JPS6238468B2 - - Google Patents
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- JPS6238468B2 JPS6238468B2 JP52054403A JP5440377A JPS6238468B2 JP S6238468 B2 JPS6238468 B2 JP S6238468B2 JP 52054403 A JP52054403 A JP 52054403A JP 5440377 A JP5440377 A JP 5440377A JP S6238468 B2 JPS6238468 B2 JP S6238468B2
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Description
この発明は合成繊維マルチフイラメントの染色
方法に関する。 従来、合成繊維マルチフイラメント原糸は、収
縮率が高いこと、またフイラメントの分離性が良
好であることに起因し、何の手段も講ぜず染色す
ることは不可能であつた。すなわち、染色時のフ
イラメントの収縮が大きく、パツケージの密度が
大幅に増大するため、染液がパツケージ内を均一
に通過することが難しくなり、そのため、均一な
染色が不可能であつた。さらに、フイラメントの
分離性が良好であるため、フイラメント割れが発
生し易く、染色パツケージから糸を巻取る際の糸
の立上りが極めて悪く、糸の巻上げが困難であつ
た。 現在のところ唯一の染色手段は、合成繊維マル
チフイラメント原糸に100〜300T/M程度の撚を
挿入し、次いでその糸条に蒸熱処理を施し、さら
にその処理糸条をソフトワインドし、そのパツケ
ージを染色するというものである。この方法は、
前記した全ての問題点を改善する有力な手段であ
る。しかし、その工程数は多く、かつ作業が繁雑
であること、さらに多数の撚を挿入することから
も極めてコストの高い先染め糸となる欠点を有し
ているのである。 そこで、この発明者らは、上記の問題点を改善
する能率の良い工程と、加工コストの低減をもた
らす染色方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結
果、本発明に到達した。 この発明は、上記の目的を達成するために、次
の構成を有するものである。 すなわち、合成繊維マルチフイラメント原糸を
収縮率が1〜5%になるよう熱処理するに際し、
その熱処理ゾーンの熱処理の直前または直後に交
絡度(CF値)が8以上となるように流体交絡処
理を施し、次いで0.5g/cm3以下の密度になるよ
うにパツケージに巻上げた後、そのパツケージを
染色することを特徴とする合成繊維マルチフイラ
メントの染色方法である。 以下図面により、この発明を具体的に説明す
る。 第1図は、この発明の1つの実施態様を示す側
面図である。 1は合成繊維マルチフイラメント原糸で、張力
調整装置2を介してフイードローラ3により加工
域に供給される。4は糸条を熱処理するヒータ、
5は流体交絡処理装置である。6はデリベリロー
ラで、熱処理と交絡処理を終了した糸条を巻取り
装置7に送り出す。巻取り装置7がソフト巻きの
できる巻取り装置であれば、そのパツケージをそ
のまま染色に供給できるが、通常の巻取り装置で
あるなら、そのパツケージをリワインドし、密度
が0.5g/cm3以下になるようなパツケージとな
し、染色に供給する。 第1図では、流体処理装置5をヒータ4の後に
示したが、図中Aの位置で交絡処理することもで
きる。 この発明に用いる合成繊維マルチフイラメント
としては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊
維、アクリル系繊維等が好ましい。糸の太さは特
に制限はないが、500デニール以下が適正範囲で
ある。フイラメント数は2本では交絡効果が期待
できない。3本以上であれば、いくらかフイラメ
ント数が多くても問題はなく、フイラメント数が
多い程交絡性が良好になる。 この発明に用いる流体交絡処理装置は、特公昭
36―12230号公報に示されている装置と同様のも
のでよい。すなわち、糸道に対して直角に入射す
る流体流を形成させる装置である。したがつて、
この流体流は糸条を積極的に旋回させる効果をも
つ旋回流ではない。 この発明で規制する収縮率は、沸騰水処理時の
