JPS6257893A - 付刃刃物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフィルム、紙、布などのシート材料を切断する
ために広く用いられているせん断刃物に関する。

〔従来の技術〕

従来のせん断刃物は、刃物全体を高速度工具鋼、炭素工
具鋼などの高硬度焼入鋼を用いたもの、あるいは鋼製台
金に超硬合金（たとえば炭化タングステン焼結体など）
を刃金材として接合した付刃構造のものが用いられてい
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

鋼の刃金材を有する刃物では通常刃先の硬度はビッカー
ス硬度７５０〜８５０程度であり、耐久性の点でさらに
高度な要求を満足する刃金材として従来超硬合金（ビッ
カース硬度１２００）が用いられているのであるが、超
硬合金は非常に高価でありしかも難加工性の材料である
ため、刃先部分にのみ刃金材として用い、台金材として
は鋼を用いるのが普通である。しかし、このような材質
の組み合わせでは超硬合金と鋼の各々の熱膨張係数が著
しく異なるために次のような問題点がある。

まず第１には、刃金材と台金材の接合方法のうちろう付
けあるいは加熱硬化型金属接着剤などの熱を伴う方法は
確実な面接合が得られる点で優れた方法であるが、相互
の熱膨張の差による刃物全体の反りと刃物内部に残留応
力を生じさせる結果となり、このために刃先の形状を真
直あるいは所定の形状精度に仕上げることが難しい。

すなわち接合時に生じた応力は常温時には一部が歪とな
って解放され、一部は残留応力として刃物内部に残るた
め、刃先形状を所定の形状に研削などの除去加工によっ
て仕上げようとすれば１部分的に残留応力の均衡を失っ
て、さらに歪を生ずる傾向となるのである。したがって
このような場合、プレスなどによる歪の矯正と研削加工
を繰り返し行なって次第に所定の形状精度を得る方法を
とることになるが、矯正作業は通常熟練者によって行な
われ、また研削工程を繰り返して行なうことから、この
ような加工方法は多大の工数を必要とし、同時に高価な
ものとなる。

第２の問題点は、このようにして所定形状精度の刃物を
得ても、このような構造の刃物は環境温度の変化により
、再び歪を生じる傾向を有することである。すなわち刃
金材と台金材との接合をねじ、リベットあるいは常温硬
化型金属接着剤のように熱を伴わない方法によって行な
い、所定の形状精度の刃物を得ても、やはり熱トこよる
歪の発生は免れ難い。ぜん断力物は、一対の刃物の刃先
間のクリアランスを一定に保つか、あるいは相互の刃先
を交叉圧接しながら被切断材に切断する構造のものであ
るから、刃物に反りを生じることは、クリアランスの不
同、あるいは刃先間に異常な隙間ができることになり、
安定な切断を得るためには極めて不都合な現象である。

このため、この種の超硬合金を刃金材として用いた付刃
のせん断力物ではこのような環境温度による刃物の反り
を抑制するために刃物に比較して著しく剛性の高い刃物
取付架台に各々の刃物を一体的に取り付けて使用するの
である。超硬合金は縦弾性係数が４００００〜６０００
０ｋｇｆ／　ｍ２と鋼の２１０００ｋｇｆ／ｍｍ２に比
較して著しく大きいので刃金材の断面積が小さくても生
じる熱応力は大きく、したがってこれを抑制するための
刃物取付架台（鋼製）は十分大きな断面を有するものと
しなくてはならず、したがってこのような刃物を用いた
装置は大型で重くしかも高価なものとなる欠点があった
。

〔問題点を解決するための手段〕

近年５種々の構造用ニューセラミックスが開発されてい
るが、その中でもジルコニア焼結体は常温で最も強靭な
特性を示すため、刃物として用いる場合、刃先を鋭利に
加工することが可能であり、刃こぼれの少ない材料であ
る。特に、正方晶相の割合が大きく、結晶粒径が小さい
程、強靭なジルコニア焼結体が得られるため、正方晶相
８ｏ％以上で結晶粒径が１ミクロン以下であることが望
ましい。

