JP3449839B2 - ポリエステル太細混繊糸の製造法 - Google Patents
ポリエステル太細混繊糸の製造法Info
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Description
用されるふくらみ感、張り腰が良好であると共に、布帛
にナチュラルな杢調、陰影感を与えるポリエステル太細
混繊糸の製造法に関する。さらに詳しくは、側糸たる太
細糸に延伸斑によるクラックが少なく、熱処理、減量加
工等による劣化が少ないポリエステル太細混繊糸の製法
に関する。
アンドシン糸(T&T糸と表記)と呼ばれる太細糸は、
従来からよく知られている。この糸条は、通常、ポリエ
ステル低配向未延伸糸を低温、自然延伸倍率以下の低延
伸倍率(約2.0〜3.0倍)で延伸して得られる。こ
の手法により得られる太細糸は、太繊度部と細繊度部の
差が大きく、強い杢調表現が可能であるが、染色加工時
の熱、アルカリ処理により劣化し強度低下を引き起こす
と同時に、太繊度部が脱落し、粉落ち、穴開きといった
欠点をも発生させるため好ましくない。この劣化は、斑
延伸時に発生する細繊度部と太繊度部の間に発生したひ
ずみによる微細なクラックが熱、アルカリ処理により脆
化したものと考えられる。
用し、延伸倍率を下げ(約1.3〜1.8倍)ひずみを
小さくする手法も知られているが、この場合、太繊度部
と細繊度部の差が小さく、杢調表現に乏しいため好まし
くない。さらに、ポリエステル高配向未延伸糸をヒ−タ
−により弛緩熱処理したものを低温、自然延伸倍率以下
の低延伸倍率で斑延伸する手法も報告されている。この
ポリエステル高配向未延伸糸をヒ−タ−により弛緩熱処
理することは、低配向未延伸糸に戻すことと同じであ
る。従って、杢調の強弱は明確になるが、染色加工時の
熱、アルカリ処理により劣化し強度低下を引き起こし、
太繊度部が脱落、粉落ち、穴開きといった欠点は発生す
ることになり好ましくない。
斑付着させ延伸斑を引き起こし太細糸とする手法、ポリ
エステルポリマ−の中に無機微粒子を大量に練り込み延
伸斑を起こし太細糸とする手法も知られている。しか
し、これらの手法は、すべて太い繊維を部分的に延伸
し、太い部分と細い部分を発生させる方法であり、太い
部分と細い部分の間にひずみが生じ、熱、アルカリによ
る劣化、粉落ち、穴開きが発生するため好ましくない。
糸と実質的に太細のない糸条を組み合わせる(混繊・交
絡処理等)手法もよく知られている。さらに、この実質
的に太細斑のない糸条を高収縮糸とし、異収縮混繊糸と
してのふくらみ感、張り腰を向上させる手法も良く知ら
れている。この手法は、確かに、実質的に太細のない糸
条が張力を支えるため、引き裂き強度は向上する。しか
しながら、太細糸の熱、アルカリによる劣化、粉落ちは
依然として発生するため好ましくない。また、異収縮混
繊糸として見れば、高収縮糸を芯糸とすることにより多
少のふくらみ感は得られるが、一般的に太細糸は低温延
伸であるため、沸水収縮率が10%以上と高く、十分な
ふくらみ感とならない。太細糸を熱処理し低収縮化すれ
ばふくらみ感も向上するが、熱処理は太細糸の劣化に繋
がるため好ましくない。十分なふくらみ感を持ちなが
ら、劣化のない太細混繊糸はまだ、得られていない。
た従来の技術の問題点を改善し、ふくらみ感、張り腰が
良好であると共にナチュラルな質感をも有するポリエス
テル太細混繊糸を提供することである。
0.015〜0.070のポリエステル高配向未延伸糸
を用い、110℃以下の温度、1.01〜2.80倍の
