JPH11246009A - 物品保管装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇降台を水平姿勢に戻すためのメンテナンス
作業負担を可及的に低減する。 【解決手段】 収納棚の収納部の夫々と、前記収納棚に
おける物品搬出入部との間で物品の搬送を行う搬送装置
ＴＲとが設けられ、搬送装置ＴＲに、収納棚横方向に長
尺状に形成された昇降台５と、その昇降台５を、収納棚
横方向の複数箇所において吊下げ支持する複数の索状体
ＷＲと、その複数の索状体ＷＲをまとめて回転体２９ａ
に巻回した状態で、昇降台５を昇降させる昇降駆動手段
ＵＤとが備えられた物品保管装置において、複数の索状
体ＷＲに作用するカウンターウェイト３２が設けられ、
複数の索状体ＷＲ夫々の伸び量がほぼ等しくなるよう
に、複数の索状体夫々にかかる荷重に応じて、複数の索
状体夫々の単位長さ当たりの伸び率及び長さを設定して
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、上下方向並びに横
方向に並列する状態で、物品を収納する複数の収納部が
設けられた収納棚と、前記収納部の夫々と、前記収納棚
における物品搬出入を行うための物品搬出入部との間で
物品の搬送を行う搬送装置とが設けられ、前記搬送装置
に、収納棚横方向に長尺状に形成された昇降台と、その
昇降台を、収納棚横方向の複数箇所において吊下げ支持
する複数の索状体と、その複数の索状体をまとめて回転
体に巻回した状態で、前記昇降台を昇降させる昇降駆動
手段とが備えられた物品保管装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】かかる物品保管装置は、収納棚の各収納
部に物品を収納して保管する設備であり、搬送装置に
て、物品搬出入部と各収納部との間で物品を搬送して、
物品の収納及び取出しを行う。収納棚の収納部は、上下
方向並びに横方向に並列する状態で設けられているの
で、物品を昇降搬送するための構成が必要となる。この
ため、収納棚横方向に長尺状に形成された昇降台を、収
納棚横方向の複数箇所において、複数の索状体にて吊下
げ支持し、その複数の索状体をまとめて回転体に巻回し
た状態で、昇降駆動手段によって昇降台を昇降駆動する
ように搬送装置を構成している。昇降台を昇降させるた
めの構成としては、従来、例えば、図９に示すように、
昇降台１００の四隅を吊下げ支持する索状体１０１の夫
々をカウンターウェイト１０２に接続し、その索状体１
０１の途中箇所を、収納棚横方向端部に設けた昇降駆動
手段１０３にて巻回駆動する構成が考えられている（特
開平８−８５６０３号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成では、搬送装置を長期に亘って運転すると、昇降
台における昇降駆動手段から遠い側の端部を支持する索
状体と、近い側の端部を支持する索状体とで、索状体の
長さが異なることから、伸び量が異なるものとなって、
当初は水平であった昇降台が、それの長手方向において
徐々に斜めに傾くものとなり、適宜索状体の長さを調整
する等して昇降台を水平姿勢に戻すメンテナンスが必要
となっていた。本発明は、上記実情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、昇降台を水平姿勢に戻すため
のメンテナンス作業負担を可及的に低減する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記請求項１記載の構成
を備えることにより、複数の索状体にかかる荷重に応じ
て、昇降台を吊下げ支持する複数の索状体夫々の単位長
さあたりの伸び率及び長さを、複数の索状体夫々の伸び
量がほぼ等しくなるように設定してあるので、長期の使
用によって索状体が伸びても、昇降台はほぼ水平姿勢を
維持し、昇降台を水平姿勢に戻すためのメンテナンス作
業負担を可及的に低減できる。しかも、複数の索状体に
作用するカウンターウェイトが設けられて、昇降駆動手
段に作用する昇降負荷を緩和するので、昇降駆動手段の
駆動操作力も小となり、昇降駆動手段の構成の簡素化を
図れる。複数の索状体をまとめて巻回した状態で昇降台
を昇降させる形式では、一般に単一の動力源で昇降駆動
する場合が多いが、このような場合にカウンターウェイ
トを備えることが特に有効である。

