JPS6232962B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ひだつきのフイルタ・エレメント、
ことにひだスペーシング（spacing）手段すなわ
ちひだの間隔を維持する手段と、フイルタ・エレ
メントの互いに隣接するひだ間に所定の間隔をつ
ける一体の構造のフイルタ・エレメントが得られ
るようにろ過材にしるしをつけるすなわち折り目
をつける方法とに関する。

ひだつきろ過材フイルタ・エレメントにおいて
は、フイルタの性能は、汚染流体がこのろ過材を
経て自由に完全に通過する能力により高められ又
は減少させられる。各ひだの間に開いた流路が維
持されるならば、フイルタ・エレメントは通常そ
の最適状態で作動する。他方において、フイル
タ・エレメントを通る流路が場合によりふさがれ
又は縮小されるならば、たとえば各ひだが互いに
寄り集まるときは、このろ過材のろ過能力は低下
する。すなわちフイルタ・エレメントの次次のひ
だの間に或る間隔を維持することは、このフイル
タ・エレメントの全性能に極めて重要である。こ
のことは、比較的低いひだ密度を持つフイルタ・
エレメントと波形でないろ過材で作つたフイル
タ・エレメントとについてとくにいえる。

ひだ密度の低いフイルタ・エレメントにおいて
は、このフイルタ・エタメントの前後の圧力降下
又は差動圧力が増すのに伴ないひだの寄り集まり
の起ることが多くなる。この問題は、フイルタ・
エレメント内に含まれる熱及び湿度が増すのに伴
ない、きびしさを増す。フイルタ・エレメントに
おいてひだの間隔が狭まると、フイルタ・エレメ
ントの前後の圧力降下が増すだけでなく、又ろ過
に利用できる有効面積が減小する。この結果、ろ
過材全体をろ過に利用できないことによりフイル
タ・エレメントの寿命が短かくなるのがかけ値の
ない事実である。

所定のひだの間隔を得る幾つかの方法が、他の
手段により提案されており、又従来もよく知られ
ている。これ等の方法によれば、８の字形
（figure eight shaped）のひだ［ひだの先端が丸
い断面を持つており、したがつてひだの内側及び
外側の各先端が丸い断面のために、ひだの断面が
８の字に似た形の断面を並べて配置した形状にな
つているひだ］の使用と、接着剤の使用によるフ
イルタ・ライナすなわちハウジングの側壁へのひ
だ先端の接着と、個個のひだの間のスペーサとし
てひも片、紙片又は接着剤の使用とがある。又各
ひだの表面にしわをつけ又は突起及びくぼみを生
ずる種種の方法が各フイルタ・エレメントのひだ
の間に信頼性のある間隔を得ようとする提案で使
われている。

しかし前記した方法にはすべて欠点がある。８
の字形のひだ配置は、最適のろ過性能を得るため
の所定のひだ密度を得ることを期待している。８
の字形のひだの考え方は、本来自動的に間隔を維
持するひだを得ようとするものであつたが、この
方法によつては、このような自動的に間隔を維持
するひだは一貫した状態で、しかも高い信頼性の
もとでは得られなかつた。８の字形のひだを高い
ひだ割合で形成すれば、８の字形のひだの数が増
加し、したがつて各ひだの形状は一層小さくな
る。ひだの形状が小さくなればその湾曲の程度が
大きくなり、比較的剛性の材料で８の字形のひだ
を形成することが困難になる。それゆえ湾曲の程
度を大にするためには、フイルタ材料の所望され
る比較的剛性の性質を犠牲にしなければならない
から、８の字形のひだの形状では高いひだ割合で
ひだを形成することは困難である。そして８の字
形ひだの有効性は高い温度及び湿度の条件のもと
では大体無効になる。ひだ先端をライナに接着
し、各ひだの間にスペーサ・エレメントを入れる
各方法では、製法に付加的工程を必要とし、フイ
ルタ製造費を増す原因となる材料追加を生ずるこ
とになる。くぼみ又はひだの表面から突出する突
起を形成するには、初めに各ひだの間隔を隔て
る。しかしこのような突起を形成する処理中にろ
過材自体が損傷されることが多いために、ろ過に
利用できる有効面積が減る。

すなわちひだの表面から横方向に突出する突起
を設ける場合は、ひだの表面積が増加するため
に、突起以外のひだの部分が突起の方に引き寄せ
られることになり、ひだが損傷される原因となる
のである。

