JPH0414134Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 産業上の利用分野 本考案は、噴霧ヘツドを手動で押下げ操作して
内容液をノズル管から噴出させる小形噴霧器に関
する。

従来の技術 この噴霧器は周知のように、頂部に噴霧ヘツド
を有し、この噴霧ヘツドを復帰ばねに抗して押下
げ操作することにより吐出路を開通し、これによ
りシリンダー内の加圧された内容液をこの通路を
介し噴霧ヘツドのノズルから噴出させるものであ
る。

この噴霧器は、従来部品数が多く、コスト低減
に制約を受けていた。例えば、シリンダーは容器
体への取付け用の装着部材とは別部品で、組立て
時係合により一体化され、また復帰ばねは独立し
た一個の部品というのが普通である。

考案が解決しようとする問題点 本考案は極力部品数を減らし、これによりコス
ト低減を計つた小形噴霧器を得るにある。

ロ 考案の構成 問題点を解決するための手段 本考案の小形噴霧器は、頂壁１中央部を開孔し
たキヤツプ状であつて、容器体２口部外面に嵌合
装着された装着部材３とこの部材３から口部内に
垂設されるシリンダー４を同一部品で形成し、頂
壁１周縁から係合筒５を立設した本体部６と、前
記シリンダー４に内挿された筒状ピストン７と、
この筒状ピストン７上部に連通固定されて上方に
突出したステム８と、このステム８中途外面から
ドーム状に張設され、周辺を前記係合筒５に嵌着
固定したステム８と同一部品の弾性を有する復帰
板９と、前記ステム８上端に連通固定されたノズ
ル管１０を有する噴霧ヘツド１１と、前記シリン
ダー４底部に設けられた吸込み弁１２及び、前記
筒状ピストン８に設けられた吐出弁１３と、前記
シリンダー４底部に連通固定されて容器体２内に
垂下する吸上げ管１４とで構成している。

作用 上記にて、正常時においては、復帰板９のドー
ム状の原形復帰により図示のようにピストン７、
ステム８、ノズル管１０、噴霧ヘツド１１の可動
部は上方復帰位置にあり、そして吸込み弁１２を
介し吸い上げられた液体はシリンダー４内に略充
満している。この状態で噴霧ヘツド１１によりス
テム８を介しピストン７を復帰板９の弾性に抗し
これを変形させて下方に押下げると、ピストン７
は開口が吐出弁１３で封止されていることから当
該下降動作でシリンダー４内の液体が高まり、こ
の液圧が規定値に達すると吐出弁１３を上方に押
上げ、シリンダー４内の液体はこの吐出弁１３と
ピストン７間の間隙、そしてステム８を通しノズ
ル管１０から外方に噴出される。

シリンダー４内の液体が略噴出された時点で押
下げ動作を停止すると、可動部は復帰板９の原形
復帰により図示状態に復帰するが、一方前記液体
噴出が終了するとシリンダー４内が負圧化するの
で、容器体２内の液体は吸上げ管１４及び吸込み
弁１２を通しシリンダー４内に流入し、噴霧動作
の一サイクルが終わる。

実施例 本体部６の装着部材３は、周壁１５により容器
体２口頚部１６に螺合により装着され、係合筒５
の上部外周に係合突条１７を突設し、この係合筒
５の下部の一部に通気孔１８を設けている。また
シリンダー４は、前記装着部材３の頂壁１の開口
周縁から垂設した案内筒１９を介し垂下され、そ
の底部を小径とし、この小径部に吸込み弁１２を
設け、また吸上げ管１４を連通固定している。案
内筒１９の内面中腹部には凹み２０を形成し、そ
の下方に通気孔２１を明けている。尚、吸込み弁
１２はボールによる逆止弁で、吸込み時開弁し、
吐出時閉弁する。

筒状ピストン７は、下端のスカート状の弾性を
有する拡開部２２でシリンダー４の内壁面に気密
に摺接し、また中間部外面に前記案内筒１９の内
壁面に摺接する同じくスカート状の弾性を有する
拡開部２３を設けている。この拡開部２３が作動
で凹み２０部に位置したとき案内筒１９内壁面と
の間に隙間が生じ、容器体２内は通気孔２１，１
８を介し外気に連通する。このピストン７に内設
された吐出弁１３もボールによる逆止弁で、前記
吸込み弁１２と逆の動作のものである。

ステム８は、下半部の拡径部で前記ピストン７
上部外面に嵌着され、またドーム状の復帰板９は
その周辺に前記係合筒５外面と嵌合する周壁２４
を設け、この周壁２４内周の係合突条２５を係合
突条１７に係合して取付け固定している。２６は
パツキングを示す。

上記各部は合成樹脂材で成形製作する。

ハ 考案の効果 上記本考案によれば、装着部材３とシリンダー
４を、また従来の復帰ばねをドーム状の弾性板９
とし、これをステム８とそれぞれ一部品として形
成したので、部品数を７部品、パツキング２６を
含めても８部品で構成でき、10数部品を要した従
来に比べ部品数が低減し、構成が簡単化すること
からコストダウンが可能となり、従つてまた動作
信頼性の向上も期待できる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案小形噴霧器の一実施例の半部
縦断面図である。 ３……装着部材、４……シリンダー、６……本
体部、７……筒状ピストン、８……ステム、９…
…弾性復帰板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂壁１中央部を開孔したキヤツプ状であつて、
   容器体２口部外面に嵌合装着された装着部材３と
   この部材３から口部内に垂設されるシリンダー４
   を同一部品で形成し、頂壁１周縁から係合筒５を
   立設した本体部６と、前記シリンダー４に内挿さ
   れた筒状ピストン７と、この筒状ピストン７上部
   に連通固定されて上方に突出したステム８と、こ
   のステム８中途外面からドーム状に張設され、周
   辺を前記係合筒５に嵌着固定したステム８と同一
   部品の弾性を有する復帰板９と、前記ステム８上
   端に連通固定されたノズル管１０を有する噴霧ヘ
   ツド１１と、前記シリンダー４底部に設けられた
   吸込み弁１２及び、前記筒状ピストン８に設けら
   れた吐出弁１３と、前記シリンダー４底部に連通
   固定されて容器体２内に垂下する吸上げ管１４と
   からなる小形噴霧器。