JPS6326209Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、トリガー式ポンプに係る。

容器体の口部に取り付けて、引金を引くことに
より容器体内の液体を噴霧乃至噴射させるトリガ
ー式ポンプは、家庭用として既によく知られてい
る。

しかし、従来のものは、一般に、かなり複雑な
構造になつており、部材点数が多く、組立てに手
数がかかり、コスト高となつている。

本案は、斯る従来の欠点を除去しようとするも
のである。

以下、図示の実施例について説明する。

図において、１は、本案に係るトリガー式ポン
プ、２は、該トリガー式ポンプを着脱自在に装着
した容器体である。

トリガー式ポンプ１は、各種部材を装備させる
基礎部材１１と、容器体２へ装着すべく該基礎部
材の直下に配した取付け部材１２と、基礎部材１
１の下部に嵌合して取付け部材１２を回転自在に
支持した支持部材１３と、基礎部材１１の上部に
装備した弁付き弾性筒１４と、該弁付き弾性筒の
外側に被嵌し基礎部材１１へ固定した引金付き外
筒１５と、基礎部材１１から嵌合垂下した吸上げ
パイプ１６とから成り、これらはいずれも適宜合
成樹脂により形成されている。

基礎部材１１は、基部１１１において、嵌合筒
１１２を垂設し、該嵌合筒の囲成内部でパイプ嵌
合部１１２′を設けると共に、該パイプ嵌合部に
連通させて弁孔１１３を設け、また、該弁孔１１
３の前方で遮壁１１４を起立すると共に、該遮壁
の下部を弁孔後方まで窪ませて弁室１１７を形成
し、且つ、遮壁の上部で前方へ突出するノーズ１
１５を設け、該ノーズの先端に小さな弁棒１１６
を突設し、更に、遮壁の周縁に係合縁１１８を周
設している。

取付け部材１２は、筒体１２１の内周に螺条１
２２を周設し、且つ、筒体の上端に内向きフラン
ジ１２３を周設している。

支持部材１３は、基礎部材１１の嵌合筒１１２
に嵌合し、下端に取付け部材１２の内向きフラン
ジ１２３を受ける外向きフランジ１３１を設け
て、該外向きフランジにより取付け部材１２を回
転自在に支持し、前部に通気小筒１３２を起立し
て上下に開通させている。

弁付き弾性筒１４は、基礎部材１１のノーズ１
１５へ遊嵌し、前端にノーズ先端の弁棒１１６に
嵌つて吐出弁Ａを構成するスカート１４１を突設
し、下部を下方へ彎曲膨出させて加圧室１４２を
形成し、後端に外向きフランジ１４３を設けて、
該外向きフランジを基礎部材１１の係合縁１１８
の内側に嵌め、且つ、後端下部から基礎部材の弁
室１１７へ挿入し弁孔１１３を閉塞して吸込弁Ｂ
を構成する板弁１４４を一体に突設し、また、彎
曲膨出した下部で支持部材１３の通気小筒１３２
を閉塞してこれを吸気弁Ｃとしている。

引金付き外筒１５は、弁付き弾性筒１４の外側
に嵌合し、後端に係合縁１５１を周設してこれを
基礎部材１１の係合縁１１８の外側に係合し、前
端にノズル１５２を設けると共に、該ノズルから
上記吐出弁Ａへ通じる流路１５３を設け、また、
前部下面から肉薄ヒンジ１５４を介して引金１５
５を一体に垂設し、該引金の裏面から弁付き弾性
筒１４の下面を押圧する押圧腕１５６を突設し、
また、中途部と後部の下面にその押圧腕１５６と
支持部材１３の通気小筒１３２を貫通遊挿させる
窓孔１５７，１５８を穿設している。

なお、ノズル１５２は、噴霧用でも噴射用でも
よく、所要に応じ適宜である。また、ノズルに連
ねて噴霧用と噴射用との溝を備えた回転盤を装着
して、これの回転により噴霧と噴射とを任意に切
換えできるようにしてもよい。

吸上げパイプ１６は、上端を基礎部材１１のパ
イプ嵌合部１１２に嵌合して垂下し、下端が容器
体２の底近くまで伸出している。

容器体２は、合成樹脂製のびんであり、上端の
口部２１の外周に螺条２２を周設しており、該口
部にトリガー式ポンプ１の取付け部材１２１を着
脱自在に螺着させるようにしている。

