JPS6232218B2 - - Google Patents

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JPS6232218B2
JPS6232218B2 JP4549578A JP4549578A JPS6232218B2 JP S6232218 B2 JPS6232218 B2 JP S6232218B2 JP 4549578 A JP4549578 A JP 4549578A JP 4549578 A JP4549578 A JP 4549578A JP S6232218 B2 JPS6232218 B2 JP S6232218B2
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JP
Japan
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film
resin
acid
metal
mol
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Application number
JP4549578A
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English (en)
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JPS54138055A (en
Inventor
Masayoshi Suyama
Kenji Yabe
Masayoshi Asakura
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP4549578A priority Critical patent/JPS54138055A/ja
Publication of JPS54138055A publication Critical patent/JPS54138055A/ja
Publication of JPS6232218B2 publication Critical patent/JPS6232218B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は製膜性、金属との接着性、成形加工
性、防錆性に優れた樹脂組成物に関するものであ
る。 金属被覆用樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル、アルキツド樹脂、フエノール樹
脂などの熱硬化性樹脂や、ポリエステル、ポリエ
ステルエーテル、ポリオレフイン、ポリアミド、
ポリ塩化ビニールで代表される熱可塑性樹脂が知
られている。これらの樹脂の中でも、ポリエステ
ルが接着力、耐熱性、柔軟性の点で他の樹脂より
も優れた点が多いのでポリエステル樹脂およびそ
れらの組成物に関する提案が多くなされている。
その例を挙げるならば、(1)ポリエチレンテレフタ
レート共重合体、(2)ポリブチレンテレフタレート
共重合体、(3)ポリエステルとエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体組成物、(4)ポリエステルトポリスチレ
ン共重合体組成物などがある。 従来これらの樹脂および樹脂組成物は、アル
ミ、鉄、銅などの金属に接着剤あるいはプライマ
ーコートなしに直接被覆して用いることが提案さ
れているが、実際の使用に当つては次のような欠
点がある。 (a) 金属との接着力が不十分であり、接着力を上
げようとすれば、樹脂の融点または軟化点が低
下し、柔軟性、粘着性を帯びるため、接着剤と
しては使用可能であるが、被覆材料としては使
用できない。 (b) 金属との接着力が平板では実用範囲内であつ
ても、折曲げ加工、絞り加工、プレス加工など
の成形加工を行なうと、接着力が低下して、金
属から剥離してくる。 (c) 耐熱性がないため、乾熱処理や熱水などでの
湿熱処理を行なうと接着力が低下して金属から
剥離したり、軟化して表面状態が悪くなる。 (d) バリヤ性が不足するために、水や薬品類が樹
脂被膜を透過し、金属面に達して錆び、防錆性
が不足する。 そこでこれらの欠点を解決すべく鋭意検討を行
なつた結果、特定のポリエステルとアイオノマ
ー、α・β−不飽和モノカルボン酸と飽和の脂肪
族アルコールとのエステルとエチレンとからなる
共重合体とのブレンドしたものであればこれらの
欠点がすべて解決されることがわかり、本発明に
到達した。すなわち、(A)ジカルボン酸成分の75モ
ル%以上がテレフタル酸であるポリエチレンテレ
フタレート系樹脂20〜70wt%、(B)ジカルボン酸
成分の60モル%以上がテレフタル酸であるポリブ
チレンテレフタレート系樹脂20〜70wt%、(C)ア
イオノマー0〜25wt%(好ましくは〜20wt%)、
(D)α・β−不飽和モノカルボン酸と飽和の脂肪族
アルコールとのエステルとエチレンとからなる共
重合体(エチレン含量50〜95wt%)3〜25wt%
(好ましくは3〜20wt%)の組成物よりなり、か
つ(C)と(D)との総量は全組成物の3〜30wt%(好
ましくは5〜25wt%)であることを特徴とする
組成物である。 本発明の樹脂組成物であれば、溶融押出性、製
膜性が良好である。すなわち、金属表面に直接溶
融押出したり、あるいは一旦フイルムにする場合
