JPH0415312Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野 本案は、小型手動スプレーに係る。

従来の技術 従来、噴霧ヘツドを押し下げることによりシリ
ンダ型ポンプを働かせて、その噴霧ヘツドから噴
霧を得る小型手動スプレーがある。

しかし、この種のスプレーは、構造が複雑にな
り、且つ、部材に高い精度を要して、コスト高と
なる欠点がある。

考案が解決しようとする問題点 そこで、本案は、構成の簡素化と、部材の精度
の緩和を図り、コストダウンを得ようとするもの
である。

〔考案の構成〕 問題点を解決するための手段 筒体１の上端に噴霧ヘツド２を、且つ、下端に
吸上パイプ３を連設し、また、筒体１の上部乃至
噴霧ヘツド２の内側に吐出弁４を、且つ、筒体１
の下部の内側に吸込弁５を設け、筒体１の中途部
にこれと連通させてゴム、軟質合成樹脂等から成
る膨出した弾性圧搾部材６を装着し、更に、筒体
１の下部に取付け手段を講じ、而して、上記噴霧
ヘツド２は、キヤツプ状のヘツド本体２１と該ヘ
ツド本体の内側に嵌合すると共に上記筒体１に連
通する内筒２２とから構成し、ヘツド本体２１の
前面にノズル２１１を穿設し、該ノズルに対応さ
せ連通させて内筒２２の前面乃至ヘツド本体２１
の前部内面にスピン溝２２１，２１２を形成し、
該スピン溝の端部を内筒２２に穿設した小透孔２
２２，２２２を介して上記筒体１に連通させ、上
記吐出弁４は、テーパ弁座４１に玉弁４２を可動
に着座させ、該玉弁の上方に玉弁の盲動を阻止す
る棒４３を配して、該棒を上記噴霧ヘツド２の適
所から垂設したことを特徴とする。

作用 如上の構成であるから、取付け手段を以て液体
を収容した容器へ取付けると共に、吸上パイプ３
を容器中へと深く差し込んで、弾性圧搾部材６を
指で圧搾し放しすると、該弾性圧搾部材内の容積
が縮小し拡大して、内圧が正・負に変化し、吸込
弁５、吐出弁４が働いて、容器内の液体が噴霧ヘ
ツド２から噴霧される。

この噴霧させる加圧液体は、吐出弁４を経た
後、噴霧ヘツド２の内筒２２の小透孔２２２，２
２２を通り、スピン溝２２１，２１２で高速回転
しつつノズル２１１から噴出することにより霧化
される。

また、この噴霧の際、つまり、弾性圧搾部材６
が圧搾されたときは、吐出弁４では、玉弁４２が
加圧液体で押上げられて開弁態勢となるが、玉弁
４２は棒４３で過度の上昇が阻止され、盲動する
ことはない。

次に、圧搾されていた弾性圧搾部材６が放され
て、筒体１内が負圧化すると、その瞬間に、吐出
弁４では、玉弁４２が下降して閉弁態勢となる
が、その玉弁の下降と同時に噴霧ヘツド２内の液
体も下方へと速やかに流下し、噴霧ヘツド内には
残留しない。

実施例１ 第１図は、第１の実施例であり、図において、
１は、筒体、２は、該筒体の上端に嵌合連結した
噴霧ヘツド、３は、筒体の下端に嵌合連結した吸
上パイプ、４は、噴霧ヘツドの内側に設けた吐出
弁、５は、筒体の下部の内側に設けた吸込弁、６
は、筒体の中途部にこれと連通させて設けたゴ
ム、軟質合成樹脂等から成る膨出した弾性圧搾部
材、７は、筒体の下部の外周に設けた取付け用の
螺筒、８は、該螺筒の頂部に設けた吸気弁であ
る。

筒体１は、中途部に適数の透孔１１……を穿設
している。

噴霧ヘツド２は、キヤツプ状のヘツド本体２１
と、これの内側に嵌合した内筒２２とから成り、
該内筒の下部を下方へ突出すると共に、該下部に
割込みを入れて、筒体１内へ上方から嵌挿し、ま
た、ヘツド本体２１の前面にノズル２１１を穿設
し、該ノズルに対応させて内筒２２の上部前面に
スピン溝２２１を形成し、該スピン溝の端部を小
透孔２２２により内筒２２内へと開通させてい
る。