収縮率で、収縮率Sは、処理前の長さL1と沸騰
水中で30分間処理した後の長さL2とから、S=
(L1−L2/L1)×100(%)として与えられる値で
ある。この値が1%未満の小さな糸条では染色前
のパツケージの密度を0.5g/cm3以下にしたとし
ても、パツケージ内の液流が均一にならず、パツ
ケージ内に液流の通り易い箇所ができ、液流が通
り易い箇所が濃染する不均一な染色になる。 また、収縮率が5%を越えると、パツケージ密
度が0.5g/cm3以下でも染色時の収縮により、パ
ツケージ密度が高くなり、そのため、染液がパツ
ケージ内を通過することができず、均一な染色が
できなくなる。 収縮率は上記した理由から1〜5%が好ましい
が、最適な値は3%付近である。 次に、染色前のパツケージの密度であるが、
0.5g/cm3よりも大きい場合は、収縮率がいかに
小さくてもパツケージが硬すぎて染液が均一に通
過することができず、均一な染色が不可能であ
る。したがつて、パツケージ密度はできるだけ小
さい方がいいが、捲縮のない原糸では0.3g/cm3
以下にすることは極めて難しい。すなわち、糸に
ほとんど張力と接圧がかからない状態で巻上げる
必要があるため、ソフト巻き用に開発されたワイ
ンダで巻上げるが、それでも0.3g/cm3以下の低
い巻き密度でのパツケージの形成は難しいもので
ある。したがつて、上記したように、現実的に可
能な巻き密度は0.3〜0.5g/cm3で、この範囲で0.3
g/cm3が最適値である。 次に、流体交絡処理による糸の交絡度である
が、交絡度はCF値で表わすことができる。これ
は交絡糸に針を刺し込み、一定の荷重下で針の動
く長さL(cm)を測定し、CF値=100/Lとした
値である。Lの値のバラツキはかなり大きいので
Lの測定回数を多くとる必要がある。この発明の
糸条の交絡度はCF値で8以上であり、CF値220
〜250がより好ましい。CF値8以上では糸条に丸
味ができ、パツケージ内の糸条間に大きな間隙を
とることができ、CF値20以上ではこの効果がさ
らに大きくなり、この効果によりパツケージの密
度を低減することができる。また、染色後のパツ
ケージの巻返し時も糸条の解舒が良好になり、フ
イラメント切れ等の問題もほとんど発生しなくな
る。CF値が8より小さくなると、糸条の丸味効
果がなくなり、また染色後のパツケージの巻返し
時も糸条の解舒性が悪く、フイラメント切れが多
発する。なお、CF値が250を越えると、染色後の
糸条にイラツキが発生するので好ましくない。 この交絡処理を熱処理前に行なうか、後で行な
うかではとくにこの発明の効果に与える影響はな
い。 しかしながら、本発明においては、この交絡処
理を熱処理ゾーン内の熱処理の直前、もしくは直
後で行なうことが極めて重要なことである。すな
わち、この交絡処理を熱処理ゾーン内の熱処理の
直前、もしくは直後で行なうことにより、従来の
熱処理工程とは別の工程で交絡処理を行なつたも
のに比べて、交絡性が良好であり、また丸味をお
びた糸条とすることができ、このことがソフト巻
性と、染色性、さらに染色後のコーンup性に重
要な影響を与えるものである。これは従来例で
は、交絡処理フイードが0〜1%ないしは0〜
1.5%が限度であるのに対し、本発明によれば、
原糸の収縮率によつて異なるが、14%程度までの
交絡処理フイードを設定することができることで
ある。特に、ヒータ通過直後では、ポリエステ
ル、およびナイロンの熱可塑化された状態であ
り、交絡が入れ易いこと、熱収縮のゾーンである
ため、張力のコントロールがし易いことの要因に
より、従来例に比べ大幅に交絡性が改良される。 交絡度については、糸条の油剤が飛散しない温
度範囲では熱処理後の交絡効果は同一であるか
ら、熱処理前、すなわち糸に収縮を与える前に交
絡を与えた方が交絡度は収縮を与えた分だけ増大
する。 また、糸条の油剤が離散する程の高温熱処理の
場合、油剤等が無い方が交絡効果は高いので、熱
処理後に交絡処理を施した方が交絡度は増大す
る。 この発明は、上記に説明したように、合成繊維
マルチフイラメント原糸の収縮率、交絡度(CF
値)、およびパツケージ密度の3特性を組合せる
と共に、熱処理ゾーンにおいて交絡処理を施すこ
とにより、現在まで撚を挿入する以外に方法のな
かつた密度0.5Kg/cm3以下に巻き上げた合成繊維