本発明では刃金材として上記ジルコニア焼結体を用い、
台金材に鋼を用いることにより前記問題点を解決するも
のである。

〔作用〕

本発明によれば、刃金材のジルコニア焼結体はその熱膨
張係数、縦弾性係数とも台金材の鋼に極めて近い。（第
８頁の表参照）したがって、熱を伴う確実な接合法によ
っても著しい歪を生じる恐れはなく、また使用中の環境
温度変化によって起こる歪もごくわずかであり、刃物取
付架台は刃物の反りを抑制する効果を考慮する必要も特
にない。

〔実施例〕

次に本発明の実施例を図面によって説明する。

第１図において刃金材〕の断面寸法は、厚さ２ｎｎｉ、
幅１０ｎｍ、長さ４５０ｎｍ＋＋であり１台金材２の断
面寸法は、厚さ１２ｍｍ、幅３８ｍ＋＋、長さ４５０ｎ
ｍで刃金材１を台金材２の稜部に加工された溝３の内部
に嵌合し、加熱硬化型エポキシ系金属接着剤を用いて１
５０℃、１時間の加熱硬化処理によって接合した。

刃金材を超硬合金０３　（ＪＩＳ　Ｈ２ＳＯ４）とし、
台金材を合金工具ｍ５Ｋｓ５（ＪＩＳ　Ｇ４４０４）で
焼入焼戻かださをロックウェル硬度（ＨＲＣ）４５とし
た場合、接合前各々の部材の真直度が０．０５ｍｍであ
ったが、接合時の加熱処理により刃面に０．２５ｏｎ＋
凸方向に反りを生じた。

こｈに対して、刃金材をジルコニアとし、台金材を機械
構造用炭素ｍ５４ｓｃ（、ｎｓ　Ｇ４０５１）　トシタ
不発明の付刃刃物では接合に伴う歪の発生は０．０５ｎ
＋ｍ未満である。

このようにして接合した刃物の刃先を０．０１ｍｍの真
直形状に研削仕上げするためには、刃金材として４イＩ
硬合金を使用１−．た従来の付刃刃物では、ブ１ノスに
よる反りの矯正を行なっノー後、裏表計５回の研削加工
を必要としたが、刃金材としてジルコニアを使用した本
発明の付刃刃物では、刃先を構成する２面の研削のみで
所期の形状精度を得る二とができた。

さらにこのような刃物を７０℃（常温２０℃に対して５
０°Ｃの温度上昇）の環境中に１時間保持【−２だのも
、す而のＶ（回度む測定するど刃金ネＡに超硬合金を使
用１．た従来のト１刃刃物では、０゜０７ｍｍ凹方向に
反りを生したのに対して、刃金材にジルコニアを用いた
本発明では、０．０１ｎｖｎ未満であり、特に反りを生
じた１）のどはよ、２ぬられない。

前述のような反りを生ずる従来の付刃刃物において、一
般構造用圧延鋼５Ｓ４１（ＪＩＳ　Ｇ３１０１）の断面
２２１ＴＩｎ×６５ＩｌＩｎ、長さ５００　ｍｍの架台
、１（第］−図中に一点鎖線で図示）にＭ６六角ポル１
−５本を用いて一体的に固定し、た場合、同条件の高温
中においても刃面の反りをＯ，Ｏ１ｔｍ以下どすること
ができた。

〔発明の効果〕

ジルコニアはせん断刃物の刃金材として超硬合金と同等
以上の耐久性を有する＋４料であり、これを鋼台金材に
接合した本発明による付刃刃物（ｊ。

熱影響による刃物の反りの発生がなく、小型、軽量、安
価で安定な切断を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施態様を示す断面図、。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　一対の刃物の刃先同志を一定のクリアランスを保ち
   あるいは相互の刃先を圧接しながら被切断材をせん断す
   る構造の刃物において刃金材にジルコニア焼結体を用い
   、台金材に鋼を用いたことを特徴とする付刃刃物。 ２　ジルコニア焼結体の結晶構造が８０％以上の正方晶
   相から成り、平均の結晶粒径が１ミクロン以下であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の付刃刃物。