JPS6248961B2 - - Google Patents

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JPS6248961B2
JPS6248961B2 JP56089857A JP8985781A JPS6248961B2 JP S6248961 B2 JPS6248961 B2 JP S6248961B2 JP 56089857 A JP56089857 A JP 56089857A JP 8985781 A JP8985781 A JP 8985781A JP S6248961 B2 JPS6248961 B2 JP S6248961B2
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JP
Japan
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compound
carbon atoms
ether
treatment
treated
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Application number
JP56089857A
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JPS57205406A (en
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Masaru Takitani
Shizuo Tomyasu
Keikichi Baba
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Tosoh Finechem Corp
Original Assignee
Tosoh Finechem Corp
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Publication date
Application filed by Tosoh Finechem Corp filed Critical Tosoh Finechem Corp
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Priority to US06/386,586 priority patent/US4442224A/en
Publication of JPS57205406A publication Critical patent/JPS57205406A/ja
Publication of JPS6248961B2 publication Critical patent/JPS6248961B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は従来のチーグラー型担持触媒成分より
も高活性を示し、有機アルミニウム化合物との組
合せだけで高立体規則性重合体を提供できる新規
なα―オレフイン重合用触媒成分に関する。 さらに詳しくは電子供与体化合物の存在下、一
般式R′MgX′(R′1〜20個の炭素原子を有する炭
化水素基を表わし、X′は塩素,臭素,ヨウ素か
ら選ばれるハロゲン原子または1〜20の炭素原子
を有する炭化水素基を表わす。)で示される有機
マグネシウム化合物とハロゲン化剤を反応させて
得られる固体状生成物をアルコール類および/ま
たはフエノール類で処理し、次いで該処理物を減
圧加熱処理しまたはせずしてハロゲン含有チタン
化合物で処理し、更に有機アルミニウム化合物と
有機酸エステル類とポリシロキサン類の混合物ま
たは錯体で処理して製造されたα―オレフイン重
合用触媒成分に関する。 〔従来の技術〕 一般的に、立体規則性オレフイン重合体を製造
する触媒として、周期律表の〜族の遷移金属
化合物と〜族の金属の有機金属化合物とから
なるいわゆるチーグラー・ナツタ触媒が使用され
ることはよく知られている。 プロピレン,ブテン―1などのα―オレフイン
重合体を工業的に製造する場合には、前記の周期
律表の〜族の遷移金属化合物として、三塩化
チタン組成物よりなるα―オレフイン重合用触媒
成分や、マグネシウム含有ハロゲン化物担体に四
塩化チタンを担持したα―オレフイン重合用触媒
成分あるいはマグネシウム含有ハロゲン化物を電
子供与体などで共粉砕などの接触処理して得た担
体に、四塩化チタンを担持したα―オレフイン重
合用触媒成分が用いられている。 しかし、一般的に三塩化チタン組成物以外のα
―オレフイン重合用触媒成分では高立体規則性重
合体を得る為に特開昭48−16986号公報および特
開昭55−58207号公報のように重合時にα―オレ
フイン重合用触媒成分および有機アルミニウム化
合物以外に更に電子供与体を添加しなければなら
ない。更に該電子供与体と該有機アルミニウム化
合物のモル比が最良値よりも少しでもずれると重
合活性および生成重合体の立体規則性に悪影響を
及ぼすことが知られている。それ故、安定したα
―オレフイン重合体の工業的製造の面で、有機ア
ルミニウム化合物と組合せるだけで高立体規則性
重合体を提供する高活性なα―オレフイン重合用
触媒成分の開発が待ち望まれていた。 更に公知の方法では、得られたオレフイン重合
体中に触媒残渣が残留し、この触媒残渣は、オレ
フイン重合体の安定性、加工性などの種々の点に
おいて問題を引き起こし、触媒残渣除去と安定化
のための設備が必要となる。この欠点は、単位重
量当りの生成オレフイン重合体重量で表わされる
重合活性を大きくすることにより改善することが
でき、またこのように改善することにより上記触
媒残渣除去のための設備も不要となり、オレフイ
ン重合体の製造に必要な生産コストの引下げも可
能となる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 そこで本発明者等は、上記のα―オレフイン重