マルチフイラメント原糸のパツケージでの均一な
染色を可能にしたものである。 以下実施例について述べる。 実施例 ポリエステル繊維150デニル72フイラメント、
ポリエステル100デニール18フイラメント、ナイ
ロン140デニール34フイラメント、およびナイロ
ン70デニール34フイラメントの4種類の糸を、第
1図の加工工程(ただし、流体交絡処理装置の位
置はヒータ直前、およびヒータ直後、さらには熱
処理ゾーンとは別工程で流体交絡処理を行なうの
3種類とした)により、および下記の条件により
加工した。
方法に関する。 従来、合成繊維マルチフイラメント原糸は、収
縮率が高いこと、またフイラメントの分離性が良
好であることに起因し、何の手段も講ぜず染色す
ることは不可能であつた。すなわち、染色時のフ
イラメントの収縮が大きく、パツケージの密度が
大幅に増大するため、染液がパツケージ内を均一
に通過することが難しくなり、そのため、均一な
染色が不可能であつた。さらに、フイラメントの
分離性が良好であるため、フイラメント割れが発
生し易く、染色パツケージから糸を巻取る際の糸
の立上りが極めて悪く、糸の巻上げが困難であつ
た。 現在のところ唯一の染色手段は、合成繊維マル
チフイラメント原糸に100〜300T/M程度の撚を
挿入し、次いでその糸条に蒸熱処理を施し、さら
にその処理糸条をソフトワインドし、そのパツケ
ージを染色するというものである。この方法は、
前記した全ての問題点を改善する有力な手段であ
る。しかし、その工程数は多く、かつ作業が繁雑
であること、さらに多数の撚を挿入することから
も極めてコストの高い先染め糸となる欠点を有し
ているのである。 そこで、この発明者らは、上記の問題点を改善
する能率の良い工程と、加工コストの低減をもた
らす染色方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結
果、本発明に到達した。 この発明は、上記の目的を達成するために、次
の構成を有するものである。 すなわち、合成繊維マルチフイラメント原糸を
収縮率が1〜5%になるよう熱処理するに際し、
その熱処理ゾーンの熱処理の直前または直後に交
絡度(CF値)が8以上となるように流体交絡処
理を施し、次いで0.5g/cm3以下の密度になるよ
うにパツケージに巻上げた後、そのパツケージを
染色することを特徴とする合成繊維マルチフイラ
メントの染色方法である。 以下図面により、この発明を具体的に説明す
る。 第1図は、この発明の1つの実施態様を示す側
面図である。 1は合成繊維マルチフイラメント原糸で、張力
調整装置2を介してフイードローラ3により加工
域に供給される。4は糸条を熱処理するヒータ、
5は流体交絡処理装置である。6はデリベリロー
ラで、熱処理と交絡処理を終了した糸条を巻取り
装置7に送り出す。巻取り装置7がソフト巻きの
できる巻取り装置であれば、そのパツケージをそ
のまま染色に供給できるが、通常の巻取り装置で
あるなら、そのパツケージをリワインドし、密度
が0.5g/cm3以下になるようなパツケージとな
し、染色に供給する。 第1図では、流体処理装置5をヒータ4の後に
示したが、図中Aの位置で交絡処理することもで
きる。 この発明に用いる合成繊維マルチフイラメント
としては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊
維、アクリル系繊維等が好ましい。糸の太さは特
に制限はないが、500デニール以下が適正範囲で
ある。フイラメント数は2本では交絡効果が期待
できない。3本以上であれば、いくらかフイラメ
ント数が多くても問題はなく、フイラメント数が
多い程交絡性が良好になる。 この発明に用いる流体交絡処理装置は、特公昭
36―12230号公報に示されている装置と同様のも
のでよい。すなわち、糸道に対して直角に入射す
る流体流を形成させる装置である。したがつて、
この流体流は糸条を積極的に旋回させる効果をも
つ旋回流ではない。 この発明で規制する収縮率は、沸騰水処理時の
収縮率で、収縮率Sは、処理前の長さL1と沸騰
水中で30分間処理した後の長さL2とから、S=
(L1−L2/L1)×100(%)として与えられる値で
ある。この値が1%未満の小さな糸条では染色前
のパツケージの密度を0.5g/cm3以下にしたとし
ても、パツケージ内の液流が均一にならず、パツ
