JPS625015B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はペーパークラツシヤーに係り、さらに
詳しくは挿入口を有するケース中に回転自在に軸
承され、水平軸を有し細片化工具を備えたロータ
ーと、このローターの下方に配置された排出格子
部と、この排出格子部に付属するケースの排出口
とを備えたペーパークラツシヤーに関するもので
ある。本発明はさらに、このペーパークラツシヤ
ーの操作方法に関するものである。

ごみ及びその他のくずのために設けられる冒頭
に述べた種類のクラツシヤーはドイツ公告公報第
2516014号に記載されている。この場合には、特
に非透過性でかつローター軸に対してほぼ平行に
延びるリブを有するグラインデイングフエースと
細片化された物質を透過するグラインデイング格
子部がローターに付属している。軸線にほぼ平行
な格子棒を有するグライデイング格子はレール上
で水平方向にケース下部から側方に引き出され
る。機械を操作して通常のごみを細片化する場合
に、物質はまずグラインデイングフエースの上方
に位置する反跳部材へと投げられ、適当な細片化
が行われた後に、さらにグラインデイングフエー
スで細片化され、グラインデイング格子を通して
落下する。その場合にグラインデイングフエース
とグラインデイング格子は所定の順序でローター
の下半分をほぼ包囲する。グラインデイング格子
はほぼ全体にわたつてローラー工具の作動サーク
ルから等距離を保たねばならないが、グラインデ
イングフエースとローターとの距離はローターの
回転方向に沿つて小さくなるように設定されてい
る。処理された物質の中に細片化できない硬い物
体がある場合には、グラインデイングフエースは
一時的にローターから揺動させることができる。

ドイツ公告公報第2516014号に開示された機械
は、詰まつたごみのような粗い細片化物質の細片
化や古タイヤのような粘性のある細片化物質の細
片化にも用いることができる。前者の場合には、
グラインデイング格子をローターの作動領域から
完全に移動させて、主として反跳板を用いて細片
化が行われる。その場合にグラインデイングフエ
ースはローターの作動サークルから正確に次の距
離だけ、すなわち所定範囲での再細片化は実施さ
れるが、機械がブロツクされる惧れがあつてはな
らない距離だけ離して配置されなければならな
い。それに対して古タイヤあるいは同様の粘性の
ある細片化物質を加工する場合には、グラインデ
イングフエースとグラインデイング格子はロータ
ーの作動領域から完全に移動ないし揺動され、ロ
ーター工具は破砕カム（Reiβkamm）ないしア
ンビル端部と噛合されるだけでよい。後者を装着
する場合には公知の機械のローターの回転方向を
逆にしなければならない。しかしこの変換には、
たとえば毎秒1500回転の高速で回転するローター
を時間もエネルギーも浪費して止める必要があ
る。グラインデイング格子が作業位置から移動さ
れ、あるいはそこへ戻される場合にはローターを
停止させることも必要である。さらに公知の機械
には、グラインデイング格子が作動状態から移動
された位置にあつて、細片化された物質の搬送を
妨げてしまうという本質的な欠点がある。

雑誌「セメント・石灰・石膏」第18巻
（1965）、第11号第６頁には、さらに、石灰石等を
細片化するために設けられ下部に格子部を有する
反跳ミルが記載されている。繰返し作業を行う場
合には、格子部は引き出し状に反跳ミルの下部か
ら引き出される。操作中も格子バスケツト半体を
ローターから離すことにより排出スリツトを解放
することができる。しかし記載された実施例にお
いては、機械内部の場所的な理由から、ローター
軸のほぼ垂直面で分割された格子バスケツト半体
をごくわずかしか摺動することができない。たと
えば機械を操作する場合に、ローターの回転方向
における第一の格子部半体はローターから幾分離
されるので、ローターと格子部との間にサークル
状に狭くなる作業領域が生じ、その領域内では通
常のごみあるいは紙を細片化するために機械を装
着する場合に、加工作業中に著しく体積を増す物
質が集まり、固着してしまう。それとは逆に、あ
るいはさらに、回転方向における第二の格子バス
ケツト半体がローター工具の作動サークルから幾
分押し離されると、ここではローターと格子部と
の間にくさび形の開口部が生じるが、第一の格子
部から放出される質はこのくさび形開口部には達
せず、押し離された第二の格子部の前にたまる。
したがつて公知の機械は、本質的にごみ、紙及び
類似の物質を細片化するのには不適当である。

