JPS6245777A - 熱溶融性を有するポリビニルアルコ−ル系繊維集合体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリビニルアルコール（以下ＰＶＡと略記する
）系繊維集合体、特に熱溶融性と水溶性を併せ有し、熱
溶断系、熱接着布などに有用な新規な繊維素材に関する
ものである。

〔従来の技術〕

熱溶融性を有する繊維は熱接着性を利用した繊維状ノ々
インダー、熱溶断性を利用したメツクスセパレーション
等に使用でき、これらの用途に対しては、低温で溶断あ
るいは溶融することが望まれる場合が多く、従来ポリエ
チレン、低融点ナイロン等、比較的融点の低い繊維が利
用されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが用途によっては、使用後の繊維を効率よく除去
することが要求される場合が多く、上記のような単なる
熱溶融性の繊維では使用後繊維残渣がそのまま残ったり
、固着して除去できなくなったりする問題があり、これ
らの要求に対し充分に対応できない状況にある。

一方、ＰＶＡ系繊維の水溶性を利用すれば繊維カスの除
去については解決できるはずであるがゆ熱溶融性を備え
たＰｖ′Ａ、系繊維は存在していない。

本発明は、このような従来の問題点全熱溶融性繊維に対
し同時に水溶性をも併有せしめることによって解決した
ものである。

すなわち本発明者らは、かかる現状に対し、ｐｖλ系繊
維に実質的な熱溶融性全付与する方向から鋭意研究を重
ねた結果、ついに本発明に到達した。

〔問題点を解決するための手段〕

すなわち本発明は１００〜２００℃の溶融温度を有し、
溶融状態でＰＶＡ全溶解し得る固形溶剤、および該薬品
重量の２０％以下のバインダー成分よりなる塗布物全繊
維重量に対し３０ｗｔ％以上付着せしめてなる熱溶融性
ｐｖＲ系繊維集合体である。

本発明によれば、 １、　固形溶剤の選択によυ、繊維の溶解（または溶融
）温度を変えることができる。

Ｚ　塗付物の付着量により、溶解物の粘度をコントロー
ルできる。

３、　固形溶剤は室温下では固形であり、したがって直
接繊維に溶剤としての作用を発揮しないのでＰＶ’Ａ繊
維の強力を失うことがない。

などの特徴により、用途用途に最適の品質に設計するこ
とができｉる利点がある。

以下本発明の構成についてより具体的に述べる。

本発明に用いられるＰＶｆ系繊維としては完全ケン化あ
るいは部分ケン化ＰＶＡ１原料として、湿式紡糸法、乾
式紡糸法あるいは半溶融紡糸法により製造した長繊維ま
たは短繊維がおり、これらの繊維の単独あるいは他繊維
と混用して構成された糸条、布はくが対象となる。

溶融状態でＰＶＡ全溶解する固形溶剤としては、１００
〜２００℃の溶融温度を持つ必要がある。

溶融温度が１００℃未満の場合、本発明品全本来の目的
で使用する前の段階、例えば、塗布物全水溶液などの状
態で付与し乾燥する場合などにおいて、僅かの熱により
ＰＶＡ繊維全溶解してしまう不都合が生じる。また、溶
融温度が２００℃を越える場合には、処理温度が高くな
りすぎて用途的に制限が生じるようになるうえＰＶＡ繊
維の熱劣化が起きる危険を伴うので好ましくない。

かかる条件を満足し得る固形溶剤としては、エチし′ン
尿素、尿素、チオ尿素、チオシアン酸カリ、チオシアン
酸アンモニウム、エチレンチオ尿素などがあり、これら
の一種、あるいは二種以上を併用してもよい。このうち
エチし・ン尿素および尿素は溶融状態でのＰＶＡに対す
る溶解力に優れ、反面、１００℃以下の濃厚水溶液では
ＰＶＡに対する溶解作用が極めて弱く、水溶液状で塗布
した後の乾燥工程で繊維物性を殆んど低下することがな
く、しかも、過度の吸湿性がないなどの点で最適である
。