如上の構成であるから、容器体２内に液体を収
容し、引金１５５を引くと、弁付き弾性筒１４の
下部が引金の押圧腕１５６により押圧変形され、
加圧室１４２内が加圧されると共に、吐出弁Ａが
開き、その引金を放すと、弁付き弾性筒１４の復
元力によりそれらが元に戻ると同時に、加圧室１
４２内が負圧化して吸込弁Ｂが開き、従つて、容
器体２内の液体がその引金操作に伴い吸上げパイ
プ１６を介して吸上げられ、且つ、ノズル１５２
から噴出される。

また、弁付き弾性筒１４の変形に伴い吸気弁Ｃ
が開き、通気小筒１３２を介して負圧化した容器
体２内に外気が吸入される。

本案によれば、弁付き弾性筒１４を用いるので
シリンダやピストンが不要であり、弁付き弾性筒
１４には、吐出弁Ａ、吸込弁Ｂ及び吸気弁Ｃの全
ての弁体を一体に具有させることができて、構造
が簡潔となり、部材点数が６部材と少なくなり、
組立てが容易になつて、大幅にコストダウンでき
る。

また、部材点数が少ないにもかかわらず、吐出
弁Ａ、吸込弁Ｂ及び吸気弁Ｃの全ての弁を装備さ
せることができて、機能上は従来のものに劣ら
ず、操作、取扱いに不便を生じない。更に、支持
部材１３に回転自在に螺筒の取付け部材１２を装
着しているので、容器体２の口部２１へ取付ける
際は、支持部材１３をその口部２１へ当接し、取
付け部材１２を螺合させればよく、これにより、
ポンプ全体を回転させることなく容易に取付ける
ことができ、取外しも同様にして容易である。そ
して、支持部材１３を基礎部材１１に嵌合させて
いるので、取付け部材１２の装着は、ノーズ１１
５が前方へ突出するものであつても支障なく極め
て容易に行え、実用上頗る有益である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例の縦断側面図である。 １……トリガー式ポンプ、２……容器体、１１
……基礎部材、１２……取付け部材、１３……支
持部材、１４……弁付き弾性筒、１５……引金付
き外筒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 基部１１１にて嵌合筒１１２を垂設し、該嵌
   合筒の囲成内部でパイプ嵌合部１１２′を設け
   ると共に、該パイプ嵌合部に連通させて弁孔１
   １３を設け、また、該弁孔１１３の前方で遮壁
   １１４を起立すると共に、該遮壁の下部を弁孔
   後方まで窪ませて弁室１１７を形成し、且つ、
   遮壁の上部で前方へ突出するノーズ１１５を設
   け、該ノーズの先端に小さな弁棒１１６を突設
   した基礎部材１１と、 上記基礎部材１１の直下に位置し、上端に内
   向きフランジ１２３を有する螺筒の取付け部材
   １２と、 上記基礎部材１１の嵌合筒１１２に嵌合し、
   下端に取付け部材１２の内向きフランジ１２３
   を受ける外向きフランジ１３１を設けて、該外
   向きフランジにより取付け部材１２を回転自在
   に支持し、前部に通気小筒１３２を起立して上
   下に開通させた支持部材１３と、 上記基礎部材１１のノーズ１１５へ遊嵌し、
   前端にノーズ先端の弁棒１１６に嵌つて吐出弁
   Ａを構成するスカート１４１を突設し、下部を
   下方へ弯曲膨出させて加圧室１４２を形成し、
   後端に基礎部材１１の遮壁１４前面へ当接させ
   る外向きフランジ１４３を設け、且つ、後端下
   部から基礎部材の弁室１１７へ挿入し弁孔１１
   ３を閉塞して吸込弁Ｂを構成する板弁１４４を
   一体に突設し、また、弯曲膨出した下部で支持
   部材１３の通気小筒１３２を閉塞してこれを吸
   気弁Ｃとした弁付き弾性筒１４と、 上記弁付き弾性筒１４へ被せて上記基礎部材
   １１に係合固定し、前端に上記吐出弁Ａへ通じ
   るノズル１５２を設け、前部下面から肉薄ヒン
   ジ１５４を介して引金１５５を一体に垂設し
   て、該引金により上記弁付き弾性筒１４を圧縮
   し得るよう構成した引金付き外筒１５と、 上記基礎部材１１のパイプ嵌合部１１２′に
   上端を嵌合して垂下し、上記吸込弁Ｂへ連通さ
   せた吸上げパイプ１６と、 から成るトリガー式ポンプ。