本発明によれば、ひだの先端がおさえつけられ
て横方向に突出するだけですから、ひだ表面積に
変化がなく前記欠点を除去できるのである。

本発明は、試験した結果高い熱及び湿度の条件
のもとでもフイルタ・エレメントに一定のひだ間
隔を保つのに高い信頼性の得られることが判明し
た独得のひだスペーシング手段に関する。本発明
は、標準のひだつけ機（pleating machine）によ
り高いひだつけ割合で実施することができ、非常
に有効にひだの間隔を自動的に維持することがで
きる。さらに本発明を実施する方法が製造工程が
少くてすみ、各フイルタ・エレメントひだの間に
信頼性ある間隔を得るのに材料の追加を必要とし
ないために従来繰り返し生じている欠点を本発明
により除くことができる。

本発明は、フイルタ・エレメントの互いに隣接
するひだの間に所定の空間関係を得てそれを維持
する、ひだスペーシング手段に関する。本発明
は、ひだ先端区域を形成するろ過材の部分にしる
しすなわち折り目をつけて形成される独得のパタ
ーンを備えている。パターン折り目つけはろ過材
をひだ、折りする前に行う。折り目をつけたろ過
材をひだ折りするときは、折り目パターンに起因
する形状によつて特定のひだを、ろ過材の各側の
隣接するひだから物理的に間隔を隔てるようにし
てひだ先端区域が形成される。ひだ先端の領域に
折り目をつけて形成されるパターンによりろ過材
従つてフイルタ・エレメントに一体の構造的突起
が実質的に形成される。このようにしてこのひだ
は、フイルタ・エレメントの各隣接するひだから
機械的に間隔を隔てられる。

好適とする実施例においては、このパターン
は、ろ過材の一方又は両方の側に折り目をつける
ことにより形成される。このパターンは、一般に
２本の連続した線状の折り目すなわち折り目線で
形成され、各折り目線は他の折り目線の鏡像の関
係になる。各折り目線は、交互の直線部分及び曲
線部分から成る。各直線部分は、互いにほぼ並ん
で位置するが、各曲線部分は互いに間隔を隔てそ
の間にほぼ対称の区域を形成する。この対称区域
は、ひだ先端区域の一部分と共にひだ側面の或る
部分を含む。折り目パターンは、ひだ先端に一体
構造的な間隔維持形状を形成する。このろ過材を
折り曲げるときは、各曲線部分は、隣接する直線
部分から横方向に延びることにより、この特定の
ひだに対するスペーサとして作用する。このパタ
ーンの各直線部分の寸法及び長さと、互いに対向
する曲線部分間の距離は、フイルタ・エレメント
の特定の応用上の要求により定められる。好適と
するパターンは、所望の各場所において付加され
た１つの曲線区域を持つ単一の直線区域又は、正
確な隣接する場所において隣接する２つの直線部
分に結合された２つの曲線部分から成る曲線区域
を持つ単一の直線区域によつて得られるのは明ら
かである。その理由は、直線区域は、ひだの折り
曲げを可能にするのに役立つが、単一の直線部分
の折り目をつけても、実質的に並んだ２つの直線
部分の折り目をつけても、ひだの折り曲げの機能
を充分に果すからである。

１変型においてはパターンは、又ろ過材のどち
らかの側又は両側に折り目をつけて形成される。
しかしこの変型によるパターンは、１体の連続折
り目線から成つている。この折り目線は、互いに
ほぼ平行であるがパターンに沿い互いに間隔を隔
てた次次の直線部分により形成される。第１５図
に示すように、互いに隣接する直線部分は、この
直線部分とはずれた位置にある長い方の実質的に
平行な直線部分に対して、実質的に短い方の線、
なるべく曲線であつて実質的に斜めの線により接
合される。折り目つきろ過材を折り曲げるとき
は、この変型によるパターンは、ひだ先端に沿い
構造的に一体の波形又は曲線の形状を生ずる。好
適とする実施例の場合のように、この変型による
折り目パターンにより、この折り目パターンの横
方向に延びる線部分によつてひだをその各側のひ
だに対して自動的に間隔を維持することができ
る。

本発明により、かなりの量の有効ろ過区域を損
傷しないで又は失わないでろ過材の一体部分にな
る新規なひだスペーシング手段が得られる。さら
に本発明は、製造過程の折り目つけ及びひだ折り
の工程中に達成でき、標準のひだつけ機に使用さ
れる折り目つけ用ブレード（scoring blade）を
修正することを必要とするだけである。

