JPS6313807Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、トリガー式ポンプに係る。

容器体の口部に取付けて、引金を引くことによ
り容器体内の液体を噴霧乃至噴射させるトリガー
式ポンプは、家庭用として既によく知られてい
る。

しかし、従来のものは、一般に、かなり複雑な
構造になつており、部材点数が多く、組立てに手
数がかかり、コスト高となつている。

本案は、斯る従来の欠点を除去しようとするも
のである。

以下、図示の実施例について説明する。

図において、１は、本案に係るトリガー式ポン
プ、２は、該トリガー式ポンプを着脱自在に装着
した容器体である。

トリガー式ポンプ１は、各種部材を装備させる
基礎部材１１と、容器体２へ装着すべく該基礎部
材の下端に回転自在に装備した取付け部材１２
と、基礎部材１１の上部に前方へ向けて装備した
弁付き弾性筒１３と、該弁付き弾性筒の外側に被
嵌し基礎部材１１へ固定した引金付き外筒１４
と、基礎部材１１から嵌合垂下した吸上げパイプ
１５とから成り、これらはいずれも適宜合成樹脂
により形成されている。

基礎部材１１は、平面形状円形の基部１１１か
ら前方に面する遮壁１１２を起立し、該遮壁の前
面周縁部に一巡する係合凹部１１２ａを周設し、
遮壁の下部を後方へ窪ませて弁室１１３を形成
し、該弁室において基部１１１に弁孔１１４を穿
設すると共に、これに連ねてパイプ嵌合部１１５
を設け、また、遮壁の上部で前方へ突出するノー
ズ１１６を設け、該ノーズは、遮壁に肉薄ヒンジ
１１６ａを介して連設して起伏可能に構成し、ノ
ーズの先端に小さな弁棒１１７を突設し、基部１
１１の下縁に外向きフランジ１１８を周設し、且
つ、基部１１１の前部に上下に開通する通気孔１
１９を穿設している。

取付け部材１２は、螺筒であり、周壁１２１の
内周に螺条１２２を周設し、周壁の上端に基礎部
材１１の外向きフランジ１１８へ摺動自在に係合
させる内向きフランジ１２３を周設して、基礎部
材の基部１１１へ回転自在に装着している。とこ
ろで、この装着は、組立ての当初において、基礎
部材１１のノーズ１１６を第５図に示すように起
立させ、その上方から嵌め込む。

弁付き弾性筒１３は、基礎部材１１のノーズ１
１６へ遊嵌し、前端にノーズ先端の弁棒１１７へ
嵌つて吐出弁Ａを構成するスカート１３１を突設
し、下部を下方へ彎曲膨出さて加圧室１３２を形
成し、後端に外向きフランジ１３３を設けてこれ
を基礎部材１１の遮壁１１２へ突き当て、且つ、
後端下部から基礎部材の弁室１１３へ挿入し弁孔
１１４を閉塞して吸込弁Ｂを構成する板弁１３４
を一体に突設し、また、彎曲膨出した下部で基礎
部材の通気孔１１９を閉塞してこれを吸気弁Ｃと
している。

引金付き外筒１４は、弁付き弾性筒１３の外側
に嵌合し、後端に係合縁１４１を周設してこれを
基礎部材１１の係合凹部１１２ａへ係合し、前端
に回転ノズル１４２を備え、該回転ノズルから上
記吐出弁Ａを通じる流路１４３を設け、また、前
部下面から肉薄ヒンジ１４４を介して引金１４５
を一体に垂設し、該引金の裏面から弁付き弾性筒
１３の下面を押圧する押圧腕１４６を突設し、ま
た、中途部下面にその押圧腕１４６を弁付き弾性
筒の下面へ当接させ且つ弁付き弾性筒の下面を基
礎部材１１の通気孔１１９へ当接させる窓孔１４
７を穿設している。

回転ノズル１４２は盤体１４２ａの裏面から嵌
合筒１４２ｂを突設し、該嵌合筒で囲成する盤体
中央にノズル１４２ｃを穿設し、該ノズルの裏側
に液体を高速回転させるスピン溝１４２ｄを形成
しており、また、引金付き外筒１４の先端部にそ
の嵌合筒１４２ｂが回転自在に嵌る嵌合孔１４２
ｅを設けており、而して、回転ノズル１４２は、
第２図に示すように、嵌合筒１４２ｂの先端にお
いて嵌合孔１４２ｅの孔縁と破断可能に連ねて引
金付き外筒１４と一体成形し、組立て時に前方か
ら押し込んで、嵌合筒を切り放すと同時に嵌合孔
１４２ｅへ嵌入するようにしている。更に、その
嵌入状態では、スピン溝１４２ｄの直後に基礎部
材１１の弁棒１１７の先端を合わせてスピン溝の
流路を構成するようにし、また、弁棒１１７の先
端には、図示してないが適所に切欠を設け、回転
ノズルを回してその切欠にスピン溝を連通させる
ことによりスピン溝の流路を回避させるようにし
ている。つまり、回転ノズルを回してスピン溝の
流路を得ることで噴霧を、また、スピン溝の流路
を回避することで単なる噴射を得るようにしてい
るのである。

