JPS6259179B2 - - Google Patents

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JPS6259179B2
JPS6259179B2 JP58136631A JP13663183A JPS6259179B2 JP S6259179 B2 JPS6259179 B2 JP S6259179B2 JP 58136631 A JP58136631 A JP 58136631A JP 13663183 A JP13663183 A JP 13663183A JP S6259179 B2 JPS6259179 B2 JP S6259179B2
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JP
Japan
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steel
skd
test
wear resistance
hardness
Prior art date
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Expired
Application number
JP58136631A
Other languages
English (en)
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JPS6029450A (ja
Inventor
Satoshi Izumikawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanto Special Steel Works Ltd
Original Assignee
Kanto Special Steel Works Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kanto Special Steel Works Ltd filed Critical Kanto Special Steel Works Ltd
Priority to JP58136631A priority Critical patent/JPS6029450A/ja
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  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は従来の冷間工具鋼(例SKD―11)に
比べ耐摩耗性、耐ヒートクラツク性、転動疲労強
度、曲げ強度に優れた冷間工具鋼に関するもので
ある。 冷間工具鋼、例えばSKD―11は優れた焼入れ
性、耐摩耗性を有しており、パイプ成形用(フオ
ーミング)ロール、ステンレス鋼、珪素鋼板圧延
用センジミアロール等にも広く利用されている。 フオーミングロールを考えた場合、その材質に
SKD―11を用いてまずまずの結果が得られてい
る。しかし大径管用ロールのようにキヤリバー部
で周速差の大きいもの、あるいはパイプ素材に非
酸洗材や高張力鋼が用いられた場合、摩耗により
早期に組替え、再研削が必要となる。このためよ
り耐摩耗性に富む材料が望まれている。 センジミアロール材としてもSKD―11が広範
に用いられており一部、高級ステンレス鋼板用に
高速度鋼が用いられている。SKD―11は耐摩耗
性が尚十分とはいえず、組替え、改削が頻繁に必
要であり、又1回当りの削量も多い。又転動疲労
強度、耐ヒートクラツク性等に難点があり、スポ
ーリング事故等を誘発し易い。一方、高速度鋼は
価格が高く再研摩時の研削性に劣る。 以上のことから耐摩耗性等に優れた比較的安価
な材料が望まれる状況にある。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、従来の冷間工具鋼(例えば
SKD―11)に代つて適用し耐摩耗性を改善しあ
るいは工具鋼費を低減させること、さらに従来の
高速度鋼に代つて適用し工具鋼費を低減させるこ
とにある。従つて耐摩耗性に富み、転動疲労強
度、曲げ強度に優れ、耐ヒートクラツク性の良い
ことが望まれる。 発明者は先に高耐摩耗ピルガー圧延用ロール材
(下記成分)を発明した(特公昭60−1392号)。
〔発明の構成〕
この高耐摩耗ピルガーロール材は高速度鋼と同
等の耐摩耗性を有し(添付第13図参照)、内部
の靭性を確保するために焼入れ性を制限した鋼種
である。この材料の耐摩耗性は極めて硬度の高い
V炭化物を多く析出させて得られたものであり、
今般開発を行なつた冷間工具鋼も耐摩耗性はこの
V炭化物に依存している。従つて本発明鋼種は基
本的に上記ピルガーロール材に、冷間工具鋼に必
要な焼入れ性を増大させるためにCr、Moを添加
し他の諸性質例えば転動疲労強度を高めるために
Siをさらに必要としている。すなわち重量比で
(以下同じ)
〔成分の限定理由〕
C及びVは、V炭化物生成元素であり、VC型