延伸倍率で延伸した後、引き続いて110〜240℃の
温度、送り込み率15%以上で接触型ヒ−タ−にヒ−タ
−上部張力が1〜5g、下部張力が1〜8gとなる様に
接触させた弛緩熱処理を行い沸水収縮率を6%以下とし
たポリエステル太細フィラメントAと、沸水収縮率が7
〜25%以下の実質的に太細のないポリエステルフィラ
メントBを引揃えまたは、AをBより−2〜20%過剰
に供給した流体乱流処理を施すことを特徴とするポリエ
ステル太細混繊糸の製造法である。さらに好ましくは、
ポリエステル太細フィラメントAが、複屈折率(Δn)
0.030〜0.060のポリエステル高配向未延伸糸
を用い、100℃以下の温度、1.10〜1.80倍の
延伸倍率で延伸した後、引き続いて130〜180℃の
温度、送り込み率 20%以上で接触型ヒ−タ−にヒ−
タ−上部張力が1〜4g、下部張力が1〜6gとなる様
に接触させた弛緩熱処理を行い、沸水収縮率を5%以下
であるポリエステル太細混繊糸の製造法である。
配向未延伸糸を低温で延伸後、熱セットヒ−タ−上下の
張力バランスをとりながら、通常では考えられない大過
剰供給率で弛緩熱処理し、細い部分を部分的に斑収縮さ
せ太繊度部とする点である。すなわち、従来の太繊度糸
を斑延伸し細い部分を作るのに対し、細繊度糸を斑収縮
させ太繊度糸を作る、全く逆の発想である。
ヒ−タ−を使用しヒ−タ−上下の張力バランスを取るこ
とにより斑収縮させる方法である。これを達成するため
には、収縮させる糸条が高収縮である必要がある。高収
縮でなければ、収縮斑が小さく、太繊度部分と細繊度部
分の差が大きくならない。すなわち、繊度差による斑表
現のためには、高収縮でなければならない。この高収縮
を達成するためには、原糸として使用するポリエステル
高配向未延伸糸の複屈折率(Δn)は、0.015〜
0.070でなければならない。複屈折率(Δn)が、
0.015以下の低配向未延伸糸はどの様に延伸して
も、せいぜい沸水収縮率にして20%の収縮糸しか製造
できない。また、複屈折率(Δn)が、0.070以上
の糸条は、高配向未延伸糸というより、超高速紡糸原糸
となり、これをどの様に延伸しても高収縮糸は製造でき
ない。従って、収縮させるための高収縮糸を製造するた
めには、複屈折率(Δn)が、0.015〜0.070
の高配向未延伸糸が必要である。なお、安定した高収縮
糸を製造するためには、複屈折率(Δn)が、0.03
〜0.06の範囲内にある方がより好ましい。
なければならない。なお、この時のホットピン、また
は、ホットプレ−トへの接触時間は、0.01〜0.5
秒程度が好ましい。この延伸温度が、110℃以上で
は、高収縮糸が製造できないため好ましくない。なお、
この延伸温度は、40℃以下では室温の影響を受け、温
度ばらつきが発生し易く好ましくない。従って、50〜
100℃の範囲内がより好ましい。
が必要である。延伸倍率が1.01倍以下、すなわち、
延伸しない条件では、高配向未延伸糸であるPOYは高
収縮糸であり、次工程の大過剰供給率による弛緩熱処理
(斑収縮)も可能であるが、製造された糸条の太繊度部
は、低配向未延伸糸であり、ガイド等による接触に弱
く、毛羽が多発し次工程以降の工程通過性に乏しいため
好ましくない。さらに、延伸倍率は、2.80倍以下で
なければならない。2.80倍以上の延伸倍率は、実際
に使用する高配向未延伸糸の適正延伸倍率を越え、毛羽
を多発させ、断糸を起こすため好ましくない。延伸倍率
は、使用する高配向未延伸糸によるが、次工程以降の工
程通過性(毛羽の抑制)を考慮すれば、1.10〜1.
