JPS6250540B2 - - Google Patents

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JPS6250540B2
JPS6250540B2 JP14874884A JP14874884A JPS6250540B2 JP S6250540 B2 JPS6250540 B2 JP S6250540B2 JP 14874884 A JP14874884 A JP 14874884A JP 14874884 A JP14874884 A JP 14874884A JP S6250540 B2 JPS6250540 B2 JP S6250540B2
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JP
Japan
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aluminum alloy
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lithographic printing
thickness
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Hideyoshi Usui
Kozo Hoshino
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は平版印刷版用アルミニウム合金に関
し、さらに詳しくは、取扱い性、水濡れ判定性に
優れた平版印刷版用アルミニウム合金に関する。 [従来技術] 従来平版印刷版用アルミニウム板として、ブラ
シ研磨に代表される機械的粗面化法に関しては、
A1050、A1100、A3003に相当するものが用いら
れ、電解粗面化法に関しては、電解粗面化のし易
さからA1050相当材が用いられている。しかしな
がら、近年薄肉化への指向が強くなつてくる中
で、純アルミニウム板を薄肉化すると取扱いの時
に「折れ」、「ペコ」、印刷時の「版の伸び」等の
問題が発生し易くなり、この問題に対して本発明
者は電解粗面化処理するための高強度印刷版用ア
ルミニウム合金を開発して特願昭58−170803号と
して出願を完了している。 そして、この出願済の発明において、高強度化
は充分に達成でき、かつ、版の取扱い易さ、寿命
等の点における問題は少なかつたが、高強度化し
たために含有している成分に起因する電解後の粗
面が微細になり過ぎ、外観色調が灰色となる傾向
が生じ易くなり、さらに、この粗面に印刷特性上
必要な密着性、保水性向上のために陽極酸化処理
を施すと、この灰色の傾向が助長されることが判
明した。 通常、平版印刷版は、粗面化・陽極酸化された
アルミニウム板面に感光性塗料をコートし、フオ
トエツチ処理により必要部分以外を除去し、印刷
時にはこの感光性塗料除去部を水で湿らせて使用
するのである。しかして、陽極酸化後の粗面は水
で湿らせると光の屈折率の関係で灰色が強くな
り、乾燥すると灰色が弱い白つぽい色調となるた
め、通常はこれを利用して水濡れ程度を判定して
いる。従つて、水濡れ判定性のためには陽極酸化
後の粗面色調を白色とすることが必要であり、上
記した高強度材においてはこの点に改善が望まれ
るものである。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記した従来技術における問題点の原
因を究明するため鋭意研究を進めた結果、電解粗
面化法において、現在まで得られていた粗面状況
−色調の考え方に反して、非常に微細な粗面では
灰色色調が強くなることを見出し、さらに、白色
色調に仕上つた電解粗面・ブラシ研磨粗面であつ
ても含有元素の種類、含有量によつては陽極酸化
時の欠陥発生とベース粗面との複合により、灰色
色調を呈し水濡れ判定性を低下させることをも見
出し、これら本発明者の知見に基いてさらに鋭意
研究を重ねた結果、水濡れ判定性に優れ、かつ、
高強度で取扱い性にも優れた平版印刷版用アルミ
ニウム合金の開発に成功したのである。 [問題点を解決するための手段] 本発明に係る平版印刷版用アルミニウム合金
は、 (1) Fe0.05〜0.70wt%、Si0.01〜0.30wt%、Cu≦
0.1wt%、Mn≦0.3wt%、 Mg0.5〜1.5wt%、Ti0.003〜0.05wt% を含有し、かつ、 Si/Fe≦1.0 であり、残部Alおよび不可避不純物からなる
ことを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合
金を第1の発明とし、 (2) Fe0.05〜0.70wt%、Si0.01〜0.30wt%、Cu≦
0.1wt%、Mn≦0.3wt%、 Mg0.5〜1.5wt%、Ti0.003〜0.05wt% を含有し、かつ、 Si/Fe≦1.0 であり、残部Alおよび不可避不純物からなる
アルミニウム合金で、冷間圧延後の板厚が0.05
〜0.30mmであり、この板厚で16Kg/mm2以上の耐
力を有し、さらに電解粗面化処理表面であるこ
とを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金