炭化物生成には、C0.24%に対しV1%の割合で添
加し、マトリツクス強化のためさらに0.50〜0.71
%多く含有させる。V及びCは高い程VCを多く
生成せしめることができ耐摩耗性も向上するが同
時に鋼塊製造時V、Cのマクロ偏析が生じ易くな
り、鍛造性も悪くなる。3%C―10%Vの例では
鋼塊のTop.とBot.のC及びVの比はそれぞれ
1.38、1.43であり、実用上許容の範囲を超えてお
り、さらに同鋼塊を鍛伸したところ割れが生じ製
造上問題が多い。従つてCの上限は2.5%、Vは
化学量論的に8%とした。 CrはMoとともに焼入れ性を増大させるに有効
な元素である。従つて多く含有させることが望ま
しいが第1図に示すようにCrの増大に伴ない必
要硬度を得るのに必要な温度が高くなり製造上の
困難が伴なう。Cr3%まではほとんど問題ないが
5%を超えると急に硬度が出にくくなるので上限
を5.0%とする。又焼入れ性をMoで補償できるの
で下限を0.5%とする。 MoはCrと同様焼入れ性を高めるが製造コスト
上、上限を3.0%、焼入れ性を付与するため下限
を0.5%とする。 Siは第2図に示すように転動疲労強度を高める
が、3%を超えると逆に低くなる傾向があるため
上限を2.5%とする。又Siは鋼塊製造時逆V偏析
を助長する元素として知られており、大型鋼塊製
造時にはこの偏析対策として含有量を低める必要
があり下限を0.2%とする。すなわちSi量は用途
と鋼塊製造条件を勘案して決められるべきもので
ある。 Mnは通常鋼材と同様1.0%まで含有させる。 〔試験結果〕 上記成分のうち、C及びVについてはすでに高
耐摩耗ピルガーロール材の試験時に行なつて次の
結果を得た。すなわち1.5%C―4%V、2%C
―6%V、2.5%C―8%Vを比べ鋼塊製造の
点、鍛造性、耐摩耗性について実用上ほとんど問
題がないことを見出している。 Cr及びMoの効果について焼入れ試験をJISジ
ヨミニ試験法で行なつた。例として2.05%C―
1.37%Si―0.43%Mn―0.99%Cr―2.23%Mo―5.58
%V及び1.99%C―0.59%Si―0.39%Mn―3.54%
Cr―0.82%Mo―5.98%V鋼をそれぞれ920℃、
960℃で試験した結果を第3図及び第4図に示
す。いずれも第5図に示すピルガーロール上
(MoO)の焼入れ性に比べ十分な焼入れ性が得ら
れている。 第6図は1.62%C―2.31%Si―0.54%Mn―1.52
%Cr―1.53%Mo―4.52%V、2.05%C―1.37%Si
―0.43%Mn―0.99%Cr―2.23%Mo―5.88%V及
び2.42%C―1.58%Si―0.52%Mn―4.82%Cr―
0.88%Mo―7.62%V鋼のそれぞれ920℃及び980
℃から油焼入れした時の焼戻し硬度曲線を示す。 第7図に1.96%C―2.12%Si―0.37%Mn―0.93
%Cr―2.25%Mo―5.96%V鋼の曲げ強度を示
す。冷間工具鋼SKD―11に比較して高い強度を
有していることが認められる。 第8図に2.06%C―1.96%Si―0.46%Mn―0.95
%Cr―1.99%Mo―5.82%V鋼を用い耐ヒートク
ラツク性について試験した結果を示す。試験は試
験面を所定の温度に接触させ急冷する方法を用い
た。SKD―11に比較して耐ヒートクラツク性が
優れていることがわかる。 第9図に、高硬度域におけるロールオンロール
方式による転動疲労試験結果を、第10図に低硬
度域における同試験結果を示す。一般に転動疲労
強度は硬度の低下に伴ない低下するが、低硬度域
ではSKD―11(HRC60)に比べて本発明鋼
(1.96%C―2.12%Si―0.37%Mn―0.93%Cr―
2.25%Mo―5.96%V)はHRC53という低い硬度
で尚高い転動疲労強度が得られている。 研削性試験の結果、感触的には高速度鋼(Mo
ハイス)に比べ研削し易いがSKD―11に比べる
と研削性は劣る。第11図及び第12図に研削後
の表面粗度についてプロフイルを示すが、同じ研
削条件で研削した場合本発明鋼(第11図)は
SKD―11(第2図)に比べ面粗度が小さくなり
光択の得られ易いことがわかる。 第13図に、2.38%C―2.20%Si―0.53%Mn―
1.01%Cr―2.05%Mo―7.48%V鋼(HRC63)と
他の鋼種(SUJ―2、SKD―11、M―15)の耐摩
耗性について比較した結果を示す。試験方法はベ
ルダー式摩耗試験でその条件並びに図中の曲線番
号は次のとおりである。これにより、本発明鋼が
従来の冷間工具鋼に比較して優れ、高速度鋼と同
等の耐摩耗性を示すことがわかる。
【表】 次に、第14,15図として、1.96%C―2.12
%Si―0.37%Mn―0.93%Cr―2.25%Mo―5.96%
V鋼のミクロ組成の顕微鏡写真(それぞれ400
倍、3000倍)を示す。粒状のV炭化物が多く分散
して存在しているのが認められ、SKD―11等に
みられるネツト状の炭化物を有する組織と比べ靭
性に富むことが期待できる。 次に、本発明高耐摩耗冷間工具鋼の適用例とし