【０００５】又、上記請求項２記載の構成を備えること
により、昇降駆動手段に作用する昇降負荷を緩和するカ
ウンターウェイトは、複数の索状体に対して共通に作用
するので、個々の索状体毎にカウンターウェイトを備え
る場合に較べて構成の簡素化を図ることができる。又、
上記請求項３記載の構成を備えることにより、複数の索
状体には、昇降台の収納棚横方向の一端部に接続されて
その一端部を引き上げる上側索状体と、その一端部に接
続され、且つ、昇降台の長手方向に沿って昇降台の収納
棚横方向の他端部まで引き回された後、その他端部を上
方側に引き上げる下側索状体とが備えられる。すなわ
ち、昇降台の長手方向の両端部を索状体にて引き上げよ
うとする場合、昇降台の長さに起因して、夫々の索状体
の長さに差が生じることになるので、下側索状体に、昇
降台の長手方向に沿って昇降台の収納棚横方向の他端部
まで引き回される部分を備えることによって、索状体の
長さの差を十分に小さくでき、もって、長期の使用によ
って索状体が伸びても、昇降台はほぼ水平姿勢を維持
し、昇降台を水平姿勢に戻すためのメンテナンス作業負
担を可及的に低減できる。

【０００６】又、上記請求項４記載の構成を備えること
により、回転体に巻回した上側索状体及び下側索状体に
おける昇降台との接続側と反対側が、回転体から垂下
し、且つ、その先端側にカウンターウェイトが取り付け
られているので、カウンターウェイトの取り付け構成を
簡素化できる。又、上記請求項５記載の構成を備えるこ
とにより、昇降駆動手段に動力源としてモータが備えら
れるのであるが、そのモータは収納棚の下端に配置され
る。これによって、モータを収納棚の上部に配置する場
合に較べて、モータのメンテナンス作業を容易に行える
と共に、収納棚の下端に存在するデッドスペースを利用
してモータを配置することが可能となって、装置の設置
スペースの低減を図れる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。図２に、物品の一例としてのコンテ
ナＣを、収納棚に備えられた複数の収納部のうちのいず
れかの収納部に収納させることができると共に、所定の
収納棚に収納されるコンテナＣを取り出すことができる
ようにした本発明に係る物品保管装置が示されている。
尚、コンテナＣには、例えば、小型部品等が品種別に積
載される。この物品保管装置には、上下方向並びに横方
向に並列する状態で、物品を収納する複数の収納部１が
設けられた収納棚２Ａ，２Ｂが、前後に所定間隔を隔て
て一対備えられ、前方側に位置する収納棚２Ａの下部側
の一部を利用して、複数の物品搬出入用の作業部３が横
方向に並設された物品搬出入部４が設けられている。

【０００８】又、各収納棚２Ａ，２Ｂの前後中間部に、
それらと同幅又はほぼ同幅の昇降台５が、収納棚２Ａ，
２Ｂの上下高さのほぼ全域にわたって昇降操作自在に備
えられ、昇降台５には昇降台５の横方向ほぼ全域にわた
って横移動する移動体６が備えられ、更に、この移動体
６には、物品搬出入部４における前記各作業部３と、前
記各収納棚２Ａ，２Ｂにおける前記各収納部１との間に
おいて、コンテナＣを移載させる物品移載装置７が設け
られている。前記昇降台５、移動体６及び物品移載装置
７により、作業部３と、前記各収納棚２Ａ，２Ｂにおけ
る各収納部１との間において、コンテナＣを搬送して移
載させる搬送装置ＴＲが構成されることになる。

