JPS6245276Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコーヒー自動販売機に係り、特にコー
ヒー原料をコーヒー抽出機構へ導く原料案内部の
構造に関する。

〔従来の技術〕

従来のコーヒー自動販売機として、上部の原料
ストツカーまたはコーヒーミルと下部のコーヒー
抽出機構とを有し、これらのストツカー又はミル
からシユートを介して抽出機構へ原料を供給する
ようにしたものがある。その場合、シユートは板
金を丸めて一体形成した円筒形であり、そして取
付板への固定はねじによつて行われている（例え
ば実開昭50−17000号公報参照）。

また実開昭55−3336号公報には、Ｌ字形の係合
片を切り溝に引掛けるという、一般的な係合技術
の一種が開示されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで上述したようなシユートは食品が通過
する部分であり、汚れやすいため、清掃が常に必
要とされる。しかしねじによつて固定されたコー
ヒーシユートは、その固定状態のままでは清掃し
にくく、また取外すにしても狭い箇所にねじ回し
等の工具を挿込んでねじを回すことを要するため
作業が面倒であり、したがつて清潔に保つのが困
難である。

またシユートの上方には原料ストツカーまたは
コーヒーミルがあるため、シユートはこれらに上
動を制限される。したがつてシユートの着脱を容
易にするのに上述した単なる一般的な係合技術を
転用することはできない。

それ故に本考案の課題は、コーヒー原料をコー
ヒー抽出機構へ導くためのシユートを工具を要す
ることなく狭い箇所でも簡単な作業で着脱でき、
したがつて清潔に保つのが容易なコーヒー自動販
売機の原料案内部を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案によれば、コーヒー原料をコーヒー抽出
機構へ導くために上下にのびたシユートと、該シ
ユートを固定するための上下にのびた取付板とを
含み、上記シユートは、断面コの字形の第一のシ
ユート部品と、該第一のシユート部品の内側に挿
入され、該第一のシユート部品と協働して角形の
筒体を形成する断面コの字形の第二のシユート部
品と、上記第一のシユート部品に対する上記第二
のシユート部品の下動を係合阻止した係合部とを
有しているコーヒー自動販売機において、上記第
一のシユート部品は上記筒体の外側へ突出した互
いに対向する対の腕を有し、一方、上記取付板
は、上記対の腕を一対一で対応して受け入れた対
の窓と、上記対の窓に一対一で対応して設けら
れ、上記対の腕の下動を係止した対の凸部とを有
し、上記対の腕の先端部は上記窓の上部に挿入さ
れかつ内側に鈍角に曲つて上記取付板に係合して
おり、上記対の窓の相互間隔は上記対の腕の先端
部の相互間隔よりも、上記凸部の上方では広くか
つ下方では狭く設定されており、上記凸部の下面
は傾斜面となつていることを特徴とするコーヒー
自動販売機の原料案内部が得られる。

〔作 用〕

今、シユートを引くと、対の腕が外側へ押し開
かれつつ簡単に窓から抜き出される。さらに第二
のシユート部品を上動させると第一のシユート部
品から切離される。したがつてシユートの取付板
からの取外しや分解は簡単である。

また腕を窓の凸部よりも下方に挿入させてから
シユートを上方へ動かすと、対の腕が凸部の傾斜
した下面によつて徐々に押し開かれつつ凸部を乗
り越え、窓の上部に至る。この窓の上部では、対
の腕の先端部が取付板に係合する。その上、対の
腕は凸部の上面に載置された状態になる。したが
つてシユートの取付板への取付けも簡単である。

しかしシユートはその最も上方へ動かされた位
置で凸部によつて下動を係止される。したがつて
所定の取付位置よりも上方への移動を要すること
なく、シユートの着脱が行なわれる。

〔実施例〕 先ず第１図は本考案によるコーヒー自動販売機
の原料案内部の一実施例を示している。この原料
案内部は、断面コの字形の第一および第二のシユ
ート部品１，２を有するシユート４と、このシユ
ート４を取付けるための取付板３とを含んでい
る。シユート４はコーヒー原料をコーヒー抽出機
構へ導くために上下にのびている。

第一のシユート部品１は第２図に示すように、
両側面に二本ずつ、合計四本の切り込み１１を有
し、これらの切り込み１１の間部分に長く突出し
た腕１２をそれぞれ形成している。これらの相対
向した対の腕１２はさらに、先端部が内向きに鈍
角に少し曲げられている。両側面の腕１２を除く
他の部分の先端には、内向きに約90度の角度をも
つて折り曲げられた折曲片１３を有している。

第１図に戻り、第二のシユート部品２は第一の
シユート部品１の内側に入り込む大きさに作られ
たもので、第一のシユート部品１の内側に軸方向
一方、具体的には上方から挿し込まれ、上端のＵ
字曲げ部２１を折曲片１３に引掛けられる。即ち
Ｕ字曲げ部２１と折曲片１３との組合せは、第一
のシユート部品１に対する第二のシユート部品２
の下動を係合阻止する係合部を構成する。こうし
て第一および第二のシユート部品１，２の組み合
わせによつて、コーヒー原料を抽出機構へ導く実
質上角筒形のシユート４を構成する。

