JPS6242777Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は手動式の小型の噴霧器において、特に
エアーシリンダを付設し、噴霧時にこのエアーシ
リンダからの吐出空気を噴霧液と混合させる空気
混合式噴霧器に関する。

噴霧器から噴出する噴霧液は、できる限り微細
な霧粒であることがのぞまれる。

本考案は、特にエアーシリンダを付設し、液噴
霧時にこのエアーシリンダを同時に作動させてエ
アーシリンダからの吐出空気を噴霧液と混合させ
るよう構成し、微細な霧粒の噴霧液を得るように
した空気混合式噴霧器を提供することを目的とす
るものである。

以下添附図面を参照して本考案実施例を説明す
る。第１の実施例を示す第１図において、１は装
着部材で、その周壁２を、容器体３の口頚部４に
螺合させて容器体３口部に着脱自在に装着され
る。この装着部材１は、周壁２上端に内向きフラ
ンジ５を設け、この内向きフランジ５内周端に２
重筒体からなる挟着筒６を、又その外囲部にエア
ーシリンダ７を夫々起立した構成である。

前記容器体３内にシリンダ部材８を垂設する。
このシリンダ部材８は上半部を大径シリンダ９
に、下半部を小径シリンダ１０に形成し、大径シ
リンダ９上端の外向きフランジ１１をパツキング
１２を介し容器体口頚部４の口頂面に載置すると
共に、外向きフランジ１１から起立させた支持筒
１３を前記挟着筒６に挟着吊持させて安定的に容
器口部に垂下固定している。また小径シリンダ１
０下部に、該シリンダ１０と連通して容器体３内
下方に垂下する吸上げ管１４を、吸込み弁１５を
介し取付けている。

前記小径シリンダ１０内に同軸的に、大径シリ
ンダ９の下部に達する棒部材１６を起立して設
け、また大径シリンダ９部に可動部材１７を内設
する。該可動部材１７は上半部を装着部材１から
上方に突出する棒体部１８に、下半部を筒部１９
に形成し、該筒部１９下端を前記小径シリンダ１
０と棒部材１６に夫々内、外接する小径ピストン
２０に、筒部１９上部外面に前記大径シリンダ９
に内接するピストン２１に形成し、且つこの大径
ピストン２１上部の筒部１９に透孔２２を設け、
そして前記棒体部１８上端を吐出弁体２３とした
ものであり、小径ピストン２０下端と前記棒部材
１６下端部との間に介挿させたバネ２４により常
時上方に付勢されている。

２５が噴霧ヘツドで、下面に内筒２６と外筒２
７を垂設し、又側部に設けたノズル孔２８は前記
内筒２６に連通し、そして同側に前記ノズル孔２
８を囲むように円形に設けた空気吐出孔２９は前
記外筒２７に連通している。前記内筒２６には、
前記棒体部１８にこれとの間に適宜の間隔を設け
て遊嵌する連通筒部材３０の上端を嵌着し、又外
筒２７には前記エアーシリンダ７に内接する筒状
ピストン３１を嵌着している。連通筒部材３０の
下端は前記大径シリンダ９上部に内接し、又上部
には前記吐出弁体２３とで吐出弁３２を形成する
吐出孔３３を形成している。尚、図で３６はエア
ーシリンダ７の上部の一部に設けたシール解放
溝、３５は透孔、又ＡとＢは夫々加圧室を示す。

次に上記構成における作用を説明する。尚、便
宜上加圧室Ａには既に容器体３内の液体が吸上げ
られているものとする。この状態で、噴霧ヘツド
２５をバネ２４に抗して下方に押下げると、この
噴霧ヘツド２５と共に連通管部材３０と可動部材
１７とはその吐出弁３２を閉じた状態で下方に押
下げられ、これにより加圧室Ａを狭少化すること
からこの加圧室Ａ内の液体を加圧する。すると、
加圧室Ａの高圧液は透孔２２を通り加圧室Ｂに入
り込む。ここで、加圧室Ｂの内径は加圧室Ａの内
径より大きいので、加圧室Ｂ内の液による圧下力
は加圧室Ａのそれより大きく、従つて加圧室Ｂの
高圧液は大径ピストン２１を介し可動部材１７を
下方に押下げ、これにより吐出弁３２が開き、加
圧室Ａ，Ｂの高圧液体は連通管部材３０と棒体部
１８間の間隙、吐出弁３２を通りノズル孔２８か
ら外部に霧状に噴出される。