合用触媒成分よりも一段と重合活性が高く、かつ
立体規則性のすぐれたα―オレフイン重合体を得
ることのできるα―オレフイン重合用触媒成分を
製造する為、鋭意検討した結果本発明を完成させ
るに至つたものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は電子供与体化合物の存在下、一般式
R′MgX′(R′は1〜20個の炭素原子を有する炭化
水素基を表わし、X′は塩素,臭素,ヨウ素から
選ばれるハロゲン原子または1〜20個の炭素原子
を有する炭化水素基を表わす。)で示される有機
マグネシウム化合物とハロゲン化剤を反応させて
得られる固体状生成物をアルコール類および/ま
たはフエノール類で処理したのち該処理物を減圧
加熱処理しまたはせずして、次いでハロゲン含有
チタン化合物で処理し、更に有機アルミニウム化
合物と有機酸エステルとポリシロキサン類の混合
物または錯体で処理することによつて得られたα
―オレフイン重合用担持触媒成分に関するもので
ある。 本発明の触媒成分製造上の特徴とするところ
は、有機マグネシウム化合物とハロゲン化剤との
反応を電子供与体の存在下で行なうこと、それに
よつて生成する固体状生成物をアルコール類およ
び/またはフエノール類で処理し、またはアルコ
ール類および/またはフエノール類で処理したの
ち、該処理物を減圧加熱処理すること、該処理物
をハロゲン含有チタン化合物で処理したのち有機
アルミニウム化合物と有機酸エステルとポリシロ
キサン類の混合物または錯体で処理することをそ
れぞれ必須の条件とするところにある。 〔発明の効果〕 本発明の効果は触媒成分および重合体の粒子性
状が良好で公知の担持触媒成分よりも重合活性お
よび立体規則性重合体の生成率が高度であること
はもちろん、従来のチーグラー型触媒成分の欠点
であつた重合体の嵩密度を大巾に改善できたとこ
ろにある。本発明の更に驚くべき効果は、今まで
非常に困難であつた触媒成分と有機アルミニウム
化合物の組合せだけでα―オレフインの高立体規
則性重合を可能にしたことによつて、チーグラー
型の触媒成分を用いても安定したα―オレフイン
の立体規則性重合ができるところにある。 〔作 用〕 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明で使用できる電子供与体化合物は、有機
酸エステル類,有機エーテル化合物,ポリシロキ
サン類,チオエーテル類,有機ケトン類およびア
ミン類から選ばれる1種類以上の化合物あるいは
混合物である。 本発明で使用できる有機酸エステル類は具体的
に、脂肪族カルボン酸エステルとしてはギ酸メチ
ル,酢酸エチル,酢酸―n―アミル,酢酸―2―
エチルヘキシル,ギ酸―n―ブチル,酪酸エチ
ル,吉草酸エチル等の飽和脂肪酸の第一級アルキ
ルエステル、酢酸ビニル,酢酸アルリル等の飽和
脂肪酸のアルケニルエステル,アクリル酸メチ
ル,メタクリル酸メチル,クロトン酸―n―ブチ
ル等の不飽和脂肪酸の一級アルキルエステル、ア
ジピン酸―2―エチルヘキシル等の多価カルボン
酸エステル,γ―ブチロラクトン,δ―バレロラ
クトン等のラクトン等が用いられ、芳香族カルボ
ン酸エステルとしては安息香酸メチル,安息香酸
エチル,安息香酸―n―プロピル,安息香酸n―
又はiso―ブチル,安息香酸n―又はiso―アミ
ル,安息香酸―n―ヘキシル,安息香酸―n―オ
クチル,安息香酸―2―エチルヘキシル等の安息
香酸一級アルキルエステル、トルイル酸メチル,
トルイル酸エチル,トルイル酸n―又はiso―ブ
チル,トルイル酸―2―エチルヘキシル等のトル
イル酸一級アルキルエステル、アニス酸メチル,
アニス酸エチル,アニス酸―n―プロピル等のア
ニス酸一級アルキルエステル、ナフトエ酸メチ
ル,ナフトエ酸エチル,ナフトエ酸―n―プロピ
ル,ナフトエ酸―n―ブチル,ナフトエ酸―2―
エチルヘキシル等のナフトエ酸一級アルキルエス
テル、クマリン,フタリド等の芳香族ラクトン等
を用いることができる。中でも安息香酸メチル,
安息香酸エチル,トルイル酸メチル,トルイル酸
エチル,アニス酸メチル,アニス酸エチル,ナフ
トエ酸メチル,ナフトエ酸エチルが有効である。 本発明で使用できる有機エーテル化合物は、一
般式R2OR3(R2,R3は同一又は相異なる1〜15
個の炭素原子を有する炭化水素基を表わす。)で
表わされるエーテル結合を有する化合物あるいは
同一分子内に該エーテル結合を2個以上有するポ
リエーテル及びエーテル分子内で環を形成してい
る環状エーテルで、具体的にはエチルエーテル,
プロピルエーテル,イソプロピルエーテル,ブチ
ルエーテル,イソブチルエーテル,アミルエーテ
ル,イソアミルエーテル,ヘキシルエーテル,オ
クチルエーテル,デシルエーテル,ドデシルエー
テル,メチルプロピルエーテル,メチルイソプロ
ピルエーテル,メチルブチルエーテル,メチルイ
ソブチルエーテル,メチルアミルエーテル,メチ
ルイソアミルエーテル,メチルヘキシルエーテ
ル,エチルプロピルエーテル,エチルイソプロピ
ルエーテル,エチルブチルエーテル,エチルイソ
ブチルエーテル,エチルアミルエーテル,エチル
イソアミルエーテル,エチルヘキシルエーテル,
ビニルエーテル,アリルエーテル,メチルアリル
エーテル,エチルビニルエーテル,エチルアリル
エーテル,ブチルビニルエーテル等の脂肪族エー
テル,アニソール,フエネトール,ブチルフエニ
ルエーテル,アミルフエニルエーテル,メトキシ
トルエン,ベンジルエチルエーテル,フエニルエ
ーテル,ベンジルエーテル,フエニルベンジルエ
ーテル,ナフチルエーテル,ベラトロール等の芳
香族エーテル、プロピレンオキサイド,トリメチ
レンオキサイド,エポキシブタン,ジオキサン,
トリオキサン,フラン,メチルフラン,テトラヒ
ドロフラン,テトラヒドロピラン,シネオール等
の環状エーテル、ジメトキシエタン,ジエトキシ
エタン,ジブトキシエタン,ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル,ジエチレングリコールジエ