80倍がより好ましい。
0℃の温度でなければならない。この熱処理温度は、収
縮させる力、率を決定すると共に側糸である太細糸の沸
水収縮率を決定する上で重要である。熱処理温度が11
0℃以下では、側糸の低収縮化が不十分であり、異収縮
混繊糸としてのふくらみ感が不足するため好ましくな
い。また、収縮させる力が弱く斑収縮を起こすに不十分
であり、太細効果が弱いため好ましくない。さらに、熱
処理温度が240℃以上では、太繊度部が劣化し毛羽多
発となると共に、膠着、融着が発生するため好ましくな
い。なお、実際に試験してみると、最も収縮する温度と
いうものが存在する。高温であれば、より一層収縮する
と考えられがちであるが、糸条には熱収縮応力があり、
このピ−ク温度、すなわち、最も収縮力の大きい温度近
辺で最も収縮するのである。この温度は、前段階の延伸
条件により変化すが、本発明糸条は基本的に低温延伸で
あるため、このピ−ク温度も低く凡そ130〜150℃
近辺である。従って、工程通過性を考慮した安定収縮領
域温度、太細糸の沸水収縮率の設定のためには130〜
180℃の温度範囲がさらに好ましい。
でなければならない。この送り込み率は、太細の差を決
定する上で重要である。この15%は平均値であるた
め、実際の斑収縮では、それ以上の太細の差が発生す
る。例えば、1:1の比率で、0%収縮と30%収縮が
起こったとすれば、0%収縮が細繊度部、30%収縮が
太繊度部となるのである。この送り込み率が15%以下
では太細の差が小さく、斑として認識し難いため好まし
くない。なお、この送り込み率は、15%から、糸条が
最も収縮できる限界収縮より3〜5%程度小さい値まで
に設定する。この限界収縮とは、ヒ−タ−上で大きな糸
揺れが発生し断糸する限界を意味する。また、送り込み
率は、低収縮化にも影響を与える。すなわち、送り込ん
だ量だけ収縮したことになるからである。この低収縮化
を実施するためには、送り込み量20%以上であれば、
なお好ましい結果を与える。
−タ−を使用する事とヒ−タ−上下の張力バランスを取
ることである。すなわち、斑収縮させるためには、その
収縮を均一にさせない障害物が必要である。その障害物
としては、接触型ヒ−タ−が最も好ましい。ヒ−タ−以
外に、ガイドの挿入等が考えられるが、ガイド前後での
張力が高くなり過ぎるため、十分な送り込みが不可能に
なるばかりか、ロ−ラ−への巻き付き、断糸が多くなる
ため好ましくない。また、接触型ヒ−タ−であってもそ
のヒ−タ−上下の張力が高過ぎれば、ガイドと同様に十
分な送り込みが不可能になり、低過ぎれば斑収縮が起り
難く好ましくない。数値的に、ヒ−タ−上部の張力は、
1〜5g、下部張力は、1〜8gでなければならない。
なお、十分な送り込みを達成するためには、この接触型
ヒ−タ−の糸道は上から下でなけれなならない。下から
上では、送り込みによる糸条が自重により垂れ下がり、
巻き付きを多発させると共に、15%以上、特に、20
%以上の送り込みを達成するのが困難である。ヒ−タ−
上部の張力は、主に、送り込み量、ヒ−タ−温度により
決定されるが、張力が1g以下では糸が緩み過ぎ断糸す
るため好ましくない。また、5g以上は、糸道の屈曲、
ガイド摩耗を意味しており十分な収縮を付与できないた
め好ましくない。また、ヒ−タ−下部張力が1g以下で
は、ヒ−タ−の障害物としての効果が弱く斑収縮ができ
ない、または、過剰供給量が大き過ぎ断糸するため好ま
しくない。さらに、8g以上では、ヒ−タ−の障害物と
しての効果が強過ぎ、十分な収縮を付与できないため好
ましくない。なお、この張力は、ヒ−タ−上部で1〜4
g、下部で1〜6gがより好ましい。このヒ−タ−上下
の張力バランスを達成するためには、ヒ−タ−上下に位
置するガイド位置、ヒ−タ−の傾き、ヒ−タ−長及び表
面状態の調整等により実現するものである。
ステル太細フィラメントの沸水収縮率は6%以下でなけ
ればならない。これは、異収縮混繊糸としてふくらみ感
を得るために重要である。なお、この沸水収縮率は、上
述加工のすべての工程で調整可能であり、一該にどの工
程を調整するものかは言えない。芯糸が高収縮であれ
ば、異収縮混繊糸としてふくらみ感が発現するが、十分
なふくらみ感を得るためには、側糸が低収縮である必要
がある。すなわち、芯糸が超高収縮で側糸との収縮差が
大きく存在しても、側糸の収縮率が大きい場合、十分な
糸長差、ふくらみ感が発現しないことが判明してきたの
である。これは、特に織物において発生する現象であ
