JPS6261011B2 - - Google Patents

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JPS6261011B2
JPS6261011B2 JP55097151A JP9715180A JPS6261011B2 JP S6261011 B2 JPS6261011 B2 JP S6261011B2 JP 55097151 A JP55097151 A JP 55097151A JP 9715180 A JP9715180 A JP 9715180A JP S6261011 B2 JPS6261011 B2 JP S6261011B2
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JP
Japan
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reaction
chlorinated
lead
xylene
nitric acid
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JP55097151A
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English (en)
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JPS5724321A (en
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Shigeo Yoshinaka
Tsukasa Toki
Misuzu Wakatsuki
Seiji Uchama
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Priority to US06/282,733 priority patent/US4399311A/en
Priority to GB8121733A priority patent/GB2083040B/en
Priority to DE19813128212 priority patent/DE3128212A1/de
Publication of JPS5724321A publication Critical patent/JPS5724321A/ja
Publication of JPS6261011B2 publication Critical patent/JPS6261011B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/27Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、塩素化メチルベンゼン類から芳香族
アルデヒド類を製造する方法に関する。更に詳し
くは、塩素化メチルベンゼン類と硝酸とを反応さ
せて芳香族アルデヒド類を製造するにあたり、反
応混合物から芳香族アルデヒド類を分離した残留
液を鉛化合物を加えて残留液中に存在する塩素イ
オンを塩化鉛の沈殿として分離し、塩化鉛を除い
た残留液を塩素化メチルベンゼン類との反応に循
環使用することを特徴とする芳香族アルデヒド類
の製造方法に関する発明である。 ベンズアルデヒドまたはテレフタルアルデヒド
等によつて代表される芳香族アルデヒド類は、医
薬、農薬、染料、各種ポリマーおよびその他種々
の工業薬品の中間原料として有用であり広汎な用
途を有するものである。 芳香族アルデヒド類の製造方法としては、メチ
ルベンゼン類を直接酸化する方法、ジクロルメチ
ルベンゼン類を加水分解する方法、クロルメチル
ベンゼン類を酸化する方法、またはクロロホルミ
ルベンゼン類を還元する方法等が知られている。
しかしながら、これらの方法はいずれも、種々の
欠点を有しているので必ずしも満足すべき方法で
はない。例えばテレフタルアルデヒドを製造する
場合はキシレンの側鎖メチル基を直接酸化する方
法においては、一般的には目的とするジアルデヒ
ドの選択性が低いという欠点を有する。比較的選