【０００９】前記各収納棚２Ａ，２Ｂは、夫々、横方向
両端部及び横方向中間部の夫々において前後両側に、合
計６本の支柱８が備えられ、前部側に位置する３本の支
柱８、並びに、後部側に位置する３本の支柱８の夫々に
わたって上下方向に所定間隔をあけて複数の横フレーム
９が架設連結されている。そして、同レベルに位置する
前後横フレーム９にわたって、前記コンテナＣを載置収
納するための多数の係止部材１０が所定間隔をあけて前
後方向に沿って架設連結され、上下方向並びに横方向に
並列する状態で複数のコンテナＣの収納部１が構成され
ている。

【００１０】前記係止部材１０は、コンテナＣの横方向
両側部を載置支持すると共に、横移動を阻止するように
断面略Ｌ字状に形成され、昇降台側の載置面の端縁部
は、下方側斜め方向に屈曲させた案内部１０ａに構成さ
れ、コンテナＣの移載が円滑に行えるように構成されて
いる。又、前後収納棚２Ａ，２Ｂは、各支柱８の上端部
において横杆１１により前後に所定間隔をあけた状態で
連結されている。

【００１１】前記物品搬出入部４は、前部側の収納棚２
Ａの下部側において、収納部１の上下複数段に相当する
箇所を横方向全幅にわたって利用する状態で設けられ、
コンテナＣの搬出入作業を行うための作業部３が、横方
向に並列する状態で複数設けられている。各作業部３に
は、コンテナＣを載置する作業台１２が設けられ、この
作業台１２における荷受け台部分１２ａは、収納部１の
下方に位置して物品移載装置７との間でコンテナＣの移
載が可能な状態と、図１に示すように収納棚２Ａの外方
側へ引き出された状態とに移動操作自在に構成されてい
る。作業者が、作業部３において、コンテナＣからの部
品等の取出し作業又はコンテナＣ自体の取出し作業を行
うときは、収納部１の下方に位置させた作業台１２の荷
受け台部分１２ａに物品移載装置７にてコンテナＣが移
載された後、図１に示すように、作業者が荷受け台部分
１２ａを手前に引き出して取出し作業を行う。尚、物品
搬出入部４の中央部（中央の支柱に対応する箇所）に
は、仕切壁１３が設けられている。

【００１２】又、図１に示すように、作業部３近くの収
納棚２Ａの外壁には、各作業部３に対応する状態で、各
別に、搬出入作業が終了した後に、後述するように、後
処理を実行させるために操作される作業完了スイッチ２
８と、搬送されたコンテナＣに積載されている積載部品
の現在在庫数を表示する表示器７８が備えられている。
尚、積載部品の在庫数等は、図示しない制御装置にて管
理されるようになっている。

【００１３】次に、昇降台５の昇降操作構造について説
明する。図３に示すように、昇降台５は２本の索状体Ｗ
Ｒとして上側索状体３０ａ及び下側索状体３０ｂに吊下
げ支持されている。この上側索状体３０ａ及び下側索状
体３０ｂとしては同一種類のワイヤを使用しており、同
荷重に対する単位長さ当たりの伸び率はほぼ同じであ
る。上側索状体３０ａは、昇降台５の収納棚横方向の一
端部ＯＰに接続具３０ｃにて接続されてその一端部ＯＰ
を引き上げると共に、案内プーリ２９ｂに案内されて回
転体２９ａに至り、回転体２９ａに巻回された後、更に
垂下して、それの先端側にカウンターウェイト３２が接
続される。つまり、回転体２９ａに巻回した上側索状体
３０ａにおける昇降台５との接続側と反対側が、回転体
２９ａから垂下し、且つ、その先端側に前記カウンター
ウェイト３２が取り付けられている。