チルエーテル,ジエチレングリコールジブチルエ
ーテル,メチラール,アセタール,グリセリンエ
ーテル,クラウンエーテル等のポリエーテルが挙
げられる。 本発明で使用できるポリシロキサン類として
は、一般式 (式中、Zはケイ素に結合しうる基、例えば水
素,炭素数1〜8のアルキル基,炭素数10以下の
アリール基,ハロゲン,炭素数1〜8のアルコキ
シ基,炭素数10以下のアリールオキシ基,炭素数
20以下の脂肪酸残基等を示す。nは3〜10000の
数を示す。) で表わされる繰返し単位を有するシロキサン重合
物又は該繰返し単位の2種以上を分子内に種々の
比率、分布で有しているシロキサン重合物が挙げ
られる。 具体的には例えばオクタメチルトリシロキサ
ン,オクタエチルシクロテトラシロキサン,ジメ
チルポリシロキサン,メチルエチルポリシロキサ
ンなどのアルキルシロキサン重合物;ヘキサフエ
ニルシクロトリシロキサン,ジフエニルポリシロ
キサン等のアリールシロキサン重合物;ジフエニ
ルヘキサメチルテトラシロキサン,メチルフエニ
ルポリシロキサン等のアルキルアリールシロキサ
ン重合物;1,5―ジクロルヘキサメチルトリシ
ロキサン,1,7―ジクロルオクタメチルテトラ
シロキサンなどのハロアルキルシロキサン;ジメ
トキシポリシロキサン,ジエトキシポリシロキサ
ンなどのアルコキシシロキサン重合物;ジフエノ
キシポリシロキサンなどのアリールオキシシロキ
サン重合物等の有機ポリシロキサン類が挙げられ
る。 本発明で使用できるチオエーテル類としては、
一般式R4SR5(式中、R4,R5は炭素数1〜20個の
炭化水素基を示す。)で表わされる化合物であ
り、具体例としてはジエチルチオエーテル,ジ―
n―プロピルチオエーテル,ジ―n―ブチルチオ
エーテル,ジ―n―アミルチオエーテル,ジ―n
―ヘキシルチオエーテル,ジ―n―オクチルチオ
エーテル,ジ―n―デシルチオエーテル,メチル
フエニルチオエーテル,エチルフエニルチオエー
テル,ジフエニルチオエーテル,ジトリルチオエ
ーテル,ジベンジルチオエーテル,ジアリルチオ
エーテル,アリルフエニルチオエーテル等が挙げ
られる。 本発明で使用できる有機ケトン類としては、一
般式R6COR7(式中、R6,R7は炭化水素基を示
す。)で表わされる化合物、例えば炭化水素基が
メチル,エチル,プロピル,ブチル,ペンチル,
オクチル等の炭素数1〜15のアルキル基、フエニ
ル,トリル,キシリル等の炭素数15以下のアリー
ル基又はベンジルのような炭素数15以下のアラル
キル基であるような化合物が挙げられる。具体例
としてはアセトン,メチルエチルケトン,ジブチ
ルケトン,ジペンチルケトン,ジオクチルケトン
等の脂肪族ケトン;アセトフエノン,ベンゾフエ
ノン等の芳香族ケトンなどが挙げられる。 本発明で使用できるアミン類としては一般式 (式中、R8は炭化水素基を示し、R9,R10は水
素又は炭化水素基を示す。) で表わされる化合物例えば炭化水素基がメチル,
エチル,プロピル,ブチル,オクチル等の炭素数
1〜15のアルキル基、フエニル,トリル,キシリ
ル等の炭素数15以下のアリール基又はベンジルの
ような炭素数15以下のアラルキル基であるような
化合物が挙げられる。具体例としては、ジエチル
アミン,トリエチルアミン,n―プロピルアミ
ン,ジ―n―プロピルアミン,トリ―n―プロピ
ルアミン,n―ブチルアミン,ジ―n―ブチルア
ミン,トリ―n―ブチルアミン,n―オクチルア
ミン,ジ―n―オクチルアミン,トリ―n―オク
チルアミン等の脂肪族第一,第二,第三級アミ
ン;アニリン,N―メチルアニリン,N,N―ジ
メチルアニリン,ジフエニルアミン,トリフエニ
ルアミン,N,N―ジメチルベンジルアミン等の
芳香族第一,第二,第三級アミンなどが上げられ
る。分子内にアミンの窒素を2個以上有する化合
物、例えばテトラメチルメチレンジアミン,エチ
レンジアミン,テトラメチルエチレンジアミン,
テトラエチルエチレンジアミンなども使用しう
る。 該電子供与体化合物の使用量は電子供与体化合
物の種類により異なるが、一般的に有機マグネシ
ウム化合物1モルに対して0.001モル以上、好ま
しくは0.01モル以上、特に好ましくは0.1モル以
上であり、0.001モル未満では立体規則性重合体
の生成率が低く実用的な触媒成分を得ることがで
きない。上限は特に限定されるものではないが、
20モルを越えて使用しても特に顕著な効果は得ら
れないので20モル以下の使用が好ましい。 本発明で使用する有機マグネシウム化合物は一
般式R1MgX′(R1は1〜20個の炭素原子を有する
炭化水素基を表わし、X′は塩素,臭素,ヨウ素
から選ばれるハロゲン原子又は1〜20個の炭素原
子を有する炭化水素基を表わす。)で表わされ、
具体的にはジエチルマグネシウム,ジ―n―プロ
ピルマグネシウム,ジ―iso―プロピルマグネシ
ウム,ジ―iso―アミルマグネシウム,iso―アミ
ルエチルマグネシウム,iso―アミル―n―プロ
ピルマグネシウム,ジ―n―アミルマグネシウ
ム,n―アミル―n―プロピルマグネシウム,n
―ブチル―t―ブチルマグネシウム,n―ブチル
プロピルマグネシウム,ジブテニルマグネシウ
ム,ジ―n―ブチルマグネシウム,n―ブチルエ
チルマグネシウム,n―ブチル―sec―ブチルマ
グネシウム,ジ―t―ブチルマグネシウム,ジ―
sec―ブチルマグネシウム,ジシクロペンタジエ
ニルマグネシウム,ジフエニルマグネシウム,ジ
―n―ヘキシルマグネシウム,n―ヘキシルエチ
ルマグネシウム,ビス(メチルシクロペンタジエ
ニル)マグネシウム,ジヘキシニルマグネシウ
ム,ジシクロヘキシルマグネシウム,ジベンジル
マグネシウム,ビス(フエニルエチニル)マグネ
シウム,ジシンナミルマグネシウム,n―オクチ
ルエチルマグネシウム,ジ―n―オクチルマグネ
シウム,ジ―n―デシルマグネシウム,メチルマ
グネシウムクロライド,メチルマグネシウムブロ