択性の高い結果が得られているとされるUSP
3597485号の方法の場合でも、反応率は47%であ
り、テレフタルアルデヒドの選択率は62%であ
る。しかもこの方法においては、希薄なキシレン
を気相で酸化するので、生成物の回収に困難があ
り、更に触媒の有効成分の昇華や還元による触媒
活性の低下が大きいので、これらの問題が解決さ
れないかぎり、工業化は困難である。 ジクロルメチルベンゼン類を加水分解する方法
の例としては、α,α,α′,α′−テトラクロル
−p−キシレンの加水分解によるテレフタルアル
デヒドの製造法が知られている。この方法の場合
は比較的高収率でテレフタルアルデヒドが得られ
る。しかしながらこの方法の場合は、原料の調達
に難がある。すなわち、α,α,α′,α′−テト
ラクロル−p−キシレンはp−キシレンの塩素化
によつて得られるが、この塩素化においては、
α,α,α′,α′−テトラクロル−p−キシレン
を選択的に得ることが出来ないので、塩素化度の
低い化合物や塩素化度の高い化合物の混合物とし
て得られる。反応混合物中のα,α,α′,α′−
テトラクロル−p−キシレンの割合は特開昭50−
41832の明細書中に示されているように無溶媒系
での塩素化の場合は45〜50wt%、溶剤を添加し
た場合は55〜60wt%程度である。したがつて混
合物から目的物を分離する操作が必要であるが、
蒸留で分離しようとする場合は、α,α,α′,
α′−テトラクロル−p−キシレンの沸点が混合
物中の他のクロル化キシレンの沸点と近接してい
るので分離が困難であり収率が低いことも相俟つ
て経済的に有利な方法とはいえない。 クロルメチルベンゼン類を酸化する方法の例と
しては、α,α′−ジクロル−p−キシレンの硝
酸々化法があり比較的好結果が得られている。し
かしながらこの場合も原料の調達に難がある。す
なわち、α,α′−ジクロル−p−キシレンはp
−キシレンの側鎖塩素化によつて製造されるが、
この場合の塩素化においてもα,α′−ジクロル
−p−キシレンを選択的に合成することは出来な
い。α,α′−ジクロル−p−キシレンは塩素化
度の異なる化合物や異性体との混合物の形で得ら
れ、その選択率は低い。p−キシレンを回分法に
よつて塩素化する場合を例にとれば、α,α′−
ジクロル−p−キシレンの最高到達濃度は50モル
%程度にすぎない。反応混合物からα,α′−ジ
クロル−p−キシレンを分離することは可能であ
るが、煩雑な操作が必要であり、収率も必ずしも
高いものではない。 クロロホルミルベンゼン類を環元する方法は原
料が高価であり、そして高価なパラジウム系触媒
を使用する必要があり、しかも収率も必ずしも高
くないので、好ましい製造法とはいい難い。 以上のように、芳香族アルデヒド類の製造方法
に関する従来技術は種々の欠点を有するものであ
つた。 本発明者等は、従来方法の欠点を解決し、容易
に調達できる原料から、好収率で芳香族アルデヒ
ドを製造することを目的として種々の研究を行な
つた結果、特定の塩素化度の塩素化メチルベンゼ
ン類の混合物を特定条件下で硝酸と反応させるこ
とによつて、それらのいずれの成分をも芳香族ア
ルデヒドとすることが出来ることを発見した。こ
の方法によつてメチルベンゼン類の塩素化によつ
て、芳香族アルデヒドを製造する際には、塩素化
メチルベンゼンをいずれも混合物のままで利用す
ることが出来るので、原料の調達が容易になり、
メチルベンゼンを基準とした場合の原料クロライ
ドの収率も大巾に向上することが可能である。 しかしながら、これらの方法においては、塩素
化メチルベンゼン類と硝酸との反応により芳香族
アルデヒド類を製造する際に低濃度の硝酸を過剰
に用いる必要があり、また塩素化メチルベンゼン
と硝酸との反応において塩化水素を生じるので、
反応混合物から目的とする芳香族アルデヒド類を
分離した後、硝酸と塩酸を含む多量の廃液を生ず
るという難点があつた。また、反応に触媒を使用
する場合には、更にこの廃液中に触媒が含まれ、
これらを廃棄するためには、煩雑な処理を必要と
し、しかも有効利用出来る成分をも廃棄するので
経済的にも負担となる難点があつた。 本発明者等は、この様な欠点を改良すべく鋭意