る。織物中では、糸条は各々経糸、緯糸により拘束され
るため、例え芯糸が超高収縮であっても十分に収縮でき
ず、逆に側糸は芯糸の収縮により発生する空間のため十
分に収縮できる。そのため、収縮差が小さくなりふくら
み不足となるのである。通常の異収縮混繊糸の場合、側
糸の沸水収縮率が6%以上では収縮が高過ぎて十分なふ
くらみ感は得られない。最近では、沸水収縮率が0%以
下、いわゆる自発伸長糸と呼ばれる糸条を側糸に用いる
ことが主流である。これに対し本発明糸条の側糸は、そ
の収縮の仕方、熱の加わり方の差により太細が発現する
太細糸である。従って、その太細部の沸水収縮率は異な
る。沸水収縮率が6%とはト−タルで6%であり、太部
と細部では沸水収縮率が異なるため、この太細糸自体が
1つの異収縮混繊糸である。この太細糸の異収縮効果
は、糸条ト−タルの沸水収縮率が大きい程効果は大き
く、ト−タル沸水収縮率が小さい場合は効果が小さい。
本発明糸条は、この芯糸−側糸の収縮差によるふくらみ
感と側糸自体の異収縮によるふくらみ感のバランスによ
りふくらみ感を発現させている。このバランスを各種検
討した結果、2つの異収縮効果の内、芯糸−側糸の収縮
差による効果の方が太細糸の異収縮効果より大きいこと
が判明した。側糸である太細糸の沸水収縮率が6%以下
であれば、芯糸−側糸の異収縮効果と太細糸の異収縮効
果により十分なふくらみ感が得られる。なお、太細糸の
沸水収縮率が4%以下であっても芯糸−側糸の異収縮効
果が大きく出て十分なふくらみ感が得られ好ましい。
ステルフィラメントBの沸水収縮率は7〜25%でなけ
ればならない。異収縮混繊糸としてふくらみ感を満足さ
せるには、芯糸の沸水収縮率を高くしなければならない
ことは、公知の事である。芯糸超高収縮の異収縮混繊糸
を使用した布帛は、その高収縮特性から、引っ張りによ
る塑性変形を起こし、“わらい”と言われるパッカリン
グを発生させる欠点がある。さらに、超高収縮糸を使用
した織編物は、その生機に使用する糸量が大きくなり、
コストアップに繋がるという欠点をも持っている。従っ
て、本発明糸条の沸水収縮率は25%以下でなければな
らない。また、異収縮混繊糸としてのふくらみ感を付与
するためには、沸水収縮率は5%以上でなければならな
い。沸水収縮率が7%以下では側糸の超低収縮化、太細
による異収縮混繊効果を持ってしても十分なふくらみ感
は得られないためである。
引揃えまたは、AをBより−2〜20%過剰に供給した
流体乱流処理を施さなければなない。これは、流体乱流
処理により芯糸と側糸の染色差によるパタリングを除く
と共に、後加工工程通過性を良くするために必要であ
る。本発明の太細を有する糸条Aは、ヒ−タ−に接触さ
せているため、その抵抗によりフィラメント間での位相
のズレが起り、ル−プ、たるみが発生する。このル−
プ、たるみは、WJLでの製織には欠点となり好ましく
ない。このル−プ、たるみを解消し、WJLでの製織性
を向上させるためには、側糸たるフィラメントAを芯糸
たるフィラメントBより若干アンダ−フィ−ド下でイン
タ−レ−ス処理する必要がある。数値的には約2%以下
のアンダ−フィ−ド(芯糸Bの方が側糸Aより2%過剰
供給)条件である。これに対し、ふくらみ感を強調し、
多少のル−プ、たるみをレピア織機で製織してしまうこ
とを目標とすれば、側糸たるフィラメントAは、芯糸た
るBより糸長が長い必要がある。数値的には、太細を有
する糸条Aを芯糸たる高収縮糸Bより0〜20%過剰供
給して流体乱流処理をしなければならない。なお、この
過剰供給率は20%以下でなければならない。この過剰
供給率が大きい程、芯糸と側糸の糸長差が大きい。すな
わち、糸条表面にル−プたるみが発生することであり、
このル−プ、たるみが過大な場合、解舒性を含め後工程
通過性(特に製織工程)が極度に低化するため好ましく
ない。後工程通過性を考慮すれば過剰供給率は最大20
%以下でなければならない。また、本発明の太細糸は接
触ヒ−タ−という障害物に擦りつけて収縮させるため毛
羽の発生が多く工程通過性に問題が発生し易い。従っ
て、この流体乱流処理による毛羽の解消、軽減化が重要
である。数値的に示せば交絡数 30個/m以上が必要
である。この交絡数が30個/m以下では、毛羽による
後工程通過性が著しく不良になるため好ましくない。な
お、この交絡処理は、一般的にインタ−レ−ス、タスラ
ンといわれる処理を意味している。タスラン処理を施し
た糸条は、インタ−レ−ス処理した糸条と異なり明確な
交絡数の測定はできないが、便宜的には、糸条中心部へ