吸上げパイプ１５は、上端を基礎部材１１のパ
イプ嵌合部１１５へ嵌合して垂下し、下端が容器
体２の底近くまで伸出している。

容器体２は、合成樹脂製のびんであり、上端の
口部２１の外周に螺条２２を周設しており、該口
部にトリガー式ポンプ１を基礎部材１１の基部１
１１にて着脱自在に螺着させるようにしている。

如上の構成であるから、容器体２内に液体を収
容し、引金１４５を引くと、弁付き弾性筒１３の
下部が引金の押圧腕１４６により押圧変形され、
加圧室１３２内が加圧されると共に、吐出弁Ａが
開き、その引金を放すと、弁付き弾性筒１３の復
元力によりそれらが元に戻ると同時に、加圧室１
３２が負圧化して吸込弁Ｂが開き、従つて、容器
体２内の液体がその引金操作に伴い吸上げパイプ
１５を介して吸上げられ、且つ、ノズル１４２ｃ
から噴出される。

また、弁付き弾性筒１３の変形に伴い吸気弁Ｃ
が開き、通気孔１１９を介して負圧化した容器体
２内に外気が吸入される。

本案によれば、弁付き弾性筒１３により加圧手
段を簡素化でき、吐出弁Ａ、吸込弁Ｂ及び吸気弁
Ｃの弁体を弁付き弾性筒１３に一体に具有させる
ことができて、構造が簡潔となり、部材点数が少
なくなり、組立てが容易になつて、大幅にコスト
ダウンできる。

また、部材点数が少ないにもかかわらず、吐出
弁Ａ、吸込弁Ｂ及び吸気弁Ｃの所要の全ての弁を
装備させることができて、機能上は従来のものに
劣らず、操作、取扱いに不便を生じない。更に、
基礎部材１１に回転自在に螺筒の取付け部材１２
を装着しているので、容器体２の口部２１へ取付
ける際は、基礎部材１１をその口部２１へ当接
し、取付け部材１２を螺合させればよく、これに
より、ポンプ全体に回転させることなく容易に取
付けることができ、取外しも同様にして容易であ
る。そして、ノーズ１１６を遮壁に肉薄ヒンジ１
１６ａを介して連設することにより起伏可能に構
成しているので、取付け部材１２を基礎部材１１
の外向きフランジ１１８へと装着する際には、ノ
ーズ１１６を起立させて上方から嵌め込めばよ
く、従つて、ノーズ１１６が前方へ突出するもの
であつても支障なく極めて容易に装着でき、実用
上頗る有益である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例で、第１図は、全体の縦断
側面図、第２図乃至第６図は、各部材の縦断側面
図である。 １……トリガー式ポンプ、２……容器体、１１
……基礎部材、１２……取付け部材、１３……弁
付き弾性筒、１４……引金付き外筒、１５……吸
上げパイプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 容器体２の口部２１へ当接させる平面形状円
   形の基部１１１から前方に面する遮壁１１２を
   起立し、該遮壁の下部を後方へ窪ませて弁室１
   １３を形成し、該弁室において基部１１１に弁
   孔１１４を穿設すると共に、これに連ねてパイ
   プ嵌合部１１５を設け、また、遮壁の上部で前
   方へ突出するノーズ１１６を設け、該ノーズ
   は、遮壁に肉薄ヒンジ１１６ａを介して連設し
   て起伏可能に構成し、ノーズの先端に小さな弁
   棒１１７を突設し、更に、基部１１１の下縁に
   外向きフランジ１１８を周設し、且つ、基部１
   １１の前部に上下に開通する通気孔１１９を穿
   設した基礎部材１１と、 上記基礎部材１１の基部１１１の外向きフラ
   ンジ１１８に、上端の内向きフランジ１２３に
   て上方から回転自在に装着し、上記容器体２の
   口部２１へ螺合させる螺筒に形成した取付け部
   材１２と、 上記基礎部材１１のノーズ１１６へ遊嵌し、
   前端にノーズ先端の弁棒１１７へ嵌つて吐出弁
   Ａを構成するスカート１３１を突設し、下部を
   下方へ弯曲膨出させて加圧室１３２を形成し、
   後端に外向きフランジ１３３を設けてこれを基
   礎部材１１の遮壁１１２へ突き当て、且つ、後
   端下部から基礎部材の弁室１１３へ挿入し弁孔
   １１４を閉塞して吸気弁Ｂを構成する板弁１３
   ４を一体に突設し、また、弯曲膨出した下部で
   基礎部材の通気孔１１９を閉塞してこれを吸気
   弁Ｃとした弁付き弾性筒１３と、 上記弁付き弾性筒１３へ被せて上記基礎部材
   １１に係合固定し、前端に上記吐出弁Ａへ通じ
   るノズル１４２ｃを設け、前部下面から肉薄ヒ
   ンジ１４４を介して引金１４５を一体に垂設し
   て、該引金により上記弁付き弾性筒１３を圧縮
   し得るよう構成した引金付き外筒１４と 上記基礎部材１１の基部１１１のパイプ嵌合
   部１１５へ上端を嵌合して垂下し、上記吸込弁
   Ｂへ連通させた吸上げパイプ１５と、 から成る合成樹脂製トリガー式ポンプ。