研究の結果、塩素化メチルベンゼン類と硝酸とを
反応させて、芳香族アルデヒド類を製造する際
に、反応混合物から目的とする芳香族アルデヒド
を除いた残留液に、鉛化合物を加えることによつ
て、液中の塩素イオンを選択的に塩化鉛として沈
殿させ、これを分離することが可能なこと、また
塩化鉛を分離した残留液は、塩素化メチルベンゼ
ン類との反応に循環使用することによつて、支障
なく目的の反応を実施することが可能なことを見
出して、本発明方法を完成するに至つた。 本発明方法は塩素化メチルベンゼン類と硝酸を
反応させて芳香族アルデヒドを製造する際に、過
剰に用いた硝酸は循環使用されるので、実質的に
過剰の硝酸を必要としないこと。また、この反応
に触媒を用いた場合は触媒も循環使用されるの
で、実質的に新しく触媒を添加する必要がないこ
と。また、従来、廃液として処理されていた液中
に存在した過剰の硝酸や触媒を廃棄処理する必要
がないので、廃液処理のための副原料や処理操作
が大巾に軽減され、経済的に有利となる等の種々
の利点がある。 本発明方法において原料として用いられる塩素
化メチルベンゼン類とは、キシレンまたはトルエ
ンの塩素化誘導体を意味し、キシレン誘導体とし
ては一般式
【式】または
【式】 で表わされるそれぞれ単独の化合物かあるいは、
この二つの化合物の混合物または、この二つの化
合物と一般式
【式】で表わされる化合物 との混合物を意味るす。また、トルエンの誘導体
としては、一般式
【式】(式中XはH, Cl,Brを示す)で表わされる化合物かまたはこ
れと一般式
【式】(式中XはH,Cl,Br を示す)で表わされる化合物との混合物を意味す
る。これらのものが主成分であれば、他に少量の
他の物質が含まれていてもさしつかえない。 更に、芳香族アルデヒド類とは、キシレンの塩
素化誘導体を原料とする場合は、テレフタルアル
デヒド、イソフタルアルデヒド、またはフタルア
ルデヒドのことを意味し、トルエンの塩素化誘導
体を原料とする場合は、一般式
【式】(式中 XはH,Cl、またはBrを示す)で示されるベン
ズアルデヒド、またはそのハロゲン誘導体を意味
する。 本発明方法において塩素化メチルベンゼン類と
硝酸との反応による芳香族アルデヒド類の製造
は、塩素化メチルベンゼン類と所定濃度の硝酸と
を混合し、所定の温度で撹拌下に反応させること
により実施される。なお硝酸を加えて反応を行な
う前に、塩素化メチルベンゼン類を加水分解した
後に硝酸と反応させる方法も可能である。 本発明方法を実施する場合の硝酸の濃度は一般
的には0.5〜15wt%であり、好ましくは2〜8wt
%である。硝酸の濃度が15wt%より高い場合に
は、カルボン酸類の副生が多くなる傾向があるの
で好ましくない。一方硝酸の濃度が0.5wt%より
低い場合には反応の効率が悪く経済性が無くなる
ので好ましくない。 塩素化メチルベンゼン類と硝酸とを反応させる
場合の反応温度は一般的には70〜130℃である。
好ましい反応温度は、用いた塩素化メチルベンゼ
ン類と硝酸水溶液とを混合して反応した際の反応
混合物を還流する温度でありこの温度は100℃ま
たは、それより少し高い温度である。反応は通常
は常圧下で行なわれるが、加圧下で実施すること
も可能である。 硝酸の使用量は塩素化メチルベンゼン類1モル
に対して一般的には0.2〜20モルであり、好まし
くは1.0〜10モルである。 本発明方法により塩素化メチルベンゼン類と硝
酸を反応させる場合には必ずしも触媒を必要とし
ないが、触媒を用いた場合には、反応時間が短縮
されるので触媒を使用することは好ましい態様で
ある。この場合の触媒としては五酸化バナジウ
ム、メタバナジン酸アンモニウム、塩化バナジウ
ム、または硫酸バナジル等のバナジウム化合物が
効果の点から好ましい。 本発明方法において塩素化メチルベンゼンと硝
酸との反応では、反応させる塩素化メチルベンゼ
ンの種類によつては、反応中に、原料である塩素
化メチルベンゼンや反応中間体、または目的とす
るアルデヒド等が反応器の空間壁や冷却器に結晶
として付着して障害となる場合があるが、これら
の障害を防ぐために少量の有機溶剤を添加するこ
とは好ましいことである。 本発明方法によつて得られた反応混合物から目
