JPS602084Y2 - 物品保管装置用キヤリアボツクス引出保持機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は昇降わよび水平移送がそれぞれ可能な多数の
キャリアを備えた物品保管装置、特に物品保管装置のキ
ャリアボックス引出保持機構に関する。

物品の積載・保管された棚板つまりキャリアがモータに
より自動的に昇降および水平移送されることによって物
品の保管および取出しを効果的に行なう機械化された物
品保管装置は従来から多数知られている。

そして物品保管装置においては効果的な保管および取出
しを行なうために、物品はキャリアボックスに積載され
てキャリア内に収納されキャリアが所定のレベルにある
ときキャリアボックスは引出し可能に構成されている。

物品保管装置用キャリアボックス引出保持機構として第
１図に示すように、たとえば油圧作動のピストン２によ
ってキャリア３からキャリアボックス４を前方に引出し
、伸縮可能材６によってキャリアボックス４を保持する
ものがよく知られている。

しかしこの構成ではキャリアボックス４が浮遊的に保持
されているため回転力が生じている。

回転力は支持アーム１０とガイドレール１２とに作用し
ているためキャリアやキャリアボックスを傾斜させない
で回転力に十分耐えるように支持アームとガイドレール
とは十分強固に構成しなければならない。

特にキャリアボックス４が傾斜すれば収納された物品が
移動して重量のアンバランスによる回転力が更に加わる
ため大きな力が支持アーム１０とガイドレール１２とに
作用することとなる。

そのためキャリアボックスをテーブル上で保持する引出
保持機構が特開昭４９−２１２５峰として提供されてい
る。

この引出保持機構では、第２図に示すように、キャリア
ボックス４にガイドローラ１６が設けられ、テーブル１
４上を滑動しながら引出されている。

この場合にはキャリアボックスはローラを介してテーブ
ル上に保持されるため支持アーム１０やガイドレール１
２を破損させる回転力は生じていない。

しかしながらキャリア３がテーブル１４に対して所定の
レベルで停止しなければキャリアボックス４はローラ１
６を介してテーブル１４上に保持されない。

たとえばキャリア３が所定のレベルより上方で停止すれ
ばキャリアボックス４はテーブル上方で浮遊的に伸縮可
能材６によって保持され、支持アーム１０やガイドレー
ル１２を破損させる回転力が生じる。

またキャリア３が下方のレベルで停止すればキャリアボ
ックス４はテーブル１４の側壁に当接しピストン２やテ
ーブル１４を破損させる危険性がある。

つまりキャリアの停止レベルに十分な精度が要求され、
キャリア駆動機構が複雑化する欠点がある。

この考案は構成部材を破損させる危険性もなくキャリア
ボックスをほぼ水平に引出し水平に保持とする物品保管
装置用キャリアボックス引出保持機構の提供を目的とし
ている。

以下図面を参照しながらこの考案の一実施例について詳
細に説明する。

第３図に示すように、物品保管装置はキャリアボックス
３２の引出側にチェーンボックス２０を備え、チェーン
ボックス内にチェーン手段２２が収納されている。

チェーン手段２２はモータ２４によって駆動されかつ一
対のスプロケット２５間に巻装されたチェーン２６を持
ち、チェーンにはラッチピン２８が固定されている。

またキャリア３０内のキャリアボックス３２はその側壁
にラッチピン２８と係合可能な、一対の平行レールより
なる、ラッチレール３４をそれぞれ備えている。

そしてキャリアの側壁およびチェーンボックスの側壁に
は一対の平行レールよりなる引出レール３６ａｔ３６ｂ
が取付けられ、キャリアボックス側壁にほぼ同一水平位
置を維持してこれらのレールと係合する一連の、図では
３個の、引出ローラ３８が回動可能に取付けられている
。

これらの引出レール３６ａと３６ｂは、互いに対向端側
内面に開き角度をもったテープ部が形成され、さらにこ
れら一対の平行レールの水平部分である非テーパ部およ
び前記テーパ部の長さは前記引出ローラ３８、・・・の
間隔によって定まるものとする。

即ち、例えば３個の引出ローラ３８．・・・は等間隔に
配置され、一方、非テーパ部の長さは隣接する２個の引
出ローラ３８，３Ｂと接する長さを有し、かつ両方の引
出レール３６ａ、３６ｂの非テーパ部に外側に位置する
２個の引出ローラ３８゜３８が跨がって接する関係をも
って設けられている。

第４図かられかるように、モータ２４によってスプロケ
ット２５間でチェーン２６が駆動されればチェーン２６
に固定されたラチピン２８は■に示すように所定の位置
でラッチレール３４に係合される。