【００１４】一方、下側索状体３０ｂは、その一端部Ｏ
Ｐに接続具３０ｄにて接続され、且つ、昇降台５の長手
方向に沿って昇降台の収納棚横方向の他端部ＨＰまで引
き回された後、案内プーリ２９ｃに案内されて向きを上
方側に変え、その他端部ＨＰを上方側に引き上げる。案
内プーリ２９ｃにて上方に向きを変えた下側索状体３０
ｂは、前記他端部ＨＰの上方に位置する回転体２９ａに
巻回され、更に、回転体２９ａに巻回した下側索状体３
０ｂにおける昇降台５との接続側と反対側が、回転体２
９ａから垂下し、且つ、その先端側に前記カウンターウ
ェイト３２が取り付けられている。

【００１５】従って、上側索状体３０ａと下側索状体３
０ｂとは、昇降台５への接続箇所からカウンターウェイ
ト３２に至る長さが略同一であり、又、上述のようにこ
れらは同一種類のワイヤを使用していることから、使用
期間が長期にわたることにより上側索状体３０ａ及び下
側索状体３０ｂが伸びても、上側索状体３０ａの伸び量
と下側索状体３０ｂの伸び量とはほぼ等しく、昇降台５
の傾きは可及的に抑制される。又、上側索状体３０ａ及
び下側索状体３０ｂの何れもが、カウンターウェイト３
２に接続されているので、カウンターウェイト３２は、
複数の索状体３０ａ，３０ｂに対して共通に作用するよ
うにしてある。

【００１６】カウンターウェイト３２は、図３に概略的
に示すように、従動プーリ２９ｅとモータＭ１の回転軸
に取り付けられた駆動プーリ２９ｆとの間に掛け回され
たタイミングベルト２９ｇの一部に固定され、モータＭ
１を正逆に回転させることによってカウンターウェイト
３２が昇降して、昇降台５が昇降する。従って、モータ
Ｍ１，駆動プーリ２９ｆ，従動プーリ２９ｅ及びタイミ
ングベルト２９ｇ等で昇降台５を昇降させる昇降駆動手
段ＵＤが構成されている。尚、図３においては図示を省
略しているが、カウンターウェイト３２は、ブラケット
を介してタイミングベルト２９ｇに固定されている。

【００１７】図５に示すように、前記カウンターウェイ
ト３２を昇降自在にガイドする前後一対のガイドレール
３３が設けられ、各ガイドレール３３は、断面コの字型
に形成され、複数のブラケット３４を介して前後の収納
棚２Ａ，２Ｂにおける支柱８に取付け支持されている。
カウンターウェイト３２側の被案内部は、図示はしない
が、ガイドレール３３の内面に摺接しながら転動する前
後軸芯周りで回動する転動ローラ及び横方向軸芯周りで
回動する転動ローラにより前後方向並びに横方向の移動
が阻止される状態で円滑に昇降移動できるように構成さ
れている。

【００１８】そして、物品搬出入部４が設けられた収納
棚２Ａとは反対側（後方側）の収納棚２Ｂにおける横方
向両端部に位置する各支柱８に複数のブラケットを介し
て取付けられた矩形状の棒体からなる昇降ガイド３９に
より、昇降台５に備えられた被案内部４０を、水平方向
の移動を阻止する状態で昇降自在に案内するように構成
されている。昇降台５側の被案内部４０は、図５に示す
ように、前記各支持具３１，３１の後方端に取付け固定
された支持ブラケット４１に、前後軸芯周りで回転自在
に支承された一対の転動ローラ４２により昇降ガイド３
９の横方向両側面を挟持して横方向の相対移動を阻止す
るよう構成すると共に、前記支持ブラケット４１に、横
軸芯周りで回転自在に支承された一対の転動ローラ４３
により昇降ガイド３９の前後方向両側面を挟持して前後
方向の相対移動を阻止するように構成され、水平方向の
移動を阻止しながら円滑な昇降作動を行えるように構成
されている。