ペーパークラツシヤーは、一枚ずつ落ちて来る
紙や大きく束ねた多数あるいは少数の束、つづり
のままの書類及び袋入りのまま供給される物質を
等しく細片化するのに適していなければならな
い。細片化の基準に関しては、供給された物質の
種類に従つてそれぞれ非常に異なつた要請がなさ
れる。たとえば紙を次の加工へと導くことだけが
問題になる場合には、比較的粗い細片化で十分で
ある。多くの場合、滑らかな紙は単に、それが圧
縮可能になるよう加工される。これに対して秘密
書類あるいは個人書類を破棄する場合には、細片
化の細かさが著しく要求される。物質を細かく細
片化しなければならないほど、細片化加工のため
の時間とエネルギーの消費が大きくなる。したが
つてそれぞれの要請に対応して一時的に、そして
ローターが回転している場合に機械を適合させる
ことができるかどうかが問題となる。これは特
に、異なつた種類の物質の比較的小さな荷物を相
ついで処理する場合にあてはまることである。こ
の要請を満たすために、これまでしばしば実際に
は連続する三つの破砕器を装着し、それによつて
供給された物質を段階的に所望の最終状態まで加
工を行つていた。

紙を破砕する場合に、紙の切りくず独自の重量
がわずかであるため、機械の中の空気が細片化さ
れた物質を機械の出口方向へ吹きつけないしは吸
いつけるように導く、という本質的な問題が生じ
る。これに対してローターは回転数が高いのでそ
れぞれ回転方向に見てローター工具の作動サーク
ル内に固定された工具の前側では圧力が高まり、
固定された工具の後側にはそれに対応して周囲の
圧力に比較して負圧が生じる。それによつて機械
内には、供給された物質を機械の挿入口内で内側
から外側へ向けられた空気流によつて、即座に再
び外側へ移送することになる圧力関係が生じるこ
とがある。少なくとも紙を機械の充填シヤフトか
らローター工具の噛合領域へ運ぶことは、しばし
ば困難である。この問題は、均一な紙の細片化を
行うためにローターの下側に格子部が配置される
場合には、さらに重大である。すなわちローター
の回転速度が高い場合には、格子部はほとんど閉
鎖された薄板同様に機能するので、十分細片化さ
れた紙でも格子を通過しない。したがつて実際に
は機械の出口に、細片化された物質をローターの
加工領域を通して吸い付ける強い送風機を設える
ようになつて来ている。機械の効率は時間単位あ
たりの細片化物質の通過量及び消費したエネルギ
ーに関係するので、吸引送風機はそれが無条件に
必要な場合だけ使用するようにしなければならな
かつた。

本発明の課題は、冒頭に述べたペーパークラツ
シヤーを改良して、異なる種類の細片化物質を切
りくずの細かさ、消費時間及び消費エネルギーに
よつて決定されるできるだけ好ましい効率で、そ
れぞれ所定の細かさに細片化でき、ローターが回
転している場合に諸要請に応じて付け替えないし
適応させるように構成したペーパークラツシヤー
を提供するにある。水平軸を有し、上方からの細
片化すべき物質を処理するローターと、このロー
ターの下方に配置された格子とを有するペーパー
クラツシヤーの場合には、本発明の解決方法は次
の如くである。すなわち、ローターの下半分がロ
ーター軸のほぼ垂直面で分割された排出格子によ
つて大体包囲されており、格子部半体がローター
軸に平行に延びる格子部の軸を中心に側方へ揺動
される。さらに、ペーパークラツシヤーの操作方
法に関する本発明の解決方法は、細かく細片化す
るために両方の格子部半体をローター工具の作動
サークルに接した作業位置へ移動させ、粗い物質
及び／あるいは比較的粗い破砕の場合には、まず
回転方向における第二の格子部半体が揺動して完
全に離され、さらに粗い物質片及び／あるいはさ
らに細かくない破砕の場合には、第一の格子部半
体が極めて徐々にたとえば段階的にローター工具
の作業サークルから揺動して離される、というこ
とである。

本発明によれば、ローターが回転している場合
に（このローターはたとえば半時間の惰力運転時
間を有する）、ペーパークラツシヤーは供給され
た異なつた種類の紙に関して生じる切りくずの細
かさや加工時間及びできるだけエネルギー消費を
少なくするというすべての要請に、わずかな操作
で適合させることができる。したがつて、本発明
のペーパークラツシヤーを用いれば、異なる種類
の比較的小さい荷物でも、連続して経済的に処理
することができる。