針を通し、その針を糸条長手方向に移動させ、それ以上
針が動かない点を交絡部として測定しおよその目安とす
るのが好ましい。
例を図1に示した、図中、1は芯糸、2は鞘糸、3は第
1フィ−ドロ−ラ−、4は第2フィ−ドロ−ラ−、5は
ホットピン、6は第3フィ−ドロ−ラ−、7は接触型ホ
ットプレ−ト、8は第4フィ−ドロ−ラ−、9は流体乱
流ノズル、10は第1デリベリロ−ラ−、11はワイン
ダ−を示すものである。
が、本発明は何等これらに限定されるものではない。 実施例1 常法により得られたポリエチレンテレフタレ−トを、紡
糸速度 2100m/分で紡糸し、次いで巻取る事なく
延伸を施し、沸水収縮率=12.9%のSD75d/1
6fの高収縮糸を得た。次ぎに、紡糸速度 3300m
/分で紡糸し複屈折率0.037、破断伸度 143%
のSD90d/48fの高配向紡糸原糸を得た。これら
の糸条を、第1図で示した装置、以下の条件でタスラン
加工した。 高配向未延伸糸の延伸倍率:1.45倍、ホットピン温
度:90℃、接触型ヒ−タ−による弛緩熱処理温度:1
60℃、送り込み率:160%、タスラン:芯糸OF率
5%、側糸OF率 8%、エア−圧 6.0 kg/cm2 糸加工速度:200m/min 接触型ホットプレ−トは、長さ60cmで垂直方向に設
置され、上部張力 1〜2g、下部張力 2〜3gであ
った。得られた混繊糸の芯糸と鞘糸の交絡数は、96個
/m、鞘糸の沸水収縮率は−0.8%であった。この混
繊糸を用いて織物にしたところ、工程通過性は良好であ
り、自然なふくらみ、張り腰を有すると共に、良好な杢
調を有する優れたものとなった。また、染色加工による
劣化、粉落ちも少なく、使用に十分可能なレベルであっ
た。
側糸たる高配向未延伸糸を表1の通りに変更した試験を
行った。
とした他は、実施例1と同様の加工を施した。この糸条
を用いて織物を製織しようとしたが、ル−プ、たるみが
多発しており製織不能であった。
示す該略図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 複屈折率(Δn)が0.015〜0.0
70のポリエステル高配向未延伸糸を用い、110℃以
下の温度、1.01〜2.80倍の延伸倍率で延伸した
後、引き続いて110〜240℃の温度、送り込み率
15%以上で接触型ヒ−タ−にヒ−タ−上部張力が1〜
5g、下部張力が1〜8gとなる様に接触させた弛緩熱
処理を行い、沸水収縮率を6%以下としたポリエステル
太細フィラメントAと、沸水収縮率が7〜25%の実質
的に太細のないポリエステルフィラメントBを引揃えま
たは、AをBより−2〜20%過剰に供給した流体乱流
処理を施すことを特徴とするポリエステル太細混繊糸の
製造法。 - 【請求項2】 ポリエステル太細フィラメントAを、複
屈折率(Δn) 0.030〜0.060のポリエステ
ル高配向未延伸糸を用い、100℃以下の温度、1.1
0〜1.80倍の延伸倍率で延伸した後、引き続いて1
30〜180℃の温度、送り込み率 20%以上で接触
型ヒ−タ−にヒ−タ−上部張力が1〜4g、下部張力が
1〜6gとなる様に接触させた弛緩熱処理を行い、沸水
収縮率を5%以下とした請求項1記載のポリエステル太
細混繊糸の製造法。 - 【請求項3】 ポリエステル太細フィラメントAと、実
質的に太細のないポリエステルフィラメントBを交絡処
理後、130〜200℃の温度で熱処理することを特徴
とする請求項2記載のポリエステル太細混繊糸の製造
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP29090995A JP3449839B2 (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | ポリエステル太細混繊糸の製造法 |
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JPH09137327A JPH09137327A (ja) | 1997-05-27 |
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- 1995-11-09 JP JP29090995A patent/JP3449839B2/ja not_active Expired - Fee Related
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