【００１９】尚、支持具３１における支持ブラケット４
１配設部の反対側には、適宜位置に設けられた遮蔽板４
６により仕切られることで、昇降台５の昇降停止位置を
判別するための透過型の光電センサ４７が備えられてい
る。又、従動プーリ２９ｅの回転軸には、図示を省略す
るロータリエンコーダが備えられており、このロータリ
エンコーダ及び上記光電センサ４７の検出信号に基づい
て昇降台５が昇降制御される。

【００２０】次に移動体６の横移動操作構造について説
明する。図６、図７、図８に示すように、移動体６は、
昇降台５の前後両側部及び上部側を覆う状態で移動体フ
レーム４８が構成され、移動体フレーム４８における下
部位置に、昇降台５の側部に横向き突出する状態で形成
された突条部５ａを、横方向２箇所において、上下両側
から挟持する上下一対の挟持ローラ４９，４９が水平軸
芯周りで回転自在に支承され、又、突条部５ａの側面に
摺接しながら転動する一対の転動ローラ５０が縦軸芯周
りで回転自在に支承されている。これらの挟持ローラ４
９，４９及び転動ローラ５０により、移動体６の上方へ
の浮き上がり等を阻止して円滑に横移動案内されるよう
に構成されている。

【００２１】そして、昇降台５における両端部の夫々に
前後軸芯周りで回転自在に支承されたプーリ５１，５１
に巻回された駆動ベルト５２の両端部が移動体フレーム
４８に連結され、一方のプーリ５１を電動モータＭ２に
よって回転駆動することで、駆動ベルト５２が長手方向
に移動操作され、それに伴って、移動体６が横移動操作
されるように構成されている。

【００２２】尚、移動体フレーム体４８には、突条部５
ａの横側面に摺接しながら転動する回動ローラ５３の回
動量に基づいて横移動量を検出するロータリーエンコー
ダ５４が備えられ、且つ、適宜位置に設けられた遮蔽板
５５により仕切られることで、移動体６の横移動停止位
置を判別するための透過型の光電センサ５６が備えられ
ている。前記移動体６には、物品搬出入部４に対してコ
ンテナＣの移載を実行する際において、移載作業の対象
となる作業部３の近傍に作業者が存在するか否かを検出
する反射型光電式存否センサ５７が備えられている。

【００２３】次に物品移載装置７について説明する。図
６、図７、図８に示すように、コンテナＣを載置した状
態で前後に移動させる一対のベルトコンベア５８，５８
が、１個の電動モータＭ３により一体回動される状態で
備えられ、各ベルトコンベア５８，５８の中間部に、コ
ンテナＣに係止して、前記収納部１あるいは前記作業部
３に載置される位置と、物品移載装置上に載置される位
置とにわたって、コンテナＣをスライド移動させる係止
式搬送機構５９が備えられている。この係止式搬送機構
５９は、移動体フレーム４８に備えられた４個の縦向き
ガイドレール６０によって、上下方向に昇降移動自在に
昇降移動体６１が支持され、この昇降移動体６１上に、
それに設けられたガイドレール６２に沿って、相対的に
前後方向にスライド移動するスライド板６３が備えられ
ている。更に、このスライド板６３の上部側には、スラ
イド板６３に設けられたガイドレール６４に沿って、前
後方向に相対的にスライド移動自在な係止具６５が設け
られている。この係止具６５は、板体を略コの字型に屈
曲形成して、コンテナ係止部６５ａを構成する両端折り
曲げ部が上方に向いた姿勢で備えられている。

【００２４】そして、前記昇降移動体６は、スライド板
６３及び係止具６５と共に、電動モータＭ４によって偏
芯カム６６が回転操作されることによって、コンテナ係
止部６５ａがベルトコンベア５８の載置面よりも下方に
位置する退避位置と、前記載置面よりも上方に突出する
係止作用位置とにわたって昇降操作されるように構成さ
れている。