吸上パイプ３は、上端を筒体１の下端部内側へ
嵌挿している。

吐出弁４は、噴霧ヘツド２の内筒２２の中途部
内側にテーパ弁座４１を形成し、該弁座に玉弁４
２を可動に着座させ、また、噴霧ヘツドのヘツド
本体２１から棒４３を垂設して、該棒により玉弁
４２の盲動を阻止している。

吸込弁５は、筒体１の下部の内側にテーパ弁座
５１を形成し、該弁座に玉弁５２を可動に着座さ
せ、また、噴霧ヘツド２の内筒２２の下端で玉弁
５２の盲動を阻止している。

弾性圧搾部材６は、中空の球状に形成して筒体
１の中途部外側へ被せ、上下両端に嵌着筒６１，
６１を形成して、該嵌着筒を筒体１の上部と下部
の外側へ嵌着し、且つ、上端の嵌着筒６１の外側
を噴霧ヘツド２の内筒２２から垂下するフランジ
２２３で押え、下端の嵌着筒６１の外側を取付け
用螺筒７の一部で押えている。

取付け用螺筒７は、キヤツプ状に形成し、周壁
７１の内周に螺条７２を周設し、頂壁７３の中央
に上段大径、下段小径の二段の嵌合筒部７４を垂
設し、該嵌合筒部の下段を筒体１の下端部外周へ
嵌合連係すると共に、上段で弾性圧搾部材６の嵌
着筒６１を押えている。

吸気弁８は、取付け用螺筒７の内側で頂壁７３
乃至嵌合筒部７４にスカート付きパツキン８１を
装着してこれを弁体とし、頂壁７３の適所に通気
孔８２を穿設して成る。

如上の構成であり、取付け用螺筒７を以て液体
を収容した容器の口部へ螺着し、吸上パイプ３を
容器中へ深く挿入させ、而して、弾性圧搾部材６
を指で押し放しすると、該弾性圧搾部材６の容積
が縮小し拡大して、内圧が正・負変化し、吸込弁
５及び吐出弁４が働いて、容器内の液体が噴霧ヘ
ツド２へ加圧供給され、これがスピン溝２２１で
高速回転しつつノズル２１１から噴出する結果、
噴霧となる。

これによつて負圧化した容器内には、吸気弁８
を介して外気が導入される。

実施例２ 第２図、第３図は、第２の実施例であり、図に
おいて、１は、筒体、２は、該筒体の上端に連結
した噴霧ヘツド、３は、筒体の下端に嵌合連結し
た吸上パイプ、４は、筒体の上部の内側に設けた
吐出弁、５は、筒体の下部の内側に設けた吸込弁
６は、筒体の中途部にこれと連通させて設けたゴ
ム、軟質合成樹脂等から成る膨出した弾性圧搾部
材、７は、筒体の下部に装着した取付け用の螺
筒、８は、該螺筒の頂部に設けた吸気弁である。

筒体１は、中途部に適数のスリツト１２……を
設け、該スリツトの上と下で外周にフランジ１
３，１４を設け、且つ、上端部と下端部の外周に
螺条１５，１６を周設している。

噴霧ヘツド２は、キヤツプ状のヘツド本体２１
と、これの内側に回動自在に嵌合した内筒２２と
から成り、該内筒の下部を下方へ大径で突出し
て、該下部の内側に螺条２２３を設け、而して、
内筒２２の中間部を筒体１の上端に嵌合の上、そ
の螺条２２３を筒体１の上端部の螺条１５へ螺合
している。また、ヘツド本体２１の前面にノズル
２１１を穿設し、該ノズルの内側でスピン溝２１
２を形成し、該スピン溝の端部に対応させて内筒
２２の上部前面に小透孔２２２，２２２を穿設
し、且つ、ノズル２１１に対応させて内筒２２の
上部後面に小透孔２２４を穿設している。

吸上パイプ３は、上端を筒体１の下端部に内嵌
筒７５を介して嵌合連結している。

吐出弁４は、筒体１の上部の内側にテーパ弁座
４１を形成し、該弁座に玉弁４２を可動に着座さ
せ、また、噴霧ヘツドの内筒２２から棒４３を垂
設して、該棒により玉弁４２の盲動を阻止してい
る。

吸込弁５は、筒体１の下部内側へ嵌合した内嵌
筒７５の上端にテーパ弁座５１を形成し、該弁座
に玉弁５２を可動に着座させている。

弾性圧搾部材６は、樽形の筒に形成して、上端
を筒体１の上部のフランジ１３と噴霧ヘツド２の
内筒２２の下端とで挟持し、下端を筒体１の下部
のフランジ１４と取付け用螺筒７の一部とで挟持
している。

