JPH0349030Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は窓枠の上枠に取付けて内障子の受止
めに使用する内障子の上枠用ストツパーに関する
ものである。

従来の技術及びその問題点 第５図に示すように閉鎖している内障子１を開
放する際に、内障子１が竪枠２に衝突してクレセ
ント又は引寄ハンドル等の金具３が破損するのを
防止するため、上枠４と下枠５のＰにて示す位置
には必ずストツパー６，６ａが取付けられてい
る。従来の上枠用ストツパー（以下ストツパーと
記す）は、例えば実開昭55−132279号公報に記載
されているようにレールに嵌合可能なスリツト状
の係止溝を設け、その係止溝の壁面の内面に溝底
方向へ斜めに突出する弾力性を有する係止片を設
け、その係止片をレール下端の膨出部に係合させ
るようにしているので、係止片の強度を大きくし
難くて係止片が折損し易い上に、レールに切欠を
設ける必要があり、加工コストが高くなる問題点
があつた。また、実開昭53−145350号公報に記載
されているように側壁に２本の切欠部を設けてそ
の切欠部間の側壁を弾力性を有する係止片に構成
し、その係止片をレールの顎部に係合させるよう
にしたものも知られているが、このようなもので
は切欠部や係止片が外部に露出して見栄えが悪い
上に係止片が簡単に操作できて子供等のいたずら
等によつて取外される問題があつた。

目的と概要 本願は上記した従来品の欠点に鑑み、取付強度
を大きくできて見栄えも良く、しかも子供のいた
ずら等によつて取外しできないようにした内障子
の上枠用ストツパーを提供しようとするもので、
下向きに開口する外れ止取付溝を有する天井壁
と、天井壁から下向きに突出している内障子用レ
ールと、天井壁から下向きに突出され、室外側に
開口する気密ゴム取付溝を有する室内側枠片を備
えた上枠に取付けるようにした内障子の上枠用ス
トツパーにおいて、プラスチツク又は硬質ゴム等
の弾性体によつて上側が開放されている中空箱体
状のストツパー本体を備え、そのストツパー本体
には室内側の側壁を室内側枠片の室外側に沿わせ
た状態で上記内障子用レールに嵌合する嵌合溝を
設け、ストツパー本体の底壁には室内外方向へ弾
性変形可能なように上向きに突出し、本体上面が
天井壁に当接した状態で先端部が上記外れ止取付
溝の開口縁に係止可能な係止片を設け、ストツパ
ー本体室内側の側壁には切欠を設けると共にその
切欠の底部に室内外方向へ弾性変形可能なように
上向きに突出し、本体上面が天井壁に当接した状
態で先端部が上記気密ゴム取付溝の開口縁に係止
可能な係止片を設けて成ることを特徴としてい
る。

実施例 第２図は本願ストツパー６の拡大斜視図で、図
面に示すように本願ストツパー６のストツパー本
体７は上部が開放した中空の箱体状をなしてい
る。このストツパー６は、下向きに開口する外れ
止取付溝２４を有する天井壁と、天井壁から下向
きに突出している内障子用レール１２と、天井壁
から下向きに突出され、室外側に開口する気密ゴ
ム取付溝２６を有する室内側枠片を備えた上枠４
に取付けられるように構成されている。而してス
トツパー本体７の長手方向の略中央に位置させ、
両端面８，８ａの夫々より所定の間隔を持つて対
峙する一対の挟持壁９，１０を底壁からチヤツク
本体７の中空部１１に向けて突出させ、両挟持壁
９，１０により上枠４に設けられた内障子用レー
ル１２（第２図）への嵌合溝１３を構成する。こ
の嵌合溝１３は室内側の側壁１８を上枠の室内側
枠片に沿わせた状態で内障子用レール１２に嵌合
するように位置設定されている。室外側に位置す
る挟持壁１０の相対する内端側の夫々には切落部
１４が設けられ該切落部１４の夫々には、挟持壁
１０の肉厚より少しく肉厚を薄くして室内外方向
へ弾性変形可能にした脚片１５を上向きに突出す
るように一体に成形し、脚片１５の上端には室内
側へ向かつて折曲つた嘴状の係止片１６を構成
し、而して該係止片１６の下端と挟持壁１０の上
面には設定の間隔Ｈを有する如くにする。尚云う
迄もないが、脚片１５の挟持壁１０と接している
方の側面１７は挟持壁１０より切り離されてい
る。

ストツパー本体７の室内側の側壁１８の左右両
端部付近には長溝状の切欠１９を設け、該切欠１
９の底部に上記同様に室内外方向へ弾性変形可能
なように肉厚を薄くし、上端に室内側に向いてい
る係止片２１を設けた脚片２０を一体に成形し、
係止片２１は側壁１８より少しく室内側に突出す
るように設定する。係止片２１はストツパー本体
７の上面を上枠の天井壁に当接させた状態で室内
側枠片の気密ゴム取付溝の開口縁に係合し、かつ
室内側枠片によつて覆い隠されるようにしてあ
る。尚図面において、室外側の側壁２２の左端面
側に段部２３が設けられているが、これは壁枠２
の突出部（図示省略）を収納する一種の逃げで本
願の要旨には関係ない。