取付板３は線対称的な二個の窓３１を有してい
る。これらの対の窓３１の上部における相互間隔
３２は、第一のシユート部品１の側板１４の外の
り１５よりも大きく作られ、下部における相互間
隔３３は第一のシユート部品１の側板１４の内の
り１６よりも小さく作られている。この結果、対
の腕１２の先端部の相互間隔は、窓３１の上部に
おける相互間隔３２よりも狭くかつ下部における
相互間隔３３よりも広くなつている。また取付板
３は窓３１の上部と下部との間部分に突出した凸
部３４を有している。凸部３４の下面は傾斜面と
され、上面は水平面とされている。なお凸部３４
の上面は、シユート４の下方へのズレを阻止でき
る範囲で、多少の角度をもたされてもよい。

第一および第二のシユート部品１，２の組み合
わせで構成された実質上角筒形のシユート４を取
付板３に組みつけるには、先ず腕１２を窓３１の
下部に差し込み、次いでこのシユート４を上方へ
スライドさせる。このとき対の腕１２は押し開か
れつつ凸部３４を乗り越えて窓３１の上部に対応
し、第１図からわかるように少し開かれた状態に
よるスプリング効果によつて取付板３の対の窓３
１の間部分３２を挾む。また下方への落下は凸部
３４によつて阻止される。

こうして取付板３へのシユート４の組みつけは
きわめて簡単な作業を行うことができる。一方、
取付板３からのシユート４の取外しも、片方の腕
１２を窓２１からはずすことによつて容易に行う
ことができる。したがつてこの原料案内部は、狭
い箇所でも容易に着脱でき、清掃が容易なため、
清潔に保たれることになるであろう。

ところで第３図は本考案によるコーヒー自動販
売機の原料案内部の変形実施例を使用状態で示し
ている。この実施例では、シユート４をテーパ状
にしたものである。これによると第一のシユート
部品１による第二のシユート部品２の締めつけ力
が大きくなり、またコーヒー原料を狭い範囲に収
束させることができる。なおこのシユート４が、
コーヒー原料ストツカー５からコーヒーミル６を
経たコーヒー原料をコーヒー抽出機構７へ導く役
割を果すことについては、第１図の実施例と同様
である。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によるコーヒー自動
販売機の原料案内部は、シユートが取付板に対し
工具を要することなく簡単な作業で着脱できる上
に、第一のシユート部品と第二のシユート部品と
に簡単に分解できるため、清掃が容易であり、清
潔に保たれるという効果を奏する。またシユート
の着脱に際し、そのシユートを取付位置よりも上
方へ移動させることは不要であるため、シユート
の上動が制限される構造の場合であつてもシユー
トの着脱作業を簡単に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるコーヒー自動販売機の原
料案内部の一実施例を示し、ａは正面図、ｂは平
面図、ｃは右側面図である。第２図は第一のシユ
ート部品を示し、ａは正面図、ｂは右側面図であ
る。第３図は変形実施例の使用状態を示すところ
のコーヒー自動販売機の内部構成図である。 １……第一のシユート部品、１２……腕、１３
……折曲片、２……第二のシユート部品、２１…
…Ｕ字曲げ部、３……取付板、３１……窓、３４
……凸部、４……シユート、５……コーヒー原料
ストツカー、６……コーヒーミル、７……コーヒ
ー抽出機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コーヒー原料をコーヒー抽出機構へ導くために
   上下にのびたシユートと、該シユートを固定する
   ための上下にのびた取付板とを含み、上記シユー
   トは、断面コの字形の第一のシユート部品と、該
   第一のシユート部品の内側に挿入され、該第一の
   シユート部品と協働して角形の筒体を形成する断
   面コの字形の第二のシユート部品と、上記第一の
   シユート部品に対する上記第二のシユート部品の
   下動を係合阻止した係合部とを有しているコーヒ
   ー自動販売機において、上記第一のシユート部品
   は上記筒体の外側へ突出した互いに対向する対の
   腕を有し、一方、上記取付板は、上記対の腕を一
   対一で対応して受け入れた対の窓と、上記対の窓
   に一対一で対応して設けられ、上記対の腕の下動
   を係止した対の凸部とを有し、上記対の腕の先端
   部は上記窓の上部に挿入されかつ内側に鈍角に曲
   つて上記取付板に係合しており、上記対の窓の相
   互間隔は上記対の腕の先端部の相互間隔よりも、
   上記凸部の上方では広くかつ下方では狭く設定さ
   れており、上記凸部の下面は傾斜面となつている
   ことを特徴とするコーヒー自動販売機の原料案内
   部。