収納容器
の出し入れを、該収納容器に元々形成されている
取手を利用して、該取手に昇降および旋回する台
上にあり該台上の一端から他端まで移動するフツ
クを引掛けて行うので、物品収納装置には冒述し
たようなフオーク挿入隙間等の設計上の制約が生
じず、物品の出し入れにのみ必要な付帯装置も何
ら必要としない。したがつて該物品収納装置を、
多数の物品を整然と収納するといつた収納装置本
来の目的に重点を置いて設計することができる。
また、フツクを直接物品収納容器に引掛けて行う
ので出し入れ動作が確実である。

さらに、上記フツクにより物品収納容器を持ち
上げて、該容器の一方の側を少なくとも容器の底
面が物品載置棚の立上り壁より高く位置するよう
に容器を傾けた状態にして、上記容器の引き出し
および押し入れ動作を行つているので、物品の出
し入れ動作と立上り壁の乗り越え動作とを一連の
動作で行え、かつ確実に上記立上り壁を乗り越え
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は物品収納装置の全体側面図、第２図は
枠体を仮想線で示した平面図、第３図は第２図の
−線断面図、第４図は物品出納装置の全体側
面図、第５図は同全体正面図、第６図は同全体平
面図、第７図は旋回台の縦断面図（断面は第６図
の−線）、第８図はバケツトの授受動作を示
した同じく旋回台の縦断面図（断面は第６図の
−線）、第９図は上面のカバーを取去つた状態
の旋回台の平面図、第１０図は昇降台の平面図、
第１１図は物品出納装置を物品収納装置に付設し
た状態の全体平面図である。 ２５……物品載置棚、２７……バケツト（物
品）、２７ａ……取手、６９……引掛ブロツク、
６９ｅ……フツク部材、３４……旋回台（台）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 駆動スプロケツトと従動スプロケツトに掛け
   回した無端チエーンに連結した多数の物品載置棚
   を上下方向に多段に積層した回転式物品収納装置
   の物品載置棚上に載置されている物品収納容器の
   該物品載置棚からの引き出し、および物品載置棚
   上への押し入れ方法であつて、該物品収納容器の
   一方の取手に、昇降および旋回する台上にあり該
   台上の一端から他端まで移動するフツクを引掛け
   て該容器を持ち上げ、該容器の一方の側を少なく
   とも該容器底面が上記物品載置棚の立上り壁より
   高く位置するように上記容器を傾けた状態にして
   上記引き出しおよび押し入れ動作を行うことを特
   徴とする回転式物品収納装置における物品収納容
   器の出し入れ方法。