本発明の新規性の利点及び特徴は特許請求の範
囲に指摘されている。しかし本発明及びその利点
を一層完全に理解できるように、以下本発明ひだ
スペーシング手段の実施例を添付図面について詳
細に説明する。

添付各図面を通じて同じ又はほぼ同様な部品に
同じ参照数字を使用している。

第１図、第２図及び第３図には本発明ひだスペ
ーシング手段の好適とする実施例を円筒形のフイ
ルタ・アセンブリに組み込んだ状態を示す。

円筒形のフイルタ・アセンブリ４０は、閉じた
環状の頂部部材４２と、閉じた環状の底部部材４
３と、頂部部材４２と底部部材４３との間に延び
これ等両部材に密封状態で固定した円筒形のエン
ドレス側壁（以下単に側壁と呼ぶ）４４とから成
るハウジング４１を備えている。側壁４４は、フ
イルタ・アセンブリ４０を流体が通過する入口又
は出口を形成する穴４６を繰返し配置してある。
ハウジング４１内に納めたひだつきフイルタ・エ
レメントは、環状のエンドレス・フイルタ・エレ
メントを形成するように配置され互に固定してあ
る。

この好適とする実施例の１変型を第４図、第５
図及び第６図に示してある。この変型については
さらに詳しく後述する。第４図ないし第６図に示
したフイルタ・アセンブリは、当業界には一般に
よく知られている任意適当な方式でろ過材を折り
曲げたフイルタ・パネル・アセンブリ４００であ
る。このフイルタ・パネル・アセンブリ４００
は、(イ)開いた頂部部材４２０と、開いた底部部材
４３０と、それぞれ頂部部材４２０と底部部材４
３０との間に延び、これ等両部材に連結された４
つの側壁すなわち端部壁４４０とにより形成した
ハウジング４１０と、(ロ)頂部部材４２０の開いた
区域を横切つて頂部部材４２０とハウジング４１
０内に納めたフイルタ・エレメント２００との間
に位置させた第１のスクリーン４６０とを備えて
いる。第２のスクリーン４６１は、同様に、底部
部材４３０の開いた区域を横切り底部部材４３０
とフイルタ・エレメント２００との間に位置させ
てある。フイルタ・エレメント２００の各端部の
ひだ面２４０を、ハウジング４１０の各対向端部
に取付け又は固定する固定手段４５０を設けてあ
る。固定手段４５０は、各ひだ面２４０を隣接す
るハウジングの端部壁４４０に対して維持する壁
延長部分４７０又は突出部分４８０或は両部分４
７０，４８０を備えている。このような面固定手
段４５０の例は第５図及び第６図に示してある。
しかし当業者には明らかなように、種種の他の構
造又は１変型として接着手段を図示の固定手段の
代りに使つても本発明の実施にあまり影響を及ぼ
さない。

前記の２種類のフイルタ・アセンブリの説明が
本発明が使用される環境の例を単に例示するため
のものであるのはもちろんである。当業界にはそ
の他のフイルタ・アセンブリもよく知られてい
る。これ等の特定の２種類のフイルタ・アセンブ
リは本発明を限定するものではない。

第２図では穴あきの側壁４４の一部を切欠き、
好適とする実施例の折り目パターン（scored
pattern）を例示するように側壁の下側にあるフ
イルタ・エレメント２０を拡大して示してある。
折り目パターンの横断面を第３図に示してある。
図示の各フイルタ・エレメント２０，２００で
は、段ボール紙を好適とするろ過材は同じパター
ンに従つて折り目をつけてある。ろ過材のロール
に沿い、従来はひだ先端を形成するように単一の
直線状の折り目線だけしか設けなかつた場所にこ
のようなパターンを形成する折り目をつけてあ
る。本発明では、パターンはろ過材の次次のひだ
先端区域に押印される。折り目をつけられたろ過
材は、次いで折り曲げられてひだ付きのフイル
タ・エレメントに形成される。同じ長さの１対の
連続線によりこの好適とする実施例のパターンを
構成する。これ等の各線状の折り目すなわち折り
目線は、交互の直線部分２６及び曲線部分２７か
ら成つている。交互の線部分２６，２７は、この
パターンの両折り目線が他方の鏡像になるように
配置してある。第１図ないし第３図に示したパタ
ーンにおいては、ろ過材は、任意の１つのひだ先
端区域において、ろ過材に１回だけ折り目をつけ
られる。第４図ないし第６図に示した変型におい
ては、パターンは、各ひだ先端区域において両側
に折り目をつけることにより補強される。その理
由は、第６図に示すように、フイルタ・エレメン
ト２００のひだに、そのひだ先端部分に隣接して
くぼみ２１０が形成されるから、このくぼみがな
い場合に比べてひだが補強されるのである。