取付け用螺筒７は、キヤツプ状に形成し、周壁
７１の内周に螺条７２を周設し、頂壁７３の中央
に筒体１の下端部に嵌挿した内嵌筒７５を一体に
起立し、該内嵌筒の外側で頂壁７３から連結筒部
７６を起立し、該連結筒部の内周に螺条７７を設
けて、該螺条を筒体１の下端部の螺条１６へ螺合
することにより筒体１の下端部へ連結しており、
連結筒部７６の上端で弾性圧搾部材６の下端を挟
持している。

吸気弁８は、取付け用螺筒７の内側で頂壁７３
に鍔状のパツキン８３を装着してこれを弁体と
し、頂壁７３の適所に通気孔８２を穿設して成
る。

如上の構成であり、取付け用螺筒７を以て液体
を収容した容器の口部へ螺着し、吸上パイプ３を
容器中へ深く挿入させ、噴霧ヘツド２において、
第３図Ａに示すように、ヘツド本体２１のスピン
溝２１２を内筒２２の前面の小透孔２２２，２２
２へ合致させ、而して、弾性圧搾部材６を指で押
し放しすると、該弾性圧搾部材の容積が縮小し拡
大して、内圧が正・負変化し、吸込弁５及び吐出
弁４が働いて、容器内の液体が噴霧ヘツド２へ加
圧供給され、これがスピン溝２１２で高速回転し
つつノズル２１１から噴出して、噴霧となる。

これによつて負圧化した容器内には、吸気弁８
を介して外気に導入される。

次に、噴霧ヘツド２において、ヘツド本体２１
を回動させ、第３図Ｂに示すように、ヘツド本体
２１のノズル２１１を内筒２２の後面の小透孔２
２４へ合致させ、上記同様に弾性圧搾部材６を押
し放しすると、今度は前回のようにスピン溝２１
２が働かないので、噴霧ヘツド２のノズル２１１
からは液体が噴出する。

実施例３ 第４図は、第３の実施例で、図において、１
は、筒体、２は、該筒体の上端に連結した噴霧ヘ
ツド、３は、筒体の下端に連結した吸上パイプ、
４は、噴霧ヘツド内に設けた吐出弁、５は、筒体
の下部の内側に設けた吸込弁、６，６は、筒体の
中途部にこれと連通させて設けたゴム、軟質合成
樹脂等から成る膨出した弾性圧搾部材、７は、筒
体の下部に設けた取付け用の螺筒、８は、筒体の
下部に設けた吸気弁である。

筒体１は、中途部両側に窓孔１７１，１７１を
穿設した筒本体１７と、該窓孔にそれぞれ嵌着し
た額縁１８，１８と、筒本体の下端に嵌合連結し
た継筒１９とから成る。

噴霧ヘツド２は、キヤツプ状のヘツド本体２１
と、これの内側に嵌合した内筒２２とから成り、
該内筒の下部を下方へ突出して、下端を上記筒本
体１７内へ嵌挿すると共に、中途部を筒本体１７
の上端へ螺合し、また、ヘツド本体２１の前面に
ノズル２１１を穿設し、該ノズルの内側で、図示
してないが、ヘツド本体２１乃至内筒２２にスピ
ン溝及び小透孔を設けて内筒内へ連通させてい
る。

吸上パイプ３は、上端を上記継筒１９の下端部
に嵌合連結している。

吐出弁４は、噴霧ヘツド２の内筒２２内中途に
テーパ弁座４１を形成し、該弁座に玉弁４２を可
動に着座させ、また、噴霧ヘツドのヘツド本体２
１から棒４３を垂設して、該棒により玉弁４２の
盲動を阻止している。

吸込弁５は、筒体１の継筒１９の中途部内側に
テーパ弁座５１を形成し、該弁座に玉弁５２を可
動に着座させており、そのテーパ弁座の少し上に
適数の突子５３……を突設して、該突子により玉
弁５２の盲動を阻止している。

弾性圧搾部材６，６は、２個対をなす円弧状に
彎曲膨出したものであり、周縁部にフランジ６
２，６２を備え、それぞれ筒体１の窓孔１７，１
７に外方へ突出させて装着し、フランジ６２，６
２を筒本体１７と額縁１８，１８とで挟持してい
る。

取付け用螺筒７は、キヤツプ状に形成し、周壁
７１の内周に螺条７２を周設し、頂壁７３の中央
部を筒体１の筒本体１７の下端へ一体に連設して
いる。また、筒体１の継筒１９の中途部外周から
突設したフランジ１９１を頂壁７３で受けてい
る。