マイド,メチルマグネシウムアイオダイド,エチ
ニレンマグネシウムブロマイド,ビニルマグネシ
ウムクロライド,ビニルマグネシウムブロマイ
ド,エチルマグネシウムクロライド,エチルマグ
ネシウムブロマイド,エチルマグネシウムアイオ
ダイド,アリルマグネシウムクロライド,プロペ
ニルマグネシウムブロマイド,イソプロペニルマ
グネシウムブロマイド,n―プロピルマグネシウ
ムクロライド,n―プロピルマグネシウムブロマ
イド,イソプロピルマグネシウムクロライド,イ
ソプロピルマグネシウムブロマイド,1―メチル
プロペニルマグネシウムブロマイド,テトラメチ
レンマグネシウムジブロマイド,t―ブチルマグ
ネシウムクロライド,n―ブチルマグネシウムク
ロライド,sec―ブチルマグネシウムクロライ
ド,シクロペンタジエニルマグネシウムクロライ
ド,シクロペンタジエニルマグネシウムブロマイ
ド,p―フエニレンマグネシウムジブロマイド,
フエニルマグネシウムクロライド,フエニルマグ
ネシウムブロマイド,スチリルマグネシウムクロ
ライド,スチリルマグネシウムブロマイド,1―
メチル―2,2―ジフエニルシクロプロピルマグ
ネシウムブロマイド,アミルマグネシウムクロラ
イド,ヘキシルマグネシウムクロライド,ベンジ
ルマグネシウムクロライド,オクチルマグネシウ
ムクロライド,デシルマグネシウムクロライド等
を挙げることができる。これらの有機マグネシウ
ム化合物のうち使いやすさの点で特にn―ブチル
エチルマグネシウム,n―ヘキシルエチルマグネ
シウム,ジ―n―ヘキシルマグネシウム,n―オ
クチルエチルマグネシウム,ジ―n―オクチルマ
グネシウム,エチルマグネシウムクロライド,n
―ブチルマグネシウムクロライド,n―ヘキシル
マグネシウムクロライド,n―オクチルマグネシ
ウムクロライドが好適である。 該有機マグネシウム化合物は、ヘキサン,ヘプ
タン,ケロシン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキ
サン,メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水
素、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭
化水素、前記の有機エーテル化合物あるいは前記
のアミン類あるいはそれらの混合物から選ばれる
溶媒によつて可溶化して溶液状として使用され
る。 次にハロゲン化剤としては、該有機マグネシウ
ム化合物のMg―炭化水素基結合をMg―ハロゲン
結合に置換させる能力のある試薬であり、具体的
には四塩化ケイ素,トリクロルシラン,モノメチ
ルジクロルシラン,ジメチルクロルシラン,エチ
ルジクロルシラン,n―プロピルジクロルシラ
ン,ビニルジクロルシラン,n―ブチルジクロル
シラン,フエニルジクロルシラン,ベンジルジク
ロルシラン,アリルジクロルシラン,モノメチル
モノクロルシラン,モノエチルモノクロルシラ
ン,トリメチルモノクロルシラン,モノメチルト
リクロルシラン等のハロシラン;ジエチルアルミ
ニウムクロライド,エチルアルミニウムクロライ
ド,エチルアルミニウムセスキクロライド,ジメ
チルアルミニウムクロライド,メチルアルミニウ
ムジクロライド,メチルアルミニウムセスキクロ
ライド,プロピルアルミニウムジクロライド,ジ
プロピルアルミニウムクロライド等の有機アルミ
ニウムハロゲン化物;塩化チオニル;クロロホル
ム,ヘキサクロルエタン,四塩化炭素,四臭化炭
素,四ヨウ化炭素,t―ブチルクロライド等のハ
ロゲン化炭化水素あるいはハロゲン化炭素;
AlCl3,AlBr3,SnCl4,BCl3,SbCl3,ZnCl2等の
金属ハロゲン化物;塩化水素等のハロゲン化水
素:塩素等のハロゲンを挙げることができ、経済
性、取扱い上の容易さ及び触媒の性能上、クロロ
ホルム,四塩化炭素,ヘキサクロルエタンを使用
することが好ましい。 本発明の触媒成分の製造法では電子供与体化合
物の存在下、有機マグネシウム化合物とハロゲン
化剤を混合して反応させる。この混合は有機マグ
ネシウム化合物へハロゲン化剤を添加するか又は
その逆、あるいは両者を同時に前記の炭化水素溶
媒中に添加・混合してもよいが、有機マグネシウ
ム化合物は、その種類および濃度にもよるが、一
般に粘稠性のある物質なので、有機マグネシウム
化合物の取扱い上、有機マグネシウム化合物へハ
ロゲン化剤を炭化水素あるいは不活性ガスで希釈
してあるいは希釈せずして添加・混合することが
望ましい。 有機マグネシウム化合物の溶媒中での濃度は、
一般式R′MgX′で表わされる有機マグネシウム化
合物の構造とR′,X′中の炭素原子数およびハロ
ゲン原子によつても異なるが、50重量%以下、好
ましくは45重量%以下、特に40重量%以下である
ことが好ましい。前述したごとく有機マグネシウ
ム化合物は粘稠性のある物質であるので、50重量
%を越えると有機マグネシウム化合物を溶解した
溶媒の粘度が増して攪拌等の操作が困難になる。
一方下限値については特に限定されるものではな
いが、触媒成分の生産性を考慮すると0.1重量%
以上であることが望ましい。 なお、電子供与体化合物は有機マグネシウム化
合物を溶解した溶媒中へ添加するか、又は電子供
与体化合物に有機マグネシウム化合物を溶解した
のち溶媒で希釈するかしてハロゲン化剤との混合
の前に有機マグネシウム化合物と電子供与体化合
物を反応させておくことが望ましい。 ハロゲン化剤は有機マグネシウム化合物の炭化
水素基をハロゲン原子に置換するためのもので、
その混合量は該ハロゲン化剤の種類により異なる
が、一般に有機マグネシウム化合物の炭化水素基
1モルに対して0.01〜10モル、好ましくは0.05〜
5モル、特に0.1〜3モル混合することが好まし
い。 この有機マグネシウム化合物とハロゲン化剤と
の反応における温度については、特に限定される
ものではないが、高温では激しく反応するので該
反応の速度が極端に遅くならない程度の低温で反