一方、前記噴霧ヘツド２５の押下げにより同体
に筒状ピストン３１も下方に押下げられ、この押
下げによりエアーシリンダー７内の空気圧が高ま
り、その空気圧が予定値に達すると空気吐出孔２
９から噴出され、この吐出空気が前記噴霧液と出
口において混合されることから、噴出される噴霧
液の霧粒は微細化される。

１回の噴霧が終り、噴霧ヘツド２５の押下げを
止めると、可動部材１７と噴霧ヘツド２５はバネ
２４により上方に押上げられて図示の状態に復帰
し、このとき加圧室Ａ，Ｂが負圧化することから
容器体３内の液体は吸上げ管１４、吸込み弁１５
を介し加圧室Ａ内に吸上げられる。又エアーシリ
ンダ７の筒状ピストン３１も図示の状態まで上方
に移動し、この状態ではエアーシリンダ７内はシ
ール解放溝３４により外気と連通するのでエアー
シリンダ７内には空気が補充され、つぎの噴霧に
備える。

第２図ａ，ｂで示した第２の実施例のものは、
空気吐出孔２９をノズル孔２８より小さくし、そ
してこの空気吐出孔２９をノズル孔２８部の液溝
２８ａに連通させ、吐出空気を有効に噴霧液に混
合させるようにした例である。

本考案では上部の如く、エアーシリンダ７を付
設し、液噴霧時にこのエアーシリンダ７を同時に
作動させてエアーシリンダ７からの吐出空気を噴
霧液と混合させるよう構成したので、微細な霧粒
の噴霧液を得ることができる。しかして、前記エ
アーシリンダ７は、通常空所となるべき装着部材
１上面に設置したので、液噴霧部分の構成に全く
影響を与えることなく構成でき、又このエアーシ
リンダ７を付設しても全体をコンパクトな形態と
することができる。更にエアーシリンダ７を設け
たことにより、噴霧ヘツド２５は接着部材１と空
気シリンダ７の２種の案内機構を持つこととな
り、その昇降はグラつきなく安定化する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案空気混合式噴霧器の第１の実施
例の縦断面図、第２図ａは同じく第２の実施例の
縦断面図、同図ｂはａ図のノズル孔部の拡大図で
ある。 １……装着部材、３…容器体、７……空気シリ
ンダ、８……シリンダ部材、１７……可動部材、
２５……噴霧ヘツド、２８……ノズル孔、２９…
…空気吐出孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体口部に着脱自在に嵌合され且つ上面にエ
   アーシリンダ７を起立した装着部材１と、上半部
   を大径シリンダ９に、下半部を、同軸的に棒部材
   １６を起立内設した小径シリンダ１０に形成し、
   大径シリンダ９上端部を前記装着部材１に吊持ち
   されて前記容器体３内に垂設されたシリンダ部材
   ８と、前記小径シリンダ１０下部に吸込み弁１５
   を介し連通取着されて容器体３内下方に垂下する
   吸上げ管１４と、上半部を、上端を吐出弁体２３
   とした棒体部１８に、下半部を加圧室Ａとなる筒
   部１９に形成し、該筒部１９下端を前記小径シリ
   ンダ１０と棒部材１６とに夫々内、外接する小径
   ピストン２０に、又筒部１９上部外面に前記大径
   シリンダ９に内接する大径ピストン２１に形成
   し、更に該大径ピストン上部の筒部１９に透孔２
   ２を設けた可動部材１７と、上部内面に前記吐出
   弁体２３とで吐出弁３２を形成する吐出孔３３を
   設け、且つ下端が前記大径シリンダ９に内接して
   前記大径ピストン２１との間に加圧室Ｂを形成
   し、そして前記棒体部１８にこれとの間に適宜の
   間隙を設けて遊嵌された連通筒部材３０と、該連
   通筒部材３０及びこの部材３０の外囲に位置して
   前記エアーシリンダ７に内接する筒状ピストン３
   ４を夫々下面部に嵌着し、そして側部に前記吐出
   孔３３に連通するノズル孔２８を、又前記エアー
   シリンダ７に連通して前記ノズル孔２８に近接す
   る空気吐出孔２９を設けた噴霧ヘツド２５と、前
   記小径ピストン２０下部と棒部材１６下部間に配
   設され可動部材１７、噴霧ヘツド２５を常時上方
   に付勢するバネ２４とからなる空気混合式噴霧
   器。