二つの格子部半体がローター工具の作動サーク
ルへ導かれるとすぐに、この機械で秘密書類や紙
幣でも効果的に破壊することができる。しかしこ
の場合には十分な作業を行うために、ケースの出
口への吸引送風機を接続することもできる。生じ
た切りくずの細かさに対する要請が少ない場合に
は、回転方向における第二の格子部半体を完全に
ローター工具の作業領域から揺動させることがで
きるので、細片化された物質は接線状に、したが
つてほぼ水平に、まだ挿入状態にある第一の格子
部半体から飛び去る。揺動する場合に、第二の格
子部半体は上方へ持ち上げられるので、これによ
つて細片化された物質の流れ落ちが妨げられるこ
とはない。第二の格子部半体が揺動されると、普
段はローターの周囲に存在する空気流が第一の格
子部半体の端部でとぎれ、ローター自在によつて
機械内には細片化すべき物質を吸引し、生じた切
りくずを運び去るのに好ましい空気流が生じる。
したがつて普通は一方の格子部半体を揺動すれば
吸引送風機をさらに接続する必要はない。

本発明の他の実施例によれば、ローターの回転
方向における第一の格子部半体はローター工具の
作動サークルに対して種々の揺動位置に止められ
る。その場合に格子部に設けられた対向工具の相
対的位置は、ローター工具の作動サークルに対す
る格子部半体の揺動位置に従つて、それぞれ調節
される。第一の格子部半体を種々の揺動位置に段
階的にあるいは連続的に調節するとによつて、だ
んだん粗くなる物質を加工すること、ないしだん
だんと粗い切りくずを得るとができる。この場
合、さらに第一の格子部半体が揺動するときに、
格子部とローターとの間に回転方向へ開放するく
さび形空間が生じるようにすることが好ましい。
このようなくさび形開口部は、加工の間に著しく
体積を増す紙の場合に、非常に好ましいものであ
る。さらに第一の格子部半体がローター工具の作
動サークルに接する作業領域から完全に揺動され
た場合には、他の工具を接続することなしには、
実際には破砕効果を得ることはできなくなる。し
たがつて本発明になる機械には、第一の格子部半
体の入口の前に、選択的にローター工具の作動サ
ークルの機能領域へ移動ないし揺動される破砕カ
ムないしアンビル端部が設けられている。さらに
格子部半体が容易に揺動できることを利用して、
硬い部分ないし固着する部分あるいは類似部分
を、格子部半体を一時的に揺動させることにより
解放することもできる。格子部半体がこのように
一時的に揺動する場合に、格子部自体には特別な
変化は行われないが、しかし第一の格子部半体が
徐々に持ち上げられるときに、これに設けられた
対向工具を持ち上げの度合に応じて、ローター工
具の作動サークルへ近づけるようにすることもで
きる。

以下、図面に示す実施例に基づいて、本発明の
詳細を説明する。

本発明になるペーパークラツシヤーは、挿入口
２を有するケース１内で駆動時に高速回転し、ク
ラツシユ工具３を備え、クラツシユすべきものを
上方から取り込む、水平軸５を有するローター４
と、ローター４の下方に配置され二つの格子部半
体５，６からなる排出格子と、それに連続するケ
ース１の排出口とを有する。そして二つの格子部
半体６と７はローター軸５のほぼ垂直面で分割さ
れ、ローターのほぼ下半分を包囲している。さら
に格子部半体６と７はほぼローター軸５の高さで
水平に軸承された格子部の軸８と９を中心に側方
に揺動される。本実施例にあつては、格子部半体
６と７を保持する側板１１の溝１０中に嵌入する
止めボルト１２によつて、格子部半体６と７が不
用意に回動することを防止している。必要に応じ
て格子部半体６，７を揺動して離すために、格子
部半体６，７の側板１１を捕捉する油圧ピストン
シリンダ装置１３，１４が設けられている。そし
てローターの回転方向１５における第二の格子部
半体７を持ち上げるために、油圧装置１４は次の
ように形成されている。すなわち側板１１を含め
たこの格子部半体は、揺動して離れる場合に、点
線で示す回動軌跡に沿つて、ローター工具３の作
動サークルの下方の水平接線の領域から点線で示
す位置に達する。その場合に第二の格子部半体７
は、第一の格子部半体６が装着されているとき
に、ローター４ないし格子部半体６から水平方向
に振り落とされる物質が第二の格子部半体７に衝
突しない距離だけ離れて、前記水平方向の接線の
上方に持ち上げられなければならない。それに対
して回転方向１５における第一の格子部半体６は
油圧装置１３によつて（点線で示す回動線に沿つ
て）第二の格子部半体７ほどの距離は揺動せず点
線で示す位置までしか揺動しない。というのは第
一の格子部半体６を持ち上げたときに細片化され
た物質はこれに隣接する作動サークル１６の垂直
接線の領域にのみ落下するからである。