ケージ内に液流の通り易い箇所ができ、液流が通
り易い箇所が濃染する不均一な染色になる。 また、収縮率が5%を越えると、パツケージ密
度が0.5g/cm3以下でも染色時の収縮により、パ
ツケージ密度が高くなり、そのため、染液がパツ
ケージ内を通過することができず、均一な染色が
できなくなる。 収縮率は上記した理由から1〜5%が好ましい
が、最適な値は3%付近である。 次に、染色前のパツケージの密度であるが、
0.5g/cm3よりも大きい場合は、収縮率がいかに
小さくてもパツケージが硬すぎて染液が均一に通
過することができず、均一な染色が不可能であ
る。したがつて、パツケージ密度はできるだけ小
さい方がいいが、捲縮のない原糸では0.3g/cm3
以下にすることは極めて難しい。すなわち、糸に
ほとんど張力と接圧がかからない状態で巻上げる
必要があるため、ソフト巻き用に開発されたワイ
ンダで巻上げるが、それでも0.3g/cm3以下の低
い巻き密度でのパツケージの形成は難しいもので
ある。したがつて、上記したように、現実的に可
能な巻き密度は0.3〜0.5g/cm3で、この範囲で0.3
g/cm3が最適値である。 次に、流体交絡処理による糸の交絡度である
が、交絡度はCF値で表わすことができる。これ
は交絡糸に針を刺し込み、一定の荷重下で針の動
く長さL(cm)を測定し、CF値=100/Lとした
値である。Lの値のバラツキはかなり大きいので
Lの測定回数を多くとる必要がある。この発明の
糸条の交絡度はCF値で8以上であり、CF値220
〜250がより好ましい。CF値8以上では糸条に丸
味ができ、パツケージ内の糸条間に大きな間隙を
とることができ、CF値20以上ではこの効果がさ
らに大きくなり、この効果によりパツケージの密
度を低減することができる。また、染色後のパツ
ケージの巻返し時も糸条の解舒が良好になり、フ
イラメント切れ等の問題もほとんど発生しなくな
る。CF値が8より小さくなると、糸条の丸味効
果がなくなり、また染色後のパツケージの巻返し
時も糸条の解舒性が悪く、フイラメント切れが多
発する。なお、CF値が250を越えると、染色後の
糸条にイラツキが発生するので好ましくない。 この交絡処理を熱処理前に行なうか、後で行な
うかではとくにこの発明の効果に与える影響はな
い。 しかしながら、本発明においては、この交絡処
理を熱処理ゾーン内の熱処理の直前、もしくは直
後で行なうことが極めて重要なことである。すな
わち、この交絡処理を熱処理ゾーン内の熱処理の
直前、もしくは直後で行なうことにより、従来の
熱処理工程とは別の工程で交絡処理を行なつたも
のに比べて、交絡性が良好であり、また丸味をお
びた糸条とすることができ、このことがソフト巻
性と、染色性、さらに染色後のコーンup性に重
要な影響を与えるものである。これは従来例で
は、交絡処理フイードが0〜1%ないしは0〜
1.5%が限度であるのに対し、本発明によれば、
原糸の収縮率によつて異なるが、14%程度までの
交絡処理フイードを設定することができることで
ある。特に、ヒータ通過直後では、ポリエステ
ル、およびナイロンの熱可塑化された状態であ
り、交絡が入れ易いこと、熱収縮のゾーンである
ため、張力のコントロールがし易いことの要因に
より、従来例に比べ大幅に交絡性が改良される。 交絡度については、糸条の油剤が飛散しない温
度範囲では熱処理後の交絡効果は同一であるか
ら、熱処理前、すなわち糸に収縮を与える前に交
絡を与えた方が交絡度は収縮を与えた分だけ増大
する。 また、糸条の油剤が離散する程の高温熱処理の
場合、油剤等が無い方が交絡効果は高いので、熱
処理後に交絡処理を施した方が交絡度は増大す
る。 この発明は、上記に説明したように、合成繊維
マルチフイラメント原糸の収縮率、交絡度(CF
値)、およびパツケージ密度の3特性を組合せる
と共に、熱処理ゾーンにおいて交絡処理を施すこ
とにより、現在まで撚を挿入する以外に方法のな
かつた密度0.5Kg/cm3以下に巻き上げた合成繊維
マルチフイラメント原糸のパツケージでの均一な
染色を可能にしたものである。 以下実施例について述べる。 実施例 ポリエステル繊維150デニル72フイラメント、
ポリエステル100デニール18フイラメント、ナイ
ロン140デニール34フイラメント、およびナイロ
ン70デニール34フイラメントの4種類の糸を、第