を第2の発明とする2つの発明よりなるもので
ある。 また、平版印刷版用アルミニウム合金は電解
粗面化処理表面において、0.2μm以上の高さ
の山数を60〜150/mm2とするのが好ましい。 本発明に係る平版印刷版用アルミニウム合金に
ついて以下詳細に説明する。 先ず、含有成分、成分割合について説明する。 Feは強度向上、再結晶粒の微細化および晶出
物形成により電解粗面化時のエツチング開始点と
するために含有させる元素であり、含有量が
0.05wt%未満ではこのような効果は少なく、ま
た、0.7wt%を越えて含有されると電解粗面が微
細となり過ぎ灰色色調を呈し易く、さらに、ブラ
シ研磨粗面においても陽極酸化後に灰色色調を呈
し易くなる。よつて、Fe含有量は0.05〜0.70wt%
とする。 SiはAl−Fe−Si系晶出物の形成による電解粗
面化時のエツチング開始点の調整のために含有さ
せる元素であり、含有量が0.01wt%未満ではAl
−Fe系化合物量が多くなり過ぎ、エツチング開
始点が過多となり微細な粗面となり過ぎ、また、
0.30wt%を越える含有量およびSi/Feが1.0以上
ではAl−Fe−Si系の化合物を形成しない固溶Si
が存在し、電解粗面時に未エツチング部が出現し
易く、また、電解粗面化時若しくはブラシ研磨時
に白色であつても陽極酸化後に灰色色調となり易
くなる。よつて、Si含有量は、0.01〜0.30wt%と
し、また、Si/Fe≦1.0とする。 Cuは強度向上およびエツチング効果を高くす
るために有効な元素であり、含有量が0.1wt%を
越えると電解素面が微細となり過ぎ灰色を呈し易
くなる。よつて、Cu含有量は0.1wt%以下とす
る。 Mnは強度向上、取扱い性向上および電解粗面
化時のエツチングの開始点の調整のために有効な
元素であり、含有量が0.3wt%を越えると電解粗
面が微細となり過ぎて灰色を呈し易くなる。よつ
て、Mn含有量は0.3wt%以下とする。 Mgは強度向上および電解粗面の安定化のため
に重要な元素であり、含有量が0.5wt%未満では
この効果は少なく、また、1.5wt%を越えて含有
されると電解粗面化時に粗面が微細となり過ぎて
灰色色調となり易い、よつて、Mg含有量は0.5〜
1.5wt%とする。 鋳塊組織微細化のためのTiの含有は晶出物の
均一分散化のために必要であり、含有量が
0.003wt%以上は必要であり、また、0.05wt%を
越えて含有されると鋳塊微細化の効果が少なくな
り、それ以上の含有は無駄であり、Al−Ti粒子
の凝集を生じ易く、粗面化時に線状欠陥を形成し
易い。よつて、Ti含有量は0.003〜0.05wt%とす
る。なお、Tiに代えてTi−B合金を使用するこ
ともできる。 上記に説明した含有成分および成分割合のアル
ミニウム合金溶湯を鋳造する際して、板における
線状欠陥の発生を防止するためにMgO、Al−Ti
粒子(Ti−B合金を使用した場合にはTi−B粒
子)凝集体をフイルター処理により除去するのが
望ましい。 得られた鋳塊を均質化処理・熱間圧延・冷間圧
延・中間焼鈍等の工程を経て0.05〜0.30mmの板厚
とする。 通常のA1050相当材では製造工程によつては、
電解粗面化時に未エツチング部が残り易いが、本
発明に係る平版印刷版用アルミニウム合金圧延板
では、通常の工業的製造工程ではこのような現象
は認められず、均熱条件として、450〜600℃×1
〜48時間の範囲内では製造工程上の問題も少な
く、また、中間焼鈍条件の影響も少なく、かつ、
取扱い性向上のための冷間圧延により耐力16Kg/
mm2以上とする必要がある。 [実施例] 次に、本発明に係る平版印刷版用アルミニウム
合金の実施例を説明する。 実施例 1 第1表に示す含有成分、成分割合のアルミニウ
ム合金溶湯を通常の方法によりフイルター処理を
行なつた後、300〜600mm厚さの鋳塊に造塊した。
なお、比較例7のみは鋳塊組織を粒状晶組織とし
ていない。 これら鋳塊を面削、均質化加熱、熱間圧延、冷
間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を行ない、0.24mm厚
に仕上げた。なお、仕上げ調質はH14〜H18とし
た。 これらのアルミニウム合金板について、電解粗
面化処理またはブラシ粗面化処理、さらに、陽極
酸化処理を行ない性能評価を行なつた。 (1) 電解粗面化処理条件 前処理条件 3%NaOH、50℃×30sec→水洗→30% HNO3、R.T×30sec→水洗 電解条件 1.6%HNO3、20℃ 60A/dm2×20sec(50Hz交流) デスマツト 3%NaOH、50℃×30sec→中和水洗 (2) 陽極酸化処理条件 15%H2SO4、25℃ 6A/dm2×40sec 各段階における色調、電解粗面の形状、総合判
定について第2表に示す。 この第2表から明らかなように、本発明に係る
平版印刷版用アルミニウム合金は比較例に比べて
全べてにおいて優れており、さらに、総合判定に
おいても優れていることがわかる。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 2 第3表に示す含有成分および成分割合のアルミ