そして更にチェーン２６が駆動されればラッチピン２Ｂ
はラッチレール３４と係合したまま■に示すようにチェ
ーンボックス側に移動し■のＭに至る。

ラッチピン２８がラッチレール３４と係合したまま横に
移動すればラッチレールがキャリアボックス３２に取付
けられているため、キャリアボックスも横に移動し、一
連の引出ローラ３８はキャリア側の引出レール３６ａ内
を転動してチェーンボックス側の引出レール３６ ｂ内
に入り込む。

そして引出ローラ３８と引出レール３６ａ、３６ｂとの
係合は第５図のＩないし■に示すように変化し引出ロー
ラは引出レールによってほぼ水平に引出されて水平に保
持され、従ってキャリアボックス３２は傾斜しない。

レール３６ａ、３６ｂは一対の平行バーより構成され、
対向する端には内方に収束するテーパが形成されている
ため、第４図の■に示すようにキャリアが所定のレベル
より上下方向にたとえば上方向にずれていても引出ロー
ラはテーパ端にみちびかれてスム−ズに移動し■で示す
最終引出位置ではキャリアボックスは水平に保持される
。

キャリアボックス３２が最終引出位置に至ればモータ２
４は適当な手段、たとえばマイクロスイッチ、によって
停止される。

またモータ４を逆回転させれば上記と逆の手順をへてキ
ャリアボックス３２はキャリア３０上に戻される。

ラッチレール３４は図示のように一対の平行レールに限
定されないことはいうまでもない。

またラッチレール３４の一端に内方収束テーパを設けれ
ばラッチピン２８の係合を円滑に行なうことができるた
め好ましい。

上述したようにこの考案によればそれぞれ二本の平行レ
ールからなる一組の引出レールを連設してそれぞれの対
向端に内方に収束するテーパを設は平行レール間を転勤
可能な一連の引出ローラをキャリアボックス側壁に取付
けているため、キャリアボックスは引出レールへの引出
ローラの係合によりほぼ水平に引出されて水平に保持さ
れる。

そしてたとえキャリアが所定のレベルからずれて停止し
た場合でもテーパ端によって引出ローラは引出レール内
にガイドされキャリアボックスを水平に引出すことがで
きる。

またキャリアボックスは引出レールに支持されているた
め支持アームやガイドレールを破損する傾向の回転力は
生じない。

図示の実施例はこの考案を単に説明するためのものであ
り、この考案はその技術的思想内で変形、置換、改造等
の施されたものをも包含することはいうまでもない。

またこのような引出保持機構が物品保管装置の左右に配
置されることはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来公知の引出保持機構の側面図
、第３図はこの考案にかかる引出保持機構を備えた物品
保管装置の斜視図、第４図はキャリアボックスの引出動
作説明図、第５図は引出ローラ転動動作説明図である。 ２０・・・・・・チェーンボックス、２２・・・・・・
チェーン手段、２６・・・・・・チェーン、２８・・・
・・・ラッチピン、３０・・・・・・キャリア、３２・
・・・・・キャリアボックス、３４・・・・・・ラッチ
レール、３６ａ、３６ｂ・・・・・・引出レール、３８
・・・・・・引出ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 物品を保管するキャリアボックスをそれぞれ収納する複
   数のキャリアを昇降可能に設け、任意のキャリアが所定
   レベルにあるときそのキャリアからキャリアボックスを
   前方に引出す物品保管装置用キャリアボックス引出保持
   機構において：前記キャリアから引出すキャリアボック
   スの側壁にほぼ同一水平位置を維持して等間隔に設けら
   れた少なくとも３個の引出ローラと；これらの引出ロー
   ラを上下にはさみ込むように前記キャリアに配置された
   一対の平行レールからなる第１の引出レールと；前記キ
   ャリアボックスの引出方向に前記第１の引出レールに相
   対して配置された一対の平行レールからなる第２の引出
   レールと；前記第１および第２の引出レールの対向端側
   内方に開き角度をもったテーパ部が形成されかつ第１お
   よび第２の引出レールの水平部分となる非テーパ部の長
   さが前記キャリアボックスを水平に維持するに必要な個
   数の前記引出ローラと接する長さを有し、また前記キャ
   リアボックスの側壁に設けられた少なくとも３個の引出
   ローラのうち少なくとも外側に位置する２個の引出ロー
   ラが第１の引出レールの非テーパ部と第２の引出レール
   の非テーパ部に跨かつ接するように各引出ローラのテー
   パ部および非テーパ部を形成してなるテーパ形成手段と
   を備え；前記キャリアボックスのキャリア収納時および
   引出終了時において前記キャリアボックスの引出ローラ
   のうち少なくとも２個の引出ローラを前記第１または第
   ２の引出レールに係合させて水平を維持させることを特
   徴とする物品保管装置用キャリアボックス引出保持機構
   。