本発明は、材料追加の必要がなく、製造費が必
然的に安くなり、ひだスペーシング手段が耐久性
であると共に信頼性のある点でフイルタ・エレメ
ントのひだ間隔に対する技術レベルを向上させ
る。本発明によりこのようなひだの間隔が得られ
る理由の説明のためには、どのようにしてパター
ンが得られるかについて簡単に述べなければなら
ない。本発明を実施する好適とする方法において
は標準のひだつけ機械に使用される折り目つけ用
ブレード（scoring blade）を修正する必要があ
る。単一の直線ブレードの代りに比較的薄い対称
形の２個のブレードを使用する。好適とする実施
例では各ブレードは第２図に示したパターンと同
じに設計されている。第２図においては、各ブレ
ードの全長に沿い直線部分と曲線部分とを交互に
設けてある。各折り目つけ用装置（図示しない）
（scoring facility）は１連の２重対称ブレード配
列を備えている。このようにして各ブレード間を
通るろ過材の両側にこのパターンに従つて折り目
をつける。

又第１図ないし第６図に示すように本発明の好
適とする実施例を作るのに、折り目つけ用装置
（図示しない）の複数対のブレードは、隣接する
ひだの折り目パターンが曲線部分と共に直線部分
の両方に対して整合するように、配置されてい
る。このようにして折り目つきろ過材の折り曲げ
によりフイルタ・エレメントが得られる。このフ
イルタ・エレメントにおいては、フイルタ・エレ
メントの第１の側又は上部列のひだ先端２２と共
にフイルタ・エレメントの第２の側又は下部列の
ひだ先端２３は、互いに隣接する各曲線部分２７
の接触により自動的に間隔を維持する。すなわち
互いに隣接するひだの直線部分２６の間には空間
が生ずる。これ等の空間により、各ひだの間にフ
イルタ・エレメント内に流体が直線流れる穴２８
がフイルタ・エレメントに形成される。各穴２８
は、互いに整合する各折り目の曲線部分２７の連
続した接触により保持される。

以上述べた所から明らかなように本発明によ
り、ろ過材の最大のろ過面積が保持され、又各ひ
だはもとの折り目つけ工程から付加的工程を必要
としないで自動的に間隔を維持するフイルタ・エ
レメントを作ることができる。各曲線部分間に形
成されたひだ先端部分の幅については多数の変型
を選定することができる。又大体においてだ円形
の対称空間の代りに、とくにひし形又は一層円形
に近い形状にしてもよい。そして互いに接近して
間隔をおいて並んだ複数対の各直線部分の代りに
単一の直線部分を設けてもよい。ろ過材の剛性又
は強さと共に、ろ過材を波形にし又は波形にしな
いことを考慮し、又このような考慮を勘案して最
適のフイルタ性能が得られるようにパターンを修
正することができる。各ひだが寄り集まることは
実際上パターンの種種の部分の整合により防ぐこ
とができる。そしてパターンの各曲線間に含まれ
るひだ先端部分が付加的な折り目線又は繊維の破
断により妨げられないし又は影響を受けないこと
によつて、ひだつきろ過材の全強さを確実に保つ
ことができる。

本発明によるひだスペーシング手段により、フ
イルタ・エレメントは、その各ひだ間に適正な間
隔を維持する能力があるので高い温度及び湿度の
もどでも確実に作用する。したがつてこのような
フイルタ・エレメントの寿命は、従来のひだスペ
ーシング法及び装置の欠陥のために業界において
従来許容されている寿命を越えて長くなる。

