JPS6246987Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、例えば低カロリーのガスから高カ
ロリーのガスに供給ガスの切替えが行われた場合
に、ガス開閉装置の機種を即座に切替え後のガス
に対応できるように調節すると共に、そのガスに
見合つた空気量の調節を自動的に連動して行える
ようにしたガス流量調節装置に関する。

（従来の技術及び問題点） この種のガス流量調節装置は、最大燃焼時より
急速に最小燃焼に切替えると、最大燃焼時には一
般にガス流量が多く且つ早い速度で噴出している
からブンゼンバーナにおいては、空気の吸引力も
ベンチユリー効果により大きくなり、空気量も多
くなるものである。従つてこの状態より急速にガ
スを較つて最小燃焼にすると空気の慣性により一
時的に空気の供給量が過多となり失火する。即ち
空気とガス量の比、謂ゆる空燃比が適正範囲より
外れることになる。この欠点を除去する為に、従
来は最大燃焼と最小燃焼の比率を小さくして使用
しているのが実状である。又一酸化炭素の発生も
最大燃焼と最小燃焼の比も大きくすると、その範
囲にわたり安定化させることが困難である。

（技術的課題） したがつてこの考案においては、ガス流量の調
節と空気供給量の調節とをガス開閉装置のガス流
出口に設けたバーナ用ノズルとエアーダンパとの
連動により自動的に行わせるようにすることを技
術的課題とする。

（問題を解決するための手段） 上記の技術的課題を解決するために、本考案は
ガス流入口２とガス流出口３とを有し、操作軸４
の操作でガスの開閉を行うガス開閉装置１の前記
ガス流出口３に、バーナ端部口１９に挿入される
バーナ用ノズル６を設けた装置において、前記バ
ーナ用ノズル６はガス流出口３に不動状に固定さ
れたノズル内管６ｂと、その外周に外嵌されて回
転により進退移動してノズル口１０よりのガス流
出量を最大から最小の範囲に規制するように内外
面部間にテーパ通路ａを形成したノズル外管６ａ
とよりなり、前記ノズル外管６ａをバーナ１６に
供給される空気の量を調整するエアーダンパ１７
に回転方向に一体であるように連結し、エアーダ
ンパ１７の回転操作により流入空気量が大きくな
るとノズル口１０よりのガス量が大きくなる方向
に前記エアーダンパ１７と、ノズル外管６ａとを
連動してなるものである。

（実施例） 次に本考案の好ましい実施例について説明す
る。

図において、１はガズ流入口２と同流出口３を
有するガス開閉装置で、ガスコツク本体１ａに操
作軸４の操作で回動する閉子５を備え、流出口３
にガス流量を調節する機構を内蔵したバーナ用ノ
ズル６を設けている。バーナ用ノズル６は外側の
ノズル外管６ａとノズル内管６ｂとよりなり、ノ
ズル内管６ｂはガス流出口３に固定するように嵌
合され、先端にオリフイス孔７を、外周側面に側
口８を夫々開設させてある。ノズル外管６ａはノ
ズル内管６ｂ上に嵌合されて回転方向と軸方向に
摺動自在とされ、且つノズル内管６ｂとの間の前
半部に環状空間９を形成し、先端にノズル口１０
を開口させている。そしてノズル内管６ｂの先端
外周部とノズル外管６ａの先端内周部に夫々テー
パ面１１．１２を設けてその間にテーパ通路ａを
形成し、ノズル外管６ａを前後（軸方向）に摺動
させると両テーパ面１１．１２の間隔が広狭自在
に調整され、両テーパ面１１．１２が接近して接
触したときテーパ通路ａを遮閉してガス流量を最
小に規定し、間隔が広がると最大に近づく。

ノズル外管６ａを前後に進退移動させるにはコ
ツク本体１ａの端面部にカム１３を形成してこれ
にノズル外管６ａの基端部１４を弾圧的に当接さ
せ、レバー１５によつて外管６ａを所定角回動さ
せるとカム１３によつて進退移動する。