吸気弁８は、筒体１において、筒本体１７の窓
孔１７１近傍、額縁１８及び継筒１９のフランジ
１９１に連通する透孔１７２，１８１，１９２を
穿設し、弾性圧搾部材６を弁体に兼用している。

如上の構成であり、取付け用螺筒７を以て液体
を収容した容器の口部へ螺着し、吸上パイプ３を
容器中に深く挿入させ、而して、弾性圧搾部材
６，６を指で押し放しすると、該弾性圧搾部材の
容積が縮小し拡大して、内圧が正・負変化し、吸
込弁５及び吸込弁４が働いて、容器内の液体が噴
霧ヘツド２へ加圧供給され、これがスピン溝で高
速回転しつつノズル２１１から噴出して、噴霧と
なる。

これによつて負圧化した容器内には、弾性圧搾
部材６の変形に伴い吸気弁８にて外気が導入され
る。

〔考案の効果〕

本案によれば、構成を簡素化でき、部材の精度
を緩和でき、製作を容易にでき、コストダウンを
図ることができて、所期の目的を達成できる。

また、噴霧ヘツド２につき、キヤツプ状のヘツ
ド本体２１と該ヘツド本体の内側に嵌合すると共
に上記筒体１に連通する内筒２２とから構成し、
ヘツド本体２１の前面にノズル２１１を穿設し、
該ノズルに対応させ連通させて内筒２２の前面乃
至ヘツド本体２１の前部内面にスピン溝２２１，
２１２を形成し、該スピン溝の端部を内筒２２に
穿設した小透孔２２２，２２２を介して上記筒体
１に連通させ、且つ、吐出弁４につき、テーパ弁
座４１に玉弁４２を可動に着座させ、該玉弁の上
方に玉弁の盲動を阻止する棒４３を配して、該棒
を上記噴霧ヘツド２の適所から垂設しているの
で、吐出弁４を経た加圧液体は、噴霧ヘツド２の
内筒２２の小透孔２２２，２２２を通り、スピン
溝２２１，２１２で高速回転されつつノズル２１
１から噴出されて、簡単な二部材の嵌合構造にか
かわらず良好な噴霧を得ることができ、そして、
その噴霧の際、吐出弁４では、加圧液体で押上げ
られる玉弁４２が棒４３で過度に上昇せず、盲動
することなく常に確実に動作し、しかも、筒体１
内が負圧化に切り替わる際には、閉弁する玉弁４
２の下降と同時に噴霧ヘツド２内の液体も下方へ
と速やかに流下し、噴霧ヘツド内には残留しない
から、噴霧液体の含有成分が乾燥固化してノズル
２１１、スピン溝２２１，２１２等に目詰まりを
生ずることはない。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案の実施例で、第１図は、第１の実
施例の截断側面図、第２図は、第２の実施例の縦
断側面図、第３図Ａ，Ｂは、同例の説明図、第４
図は、第３の実施例の截断正面図である。 １……筒体、２……噴霧ヘツド、３……吸上パ
イプ、４……吐出弁、５……吸込弁、６……弾性
圧搾部材、７……取付け用螺筒、８……吸気弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒体１の上端に噴霧ヘツド２を、且つ、下端に
   吸上パイプ３を連設し、また、筒体１の上部乃至
   噴霧ヘツド２の内側に吐出弁４を、且つ、筒体１
   の下部の内側に吸込弁５を設け、筒体１の中途部
   にこれと連通させてゴム、軟質合成樹脂等から成
   る膨出した弾性圧搾部材６を装着し、更に、筒体
   １の下部に取付け手段を講じ、而して、上記噴霧
   ヘツド２は、キヤツプ状のヘツド本体２１と該ヘ
   ツド本体の内側に嵌合すると共に上記筒体１に連
   通する内筒２２とから構成し、ヘツド本体２１の
   前面にノズル２１１を穿設し、該ノズルに対応さ
   せ連通させて内筒２２の前面乃至ヘツド本体２１
   の前部内面にスピン溝２２１，２１２を形成し、
   該スピン溝の端部を内筒２２に穿設した小透孔２
   ２２，２２２を介して上記筒体１に連通させ、上
   記吐出弁４は、テーパ弁座４１に玉弁４２を可動
   に着座させ、該玉弁の上方に玉弁の盲動を阻止す
   る棒４３を配して、該棒を上記噴霧ヘツド２の適
   所から垂設したことを特徴とする小型手動スプレ
   ー。