1図の加工工程(ただし、流体交絡処理装置の位
置はヒータ直前、およびヒータ直後、さらには熱
処理ゾーンとは別工程で流体交絡処理を行なうの
3種類とした)により、および下記の条件により
加工した。
【表】
【表】
CF値の測定
測定機:ツエルベイガ社製エンタングルメント
テスター使用。 測定回数:50回 プレ張力(g):デニール/10+{(デニール/フイ
ラメント数)×2} 染色条件 ポリエステル 染料は分散染料Dianix N Blue BGSE 2%
owf、染料助剤はニツカサンソルト1200 1%
owf、硫安4%owfとした。染色は130℃×45分の
高圧染色をした後還元洗浄を行なつた。 ナイロン 染料は酸性染料Irgalan Grey BL 1.5%owf、
染料助剤はアラジンD1.7%owf、硫安4%owfと
した。染色温度、時間は100℃×60分とした。 糸の偏平度の測定 ポリエステル150デニール、100デニール、ナイ
ロン140デニールは24ージの筒編機で、ナイロン
70デニールは28ゲージの筒編機にてそれぞ定度目
で編地をつくり、その編地を4つ折りにし、編地
の厚さを前田精機製作所製圧縮弾性機にて500gr
の接圧で測定した。 結果を表1に示す。なお、表1において、Aは
オーバーフイード率+12%、ノズル位置はヒータ
直後であり、Bはオーバーフイード率+12%、ノ
ズル位置はヒータ直前であり、Cはオーバーフ
テスター使用。 測定回数:50回 プレ張力(g):デニール/10+{(デニール/フイ
ラメント数)×2} 染色条件 ポリエステル 染料は分散染料Dianix N Blue BGSE 2%
owf、染料助剤はニツカサンソルト1200 1%
owf、硫安4%owfとした。染色は130℃×45分の
高圧染色をした後還元洗浄を行なつた。 ナイロン 染料は酸性染料Irgalan Grey BL 1.5%owf、
染料助剤はアラジンD1.7%owf、硫安4%owfと
した。染色温度、時間は100℃×60分とした。 糸の偏平度の測定 ポリエステル150デニール、100デニール、ナイ
ロン140デニールは24ージの筒編機で、ナイロン
70デニールは28ゲージの筒編機にてそれぞ定度目
で編地をつくり、その編地を4つ折りにし、編地
の厚さを前田精機製作所製圧縮弾性機にて500gr
の接圧で測定した。 結果を表1に示す。なお、表1において、Aは
オーバーフイード率+12%、ノズル位置はヒータ
直後であり、Bはオーバーフイード率+12%、ノ
ズル位置はヒータ直前であり、Cはオーバーフ
【表】
イード率+6%、ノズル位置はヒータ直後であ
り、Dはオーバーフイード率+6%、ノズル位置
はヒータ直前であり、E(従来例)はオーバーフ
イード率0%、交絡処理は別工程であり、F(従
来例)はオーバーフイード率+1%、交絡処理は
別工程である。 a 交絡度(CF値)について 比較的フイラメント数が多く、やわらかで交絡
の入れ易いポリエステル原糸150デニール×72フ
イラメント、ナイロン70デニール×34フイラメン
トと、単糸フイラメントのデニールが太く、交絡
の入れづらいポリエステル原糸100デニール×18
フイラメント、ナイロン140デニール×34フイラ
メントを使用し、本発明によるヒータの前、後に
流体交絡処理装置を配置したものと、従来例であ
る熱処理ゾーンとは別のゾーンで流体処理を施し
たものとを、流体処理フイードを変えて実施した
結果、交絡性は明らかに本発明が従来例より優れ
ており、特にヒータを通過した直後の処理方法が
優れている。これは従来例では、交絡処理フイー
ドが0〜1%ないしは0〜1.5%が限度であるの
に対し、本発明によれば、原糸の収縮率によつて
異なるが、14%程度までの交絡処理フイードを設
定することができることである。特に、ヒータ通
過直後では、ポリエステル、およびナイロンの熱
可塑化された状態であり、交絡が入れ易いこと、
熱収縮のゾーンであるため、張力のコントロール
がし易いことの要因により、従来例に比べ大幅に
交絡性が改良される。 b ソフト巻性について ソフト巻性については、特にナイロンの場合、
室の温度、湿度の影響が大きいので、温度28℃、
湿度60%のコントロールされた室内で各品種ごと
同一錘を使つて実施した結果、従来例(E,F)
では、いずれも巻密度0.5g/cm3を切ることがで
きない。これに対し、本発明では、特にヒータ通