応させることが望ましく、以上の観点から−50〜
100℃、好ましくは−30〜80℃、特に好ましくは
−20〜50℃である。なお反応時の温度にもよる
が、該反応を完結させるためハロゲン化剤の混合
終了後、そのままの温度であるいは反応時の温度
から150℃以下の範囲で昇温して、0.1〜10時間攪
拌混合することが望ましい。 該反応によつて得られた固体状生成物のアルコ
ール類および/またはフエノール類による処理は
ヘキサン,ヘプタン,ケロシン等の脂肪族炭化水
素、シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン等の
脂環式炭化水素、ベンゼン,トルエン,キシレン
等の芳香族炭化水素から選ばれる1種類以上の炭
化水素の溶媒中で行なうことが好ましい。この処
理法は該固体状生成物を炭化水素溶媒中に懸濁さ
せ、これにアルコール類および/またはフエノー
ル類をそのままあるいは炭化水素で1容量%から
100容量%未満の範囲で希釈して添加する態様が
一般的に採用される。 本発明で使用されるアルコール類としては、一
般式R″OH(R″は炭素数1〜20のアルキル基,ア
ルケニル基,アラルキル基を表わす。)で表わさ
れる一価アルコール類および水酸基を2以上有す
る多価アルコール類であり、具体的にはメタノー
ル,エタノール,n―プロパノール,イソプロパ
ノール,n―ブタノール,sec―ブタノール,t
―ブタノール,n―アミルアルコール,イソアミ
ルアルコール,ヘキサノール,ヘプタノール,オ
クタノール,デシルアルコール,アリルアルコー
ル,ビニルアルコール,ベンジルアルコール,グ
リセリン,エチレングリコール,プロピレングリ
コール等を挙げることができる。 本発明で使用されるフエノール類としては、フ
エノール,クレゾール,キシレノール,ナフトノ
ール,ブチルヒドロキシトルエン,クロルフエノ
ール,ブロムフエノール,2,4,6―トリクロ
ルフエノール,2,4,6―トリブロムフエノー
ル,2,4―ジニトロフエノール,グアヤコー
ル,アノール,オイゲノール,イソオイゲノー
ル,サリゲニン,カルバクロール,チモール,オ
キシアセトフエノン,オキシジフエニル,シクロ
ヘキシルフエノール,カテコール,レゾルシン,
ヒドロキノン,ピロガロール,オキシヒドロキノ
ン,フロログルシン,アミノフエノール等を挙げ
ることができる。 アルコール類および/またはフエノール類によ
る処理の時間は処理時の温度および使用するアル
コール類および/またはフエノール類によつて異
なるので特に限定されるものではないが、0.1〜
10時間であることが望ましい。0.1時間未満では
アルコール類および/またはフエノール類による
処理の効果が得られず、又10時間を越えて処理し
てもそれによる顕著な効果はない。一方処理時の
温度も特に限定されるものではないが、処理時に
アルコール類および/またはフエノール類が固体
状で存在するようでは処理に長時間を要すること
と、同時に固体状生成物の表面に沈着,吸着して
以後の処理を困難にしたり、又あるいは触媒とし
ての性能を低下させるので、少なくとも使用する
アルコール類および/またはフエノール類の融点
以上で行なうことが必要である。 該アルコール類および/またはフエノール類の
使用量は該固体状生成物中に存在するマグネシウ
ム1モル当り、通常0.01〜10モル、好ましくは
0.05〜5モル、最も好ましくは0.1〜3モルであ
る。このアルコール類および/またはフエノール
類による処理の効果は主としてα―オレフインを
重合した際の重合活性及び立体規則性重合体の生
成率に表われ、該処理を施さなかつた触媒成分で
は重合活性、特に立体規則性重合体の生成率が低
くなる傾向にある。 アルコール類および/またはフエノール類で処
理された固体状生成物(以後アルコール類処理物
という。)を次にハロゲン含有チタン化合物で処
理する際、アルコール類処理物をそのままハロゲ
ン含有チタン化合物による処理を施してもよい
が、その前に減圧加熱下で乾燥しても良い。以
下、この減圧加熱下で乾燥された固体状生成物を
乾燥処理物という。減圧加熱下での乾燥条件とし
ては絶対圧で500mmHg以下、温度は10〜100℃で
1〜10時間行うことによつて重合活性等の触媒性
能をさらに改善することができる。 ハロゲン含有チタン化合物での処理は公知の方
法で処理することが可能で、例えば該アルコール
類処理物または該乾燥処理物をハロゲン含有チタ
ン化合物に懸濁させるか、あるいはハロゲン含有
チタン化合物を溶解させた炭化水素溶媒中に懸濁
させる態様が一般的ではあるが、出来る限りハロ
ゲン含有チタン化合物の濃度は高い方が望まし
い。なお、この時に公知の電子供与体化合物を共
存させることも可能である。 ハロゲン含有チタン化合物としては、四塩化チ
タン,四臭化チタン,四ヨウ化チタン,三塩化チ
タン,三塩化チタンと三塩化アルミニウムの固溶
体,エトキシチタントリクロリド,プロポキシチ
タントリクロリド,ブトキシチタントリクロリ
ド,ジブトキシチタンジクロリド,トリブトキシ
チタンモノクロリド等を挙げることができるが、
四塩化チタンの使用が最も好ましい。 ハロゲン含有チタン化合物の使用量はアルコー
ル類処理物または乾燥処理物中のマグネシウム1
モルに対して、ハロゲン含有チタン化合物を0.01
モル以上、好ましくは1.0モル以上、特に10モル
以上の大過剰とすることが好ましい。該処理は常
温から150℃、かつ0.1〜10時間行なうのが普通で
ある。その後はデカンテーシヨンまたは過で固
液を分離し、さらに固体の表面に付着しているハ
ロゲン含有チタン化合物等を、ヘキサン,ヘプタ
ン,ケロシン,シクロヘキサン,メチルシクロヘ
キサン,ベンゼン,トルエン,キシレン等の炭化
水素で洗浄する。 ハロゲン含有チタン化合物で処理された固体状
生成物(以下、これをハロゲン含有チタン化合物
処理物という。)はつづいて有機アルミニウム化
合物と有機酸エステル類とポリシロキサンの混合