の溶融温度が広範囲に取れ、ゲル状物や未溶融物
によるブツの発生がない。また金属との接着力に
優れているばかりでなく、通常被覆金属板を何枚
も重ねて保管したり取扱い中にも、被覆金属板が
ブロツキングを起こすこともない。更に成形加工
性に優れ、被覆金属板を裁断する場合に、被覆層
が伸びたり、破れたりするような事がないので切
断面がきれいである。プレス加工、絞り加工性に
も優れ、加工により被覆層が剥離したり、むしれ
たりすることもない。バリヤ性があるので防錆性
が良好で、耐薬品性にも優れている。 本発明に使用するポリエチレンテレフタレート
系樹脂はジカルボン酸成分の75〜100モル%(好
ましくは80〜100モル%)がテレフタル酸である
ことが必須である。テレフタル酸の残部のジカル
ボン酸としてはイソフタル酸、セバシン酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸などの芳香族および脂肪族
ジカルボン酸が0〜25モル%、好ましくは0〜20
モル%が使用される。共重合成分としては特にイ
ソフタル酸5〜15モル%のものが接着力、製形加
工性のバランスのとれている点で好ましい。ジオ
ール成分としてはエチレングリコールを用いる
が、他のジオール、例えば、ジエチレングリコー
ル、ブタンジオール、1・4−シクロヘキサンジ
メタノール、1・6−ヘキサンジオールなどをポ
リエチレンテレフタレート系樹脂の特性を損わな
い範囲内(好ましくは0〜20モル%)で共重合し
たものを使うことができる。これらポリエチレン
テレフタレート系樹脂の具体例としてはポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレ
フタレート・イソフタレート(PET/I)、ポリ
エチレンテレフタレート・セバケート(PET/
S)、ポリエチレンテレフタレート、アジペート
(PET/A)などを挙げることができる。テレフ
タル酸が75モル%未満の場合は組成物が柔らかく
なるため、被覆金属板の成形加工性が低下する。
また組成物を溶融押出しに際して乾燥する場合
に、チツプ同志の融着が起こり、製膜工程でのト
ラブルの原因となる。 ポリエチレンテレフタレート系樹脂の配合比は
20〜70wt%、好ましくは25〜50wt%である。こ
の場合樹脂の配合比の具体例を上げれば、(1)
PET/I、(2)PET/AあるいはPET/S、(3)
PET、〔(1)、(2)、(3)に於いては20〜70wt%、好ま
しくは25〜50wt%〕、(4)PET(1〜50wt%、好ま
しくは10〜40wt%)+PET/I(10〜50wt%、好
ましくは20〜40wt%)、(5)PET(1〜50wt%、好
ましくは10〜40wt%)+PET/AあるいはPET/
S(10〜50wt%、好ましくは20〜40wt%)など
が挙げらられる。特に(3)、(4)、(5)を用いる組合せ
がバリヤ性、防錆性の点で優れている。ポリエチ
レンテレフタレート系樹脂としてPETのみを使
用する場合、70wt%を越えると、成形加工品の
湿熱処理を行なうと接着力が不足するため、フイ
ルムの剥離が生じる。 ポリエチレンテレフタレート系樹脂の配合比が
20wt%未満では組成物をフイルムにした場合に
フイルムの腰がなく、巻締りが起こりやすいた
め、金属板にラミネートする作業性が悪くなる
し、成形加工性が低下し、成形加工品の湿熱処理
を行なうと金属表面からフイルムが剥離してしま
う。またバリヤ性が低いので、被覆金属板が錆り
やすい。一方、PET以外のポリエチレンテレフ
タレート系樹脂が70wt%を越える場合は成形加
工性が低下すると共に、接着力が低下する為に湿
熱処理後にフイルムが剥離しやすくなる。しかし
剥離の程度はPETの場合よりも小さい。 本発明に使用するポリブチレンテレフタレート
系樹脂はジカルボン酸成分の60〜100モル%好ま
しくは65〜100モル%のテレフタル酸である。テ
レフタル酸の残部のジカルボン酸としてはイソフ
タル酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸
などのジカルボン酸が0〜40モル%、好ましくは
0〜35モル%使用される。特にイソフタル酸10〜
35モル%のものが、柔軟性、接着力と製膜性の点
で好ましい。ジオール成分としては1・4−ブタ
ンジオールを用いるが、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1・4−シクロヘキサンジメタノール、1・6−
ヘキサンジオールなどの他のジオール成分をポリ
ブチレンテレフタレート系樹脂の特性を損わない
範囲内(好ましくは0〜20モル%)で共重合した
ものを使うこともできる。これらポリブチレンテ
レフタレート系樹脂の具体例としてはポリブチレ
ンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンテレフ
タレート・イソフタレート(PBT/I)、ポリブ
チレンテレフタレート・セバケート(PBT/
S)、ポリブチレンテレフタレート、アジペート
(PBT/A)、ポリブチレン・エチレンテレフタ
レート、ポリブチレン・エチレン・テレフタレー
ト・イソフタレートなどが挙げられる。 テレフタル酸が60モル%未満の場合には、樹脂
が低融点となるため、樹脂を乾燥する際に、チツ
プの融着が起こり、溶融押出時のトラブルとな
る。また組成物が柔らかくなるため、製膜したフ