回転方向１５における第二の格子部半体７は全
く作動サークル１６のところへ動くか、あるいは
完全にこれから離れて揺動されるが、回転方向１
５における第一の格子部半体６は種々の中間位置
において、重要な作業を行うことができる。中間
位置においては、格子部半体６に付属する対向工
具１７と１８は少なくとも連続駆動が予定されて
いる場合には、作動サークル１６からの距離に対
応して持ち上げあるいは下降されることが好まし
い。回転方向１５における第一の格子部半体６が
部分的にあるいは完全にローター工具３の作動サ
ークル１６の作用領域から揺動して離される場合
には、供給された物質を細片化するために、他の
工具、たとえば作動サークル１６の作用領域へ移
動あるいは揺動されるアンビル片１９が必要であ
る。そうすれば物質はたとえば遠心力によつて径
方向外方へ押圧されたローター工具３とアンビル
端部３との間で細片化される。アンビル片１９を
調節するために、場合によつては油圧シリンダ装
置２１を設けてもよい。

ローター４が回転する場合に事故防止規定に対
応して付属の側板１１を含む格子部半体６と７を
調節及び揺動させることができるようにするため
に、ケース１の下方部分は次のような大きさに、
すなわち場合によつて外方へ揺動された部分がケ
ースの内部に居場所を見出し、外方へ回動される
間にローターから振り落とされた物質が操作者を
傷つけることがないような大きさに形成される。

【図面の簡単な説明】

第１図はペーパークラツシヤーの第２図−
線断面図、第２図はペーパークラツシヤーの第１
図−線断面図である。 １……ケース、２……挿入口、３……細片化工
具、４……ローター、５……水平軸、６，７……
格子部半体、８，９……格子部の軸、１０……
溝、１１……側板、１２……止めボルト、１３，
１４……油圧ピストンシリンダ装置、１５……ロ
ーター回転方向、１６……作動サークル、１７，
１８……対向工具、１９……アンビル片、２０…
…アンビル端部、２１……油圧シリンダ装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 挿入口を有するケース内に回転自在に軸承さ
   れ、水平軸を有し細片化工具を備えたローターを
   具備し、ローターの下半分がローター軸のほぼ垂
   直平面で分割された排出格子部によつてほぼ包囲
   され、格子部の各半体をローター軸と平行な格子
   軸を中心に揺動自在に軸支したペーパークラツシ
   ヤーにおいて、両格子部半体６，７をケース１内
   で連携の旋回駆動手段１３，１４によりそれぞれ
   独立に側方へ旋回させることができ、ローターの
   回転方向に見て第１格子半体６が少なくともロー
   ター作動円に対して接線関係に格子部半体６と隣
   接する垂直平面の後方まで、他の格子部半体７が
   少なくともローター作動円と下方で接する水平面
   より上方の位置までそれぞれ旋回できることと、
   第１格子部半体６の内面にローター工具３の作動
   円１６に対して調整自在な少なくとも１つの対向
   工具１７，１８を取付けたことを特徴とするヘー
   パークラツシヤー。 ２ 挿入口を有するケース内に回転自在に軸承さ
   れ、水平軸を有し細片化工具を備えたローターを
   具備し、ローターの下半分がローター軸のほぼ垂
   直平面で分割された排出格子部によつてほぼ包囲
   され、格子部の各半体をローター軸と平行な格子
   軸を中心に揺動自在に軸支したペーパークラツシ
   ヤーであつて、両格子部半体６，７をケース１内
   で連携の旋回駆動手段１３，１４によりそれぞれ
   独立に側方へ旋回させることができ、ローターの
   回転方向に見て第１格子半体６が少なくともロー
   ター作動円に対して接線関係に格子部半体６と隣
   接する垂直平面の後方まで、他の格子部半体７が
   少なくともローター作動円と下方で接する水平面
   より上方の位置までそれぞれ旋回できることと、
   第１格子部半体６の内面にローター工具３の作動
   円１６に対して調整自在な少なくとも１つの対向
   工具１７，１８を取付けたことを特徴とするペー
   パークラツシヤーの操作方法において、細片化の
   ため両格子部半体６，７をローター工具３の作動
   円１６と接する作業位置に導入し、粗い物質及
   び／または比較的粗い細片化の場合には先ず回転
   方向に見て第２の格子部半体７を完全に離脱旋回
   させ、さらに粗い物質片及び／またはさらに細か
   くない破砕の場合には第１格子部半体６を極めて
   徐々に、ローター工具３の作動円１６から離脱旋
   回させることを特徴とするペーパークラツシヤー
   の操作方法。