物または錯体で処理される。 本発明で使用される有機アルミニウム化合物と
しては、一般式AlR12 oX3-o(式中R12は炭素数が
1〜20の炭化水素基、Xはハロゲンまたは水素原
子、nは0<n≦3の数を表わす。)で表わされ
る化合物で、具体的にはトリメチルアルミニウ
ム,トリエチルアルミニウム,トリ―n―プロピ
ルアルミニウム,トリ―n―ブチルアルミニウ
ム,トリイソブチルアルミニウム,トリ―n―ヘ
キシルアルミニウム,トリ―2―メチルペンチル
アルミニウム,トリ―n―オクチルアルミニウ
ム,トリ―n―デシルアルミニウム,ジエチルア
ルミニウムクロライド,ジ―n―プロピルアルミ
ニウムクロライド,ジイソブチルアルミニウムク
ロライド,メチルアルミニウムセスキクロライ
ド,エチルアルミニウムセスキクロライド,エチ
ルアルミニウムジクロライド,イソブチルアルミ
ニウムジクロライド,ジエチルアルミニウムフル
オライド,ジエチルアルミニウムブロマイド,ジ
エチルアルミニウムアイオダイド,ジエチルアル
ミニウムハイドライド,ジイソブチルアルミニウ
ムハイドライド,イソプレニルアルミニウム等を
挙げることができる。 本発明で使用される有機酸エステルおよびポリ
シロキサン類としては、前記の有機酸エステル類
およびポリシロキサン類である。 有機アルミニウム化合物と有機酸エステル類と
ポリシロキサン類の混合物または錯体による処理
は前記の炭化水素の溶媒中で行なうことが好まし
い。この処理法はハロゲン含有チタン化合物処理
物を炭化水素溶媒中に懸濁させ、これに有機アル
ミニウム化合物と有機酸エステル類とポリシロキ
サン類の混合物または錯体をそのままあるいは炭
化水素で1容量%から100容量%未満の範囲で希
釈して添加するか、炭化水素中に有機アルミニウ
ム化合物と有機酸エステル類とポリシロキサン類
の混合物または錯体を調製しておき、これにハロ
ゲン含有チタン化合物処理物を添加する態様が一
般的に採用される。 この際の処理時間は処理時の温度によつて異な
るので、特に限定されるものではないが、0.1〜
10時間であることが望ましい。0.1時間未満で
は、有機アルミニウム化合物と有機酸エステル類
とポリシロキサン類の混合物または錯体による処
理の効果が得られず、また、10時間を越えて処理
してもそれによる顕著な効果はない。一方処理時
の温度も特に限定されるものではないが、0〜
100℃で処理することが望ましい。0℃未満では
本処理による効果を発現させるのに長時間を要
し、100℃を越えて処理すると触媒の性能上悪影
響を与える。 該有機アルミニウム化合物、有機酸エステル類
およびポリシロキサン類の使用量は該ハロゲン含
有チタン化合物処理物中に存在するチタン原子1
モル当り、モル比で通常0.01:0.001:0.001〜
1000:3000:3000、好ましくは0.1:0.01:0.01〜
500:1500:1500、最も好ましくは0.5:0.05:
0.05〜100:300:300である。この有機アルミニ
ウム化合物と有機酸エステル類とポリシロキサン
類の混合物または錯体による処理の効果は主に有
機アルミニウム化合物のみでα―オレフインを重
合した際の立体規則性重合体の生成率に現われ、
該処理を施なかつた触媒成分では立体規則性重合
体の生成率が低い。 該処理を施した固体状生成物はデカンテーシヨ
ンまたは過で固液を分離し、炭化水素で洗浄し
たのち、炭化水素中のスラリー状態で、あるいは
乾燥して触媒成分を得ることができる。 以上の操作で得られる触媒成分は均一性に富ん
だ粒径を有し、流動性も良好である。 本発明の触媒成分は有機アルミ化合物と組合せ
て、α―オレフインの(共)重合の触媒成分とし
て使用できる。 本発明で使用する該有機アルミニウム化合物と
しては前記の有機アルミニウム化合物を使用で
き、これらの有機アルミニウム化合物は1種また
は2種以上を混合して使用することもできる。 有機アルミニウム化合物の添加量は触媒成分中
に含有されているチタン1モル当り、有機アルミ
ニウム化合物中のアルミニウムのモル数に換算し
てAl/Tiは1〜1000であることが好ましい。 本発明では触媒性能等を更に改善する目的で重
合の際に公知の電子供与体化合物を共存させるこ
ともできる。 電子供与体化合物の使用量は有機アルミニウム
化合物1モルに対して0.01〜3モル、好ましくは
0.05〜2モル、特に0.1〜1モルの範囲で使用さ
れる。 (共)重合方法としてはベンゼン,トルエン,
キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン,ヘプ
タン,オクタン,ケロシン等の脂肪族炭化水素
類、シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン等の
脂環式炭化水素類を溶媒とする懸濁重合法、液化
したα―オレフインを溶媒とする液相重合法、あ
るいはα―オレフインを気相中で重合せしめる気
相重合法で実施されうる。(共)重合形式として
は回分式および連続式が実施可能である。 本発明の触媒成分を用いて(共)重合せしめる
ことが可能なα―オレフインとしては一般式CH2
=CHR13(R13は水素あるいは1〜6個の炭素原
子を有する炭化水素基を表わす。)の有機化合物
で、例えばエチレン,プロピレン,ブテン―1,
4―メチルペンテン―1,ヘキセン―1,スチレ
ン等がある。これらα―オレフインの(共)重合
における分子量調整は水素またはジエチル亜鉛を
用いる公知の方法によることができる。 (共)重合温度としては0〜200℃、望ましく
は40〜120℃の温度範囲で行ない、(共)重合時の
圧力は常圧〜100気圧、望ましくは常圧〜60気圧
の圧力下で行なうことが好ましい。 本発明法で得られる重合体は均一性に富んだ粒
径を有し、嵩密度も大きく、粒子性状が非常に良
好である。 〔実施例〕 以下に本発明を実施例で詳細に説明する。 なお実施例中での重合活性(A),ヘプタン不溶分
(H.I.)、アイソタクテイツクインデツクス(I.I.