てセンジミアワークロール(63φ×1354)の試作
を行なつた。試作成分は2.06%C―1.96%Si―
0.46%Mn―0.95%Cr―1.99%Mo―5.82%Vで次
の工程によつた。 高周波溶解(1TON炉)ESR電極鋳造(鋳込温
度1460℃)→焼鈍→ESR溶解(250φ)→鍛伸
(ハンマー加熱温度1150℃)→焼鈍→荒削り→焼
入れ(920℃×30′OQ)→焼戻し(150℃×
4HAC)→仕上加工→検査 以上の工程には特に困難がなく完成硬度HS86
が得られた。本センジミアロールを研削の上試圧
に供したところ従来のハイスロールに比較して光
択性、圧延性においてほぼ同等の性能を示し研削
性は若干良好という結果が得られた。 本発明鋼種は高い耐摩耗性、耐ヒートクラツク
性、転動疲労強度を有するため従来の冷間工具鋼
に代つてフオーミングロール、ストレーナロー
ル、冷間圧延用ロールあるいは冷間金型用鋼とし
て広汎な使途に適用でき高性能を発揮できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、焼入れ硬度に及ぼすCrの影響を示
すグラフ、第2図は、転動疲労強度に及ぼすSiの
影響を示すグラフ、第3〜5図は、ジヨミニ試験
法による焼入れ性を示すグラフで、第3図は1%
Cr―2.2%Mo(本発明鋼)、第4図は3.5%Cr―
0.8%Mo(本発明鋼)、第5図は1%Cr―0%Mo
(比較鋼)の試験結果である。第6図は、本発明
鋼の焼戻し硬度曲線で、1は1.62%C系、2は
2.05%C系、3は2.42%C系である。第7図は、
硬さと曲げ強度との関係を示すグラフで、●は本
発明鋼、×は比較鋼(SKD―11)である。第8図
は、耐ヒートクラツク性の試験結果を示す図であ
る。第9図は、高硬度域における転動疲労強度を
示すグラフで、●は本発明鋼(HRC66)、×は比
較鋼(SKD―11、HRC63)である。第10図
は、低硬度域における転動疲労強度を示すグラフ
で、〇は本発明鋼(HRC53)、△は比較鋼(SKD
―11、HRC60)である。第11図は、本発明鋼
の表面粗度を示す波形図、第12図は、比較鋼
(SKD―11)の表面粗度を示す波形図である。第
13図は、ベルダー式摩耗試験による各鋼種の耐
摩耗性を比較したグラフである。第14図、第1
5図は本発明鋼のミクロ組成を示す顕微鏡写真
で、第14図は400倍、第15図は3000倍の拡大
図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C 1.5〜2.5重量% Si 0.2〜2.5 〃 Mn 0.3〜1.0 〃 Cr 0.5〜5.0 〃 Mo 0.5〜3.0 〃 V 4.0〜8.0 〃 残部がFe及び不可避的不純物元素からなり、か
    つC=V%×0.24+0.50〜0.71%を満足する合金
    より溶製法によつて製造した冷間工具鋼。
JP58136631A 1983-07-26 1983-07-26 冷間工具鋼 Granted JPS6029450A (ja)

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JP58136631A JPS6029450A (ja) 1983-07-26 1983-07-26 冷間工具鋼

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JPS6029450A JPS6029450A (ja) 1985-02-14
JPS6259179B2 true JPS6259179B2 (ja) 1987-12-09

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5858255A (ja) * 1981-09-28 1983-04-06 クル−シブル マテイリアルズ コ−ポレ−シヨン 粉末冶金物品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2413655C3 (de) * 1974-03-21 1978-05-03 Maschinenfabrik Augsburg-Nuernberg Ag, 8500 Nuernberg Einrichtung zum dynamischen Stabilisieren des Läufers einer Gas- oder Dampfturbine

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JPS5858255A (ja) * 1981-09-28 1983-04-06 クル−シブル マテイリアルズ コ−ポレ−シヨン 粉末冶金物品

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JPS6029450A (ja) 1985-02-14

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