JPS6233628Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジンとミツシヨンケースの横側
部間に亘つて、これら両者を連動する巻掛け伝動
装置を架設し、この巻掛け伝動装置の表裏を覆う
カバーを設けるとともに、前記ミツシヨンケース
から後方に向かつて下向き開口コの字形又はほぼ
コの字形の板金製ハンドルフレームを延設し、こ
のハンドルフレームの下端開口部に左右のフレー
ム側板どうしを繋ぐ補強板を固着してある歩行型
移動農機に関する。

この種の従来の歩行型移動農機では、前記エン
ジン及びミツシヨンケースに夫々前記裏カバーに
対する複数個の取付けステーをボルト止めしてい
たため、全体として取付け部品点数が多く、裏カ
バーの組付けに手間を要するとともに、コスト的
にも高く付き易い欠点があつた。

そしてまた、この種、歩行型移動農機において
は、気体後進時に、前記カバーとミツシヨンケー
スとの間から早等が侵入して変速機構に巻き付く
ことを阻止する為に、別途カバー等の入り込み阻
止具を設けていた為、入り込み阻止具の組付けに
手間を要し、また、コスト的に高く付く欠点があ
つた。

本考案は、上述の実情に鑑み、この種の農機に
本来装備されている構成部材を有効利用して、前
記裏カバーの組付けの容易化ならびにコストダウ
ンを図らんとする点に目的を有するものであつ
て、冒記したものにおいて、前記補強板を、前記
ミツシヨンケースの直後方位置で、且つ。前記カ
バーが存在する横外方に延出して、この延出部分
に前記裏カバーを連結してあることを特徴とす
る。

つまり、前記ハンドルフレームを製作面、重量
面で有利な板金製にし乍らも、これに作用する
種々の応力に十分抗するだけの機械強度を得るた
めに、このハンドルフレームの左右フレーム側板
に亘つて固着される補強板をミツシヨンケースの
直後方に位置させて、且つ、その補強板の一部を
横外方に延出して、この延出部分に裏カバーを連
結することにより、この延出部分を、前記裏カバ
ーの取付部、並びに、機体後進時に前記カバーと
ミツシヨンケースとの間から草等が入り込むこと
を阻止する入り込み阻止具として兼用できるよう
に構成したことにより、従来構造に比して取付け
ステーやボルト等の取付け部品点数を極力少なく
することができ、又、別途入り込み阻止具を不要
にして、裏カバー取付け構造ん簡素化及び組付け
の容易化ならびにコストダウンを図り得るに至つ
た。

以下、本考案の歩行型移動農機を図面に基づい
て説明すると、第１図に示すように、エンジン１
搭載用フレーム２の後部に、左右の車軸３，３を
支承し、かつ、変速装置４及びブレーキ５を設け
てあるミツシヨンケース６を固定連結し、このミ
ツシヨンケース６の上部から後方に向かつて、左
右一対のハンドル杆７，７を有する下向き開口の
コの字形又はほぼコの字形の板金製ハンドルフレ
ーム８を延設するとともに、前記エンジン１及び
ミツシヨンケース６から夫々同一の横外側に突設
された駆動軸９と入力軸１０とに亘つて、テンシ
ヨンアーム１１Ａ，１１Ａの選択揺動によつて高
低２段に変速可能な主クラツチ兼用のベルト伝動
装置１１を架設している。

さらに、前記ミツシヨンケース６の上部横側壁
には、前記ミツシヨンケース６から突出する状態
で、ミツシヨンケース６内の変速装置４を操作す
る為の変速機構としてのシフトロツド４Ａ，４Ｂ
が設けられている。

また、第２図でも示すように、前記ベルト伝動
装置１１の表裏を覆うカバー１２，１３を設ける
とともに、前記ハンドルフレーム８の下端開口部
に左右のフレーム側板８Ａ，８Ｂの前端部どうし
を繋ぐ補強板１４を固着し、かつ、このハンドル
フレーム８の後部には、前記変速装置４の変速操
作レバー１５に対する変速操作案内板１６を固着
している。

