JPS6259938B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、最良のダイバーシテイ受信ができる
ように妨害レベル発生ひん度に応じてダイバーシ
テイ受信切換感度を制御するようにしたダイバー
シテイ受信装置に関するものである。

従来のFMダイバーシテイ受信装置の一例を第
１図に示す。これを説明すると、１，２はダイバ
ーシテイ受信用のアンテナ、３はアンテナ１，２
を切換えて受信するためのスイツチング用ダイオ
ードを用いた電子的な切換スイツチ、４はFM受
信機２０のチユーナ部、５は中間周波増幅部、６
はFM検波部、７はFMステレオ復調部と電力増
幅部、８はスピーカである。また、９はFM受信
機２０より検波出力を取出すための復調出力端
子、１０は復調信号の歪（高調波成分）を取出す
ための100KHz以上の周波数信号を通過させるハ
イパスフイルタ、１１は検出した歪を正のレベル
にするための検波回路、１２は歪レベルと基準電
圧源１４の基準電圧Ｅ_sを比較するための比較回
路、１３は比較回路１２の出力によつてアンテナ
１または２の切換えを行なうためのフリツプフロ
ツプ回路、１５はフリツプフロツプ回路１３の出
力より制御信号を受けてアンテナ１，２を切換え
るための切換スイツチ３の制御端子である。

以上の構成において、例えば、今、アンテナ１
でFM受信機２０が作動しているとすると、アン
テナ１で受信した高周波信号は切換スイツチ３を
通つてFM受信機２０のチユーナ部４、中間周波
増幅部５を経てFM検波部６で低周波信号に復調
され、ステレオ信号の場合はFMステレオ復調部
と電力増幅部７を通してスピーカ８より発音され
る。

一方、FM検波部６における復調信号の出力の
一部が復調出力端子９から取出される。

そして、その復調信号の一部が、遮断周波数が
純粋な復調信号のスペクトラム以上（例えば
100KHz）のハイパスフイルタ１０に通されるこ
とで、復調信号に含まれる高周波歪成分が抜き出
される。その歪成分は検波回路１１で検波され、
比較回路１２で基準電圧Ｅ_sと比較される。ここ
で、もし、基準電圧Ｅ_sよりも大きな電圧が加わ
れば、この受信系がマルチパスや妨害信号などよ
り悪くなつたとして、フリツプフロツプ回路１３
を動作させて切換スイツチ３の制御端子１５に制
御信号を加え、アンテナ１よりアンテナ２に切換
える。そして、また前記に説明した状態で動作を
繰返す。受信状態が良好な場合は歪が発生しない
ため、当然、アンテナの切換は行なわれない。し
たがつて、この受信系はアンテナ１または２の受
信において受信状態が悪くなればアンテナを切換
えて良好な受信をしようというものである。しか
し、比較回路１２には、ある基準電圧Ｅ_sが与え
られているため、それ以上の復調信号の歪レベル
が発生すればアンテナ切換え動作をする。すなわ
ち、これはSN比がある程度劣化すると切換わる
ことを意味している。したがつて、例えば、中・
強電界で40dB以上のSN比を得るように基準電圧
Ｅ_sを与えると、弱電界ではマルチパスなどの歪
がなくとも受信系で高SN比が確保できないた
め、比較回路が動作し、アンテナ切換えが連続的
となり、受信系に連続切換ノイズなどが発生し、
かえつて悪影響をおよぼす。また、アンテナ１，
２共に悪い状態の時も同時に連続切換えが起こ
る。また、逆に弱電界のSN比に着目して基準電
圧を与えても、強電界ではSN比が全般的に良い
ため、アンテナ切換え動作をしなくなる。