本発明の好適とする実施例と本発明を実施する
方法とはこのようにして明らかであり、本発明の
種種の変型も同様に明らかである。前記したパタ
ーンの第２の実施例を第７図及び第８図に示して
ある。この実施例は前記の好適とする実施例にほ
ぼ同じである。その違いはろ過材の一方の側だけ
とフイルタ・エレメントの一方の側だけとに直線
部分２６と曲線部分２７とのパターンの折り目を
つけてある点にある。ろ過材の他方の側の次次の
ひだ先端区域は、それぞれまつすぐなブレードに
より折り目をつけられ、ひだ先端に対し連続した
折り目線２５を生ずるようにしてある。この実施
例においてはフイルタ・エレメントの一方の側の
ひだ先端２２だけが自動的間隔を維持する作用を
持つ。（第８図）。フイルタ・エレメントの他方の
側の各ひだ先端２３は直線状の折曲げ用の折り目
線２５を含むだけである。若干のろ過材において
は、この実施例は、ろ過の要求と、高い温度及び
湿度のような環境的要因とが、フイルタ・エレメ
ントの一方の側以外には、付加的なひだ間隔維持
を必要とするほど、きびしくないという点で間隔
維持の目的に対し満足が得られる。

第３の実施例を第９図及び第１０図に例示して
ある。この実施例においてはパターンは、１つお
きのひだ先端部分だけと、ろ過材の一方の側だけ
とに折り目をつけて形成される。パターンの折り
目をつけてない個個のひだ先端部分は、直線ブレ
ードで折り目をつけられ、単にひだ先端に沿いろ
過材の折曲げができるようにする。若干のフイル
タ使用例においては、ひだ間隔維持の要求は、隣
接するひだの曲線部分２７により両側においてひ
だの各側部を接触できるようにすることである。
第９図に明らかなように穴２８は、フイルタ・エ
レメントの一方の側に沿い各ひだ先端部分間に維
持され、フイルタ・エレメントの一方の側から他
方の側に流体が妨げられないで流れることができ
るようにする。ろ過材の反対側は、直線ブレード
で折り目をつけられ、これ等の折り目線に沿つて
折り曲げられ従来からよく知られている第１０図
に示したひだ先端を形成する。

第１１図及び第１２図に示した第４の実施例に
おいては、ろ過材の一方の側だけにパターンに従
つて折り目をつけ、各ひだ先端区域のパターン
は、このひだの各側の隣接するひだ先端区域のパ
ターンに対して食い違わせてある。したがつてフ
イルタ・エレメントの一方の側だけがひだスペー
シング手段を備えている。フイルタ・エレメント
の反対側の各ひだ先端は、パターンに従つて折り
目をつけてなくて、第１２図に示すように直線ブ
レードによる折り目線２５を使いろ過材を折り曲
げてひだを形成することができる。

第１３図及び第１４図に示した第５の実施例に
おいては、フイルタ・エレメントの両側２２，２
３に沿い自動的に間隔を維持するひだが得られる
ように、ろ過材の両側にパターンに従つて折り目
をつけてある。第１４図に示すようにこの実施例
ではろ過材の各側にパターンに従つて刻み目をつ
け第１及び第３のひだごとに互に整合したひだ曲
線部分を持ち、第２及び第４のひだごとに互に整
合した曲線部分を持つようにしてある。この実施
例は、たとえば第７図ないし第１２図に示したひ
だ密度に比べてフイルタ・エレメントのひだ密度
の比較的高いフイルタに対する本発明の使用例を
示す。

前記したパターンの実施例を得るのに１対の対
称のブレードを使うことは本発明の実施に好適な
方法であるが、ひだつきフイルタ・エレメントの
ひだ先端部分に沿い折り目をつけるときには、又
自動的に間隔を維持するひだを生ずる変型による
ことも可能である。第１５図、第１６図、第１７
図及び第１８図には単一ブレードによるパターン
の２つの実施例を例示してある。

第１５図及び第１６図に示すようにフイルタ・
エレメントの一方の側２２０のひだ先端部分に折
り目をつけるのに使うブレードは、実質的に相互
に鏡像になつている。好適とする実施例のパター
ンの折り目をつけるのに実施するように、２つの
ブレードを互いに並べて置くことをしないで、第
１５図に示すように各ブレードを分離してろ過材
の一方の側の１つおきのひだ先端部分を単一の折
り目線パターンに従つて折り目をつける。この実
施例においては、使用されるブレードはそれぞれ
交互の互に平行な線区分２６０と、各線区分２６
０に対して斜めに配置され、各線区分２６０の各
隣接端部を接合した実質的に一層短い線区分２７
０とから成つている。