而して、前記補強板１４をミツシヨンケース６
の直後方に位置させて、且つ、前記カバー１２，
１３が存在する横外方に延出るとともに、この延
出部分１４ａを上方に開口する平面視ほぼコの字
状に折曲げ、もつて、前記延出部分１４ａを前記
裏カバー１３の取付け部並びに、機体後進時にお
いて、前記カバー１２，１３とミツシヨンケース
６との間から草等が入り込むことを阻止する入り
込み阻止具に兼用構成している。

前記エンジン１及びミツシヨンケース６には、
前記補強板１４の延出部分１４ａと共に前記裏カ
バー１３を取付けるためのステー１７‥をボルト
止めしている。

前記補強板１４の延出部分１４ａには、前記ブ
レーキ５の被操作アーム５Ａと前記ハンドル杆７
に設けたブレーキレバー１８とを繋ぐレリーズワ
イヤ１９の構成部材で、インナーワイヤ１９ａに
外嵌されたアウターワイヤ１９ｂの一端部を保持
するワイヤ受け２０を固着している。

前記ハンドルフレーム８の左右フレーム側板８
Ａ，８Ｂは、第８図で示す如く、前記ミツシヨン
ケース６の左右分割ケース部６Ａ，６Ｂを固定連
結するためのボルト・ナツト２１，２２を利用し
て、前記分割ケース部６Ａ，６Ｂのフランジ部分
６ａ，６ｂとの間にカラー２３，２３を介在した
状態で共締め固定されている。この左右フレーム
側板８Ａ，８Ｂに形成される取付け孔２４ａ，２
４ｂのうち、一方の取付け孔２４ａは正規の径で
形成し、他方の孔２４ｂは、プレス加工時の製作
誤差を吸収するために正規の径より少し大径のバ
カ孔に構成するとともに、このバカ孔２４ｂ側の
フレーム側板８Ｂ外面に、正規の取付け孔を形成
してある補強部材２５を固着し、この補強部材２
５を、前記ベルト伝動装置１１のテンシヨンアー
ム１１Ａ，１１Ａに連係されたインナーワイヤ２
７，２７の構成部材で、インナーワイヤ２７ａ，
２７ａに外嵌されたアウターワイヤ２７ｂ，２７
ｂの一端を保持するワイヤ受け（ブレーキワイヤ
受けに兼用構成しても良い）に兼用構成してい
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る歩行型移動農機の実施例を
示し、第１図は全体側面図、第２図は要部の一部
切欠斜視図、第３図は要部の展開断面図である。 １……エンジン、４Ａ，４Ｂ……変速機構、６
……ミツシヨンケース、８……ハンドルフレー
ム、８Ａ，８Ｂ……フレーム側板、１１……巻掛
け伝動装置、１２，１３……カバー、１４……補
強板、１４ａ……延出部分。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ エンジン１とミツシヨンケース６の上部横側
   部間に亘つて、これら両者１，６を連動する巻
   掛け伝動装置１１を架設し、この巻掛け伝動装
   置１１の表裏を覆うカバー１２，１３を設ける
   とともに、前記ミツシヨンケース６の上部横側
   部と前記カバー１２，１３との間に変速機構４
   Ａ，４Ａを配設し、さらに、前記ミツシヨンケ
   ース６の上部から後方に向かつて下向き開口コ
   の字形又はほぼコの字形の板金製ハンドルフレ
   ーム８を延設し、このハンドルフレーム８の下
   端開口部に左右のフレーム側板８Ａ，８Ｂどう
   しを繋ぐ補強板１４を固着してある歩行型移動
   農機において、前記補強板１４を、前記ミツシ
   ヨンケース６の直後方位置で、且つ、前記カバ
   ー１２，１３が存在する横外方に延出して、こ
   の延出部分１４ａに前記裏カバー１３を連結し
   てあることを特徴とする歩行型移動農機。 ２ 前記巻掛け伝動装置１１が主クラツチ兼用の
   ベルト伝動装置である実用新案登録請求の範囲
   第１項に記載の歩行型移動農機。