【００２５】前記スライド板６３の側部にはラックギア
６７が形成され、このラックギア６７に咬合うピニオン
ギア６８が昇降移動体６１に縦軸芯周りで回転自在に支
持され、このピニオンギア６８を電動モータＭ５により
回転駆動することで、スライド板６３が前後方向にスラ
イド移動するように構成されている。又、スライド板６
３のスライド移動方向両側部に、移動方向と直交する方
向に位置をずらせてスプロケット６９，７０が支承さ
れ、係止具６５のスライド移動方向一側と、昇降移動体
６１の反対側箇所とにわたって、一方のスプロケット６
９に巻回される状態でローラチェーン７１が巻回され、
又、係止具６５のスライド移動方向他側と、昇降移動体
６１の反対側箇所とにわたって、他方のスプロケット７
０に巻回される状態でローラチェーン７２が巻回されて
いる。従って、スライド板６３が前後方向いずれかにス
ライド移動されると、それに伴って、係止具６５がスラ
イド板６３に対して同方向に相対移動することになる。

【００２６】上記構成の物品移載装置７によるコンテナ
Ｃの移載操作について説明する。係止具６５が図７に実
線で示すホームポジションに待機する待機状態から、電
動モータＭ５を駆動させてスライド板６３及び係止具６
５を、収納部１あるいは物品搬出入部４に載置されてい
るコンテナＣに向けて移動させる。コンテナ係止部６５
ａがコンテナＣの係合部ｋの下側に位置すると、昇降移
動体６１を上昇させ、コンテナ係止部６５ａがコンテナ
Ｃの係合部ｋに係止する。その状態で、スライド板６３
を反対方向に移動させ、コンテナＣを物品移載装置上に
向けてスライド移動させる。このとき、各ベルトコンベ
ア５８，５８は、係止移動速度と同期させて回動駆動さ
れ、スライド移動に伴う摩擦抵抗が少ない状態で円滑に
移動されることになる。中央位置まで係止具６５が移動
すると、昇降移動体６１を下降させ、その後はベルトコ
ンベア５８，５８により所定位置までコンテナＣを移動
させる。物品移載装置７上に載置されているコンテナＣ
を収納部１あるいは物品搬出入部４へ移載するときは、
上述の動作とほぼ逆の動作となる。移動体６の横移動操
作、昇降５の昇降操作、並びに、上記の物品移載装置７
による移載作業によって、コンテナＣが物品搬出入部４
と各収納部１との間で搬送される。

【００２７】〔別実施形態〕以下、別実施形態を列記す
る。 上記実施の形態では、複数の索状体の夫々として同
一種類のワイヤを使用して、それらの長さを略同一とし
ているが、図９に示す従来技術のように、索状体の長さ
は異なっても、例えば、索状体の太さを異ならせること
によって、同荷重に対する単位長さ当たりの伸び率を異
ならせて、夫々の索状体の伸びがほぼ等しくなるように
しても良い。 上記実施の形態では、昇降駆動手段ＵＤは、タイミ
ングベルト２９ｇの一部にカウンターウェイト３２を固
定して、カウンターウェイト３２を昇降操作することに
より昇降台５を昇降駆動しているが、上記実施形態にお
けるタイミングベルト２９ｇの一部に昇降台５の一端を
取り付け、モータＭ１の駆動力により昇降台５を直接的
に昇降駆動操作する構成としても良い。又、複数の索状
体を巻回した回転体２９ａをモータにて回動駆動するこ
とにより、昇降台５を昇降駆動しても良い。

【００２８】 上記実施の形態では、上側索状体３０
ａ及び下側索状体３０ｂの何れをも、カウンターウェイ
ト３２に接続しているが、上側索状体３０ａ及び下側索
状体３０ｂ夫々の端部を回転体２９ａに固定して、上側
索状体３０ａ及び下側索状体３０ｂが回転体２９ａに巻
き取られる構成とし、それらの索状体とは別個の索状体
の端部を回転体２９ａに固定して上側索状体３０ａ等と
は反対向きに回転体２９ａに巻回した後、他端にカウン
ターウェイト３２を取り付けて、昇降負荷を緩和するよ
うに構成しても良い。