ろ過材に折り目をつける際には、一方の側は前
記したブレードにより押印されるが、第２の側
は、直線のブレード線２５０により普通の方法で
折り目をつけられ、ろ過材の折り曲げを容易にす
る。折り目つきろ過材を折り曲げるときは、この
ようにして得られるひだスペーシング手段は波状
の外観を持つ。第１６図に示すようにこの外観で
は、フイルタ・エレメントの一方の側はこの一方
の側にわたつて互いに接近して間隔をおいたひだ
先端部分２９０の区域と交互に扁平なほぼだ円形
の穴２８０を形成してある。フイルタ・エレメン
トの他方の側はひだスペーシング手段を設けてな
い。

第１７図及び第１８図には第１５図の別の変型
による折り目パターンを示してある。平行線区分
２６０と連結斜め線区分２７０とはなめらかな連
続曲線刻み目を形成する。このパターンは、ろ過
材の両側に折り目をつけることにより形成され、
従つてフイルタ・エレメントの両側又は各縁部に
ひだスペーシング手段を設けてある。すなわちフ
イルタ・エレメントの両側２２０，２３０に自動
的に間隔を維持するひだが得られる。第１７図に
示すようにフイルタ・エレメントの両側は同じに
見え、このフイルタ・エレメントのこの特定の側
にわたつて扁平なだ円形の穴２８０′及び接触部
分２９０′を交互に含んでいる。

前記の説明から特定のフイルタ用に望ましい特
定のひだ間隔及びひだ密度を得るのに多くの種類
のパターン及びその組合せができる。本発明は、
ろ過材に折り目をつける工程が、又ひだスペーシ
ング手段をフイルタ・エレメントの一体部分にす
る工程となるように、ひだつきフイルタ・エレメ
ントを作ることができるということを見出したこ
とにある。一体のひだスペーシング手段を設ける
際に本発明によれば、従来問題であつた材料を追
加することがなくなる。鋭い縁部を持つ比較的薄
い対称形の又は単一のブレード配列を使う場合に
は、ろ過材にひだをつけるのに必要である以外に
は、このろ過材にはほとんどきずを付けない。所
望のろ過割合が得られるように互いに隣接するひ
だの間に必要な量の開いた区域を与えるひだスペ
ーシング手段を選定することにより、流体流れの
制限は、最低に減少させられる。ひだが寄り集ま
る従来からの問題は、このようにして得られるひ
だスペーシング手段の構造的一体性により実際上
なくなる。各ひだ先端部分で、フイルタ・エレメ
ントの寄り集まりの起る最も弱い区域であること
が多いフイルタ・エレメントの場所にパターンに
従つて折り目をつける。