的とする芳香族アルデヒドを分離して除く通常の
方法が行なわれる。すなわち、反応終了後の反応
混合物を冷却して晶出する結晶を別する方法、
遊離する油状物を分離する方法、または反応生成
物に有機溶剤を加えて抽出する方法等により反応
混合物から芳香族アルデヒド類を分離して除くこ
とが可能である。 以上の様にして得られた芳香族アルデヒド類に
は、副生したカルボン酸化合物が含まれるが、こ
れらの酸性物質は希アルカリ水溶液で洗浄するこ
とによつて除かれる。 このようにして得られた芳香族アルデヒド類
は、通常は蒸留または再結晶等によつて更に純度
を高めることが可能である。 反応混合物から前述の方法によつて芳香族アル
デヒド類を分離した残留液は、反応に際に過剰に
用いた硝酸と、塩素化メチルベンゼン類の加水分
解によつて生じた塩化水素等を含む水溶液であ
り、反応に触媒を用いた場合には、これに触媒と
して用いた化合物が更に含まれている。 本発明方法においては、この水溶液に鉛化合物
を加えて、水溶液中の塩素イオンを塩化鉛として
沈殿させ、これを別することによつて水溶液中
に存在する塩化水素を選択的に除去する。この操
作は、通常は常温で実施される。この操作に用い
る鉛化合物は、目的にかなつたものならいかなる
種類の鉛化合物でもよいが、上記水溶液中で溶解
し速かに塩化鉛を生じるものが望ましく、この点
から硝酸鉛、炭酸鉛または水酸化鉛が好ましい。
これらの中でも、後述するように、鉛を循環使用
する上からは、炭酸鉛または水酸化鉛が最も好ま
しい。 これらの鉛化合物は水に溶解して溶液として加
えることも可能であるが、水への溶解度が小さい
ことや塩化鉛を除去した後の残留液を、塩素化メ
チルベンゼンとの反応に循環使用する際の液量と
の関係から通常は固体の形で残留液に加えられ
る。鉛化合物の添加量は残留液中に存在する塩化
水素を塩化鉛に転換させるに必要な量であり、そ
の量は塩化水素の量を定量することによつて決定
される。 本発明方法において芳香族アルデヒド類を除い
た残留液に撹拌下に鉛化合物を加えると塩化鉛の
白色の沈殿が生じるのでこの沈殿を通常の方法で
別する。沈殿を別した残留液には硝酸が含ま
れており、触媒を用いた場合には触媒も含まれて
いる。この残留液は、塩素化メチルベンゼンとの
反応によつて消費された量に相当する硝酸を補充
し、硝酸の濃度と水量を調整した後、塩素化メチ
ルベンゼンとの反応に循環使用される。塩素化メ
チルベンゼンとの反応は前述の条件に従つて行な
われる。反応終了後の反応混合物は前述の通り処
理される。 以上述べた様な方法により塩素化メチルベンゼ
ン類と硝酸とを反応させて芳香族アルデヒドを製
造するにあたり、反応混合物から芳香族アルデヒ
ド類を分離した残留液に、鉛化合物を加えて残留
液中に存在する塩素イオンを塩化鉛として選択的
に分離し、塩化鉛を除いた残留液を塩素化メチル
ベンゼン類との反応に循環使用しながら塩素化メ
チルベンゼン類から芳香族アルデヒドを製造する
ことが出来るが、分離した塩化鉛中の鉛を塩化水
素除去用の鉛化合物として循環使用出来ることが
更に望ましく、そのためには、次のような方法を
とることが可能である。 すなわち、硝酸と塩酸等を含む残留液に鉛化合
物を加えることにより、塩化鉛を沈殿させ、別
した塩化鉛を、炭酸ソーダまたはカセイソーダ水
溶液と撹拌下に処理することにより炭酸鉛または
水酸化鉛に変換し、これらを前述の塩化水素除去
用の鉛化合物として循環使用することが可能であ
る。この操作において用いるアルカリ量は、実質
的に次式で示される鉛量に対応する量である。 PbCl2+Na2CO3→PbCO3+2NaCl PbCl2+2NaOH→Pb(OH)2+2NaCl 上記操作においては水が必要であるが、その量
は操作が円滑に進行する量であればよく、その量
があまり少なくなると上記変換が円滑に進行しな
くなるので好ましくない。この操作においては塩
化鉛の水に対する溶解度よりも炭酸鉛、または水
酸化鉛の水に対する溶解度の方が小さいので、前
記アルカリ水溶液と塩化鉛との混合物を撹拌処理
した場合には塩化鉛は、次第に炭酸鉛または水酸
化鉛に変換される。なおこの変換を円滑ならしめ