過直後の交絡処理では良好な結果を得ることがで
きる。 ポリエステル100デニール×18フイラメントの
ごとき単糸フイラメントの太い原糸では交絡性が
大幅にダウンして、CF値8以下では巻密度0.5
g/cm3以下に巻上げることができない。 c 染色性について 糸量1Kgを6インチのパラレルボビンに巻いて
染色した結果、従来例により加工した糸は、チー
ズ上、下の最も染液の通りづらい耳の部分が全部
染めムラであつた。これに対し、本発明のものは
ポリエステル100デニール×18フイラメントの交
絡処理をヒータ前で施したもの1つが僅かに耳部
が染めムラであつたが、他は良好であつた。 d 糸の偏平度について 染色後コーン巻上りの糸をそれぞれ前記した条
件で20cmを編み、それを4つ折りにして生地の厚
さ測定器にて500grの接圧をかけた時の厚さを測
定した結果、いずれも従来例により加工した編地
より本発明法による編地が厚く、このことは糸条
が偏平でなく、丸味のあることを示している。ま
た、ポリエステル150デニール72フイラメントの
本発明法のCF値22と、従来例のCF値28、ナイロ
ン140デニール34フイラメントの本発明のCF値
13.21と、従来例のCF値30、ナイロン70デニール
34フイラメントの本発明法のCF値47と、従来例
のCF値53.79と、いずれを比較しても従来例の
CF値が本発明法より高いのに、チーズの巻密度
は逆に本発明法が低い。このことは、編地の厚さ
測定結果からも明確である通り、本発明法が糸条
に丸味のあることを意味する。
り、Dはオーバーフイード率+6%、ノズル位置
はヒータ直前であり、E(従来例)はオーバーフ
イード率0%、交絡処理は別工程であり、F(従
来例)はオーバーフイード率+1%、交絡処理は
別工程である。 a 交絡度(CF値)について 比較的フイラメント数が多く、やわらかで交絡
の入れ易いポリエステル原糸150デニール×72フ
イラメント、ナイロン70デニール×34フイラメン
トと、単糸フイラメントのデニールが太く、交絡
の入れづらいポリエステル原糸100デニール×18
フイラメント、ナイロン140デニール×34フイラ
メントを使用し、本発明によるヒータの前、後に
流体交絡処理装置を配置したものと、従来例であ
る熱処理ゾーンとは別のゾーンで流体処理を施し
たものとを、流体処理フイードを変えて実施した
結果、交絡性は明らかに本発明が従来例より優れ
ており、特にヒータを通過した直後の処理方法が
優れている。これは従来例では、交絡処理フイー
ドが0〜1%ないしは0〜1.5%が限度であるの
に対し、本発明によれば、原糸の収縮率によつて
異なるが、14%程度までの交絡処理フイードを設
定することができることである。特に、ヒータ通
過直後では、ポリエステル、およびナイロンの熱
可塑化された状態であり、交絡が入れ易いこと、
熱収縮のゾーンであるため、張力のコントロール
がし易いことの要因により、従来例に比べ大幅に
交絡性が改良される。 b ソフト巻性について ソフト巻性については、特にナイロンの場合、
室の温度、湿度の影響が大きいので、温度28℃、
湿度60%のコントロールされた室内で各品種ごと
同一錘を使つて実施した結果、従来例(E,F)
では、いずれも巻密度0.5g/cm3を切ることがで
きない。これに対し、本発明では、特にヒータ通
過直後の交絡処理では良好な結果を得ることがで
きる。 ポリエステル100デニール×18フイラメントの
ごとき単糸フイラメントの太い原糸では交絡性が
大幅にダウンして、CF値8以下では巻密度0.5
g/cm3以下に巻上げることができない。 c 染色性について 糸量1Kgを6インチのパラレルボビンに巻いて
染色した結果、従来例により加工した糸は、チー
ズ上、下の最も染液の通りづらい耳の部分が全部
染めムラであつた。これに対し、本発明のものは
ポリエステル100デニール×18フイラメントの交
絡処理をヒータ前で施したもの1つが僅かに耳部
が染めムラであつたが、他は良好であつた。 d 糸の偏平度について 染色後コーン巻上りの糸をそれぞれ前記した条
件で20cmを編み、それを4つ折りにして生地の厚
さ測定器にて500grの接圧をかけた時の厚さを測
定した結果、いずれも従来例により加工した編地
より本発明法による編地が厚く、このことは糸条
が偏平でなく、丸味のあることを示している。ま