)、嵩密度(ρB)は以下のことを表わす。 A:単位時間(hr)、単位圧力(atm)、触媒成分
(g)あたりに生成した固形重合体の重量
(g) [g―重合体/g―触媒成分・hr.atm] H.I.:n―ヘプタン不溶性重合体(g)×100/全
生成重合体(g)[%] I.I.:n―ヘプタン不溶性重合体(g)×100/全
生成重合体(g)[%] ρB:ASTM―D―1895―69 Method Aで測定し
た生成固形重合体の嵩密度[g/ml] 実施例 1 (1) 触媒成分の調製 1―1 有機マグネシウム化合物とハロゲン化剤
との反応 有機マグネシウム化合物としてn―ブチルエ
チルマグネシウムを使用し、n―ブチルエチル
マグネシウムのn―ヘプタン溶液(米国テキサ
スアルキルズ社製、濃度0..65モル/)161ml
を、内部を乾燥窒素で置換しておいた攪拌機付
300mlの四ツ口フラスコへ注入し、該フラスコ
を冷媒中に浸して該溶液を0℃に冷却した。攪
拌下該溶液中に2.0mlの安息香酸エチルを添加
したのち、さらに75mlのn―ヘプタンで希釈し
た25mlの四塩化炭素を滴下した。四塩化炭素の
滴下後、該溶液を攪拌しながら0℃で40分間、
常温下で40分間更に80℃で60分間保温すること
によつて固体状生成物を得た。 次に該溶液を常温まで放冷したのち、攪拌を
止め、固体状生成物を沈降させたのち、デカン
テーシヨンで上澄液を抜き取つた。その後再び
n―ヘプタン200mlを該フラスコへ注入し、攪
拌,沈降,デカンテーシヨンを5回繰返して固
体状生成物を洗浄した。 1―2 フエノール類による処理 該フラスコにn―ヘプタン100mlを注入して
該固体状生成物を懸濁させ、該懸濁液を攪拌下
30℃に保持しながら、フエノール類としてのp
―クレゾール5gを溶解したn―ヘプタン溶液
100mlを滴下した。該懸濁液を攪拌下80℃に昇
温し、80℃で2時間処理したのち放冷し、攪拌
を停止し固体を沈降させデカンテーシヨンで上
澄液を抜き取つた。その後200mlのn―ヘプタ
ンを該フラスコへ注入し、攪拌・沈降,デカン
テーシヨンを5回繰り返して処理固体を洗浄し
た。 1―3 四塩化チタニウムによる処理 該フラスコに四塩化チタニウム150mlを注入
して該フエノール類処理固体を懸濁させ、該懸
濁液を攪拌下140℃に昇温し、140℃で2時間処
理したのち放冷し、攪拌を停止し固体を沈降さ
せデカンテーシヨンで上澄液を抜き取つた。そ
の後200mlのn―ヘプタンを該フラスコへ注入
し、攪拌,沈降,デカンテーシヨンを5回繰り
返して処理固体を洗浄した。 1―4 有機アルミニウム化合物と、有機酸エス
テル類とポリシロキサン類の混合物または錯体
による処理 該フラスコにn―ヘプタン150mlを注入して
該四塩化チタニウム処理物を懸濁させ、該懸濁
液に攪拌下n―ヘプタン50mlに溶解した100ml
のトリエチルアルミニウム、3.2mlのp―アニ
ス酸エチルと2.0gの鎖状ジメチルポリシロキ
サン(信越シリコーン社製、商品名KF96、粘
度100センチストークス、繰り返し単位の分子
量74)との混合物を滴下し、常温下で1時間処
理した。 該処理後過し、塊を1のn―ヘプタン
で洗浄後、40℃で5時間減圧乾燥することによ
つて触媒成分を得た。 (2) プロピレンの重合 乾燥窒素で内部を置換した5のオートクレ
ーブに該触媒成分を40mg、ジエチルアルミニウ
ムクロライド0.2ml、トリエチルアルミニウム
0.2mlを装入した。次に水素圧で0.4Kg/cm2Gま
で該オートクレーブに水素を導入したのち、液
体プロピレン1.5Kgを圧入した。 該オートクレーブの内温を80℃に加熱した時
点に攪拌を開始し、その時点を重合開始とし
た。該オートクレーブの内温を80℃に維持しな
がら2時間プロピレンの重合を行なつたのち、
攪拌を止めると同時に系内のプロピレンガスを
排気し、固形重合体を回収した。その結果、A
=362,H.I.=92.8,ρB=0.41であつた。 実施例 2〜3 実施例1の有機アルミニウム化合物と、有機酸
エステルとポリシロキサンの混合物または錯体に
よる処理において、ポリシロキサン類として表―
1の化合物を使用したことを除いて実施例1と全
く同様にして触媒成分を製造し、プロピレンを重
合した。その結果は表―1の通りである。
【表】 実施例 4 実施例1において有機マグネシウム化合物とし
て、n―ブチルマグネシウムクロライドのn―ブ
チルエーテル溶液(濃度1.4モル/)75mlを使
用したことを除いて、実施例1と全く同様にして
触媒成分を製造し、プロピレンを重合した。その
結果、A=345,H.I.=92.6,ρB=0.40であつ
た。 実施例 5〜8 実施例1〜4のそれぞれにおいて、フエノール
類による処理の後に、絶対圧50mmHgの減圧下、
50℃で3時間フエノール類処理固体を乾燥したこ
とを除いて、実施例1〜4のそれぞれと全く同様
にして触媒成分を製造し、プロピレンを重合し
た。その結果は表―2の通りである。
【表】 比較例 1〜6 実施例1の四塩化チタニウム処理物を表―3の