るには、若干加温することが有効である。 この様にして塩化鉛を炭酸鉛または水酸化鉛に
変換後これらを別しこの固体を塩化水素除去用
の鉛化合物として循環使用することが可能であ
る。 以上述べた本発明方法によれば、硝酸を含む液
を循環使用することにより、実質的に過剰の硝酸
を必要とすることなく、しかも触媒のあらたな添
加も実質的に必要でなく、高収率で塩素化メチル
ベンゼン類から芳香族アルデヒドを製造すること
が可能である。また、クロルメチルベンゼン類と
硝酸を反応させる際には、反応によつてNO2およ
びNOの混合ガスが生じるが、この混合ガスに少
量の酸素を加えて、NOをNO2に変化させて、こ
れを反応系へ循環しながら反応を行なえば、NO2
は水に吸収されて硝酸となるので硝酸の使用量を
更に減少させることも可能であり、一層有利な芳
香族アルデヒド類の製造法が提供される。 次に本発明方法を実施例によつて説明するが、
本発明はこれらの実施例によつて限定されるもの
ではない。 実施例 1 (A) 第1回目の反応 温度計、撹拌機および還流冷却器を備えた2
の三つ口フラスコにα,α′−ジクロル−p−キ
シレン20.7wt%(17.5g、0.1モル)、α,α,
α′−トリクロル−p−キシレン49.7wt%(42.0
g、0.2モル)およびα,α,α′,α′−テトラ
クロル−p−キシレン29.6wt%(25.0g、0.10モ
ル)の組成を有する塩素化−p−キシレン混合物
84.5gと3wt%の硝酸1700g、五酸化バナジウム
2.5g、およびp−キシレン3mlを仕込んだ。こ
の混合物を撹拌下に加温昇温し、還流状態で9時
間反応を行なつた。 反応終了後、反応混合物を冷却し、晶出する結
晶を別した。別にこの別した結晶を少量の飽
和重炭酸ソーダ水溶液で洗浄した。洗浄によつ
て、反応の際に副生したカルボン酸は洗浄液に移
行した。洗浄の際に溶けずに残つた結晶を別
し、水洗後乾燥した。得られた結晶は46.9gであ
り、このものは、赤外線吸収スペクトル分析によ
つて、テレフタルアルデヒドであることが確認さ
れた。塩素化キシレン基準のテレフタルアルデヒ
ドの収率は87.4%であつた。 反応混合物を冷却し結晶を別した残留液の量
は1663gであり、硝酸の濃度は1.9wt%であり、
反応によつて生じた塩酸の濃度は2.6wt%であつ
た。残留液に、撹拌下に160gの炭酸鉛を加え、
約30分間撹拌した。その後、生じた塩化鉛の白色
沈殿を別し、少量の水で洗浄した。別された
塩化鉛は、乾燥後131.9gであつた。沈殿を別
した残留液中の硝酸の濃度は1.9wt%であり、他
に触媒として加えたバナジウムと塩化鉛が約2wt
%溶解していた。 この液に61%硝酸31gと少量の水を加えて1710
gとし、塩素化キシレン混合物との反応に用いる
循環液とした。 (B) 第2回目の反応(循環液と塩素化キシレン混
合物との反応) (A)と同じ反応器に、(A)の場合と同じ組成の塩素
化p−キシレン混合物84.5gと(A)の操作で得られ
た循環液1710g、p−キシレン2mlを仕込み、撹
拌下に加熱昇温して、還流状態で8時間反応を行
なつた。 反応終了後、反応混合物を冷却し、晶出する結
晶を別した。別した結晶を、一旦約1の水
で再結晶し、混入している塩化鉛を除去後(A)の場
合と同様に処理し、47.0gのテレフタルアルデヒ
ドを得た。塩素化キシレン基準のテレフタルアル
デヒドの収率は87.6%であつた。 反応混合物から結晶を別した残留液の量は
1650gであり、硝酸の濃度は2.0wt%、塩酸の濃
度は2.6wt%であつた。この液に撹拌下に160gの
炭酸鉛を加え、約30分間撹拌後、生じた沈殿を
別した。別された沈殿は乾燥後161gであつ
た。沈殿を別した後の液は1.9wt%の硝酸を
含有していた。この液に、61%硝酸32.1gと少量
の水を加えて1710gとし、塩素化キシレン混合物
との反応に用いる循環液とした。 (C) 第3回目の反応 (B)の場合と同様に、塩素化キシレン混合物84.5
gと(B)で得られた循環液1710gを仕込み、反応を
行なつた後(A)の場合と同様に処理して、46.9gの
テレフタルアルデヒドを得た。塩素化キシレン基