バーナ用ノズル６はバーナ１６の端部口１９に
エアーダンパ１７を介して遊挿され、エアーダン
パ１７とノズル外管６ａとの間に圧縮介装したば
ね１８によつてダンパ１７をバーナ端部口１９に
弾圧させると共に、ノズル外管６ａをコツク本体
１ａの端面部のカム１３に弾圧させている。レバ
ー１５はこのエアーダンパ１７の一部に一体形成
してエアーダンパを兼ねるように構成することが
でき、又エアーダンパとは別にノズル外管を操作
する為のレバーをエアーダンパに連動して設ける
こともできる。

（作用） 操作軸４の軸端に設けた操作ノブ２０を開方向
へ回動させると、閉子５が共回動して閉子５の通
孔５ａがコツク本体の流入口２に合致する。その
為流入口２から流入したガスは通孔５ａを通りノ
ズル内管６ｂ内の通路２１から側口８及びテーパ
通路ａを経てノズル口１０よりバーナ端部口１９
へ噴出させられる。同時にオリフイス孔７よりも
流出する。ノズル外管６ａをレバー１５によつて
コツク本体１ａに近ずく方向（矢印イ）へ移動さ
せると、テーパ通路ａが狭くなり、最終位置では
０になるので、内管６ｂの側口８よりは流出が阻
止されて、オリフイス孔７よりのみ流出する。従
つて流量が大幅に制限されることになる。

この流量の最大と最小を低カロリーから高カロ
リーのガスに供給ガスが切替えられたときに選択
的に利用すれば切替えられたガスに対応できるよ
うになる。

（効果） この考案は以上説明したようにガス流出口に、
ガス流量を調節する機構を内蔵したバーナ用ノズ
ルを設け、このバーナ用ノズルとバーナに供給さ
れる空気の量を調節するエアーダンパとをレバー
によつて連動させるように構成したので、供給ガ
ス圧に応じてガス流出量を自由に対応させると同
時に、それに見合つた空気量をバーナ端部口より
取入れることができ、従つて低カロリーから高カ
ロリーのガスに供給ガスが切替えられた場合にエ
アーダンパの操作を一回切替えるだけで切替え後
のガス種に対応できるものであつて、操作並びに
取扱いが簡単で、而も内部構造を変換したり機種
を取替えたりしないでワンタツチで楽に行うこと
ができ、構造簡単、安価に実施できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す装置を備えたガ
スコツクの縦断側面図である。 １……ガス開閉装置、２……ガス流入口、３…
…ガス流出口、４……操作軸、５……閉子、６…
…バーナ用ノズル、７……オリフイス孔、８……
側口、９……空間、１０……ノズル口、１１．１
２……テーパ面、１３……カム、１４……基端
部、１５……レバー、１６……バーナ、１７……
エアーダンパ、１８……ばね、１９……端部口、
６ａ……ノズル外管、６ｂ……ノズル内管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス流入口２とガス流出口３とを有し、操作軸
   ４の操作でガスの開閉を行うガス開閉装置１の前
   記ガス流出口３に、バーナ端部口１９に挿入され
   るバーナ用ノズル６を設けた装置において、前記
   バーナ用ノズル６はガス流出口３に不動状に固定
   されたノズル内管６ｂと、その外周に外嵌されて
   回転により進退移動してノズル口１０よりのガス
   流出量を最大から最小の範囲に規制するように内
   外面部間にテーパ通路a′を形成したノズル外管６
   ａとよりなり、前記ノズル外管６ａをバーナ１６
   に供給される空気の量を調整するエアーダンパ１
   ７に回転方向に一体であるように連結し、エアー
   ダンパ１７の回転操作により流入空気量が大きく
   なるとノズル口１０よりのガス量が大きくなる方
   向に前記エアーダンパ１７と、ノズル外管６ａと
   を連動してなることを特徴とするガス流量調節装
   置。