以上の如き本願ストツパー６を上枠４の所定位
置に嵌着するには、ストツパー６の左側端面８を
竪枠２に当てるとともに嵌合溝１３に内障子用レ
ール１２を挿入する如くにして、手によりストツ
パー６を第５図において真上に強く押し上げる。
この押上動作により内障子用レール１２は嵌合溝
１３内に嵌合し、両挟持壁９，１０により強く挟
圧保持される。一方係止片１６，２１の夫々は押
上の途中において、天井壁の外れ止取付溝２４の
室内側開口縁２５と内障子用気密ゴムの取付溝２
６の下側開口縁に当つて室外側に押され、脚片１
４，２０が室外側に押されて湾曲しながら上記の
夫々を乗り越え、ストツパー本体７の上面が上枠
の天井壁に当接して押し上げが完了すると係止片
１６，２１の夫々は第２図に示すように、外れ止
取付溝２４の開口縁２５と気密ゴム取付溝２６の
開口縁に係止される。又前記したように係止片１
６と挟持壁１０の上面には間隔Ｈが設けられてい
るので、ストツパー６を嵌合した際開口縁２５は
上記間隔Ｈ内に位置するので支承は来さない。

更に、ストツパー６の挟圧保持効果を高める。
以上の説明から明らかなように保持効果を高める
には、嵌合溝１３の寸法をレール１２の肉厚より
少しくマイナス方向に又挟持壁９と室内側側壁１
８との間隔を、レール１２と気密ゴム取付溝２６
との間隔よりプラス方向にすることが好ましい。
更に嵌合溝１３は左右両端部８，８ａ付近のみと
成つているが、長手方向全長に渉つて設けること
も妨げない。

他の実施例 次に、第３図及び第４図によつて本願の他の実
施例について説明する。この実施例は嵌合溝１３
を左右両端部８，８ａ附近が高くその中間部を低
くして全長に渉つて設けたことと、上記実施例に
おいて係止片１６は、外れ止取付溝２４の室内側
に係止しているのに対し、室外側の開口縁２５ａ
に係止させるために、係止片１６を室外側に向
け、更に係止位置の変更に相当する分だけ脚片１
５の取付位置を室外側に移動させた点が異なるの
みで、その他は全て同様で上枠４への取付もまた
上記と同様である。

考案の効果 以上のように本考案にあつては、ストツパー本
体の底壁から上方へ突出させた係止片を天井壁の
外れ止取付溝に係止させると共に室内側の側壁に
設けた係止片を室内側枠片の気密ゴム取付溝に係
止させるようにしたので、上枠に切欠加工するこ
となくストツパーを上枠に強固に安定して取付け
ることができ、しかも取付状態では係止片を、上
枠によつて隠して見栄えを良くできる上に、係止
片を操作しにくくできてストツパーが容易に外さ
れるのを防止できる。また係止片を夫々外れ止取
付溝や気密ゴム取付溝に係止させるものであるの
で、ストツパーを取外したいときには夫々の溝に
工具を挿入することによつて取外すことができ、
ストツパーの交換に容易に対応できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本願実施例を示し、第１図は斜視図、第
２図は一部を省略した第５図のＡ−Ａ線拡大断面
図、第３図は他の実施例の斜視図、第４図は第３
図に示したストツパーを取付けた場合の、一部を
省略した第５図Ａ−Ａ線拡大断面図、第５図は室
内側から見たサツシの正面図である。 １……内障子、４……上枠、６……上枠用スト
ツパー、７……ストツパー本体、９，１０……挟
持壁、１２……内障子用レール、１３……嵌合
溝、１６，２１……係止片、１８……室内側側
壁、２４……外れ止取付溝、２６……内障子用気
密ゴム取付溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下向きに開口する外れ止取付溝を有する天井壁
   と、天井壁から下向きに突出している内障子用レ
   ールと、天井壁から下向きに突出され、室外側に
   開口する気密ゴム取付溝を有する室内側枠片を備
   えた上枠に取付けるようにした内障子の上枠用ス
   トツパーにおいて、プラスチツク又は硬質ゴム等
   の弾性体によつて上側が開放されている中空箱体
   状のストツパー本体を備え、そのストツパー本体
   には室内側の側壁を室内側枠片の室外側に沿わせ
   た状態で上記内障子用レールに嵌合する嵌合溝を
   設け、ストツパー本体の底壁には室内外方向へ弾
   性変形可能なように上向きに突出し、本体上面が
   天井壁に当接した状態で先端部が上記外れ止取付
   溝の開口縁に係止可能な係止片を設け、ストツパ
   ー本体室内側の側壁には切欠を設けると共にその
   切欠の底部に室内外方向へ弾性変形可能なように
   上向きに突出し、本体上面が天井壁に当接した状
   態で先端部が上記気密ゴム取付溝の開口縁に係止
   可能な係止片を設けて成ることを特徴とする内障
   子の上枠用ストツパー。