以上本発明をその実施例について詳細に説明し
たが本発明はなおその精神を逸脱しないで種種の
変化変型を行うことができるのはもちろんであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は円筒形フイルタ・アセンブリの斜視
図、第２図は第１図に示したフイルタ・アセンブ
リの一部を部分的に切欠きその中のフイルタ・エ
レメントと本発明ひだスペーシング手段の好適と
する実施例とを拡大して示す側面図。第３図は第
１図の３―３線に沿う拡大断面図、第４図は第２
図のひだスペーシング手段の変型を設けたフイル
タ・エレメントを示すように切欠いたフイルタ・
パネル・アセンブリの平面図、第５図は第４図の
５―５線に沿う断面図、第６図は第５図の要部の
拡大横断面図、第７図は本発明ひだスペーシング
手段の第２の実施例の平面図、第８図は第７図の
８―８線に沿う断面図、第９図は本発明ひだスペ
ーシング手段の第３の実施例の平面図、第１０図
は第９図の１０―１０線に沿う断面図、第１１図
は本発明ひだスペーシング手段の第４の実施例の
平面図、第１２図は第１１図の１２―１２線に沿
う断面図、第１３図は本発明ひだスペーシング手
段の第５の実施例の平面図、第１４図は第１３図
の１４―１４線に沿う断面図、第１５図は本発明
ひだスペーシング手段の変型の平面図、第１６図
は第１５図の１６―１６線に沿う断面図、第１７
図は第１５図の別の変型の平面図、第１８図は第
１７図の１８―１８線に沿う断面図である。 ２０…フイルタ・エレメント、２２，２３…ひ
だ先端、２６…直線部分、２７…曲線部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 次次の相互に連結されたひだを持ち、これ等
   の各ひだの個個のひだ先端部分により最外縁部が
   形成されたフイルタ・エレメントに一体に形成さ
   れ、このフイルタエレメントに独特なひだスペー
   シング手段において、複数の前記ひだ先端部分に
   折り目をつけて形成されたパターンを備え、この
   パターンに、それぞれ前記各ひだ先端部分をその
   各側の隣接するひだに対して大体において横方向
   に所定の距離だけ突出させるようにそれぞれ形成
   した複数の曲線部分を持つ連続する折り目線を設
   け、互いに隣接する前記横方向に突出する各ひだ
   先端部分が、前記折り目線に沿つて互いに接触す
   るように、前記各ひだを、これに隣接するひだか
   ら各前記折り目線に沿つて間隔を置くようにし
   た、ひだスペーシング手段。 ２ 次次の相互に連結されたひだを持ち、これ等
   の各ひだの個個のひだ先端部分により最外縁部が
   形成されたフイルタ・エレメントに一体に形成さ
   れ、このフイルタエレメントに独特なひだスペー
   シング手段において、複数の各前記ひだ先端部分
   に折り目をつけて形成されたパターンを備え、こ
   のパターンに、それぞれ交互の直線部分及び曲線
   部分を備えた連続する折り目線を設け、前記曲線
   部分が、その間に前記各直線部分に対して横方向
   に突出する実質的に対称のひだ部分を含むように
   し、互いに隣接する前記横方向に突出するひだ部
   分が前記折り目線に沿つて互いに接触するよう
   に、前記パターンを、前記各ひだとその各側の各
   ひだとの間に所定の空間的関係を維持するように
   形成したひだスペーシング手段。 ３ 前記個個のひだ先端部分に折り目をつけてパ
   ターンを形成し、これ等の各パターンを、その各
   側の隣接するひだのパターンに対して整合させた
   特許請求の範囲第２項記載のひだスペーシング手
   段。 ４ 前記各ひだを、その各側の隣接するひだに、
   共通のひだ先端部分により連結し、前記各共通の
   ひだ先端部分及び個個の各ひだ先端部分に折り目
   をつけてパターンを形成し、前記各共通のひだ先
   端部分のパターンを相互に対して整合させ、又前
   記個個の各ひだ先端部分のパターンを相互に対し
   て整合させた特許請求の範囲第２項記載のひだス
   ペーシング手段。 ５ 前記個個の各ひだ先端部分に折り目をつけて
   パターンを形成し、これ等の各パターンを、その
   各側の前記ひだ先端部分のパターンに対して食い
   違わせた特許請求の範囲第２項記載のひだスペー
   シング手段。 ６ 前記各ひだを、その各側のひだに、共通のひ
   だ先端部分により連結し、これ等の各共通のひだ
   先端部分と個個の前記各ひだ先端部分とに折り目
   をつけてパターンを形成し、前記共通のひだ先端
   部分の各パターンを、その各側の前記ひだのパタ
   ーンに対して食い違わせ、前記個個のひだ先端部
   分の前記各パターンを、その各側の前記ひだのパ
   ターンに対して食い違わせた特許請求の範囲第２
   項記載のひだスペーシング手段。 ７ 前記各パターンの各曲線部分により前記各ひ
   だ部分に大体においてだ円形の区域を形成した特
   許請求の範囲第２項ないし第６項のいずれかに記
   載のひだスペーシング手段。 ８ 次次の相互に連結されたひだを持ち、これ等
   の各ひだの個個のひだ先端部分により最外縁部が