準のテレフタルアルデヒドの収率は87.4%であつ
た。 実施例 2 (A) 実施例1と同じ反応器にα,α′−ジクロル
−m−キシレン20.7wt%(17.5g、0.1モル)、
α,α,α′−トリクロル−m−キシレン
49.7wt%(42.0g、0.2モル)、およびα,α,
α′,α′−テトラクロル−m−キシレン29.6wt
%(25.0g、0.10モル)の組成を有する塩素化
キシレン混合物84.5gと3wt%の硝酸1700g、
メタバナジン酸アンモニウム3.0g、およびm
−キシレン3mlを仕込み、この混合物を撹拌下
に昇温して、循環状態で8時間反応させた。反
応終了後反応生成物を冷却し、晶出する結晶を
別した。得られた残留液の量は1660gであつ
た。結晶部は実施例1と同様に処理して45.7g
のイソフタルアルデヒドを得た。 残留液には、2.6wt%の塩酸と1.9wt%の硝酸
が含まれていた。この液に鉛の含有量が87wt
%である水酸化鉛を142.9g加え約30分間撹拌
した。生じた塩化鉛の白色沈殿を別した。
別された沈殿は乾燥後132gであつた。 沈殿を別した後の残留液には1.9wt%の硝
酸と他に触媒として加えたバナジウム等が溶解
していた。この液に61%の硝酸31gと、少量の
水を加えて1700gとし、塩素化キシレン混合物
との反応に用いる循環液とした。 (B) (A)と同じ反応器に、(A)の場合と同じ組成の塩
素化−m−キシレン混合物84.5gと(A)で得られ
た循環液1710g、m−キシレン3mlを仕込ん
だ。 この混合物を撹拌下に加温昇温し、還流状態
で8時間反応を行なつた。反応終了後反応生成
物を冷却し、晶出する結晶を別した。この結
晶を実施例1の(B)と同様に処理し、イソフタル
アルデヒド45.2gを得た。塩素化m−キシレン
基準のイソフタルアルデヒドの収率は84.2%で
あつた。 実施例 3 (A) 実施例1で用いた反応器と同じ反応器にベン
ジルクロライド44.0wt%、ベンジルクロライド
56.0wt%の混合物61.6g(ベンジルクロライド
27.1g0.214モル、ベンザルクロライド34.5g
0.214モル、合計0.428モル)と3wt%の硝酸
1440g、五酸化バナジウム2.0gを仕込み、こ
の混合物を撹拌下に加熱昇温し環流状態で6時
間反応を行なつた。 反応終了後、反応混合物を冷却し、遊離する
油状部を分離し、希薄なアルカリ溶液で洗浄後
39.0gの油状物を得た。赤外線吸光分析の結果
このものはベンズアルデヒドであることが確認
された。仕込クロライド基準でベンズアルデヒ
ドの収率は85.9%であつた。 油状部を分離した残留液の量は1430gであ
り、硝酸1.7wt%、塩酸1.63wt%を含んでい
た。この液に撹拌下に炭酸鉛85.8gを加え約30
分間撹拌した。生じた塩化鉛の沈殿を別し
た。別された塩化鉛の量は、乾燥後59.8gで
あつた。沈殿別後の残留液には1.7wt%の硝
酸と、少量のバナジウムが溶解していた。 この残留液に比重1.42の硝酸27.0gと少量の
水を加えて1470gとし、これを塩素化トルエン
混合物との反応に用いる循環液とした。 (B) (A)の場合と同じ反応器に、(A)の場合と同じ塩
素化トルエン混合物61.6gと(A)で得られた循環
液1480gを仕込んだ。 この混合物を撹拌下に加熱昇温し、還流状態
で6時間反応を行なつた。反応終了後、反応混
合物を冷却し、油状部を分離した。油状部は希
アルカリで洗浄後40.2gであり、この物をガス
クロマトグラフ分析の結果ベンズアルデヒドで
あることが確認された。ベンズアルデヒドの収
率は88.5%であつた。 実施例 4 (A) 温度計、撹拌機、塩素吹込管、排気兼用の還
流冷却器および高圧水銀灯による光照射装置を
有する内容積が500mlの光反応装置に、p−キ
シレン318g(3.0モル)を仕込み、内容物を
130℃に加熱し、撹拌、光照射下に乾燥塩素を
吹き込んだ。塩素の吹き込みが、1.5モル/時
間の割合で行ない、この状態で9.0モルの塩素
を吹き込んだところで、塩素の吹き込みを停止
した。その後、反応液に乾燥窒素ガスを通じて
系内の塩化水素および塩素ガスを除いた。この