た、ポリエステル150デニール72フイラメントの
本発明法のCF値22と、従来例のCF値28、ナイロ
ン140デニール34フイラメントの本発明のCF値
13.21と、従来例のCF値30、ナイロン70デニール
34フイラメントの本発明法のCF値47と、従来例
のCF値53.79と、いずれを比較しても従来例の
CF値が本発明法より高いのに、チーズの巻密度
は逆に本発明法が低い。このことは、編地の厚さ
測定結果からも明確である通り、本発明法が糸条
に丸味のあることを意味する。
第1図はこの発明の1つの実施態様を示す側面
図である。 4:熱処理装置、5:交絡処理装置。
図である。 4:熱処理装置、5:交絡処理装置。
Claims (1)
- 1 合成繊維マルチフイラメント原糸を収縮率が
1〜5%になるよう熱処理するに際し、その熱処
理ゾーンの熱処理の直前または直後に交絡度
(CF値)が8以上となるように流体交絡処理を施
し、次いで0.5g/cm3以下の密度になるようにパ
ツケージに巻上げた後、そのパツケージを染色す
ることを特徴とする合成繊維マルチフイラメント
の染色方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5440377A JPS53139876A (en) | 1977-05-13 | 1977-05-13 | Dyeing of synthetic multifilament |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5440377A JPS53139876A (en) | 1977-05-13 | 1977-05-13 | Dyeing of synthetic multifilament |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53139876A JPS53139876A (en) | 1978-12-06 |
JPS6238468B2 true JPS6238468B2 (ja) | 1987-08-18 |
Family
ID=12969718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5440377A Granted JPS53139876A (en) | 1977-05-13 | 1977-05-13 | Dyeing of synthetic multifilament |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS53139876A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH057488Y2 (ja) * | 1986-09-30 | 1993-02-25 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4968084A (ja) * | 1972-10-31 | 1974-07-02 | ||
JPS5225147A (en) * | 1975-08-22 | 1977-02-24 | Kuraray Co | Method of producing dyed yarn |
-
1977
- 1977-05-13 JP JP5440377A patent/JPS53139876A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4968084A (ja) * | 1972-10-31 | 1974-07-02 | ||
JPS5225147A (en) * | 1975-08-22 | 1977-02-24 | Kuraray Co | Method of producing dyed yarn |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH057488Y2 (ja) * | 1986-09-30 | 1993-02-25 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53139876A (en) | 1978-12-06 |
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