次にバインダー成分は上記固形溶剤を安定な状態で繊維
に固定せしめるのであり、通常、固形溶剤と共通の溶剤
に溶解して繊維に塗布する。ノゞインダー成分としてＰ
ＶＡ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびそ
の塩、ポリアクリルアマイド、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、メトキシメチルセ
ルロース、ポリエチレンオキサイドなどの少くとも一種
の水溶性高分子が利用でき、なかでもケン化度８５モル
％以上、重合度５００〜２０００のＰＶＡは繊維本体と
の接着性が良く、小量で優れた効果が得られる。

このバインダー成分は、多く用いると繊維の溶解が阻害
される傾向が見られるため、固形溶剤に対して２０ｗｔ
％以下の使用量とする。

さらに、ノ々インダー成分および固形溶剤よりなる塗布
物の付着量は３０〜２００ｗｔ％の範囲が適用される。

塗布物の付着量が３Ｑｗｔ％未満では溶解作用が十分発
揮されすく、逆に２００％を越えると、加熱溶解時の溶
解物の粘性が低くくなシ本発明の目的からみて好ましく
ない。より好ましくは５０〜１５０ｗｔ％の範囲が使用
されるが、塗布量により用途に応じた溶解時の粘性にコ
ントロールすることが可能である。

塗布する方法は固形溶剤とバインダー成分を水溶液、あ
るいはメチルあるいはエチルアルコールなどのアルコー
ル溶液とし繊維集合体全浸漬後、必要に応じて搾液する
方法、あるいはスプシ・−、ハケ塗シ、ロールコートな
どの方法により塗巧液を繊維集合体に付与したのち、で
きるだけ低温で乾燥する方法全裸ることができる。

以下実施例により本発明の説明を続ける。

例中の〈部〉はく重量部〉の意味である。

実施例１゜ 水中９０℃で溶解する１００デニール３０フィラメント
のポリビニルアルコール長繊維金、尿素３０部、平均重
量塵５００の完全ケン化ＰＶＡ３部および水１０部より
なり７０℃に保温された塗布用液中全通過させ、ただち
に一対のゴムロールにより余分の処理液全搾液し、これ
全カセ取シ器により巻き取った。この間カセ取り器には
８０℃の熱風を送った。塗布用液は繊維間に均一に浸透
し、カセ取り器に巻き取られた段階で水分は蒸発し、尿
素およびＰＶＡよりなる塗布物層が繊維表面に形成され
た。該塗布物は極めて安定な状態で繊維に付着しており
、軽く手もみしても尿素の結晶が脱落することはなかっ
た。塗布物は繊維重量に対して９７ｗｔ％であり、１４
５℃の熱風により２〜３秒で溶断じ、１５０℃の熱板上
で粘ちょうな溶液状になった。

実施例２゜ 実施例１．により得たフ身うメント糸全、１００デニー
ル２５フイラメントのポリエステル系と引き揃えて薄い
編地全作成した。この編地全上下二枚の綿布の間に入れ
、表面温度１８０℃に調節した蒸気アイロンをかけｋと
ころ、三枚の布は一枚のシート状に一体化された。８０
℃の熱水に浸漬することにより一体化されたシートは三
枚の布に戻すことができた。

〔発明の効果〕

本発明は上記のように構成されているので製造に当って
は、固形溶剤の選定により目的に応じた繊維の溶解又は
溶融温度のものを得ることができ、また塗布物の付着量
の調節により溶解物の粘度金コントロールすることが可
能である。そして固形溶剤は室温下では固形であるから
、繊維に対して直接溶剤とじての作用を発揮することが
ないので、ＰＶＡ繊維の強力金失うおそれはナク、安定
した製品が得られ、用途に応・した最適の製品を得るＣ
とができる。そして製品は熱溶融性と同時に水溶性を有
するので使用後は繊維残渣全残すことなく溶解除去でき
るから、熱溶断糸、熱接着布など目的に応じ広範囲の利
用が可能であり、その効果は極めて大きいものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １００〜２００℃の溶融温度を有し、溶融状態でポリビ
   ニルアルコールを溶解し得る固形溶剤、および該薬品重
   量の２０％以下のバインダー成分よりなる塗布物を繊維
   重量に対し３０〜２００ｗｔ％付着せしめてなる熱溶融
   性ポリビニルアルコール系繊維集合体。