本発明は、そのような問題を解決し、かつ電界
強度にも対応し、マルチパスなどの度合にも対応
して比較回路に最適基準電圧を与えることによ
り、良好な受信を行なうようにしたものである。
以下、本発明の実施例を第２図とともに説明する
が、図中、１〜１３までのブロツクは第１図で説
明したものと構成的にも、動作的にも同様である
ので、ここでの重複する説明については省略す
る。ただし、比較回路１２は説明の都合上、第２
の比較回路と称する。第２図において、歪の検波
回路１１の出力を第１の比較回路１６の一方の入
力端子に与える。この第１の比較回路１６の他方
の入力端子にはマルチパスや妨害のひん度を判定
するための基準電圧源１８の基準電圧Ｅ_spを加え
ている。すなわち復調信号に含まれる歪パルス
（高周波成分）を基準電圧Ｅ_spと比較しているた
め、弱電界でSN比が悪くて歪が多くなれば第１
の比較回路１６の出力にLowレベル、Highレベ
ルの繰返しがひんぱんに現われる。強電界におい
てもアンテナ１，２共にマルチパスやスキツプノ
イズなどで歪が多い場合も同様に動作するため、
電界強度に関係なく歪の度合をひん度として第１
の比較回路１６の出力に得ることができる。

このように両方のアンテナ１，２の受信感度が
悪い状態や弱電界で常に音が歪みつぽい所ではア
ンテナ切換え動作を少なくした方が好ましい。し
たがつて、この第１の比較回路１６の出力を第３
図のような特性を持つ周波数―電圧変換回路１７
を通して第２の比較回路１２への基準電圧源１
４′の基準電圧Ｅ_s′とする。このようにすること
により、両方のアンテナ感度が悪い場合や、弱電
界地区でSN比が確保できない所では第１の比較
回路１６より周波数―電圧変換回路１７を介して
第２の比較回路１２に第３図のような高い基準電
圧Ｅ_s′を与える。すると基準電圧が高いため、第
２の比較回路１２は動作しにくくなる。そのため
フリツプフロツプ回路１３を介してアンテナの切
換ひん度が少なくなり、連絡切換ノイズが少なく
なる。

また、強電界で高SN比が確保できる所などで
は第１の比較回路１６の動作ひん度が少なくなる
ため、周波数―電圧変換回路１７が第３図のよう
な低い基準電圧Ｅ_s′を第１の比較回路１２に加え
るため、その第２の比較回路の感度が高くなり、
受信系が高SN比系で動作するようになる。

以上のように本発明は、弱電界や強電界でも両
方のアンテナがマルチパスなどで悪い条件の時に
アンテナの切換え感度を落して、アンテナが不要
に切換えられるのを少なくし、切換ノイズなどの
悪条件を除くもので、その効果は非常に大きいも
のがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のダイバーシテイ受信装置の一例
を示すブロツク図、第２図は本発明の一実施例を
示すブロツク図、第３図は本発明における第１比
較回路の周波数―電圧の関係を示す補正曲線図で
ある。 １，２……ダイバーシテイ受信用のアンテナ、
３……切換スイツチ、９……復調出力端子、１０
……ハイパスフイルタ、１１……検波回路、１
２，１６……比較回路、１３……フリツプフロツ
プ回路、１４′，１８……基準電圧源、１７……
周波数―電圧変換回路、Ｅ_s′，Ｅ_sp……基準電
圧、２０……FM受信機。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ダイバーシテイ受信用の複数のアンテナと、
   それらのアンテナを選択するごとく切換える切換
   スイツチと、その切換スイツチからのアンテナ出
   力が与えられる受信機と、ダイバーシテイ受信制
   御部を含み、前記受信機の復調出力に生じるマル
   チパスや電界定在波によるスキツプノイズなどの
   歪（高調波成分）を検知してアンテナを切換え制
   御する装置であつて、周波数―電圧変換回路と、
   妨害レベル検出回路と、第１の比較回路と、第２
   の比較回路を具備し、前記妨害レベル検出回路の
   出力を前記第１の比較回路の一方の入力端子に与
   え、他方の入力端子には基準電圧を与え、かつ前
   記第２の比較回路の一方の入力端子には前記妨害
   レベル検出回路の出力を与え、他方の入力端子に
   は前記第１の比較回路の出力を前記周波数―電圧
   変換回路を通して得た電圧を基準電圧として与え
   るようにして、妨害レベルの発生ひん度によつて
   前記第２の比較回路に与える基準電圧を変化させ
   るように構成したことを特徴とするダイバーシテ
   イ受信装置。