ようにして623gの反応液が得られた。 反応液をガスクロマトグラフ分析を行なつた
ところ、その組成はα−クロル−p−キシレン
0.6モル%、α,α−ジクロル−p−キシレン
1.3モル%、α,α′−ジクロル−p−キシレン
22.5モル%、α,α,α′−トリクロル−p−
キシレン52.9モル%、α,α,α′,α′−テト
ラクロル−p−キシレン18.7モル%、α,α,
α,α′−テトラクロル−p−キシレン1.5モル
%、α,α,α,α′,α′−ペンタクロル−p
−キシレン1.8モル%、その他0.7モル%であつ
た。 (B) 実施例1と同じ反応器に、(A)で得られた塩素
化p−キシレン混合物84gと3wt%硝酸1700
g、五酸化バナジウム2.5g、およびトルエン
3mlを仕込み、この混合物を撹拌下に加熱昇温
し還流状態で9時間反応を行なつた。 9時間の反応後、反応混合物を冷却し、晶出
する結晶を別した。次にこの別した結晶を
少量の飽和重炭酸ソーダ水溶液で洗浄した。洗
浄によつて、反応の際に副生したカルボン酸は
洗浄液に移行した。洗浄の際溶けずに残つた結
晶を別し、水洗後乾燥した。このようにして
得られた結晶は45.4gであつた。この結晶を15
mmHgの減圧下に蒸留に付し、44.0gの留出物
を得た。留出物について赤外線吸収スペクトル
分析の結果、このものはテレフタルアルデヒド
であることが確認された。ガスクロマトグラフ
分析による純度は99.4%であつた。出発原料で
あるp−キシレンに対するテレフタルアルデヒ
ドの収率は81%に相当する。 反応混合物を冷却し、晶出する結晶を別し
た液は1658gであり、硝酸の濃度は1.9wt
%、反応によつて生じた塩酸の濃度は2.6wt%
であつた。こ液に鉛の含有量が87wt%の水
酸化鉛を141.4g加え約30分撹拌後存在する白
色の沈殿を別した。別された沈殿
(PbCl2)は乾燥後131gであつた。沈殿別後
の残留液中に1.9wt%の硝酸が溶解しており、
これに61%硝酸32gと少量の水を加えて1710g
とし、塩素化キシレン混合物との反応に用いる
循環液とした。 (C) 循環液と塩素化キシレン混合物との反応 (B)と同じ反応器に、(A)で得られた塩素化p−キ
シレン混合物84gと(B)の操作で得られた循環液
1710g、トルエン3mlを仕込み、撹拌下に加熱昇
温して、還流状態で8時間反応を行なつた。 反応終了後、反応混合物を冷却し、晶出する結
晶を別した。別した結晶を一旦約1の水で
再結晶し、混入している塩化鉛を除去後、(B)の場
合と同様に処理し、蒸留後43.4gのテレフタルア
ルデヒドを得た。p−キシレン基準のテレフタル
アルデヒドの収率は80.0%に相当した。 参考例 1 炭酸ナトリウムの8.8wt%水溶液1206gを50℃
に加熱し、撹拌下に塩化鉛278gを加え約30分間
撹拌を続けた。その後混合物を冷却し、白色の沈
殿を別した。沈殿を少量の水で洗浄後乾燥する
と265.7gの炭酸鉛が得られた。 参考例 2 6.8wt%のカセイソーダ水溶液1180gを50℃に
加温し、撹拌下に塩化鉛278gを加え約30分間撹
拌を続けた。その後混合物を冷却し、沈殿を別
した。液に少量の塩酸を加えてPHを10.1にする
と再び少量の白色沈殿が生じた。この沈殿を別
し、先の沈殿と合せて少量の水で洗浄後乾燥し
た。このようにして鉛87wt%を含む水酸化鉛が
238g得られた。なお水酸化鉛の理論的鉛の含有
量は85.9wt%であるが、これに対して鉛含量が多
いのは、取扱い中に部分的な脱水が起つたものと
みられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 塩素化メチルベンゼン類と、硝酸とを反応さ
    せて、芳香族アルデヒド類を製造するにあたり、
    反応混合物から芳香族アルデヒド類を除いた残留
    液に、鉛化合物を加えて残留液中に存在する塩素
    イオンを塩化鉛の沈殿として分離し、塩化鉛を除
    いた残留液を塩素化メチルベンゼン類との反応に
    循環使用することを特徴とする芳香族アルデヒド
    類の製造方法。
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