   形成されたフイルタ・エレメントに一体に形成さ
   れ、このフイルタエレメントに独特なひだスペー
   シング手段において、前記個個の各ひだ先端部分
   に折り目をつけて形成されたパターンを備え、こ
   のパターンに、互いに間隔を置いた実質的に互い
   に平行な線区分と、一層短い実質的に斜めの線区
   分との連続する配置を設け、前記各平行な線区分
   を、その各端部の隣接する平行な線区分に、前記
   一層短い斜めの線区分の１つにより連結し、前記
   各ひだとその各側の隣接するひだとの間に所定の
   空間的関係を維持するのに十分な距離だけ、前記
   各ひだから横方向に、前記各ひだ先端部分が、前
   記各斜めの線区分により突出させられるようにし
   たひだスペーシング手段。 ９ 前記各ひだを、その各側の隣接するひだに、
   共通のひだ先端部分により連結し、これ等の各共
   通のひだ先端部分に折り目をつけてパターンを形
   成した特許請求の範囲第８項記載のひだスペーシ
   ング手段。 １０ 次次の相互に連結されたひだを持ち、これ
   等の各ひだの個個のひだ先端部分により最外縁部
   が形成され、前記各ひだを、その各側の隣接する
   ひだに、最内縁部を形成する共通のひだ先端部分
   により連結したフイルタ・エレメントに一体に形
   成され、前記各ひだを、その各側の隣接するひだ
   から間隔を置くようにするひだスペーシング手段
   において、前記個個の各ひだ先端部分及び前記各
   共通のひだ先端部分に折り目をつけて形成された
   パターンを備え、このパターンに、それぞれ交互
   の直線部分及び曲線部分を備えた２本の互いに同
   一の広がりを持つ連続する折り目線を設け、前記
   共通のひだ先端部分の前記パターンを相互に対し
   て整合させ、前記個個のひだ先端部分のパターン
   を相互に対して整合させ、前記各パターンの前記
   曲線部分により、その間に前記各ひだ先端部分の
   実質的に対称な部分を形成し、前記各実質的に対
   称な部分を、前記各パターンの前記直線部分に対
   して横方向に突出させ、前記パターンを、前記各
   ひだと、その各側の前記ひだとの間に所定の空間
   を維持するように形成したひだスペーシング手
   段。 １１ 前記各パターンの前記各曲線部分により、
   その間において前記各ひだ先端部分に大体におい
   てだ円形の区域を形成した特許請求の範囲第１０
   項記載のひだスペーシング手段。 １２ 次次の相互に連結されたひだを持ち、これ
   等の各ひだの個個のひだ先端部分により最外縁部
   が形成され、前記各ひだを、その各側の隣接する
   ひだに、最内縁部を形成する共通のひだ先端部分
   により連結したフイルタ・エレメントに一体に形
   成され、前記各ひだを、その各側の隣接するひだ
   から間隔を置くようにするひだスペーシング手段
   において、前記個個の各ひだ先端部分及び前記各
   共通のひだ先端部分に折り目をつけて形成された
   パターンを備え、このパターンに、それぞれ交互
   の直線部分及び曲線部分を備えた２本の同一の広
   がりを持つ連続する折り目線を設け、前記各共通
   のひだ先端部分の前記パターンを、その各側の前
   記ひだの前記共通のひだ先端部分の前記パターン
   に対して食い違わせ、前記個個の各ひだ先端部分
   の前記パターンを、その各側の前記ひだの前記個
   個のひだ先端部分に対して食い違わせ、前記各パ
   ターンの前記曲線部分により、その間に前記各ひ
   だ先端部分の実質的に対称な部分を形成し、前記
   各実質的に対称な部分を、前記各パターンの前記
   直線部分に対して横方向に突出させ、前記パター
   ンを、前記各ひだと、その各側の前記ひだとの間
   に所定の空間を維持するように形成したひだスペ
   ーシング手段。 １３ 前記各パターンの前記曲線部分により、そ
   の間において前記各ひだ先端部分に大体において
   だ円形の区域を形成した特許請求の範囲第１２項
   記載のひだスペーシング手段。 １４ 次次の相互に連結されたひだを持ち、これ
   等の各ひだの個個のひだ先端部分により最外縁部
   が形成され、前記各ひだを、その各側の隣接する
   ひだに、共通のひだ先端部分により連結したフイ
   ルタ・エレメントに設けられ、前記各ひだを、そ
   の各側の隣接するひだから間隔を置くようにする
   ひだスペーシング手段において、前記個個の各ひ
   だ先端部分及び前記各共通のひだ先端部分に折り
   目をつけて形成されたパターンを備え、このパタ
   ーンに、互いに間隔を置いた実質的に互いに平行
   な線区分と、一層短い実質的に斜めの線区分との
   連続する配置を設け、前記各平行な線区分を、そ
   の各側の隣接する平行な線区分に、前記一層短い
   斜めの線区分の１つにより連結し、前記各ひだ
   と、その各側の隣接するひだとの間に、互いに隣
   接する突出したひだ部分の接触により、所定の空
   間を維持するのに十分な距離だけ、前記各ひだか
   ら横方向に、前記各ひだ先端部分が、前記各斜め
   の線区分により突出させられるようにしたひだス
   ペーシング手段。