ような試薬の重合物又は錯体を使用して処理した
ことを除いて、実施例1と全く同様にして触媒成
分を製造し、プロピレンを重合した。その結果を
表―3に示す。
【表】 実施例 9〜11 実施例1の有機アルミニウム化合物と、有機酸
エステルとポリシロキサン類の混合物または錯体
による処理において、有機酸エステルとして表―
4の化合物を使用したことを除いて実施例1と全
く同様にして触媒成分を製造し、プロピレンを重
合した。その結果は表―4の通りである。
【表】 実施例 12〜19 実施例1の有機マグネシウム化合物とハロゲン
化剤との反応において、共存させる電子供与体化
合物として表―5のような化合物を使用したこと
を除いて、実施例1と全く同様にして触媒成分を
製造し、プロピレンを重合した。その結果を表―
5に示す。
【表】
【表】 実施例 20〜23 実施例1の有機マグネシウム化合物とハロゲン
化剤との反応において、該ハロゲン化剤として表
―6のような化合物を用いたことを除いて実施例
1と全く同様にして触媒成分を製造し、プロピレ
ンを重合した。その結果を表―6に示す。
【表】 実施例 24〜30 実施例1のフエノール類による処理において、
p―クレゾールの代りに表―7のようなアルコー
ル類またはフエノール類を用いたことを除いて実
施例1と全く同様にして触媒成分を製造し、プロ
ピレンを重合した。その結果を表―7に示す。
【表】 比較例 7 実施例1の有機マグネシウム化合物とハロゲン
化剤との反応により得られた固体状生成物を実施
例1に従つて四塩化チタニウムによる処理を行な
い、次に実施例1に従つてフエノール類による処
理を行ない、それから、実施例1に従つて有機ア
ルミニウム化合物と、有機酸エステル類とポリシ
ロキサン類の混合物または錯体による処理を行つ
て触媒成分を得、実施例1に従つてプロピレンの
重合を行つた。 その結果、A=243,H.I.=67.2,ρB=0.37で
あつた。 比較例 8 実施例1のフエノール類処理固体を実施例1に
従つて有機アルミニウム化合物と、有機酸エステ
ル類とポリシロキサン類の混合物または錯体によ
る処理を行ない、それから実施例1に従つて四塩
化チタニウムによる処理を行なつて触媒成分を
得、実施例1に従つてプロピレンの重合を行なつ
た。 その結果、A=218,H.I.=65.3,ρB=0.38で
あつた。 比較例 9 実施例1の有機マグネシウム化合物とハロゲン
化剤との反応により得られた固体状生成物を実施
例1に従つて有機アルミニウム化合物と、有機酸
エステル類とポリシロキサン類の混合物または錯
体による処理を行ない、次に実施例1に従つて四
塩化チタニウムによる処理を行ない、それから実
施例1に従つてフエノール類による処理を行なつ
て触媒成分を得、実施例1に従つてプロピレンの
重合を行なつた。 その結果、A=208,H.I.=58.5,ρB=0.35で
あつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の触媒の調製工程を示す説明図
である。 図面中、R′……1〜20個の炭素原子を有する
炭化水素基。X′……塩素,臭素,ヨウ素から選
ばれるハロゲン原子または1〜20個の炭素原子を
有する炭化水素基。を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電子供与体化合物の存在下、一般式
    R′MgX′(R′は1〜20個の炭素原子を有する炭化
    水素基を表わし、X′は塩素,臭素,ヨウ素から
    選ばれるハロゲン原子または1〜20個の炭素原子
    を有する炭化水素基を表わす。)で示される有機
    マグネシウム化合物とハロゲン化剤を反応させて
    得られる固体状生成物をアルコール類および/ま
    たはフエノール類で処理し、次いでハロゲン含有
    チタン化合物で処理し、更に有機アルミニウム化
    合物と有機酸エステル類とポリシロキサン類の混
    合物または錯体で処理することにより得られたこ
    とを特徴とするα―オレフイン重合用触媒成分。 2 電子供与体化合物の存在下、R′MgX′(R′は
    1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基を表わ
    し、X′は塩素,臭素,ヨウ素から選ばれるハロ
    ゲン原子または1〜20個の炭素原子を有する炭化
    水素基を表わす。)で示される有機マグネシウム
    化合物とハロゲン化剤を反応させて得られる固体
    状生成物をアルコール類および/またはフエノー
    ル類で処理し、更に該処理物を減圧加熱処理し、
    次いでハロゲン含有チタン化合物で処理し、更に
    有機アルミニウム化合物と有機酸エステル類とポ
    リシロキサン類の混合物または錯体で処理するこ
    とにより得られたことを特徴とするα―オレフイ
    ン重合用触媒成分。
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