ニウム合金溶湯を常法に従がいフイルター処理
後、50mm厚さに鋳造した。この鋳塊を比較例2は
590℃×4時間均熱処理、その他は540℃×4時間
の均熱処理後、3.5mm厚さまで熱間圧延を行な
い、次いで、1mm厚さまで冷間圧延を行ない、こ
の1mm厚さで360℃×2時間の焼鈍を行ない、さ
らに0.20mm厚さまで冷間圧延を行なつた。 この板について、電解粗面化処理→陽極酸化処
理、ブラシ粗面化処理→陽極酸化後の色調評価お
よび機械的性質を評価し、その結果を第4表に示
す。 (1) 電解粗面化処理 前処理条件 3%NaOH、50℃×30sec→中和水洗。 電解条件 3%HCl+0.2%H2SO4、25℃。 100A/dm2×20sec、50Hz交流。 デスマツト 3%NaOH、50℃×30sec→中和水洗。 (2) ブラシ研磨(第2図に原理図を示す。) ●ブラシ条件 ブラシ:0.2mmφ、19本撚り、30mm長さ、ナイ
ロン製。 ブラシロール:外径320mmφ。 ●ブラツシング条件 回転数 600rpm 板送り(Al合金板) 30m/min 圧下(l) 3mm (Al合金板がゴムロール2間でブラシロール2
により圧下された時の長さ) 板張力(F) 2Kg/mm2 ●研磨剤 SiO2を主成分とする研磨剤を水と混合して
30%の濃度とする。 ●後処理 3%NaOH、50℃×30sec→中和水洗。 (3) 陽極酸化処理 実施例1と同じ処理を行なつた。 この第4表から、本発明に係る平版印刷版用ア
ルミニウム合金は比較例に比べて、水濡れ判定性
および強度の点で格段に優れていることがわか
る。
【表】
【表】 実施例 3 第5表に示す含有成分および成分割合のアルミ
ニウム合金を通常の方法により溶製し、鋳造後に
0.19mmtの板とし、電解粗面化処理を行ない、そ
の後、表面粗度および色調を評価した。 結果を第6表に示す。 第6表から明らかなように、本発明に係る平版
印刷版用アルミニウム合金は、比較例に比べて色
調が白色で水濡れ判定性が優れ、強度かつ塗膜密
着性が優れ、従つて、総合的にも格段に優れてい
ることがわかる。 なお、電解粗面化処理条件は実施例1と同じで
ある。 粗面評価における0.2μm以上の山数は、粗度
計により縦倍率10000、横倍率100で行なつた。
【表】
【表】 実施例 4 第7表に示す含有成分および成分割合のアルミ
ニウムおよびアルミニウム合金溶湯を、常法に従
がいフイルター処理を行ない、400mm厚さの鋳塊
とした。この鋳塊を第8表に示す均熱条件で加熱
した後、2.8mm厚さまで熱間圧延を行ない、さら
に、0.7mm厚さまで冷間圧延し、次に、第8表に
示す中間焼鈍条件で加熱後、0.15mm厚さまで冷間
圧延を行なつた。 第8表から明かなように、本発明に係る平版印
刷版用アルミニウム合金は製造工程が大きく異な
つても電解粗面形状は良好であるのに対し、比較
例においては製造工程によつては未エツチング部
が出現し易く、電解粗面化処理時のエツチングの
安定性の点で問題がある。 なお、電解粗面化処理条件の、前処理条件、デ
スマツトは実施例2と同じである。 電解条件 1.6%HNO3、25℃、 100A/dm2×15sec、50Hz交流。
【表】
【表】 [発明の効果] 以上説明したように、本発明に係る平版印刷版
用アルミニウム合金は上記の構成を有しているも
のであるから、平版印刷版用として優れた粗面化
性、取扱い性および水濡れ判定性を有するアルミ
ニウム合金である。
【図面の簡単な説明】
第1図は繰返し曲げ試験法の説明図、第2図は
ブラシ研磨法の説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Fe0.05〜0.70wt%、Si0.01〜0.30wt%、Cu≦
    0.1wt%、Mn≦0.3wt%、 Mg0.5〜1.5wt%、Ti0.003〜00.5wt% を含有し、かつ、 Si/Fe≦1.0 であり、残部Alおよび不可避不純物からなるこ
    とを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金。 2 Fe0.05〜0.70wt%、Si0.01〜0.30wt%、Cu≦
    0.1wt%、Mn≦0.3wt%、 Mg0.5〜1.5wt%、Ti0.003〜0.05wt% を含有し、かつ、 Si/Fe≦1.0 であり、残部Alおよび不可避不純物からなるア
    ルミニウム合金で、冷間圧延後の板厚が0.05〜
    0.30mmであり、この板厚で16Kg/mm2以上の耐力を
    有し、さらに電解粗面化処理表面であることを特
    徴とする平版印刷版用アルミニウム合金。 3 電解粗面化処理表面において、0.2μm以上
    の高さの山数が60〜150/mm2であることを特徴と
    する特許請求の範囲第2項記載の平版印刷版用ア
    ルミニウム合金。
JP14874884A 1984-07-18 1984-07-18 平版印刷版用アルミニウム合金 Granted JPS6126746A (ja)

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