【００２９】 上記実施の形態では、昇降駆動手段Ｕ
Ｄの一部を構成するモータＭ１を、収納棚２Ｂの下端に
配置しているが、モータＭ１を収納棚２Ａ，２Ｂの上端
に配置して回転体２９ａの回転軸を直接回動駆動する構
成としても良い。 上記実施の形態では、昇降台５を上側索状体３０ａ
及び下側索状体３０ｂの２本の索状体ＷＲにて吊下げ支
持する構成としているが、３本以上の索状体ＷＲにて吊
下げ支持するように構成しても良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態にかかる作業部の縦断側面
図

【図２】本発明の実施の形態にかかる保管装置の一部切
欠斜視図

【図３】本発明の実施の形態にかかる昇降台の支持構造
を示す斜視図

【図４】本発明の実施の形態にかかる昇降台の正面図

【図５】本発明の実施の形態にかかる昇降台の平面図

【図６】本発明の実施の形態にかかる物品移載装置の正
面図

【図７】本発明の実施の形態にかかる物品移載装置の側
面図

【図８】本発明の実施の形態にかかる物品移載装置の平
面図

【図９】従来の昇降台の支持構造を示す斜視図

【符号の説明】

１ 収納部 ２Ａ，２Ｂ 収納棚 ４ 物品搬出入部 ５ 昇降台 ２９ａ 回転体 ３０ａ 上側索状体 ３０ｂ 下側索状体 ３２ カウンターウェイト Ｍ１ モータ ＴＲ 搬送装置 ＵＤ 昇降駆動手段 ＷＲ 索状体

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下方向並びに横方向に並列する状態
   で、物品を収納する複数の収納部が設けられた収納棚
   と、 前記収納部の夫々と、前記収納棚における物品搬出入を
   行うための物品搬出入部との間で物品の搬送を行う搬送
   装置とが設けられ、 前記搬送装置に、 収納棚横方向に長尺状に形成された昇降台と、 その昇降台を、収納棚横方向の複数箇所において吊下げ
   支持する複数の索状体と、 その複数の索状体をまとめて回転体に巻回した状態で、
   前記昇降台を昇降させる昇降駆動手段とが備えられた物
   品保管装置であって、 前記昇降駆動手段に作用する昇降負荷を緩和するため
   に、前記複数の索状体に作用するカウンターウェイトが
   設けられ、 前記複数の索状体夫々の伸び量がほぼ等しくなるよう
   に、前記複数の索状体夫々にかかる荷重に応じて、前記
   複数の索状体夫々の単位長さ当たりの伸び率及び長さを
   設定してある物品保管装置。
2. 【請求項２】 前記カウンターウェイトは、前記複数の
   索状体に対して共通に作用するように構成されている請
   求項１記載の物品保管装置。
3. 【請求項３】 前記複数の索状体は、前記昇降台の収納
   棚横方向の一端部に接続されてその一端部を引き上げる
   上側索状体と、 前記一端部に接続され、且つ、前記昇降台の長手方向に
   沿って前記昇降台の収納棚横方向の他端部まで引き回さ
   れた後、その他端部を上方側に引き上げる下側索状体と
   が備えられて構成されている請求項１又は２記載の物品
   保管装置。
4. 【請求項４】 前記回転体に巻回した前記上側索状体及
   び前記下側索状体における前記昇降台との接続側と反対
   側が、前記回転体から垂下し、且つ、その先端側に前記
   カウンターウェイトが取り付けられて構成されている請
   求項３記載の物品保管装置。
5. 【請求項５】 前記昇降駆動手段に前記昇降台の昇降駆
   動用のモータが備えられ、 そのモータは、前記収納棚の下端に配置されている請求
   項１〜４のいずれか１項に記載の物品保管装置。