イルムをロール状で保管しておくと、巻締りが激
しくなり平面性が著しく損われる。また金属に被
覆したラミネート板を積重ねておくとブロツキン
グを起こすという欠点が生じる。 ポリブチレンテレフタレート系樹脂の配合比は
20〜70wt%、好ましくは30〜65wt%である。 ポリブチレンテレフタレート系樹脂の配合比を
挙げれば、(1)PET/I、(2)PBT/Aあるいは
PBT/S、前記(1)、(2)の配合比は20〜70wt%、
好ましくは30〜65wt%、(3)PBT20〜40wt%、好
ましくは25〜30wt%、(4)PBT(1〜30wt%、好
ましくは10〜20wt%)+PBT/I(10〜60wt%、
好ましくは20〜50wt%)、(5)PET(1〜30wt%、
好ましくは10〜20wt%)+PBT/Aあるいは
PBT/S(10〜60wt%、好ましくは20〜50wt
%)などが挙げられる。特に(1)、(2)の組合せが組
成物の柔軟性、接着点で好ましい。上記PBTの
配合比を40wt%以下に限定したのは、40wt%を
越えると接着力の低下が大きく、湿熱処理により
フイルムの剥離が起こるためである。 ボリブチレンテレフタレート系樹脂の配合
20wt%未満では成形加工の際に接着力が低いの
で、金属からフイルムが剥離しやすい。 一方、70wt%を越える場合はフイルムの巻締
りが激しく、平面性が損われ、金属にラミネート
する際にシワが入つてしまう。またラミネート金
属板のブロツキング問題となる。 本発明で云うアイオノマーとはα−オレフイン
と1〜2価の金属イオンを含むα・β−不飽和カ
ルボン酸のイオン性塩との共重合体である。具体
例を挙げればエチレンとアクリル酸、メタクリル
酸などのα・β−不飽和カルボン酸との共重合体
あるいはエチレンとマレイン酸、イタコン酸など
の不飽和ジカルボン酸との共重合体のカルボキシ
ル基の一部または全部がナトリウム、カリウム、
リチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウムなど
の1〜2価の金属で中和された重合体である。 また、残余のカルボキシル基の一部を低級アル
コールでエステル化したものを使用できる。 金属としては亜鉛が、組成物のフイルムの滑り
性、耐スクラツチ性およびバリヤ性の点で特に好
ましい。 金属で中和する前のアイオノマー中のカルボキ
シル基を持つ共重合成分の含有量は1〜20モル
%、好ましくは2〜15モル%である。カルボキシ
ル基の中和度は15〜100%であるが、組成物の溶
融押出性から好ましくは20〜80%、更に好ましく
は30〜70%である。これらアイオノマーの代表例
としてはエチレンとアクリル酸、またはメタクリ
ル酸の共重合体(カルボキシル基をもつ共重合成
分2〜15モル%)でナトリウム、亜鉛などの金属
でカルボキシル基の30〜70%が中和されたものを
挙げることができる。カルボキシル基をもつた共
重合成分の含有量および中和度は組成物の製膜性
および柔軟性、防錆性に深く関係するものであ
る。カルボキシル基をもつ共重合成分の含有量が
1モル%未満では柔軟性、防錆性が劣り、20モル
%を越える場合には耐熱性および製膜性が劣る。
中和度が15%未満では防錆性が劣る。また中和度
が80%以上になつても防錆性については何ら問題
にはならないが、組成物の溶融押出温度を高目に
する必要がある。従つて実質的な障害は少ない
が、押出温度が狭くなる方向にある。 これらアイオノマーは商品名“サーリン”(デ
ユポン社製)として市販されているものを使用す
ることができる。 本発明で用いる樹脂(D)すなわちα・β−不飽和
モノカルボン酸と飽和の脂肪族アルコールとのエ
ステルとエチレンとからなる共重合体とは、下記
の一般式で表わされるα・β−不飽和モノカルボ
ン酸と飽和脂肪族アルコールとのエステルとエチ
レンとを共重合することによつて得られるもので
ある。 〔式中、R1、R2、R3はH、炭素原子数1〜3個の
アルキル基、R4は炭素原子数1〜12個のアルキ
ル基を表わす。〕 特に好都合な共重合体はアクリル酸又はメタク
リル酸とメタノール又はエタノールとのエステル
とエチレンとからなる、エチレン含量50〜95wt
%、好ましくは70〜95wt%の共重合体である。
エチレン含有量が50wt%より少ないと、共重合
体自身が耐熱性及び取扱い性に劣るし、95wt%
より多いと、ゲル状物の発生が見られ、製膜性向
上効果に劣る。本発明に適する共重合体の代表的
なものとして、アクリル酸エチルとエチレンとの
共重合体からなる“EEAコポリマ”(本ユニカー
(株)製)を使用することができる。 本発明に於いて樹脂(C)と(D)との総量が3wt%未
満では、被覆金属板の成形加工性が劣るし、金属
との接着力が不足するので成形品を湿熱処理する
と被覆層が剥離しやすい。 一方、30wt%を越える場合は非常に裂けやす
く、しかも表面が著しく荒れたフイルムとなる。
従つて、金属板にラミネートする際に、フイルム
切れを起こしたり、被覆板がブロツキングしやす
い。また耐熱性が劣り、特に100℃以上の湿熱処
理に耐えられない。 樹脂(C)と(D)との比率は被覆金属板に要求される
性能によつて適宜選ぶことができる。例えば、被
覆金属板がプレス成形や絞り成形を施す用途に用
いられる場合には、特に樹脂(C)の比率が大きい組
成、すなわち樹脂(C)10〜25wt%、樹脂(D)3〜
10wt%の配合が好ましい。 また折曲げ加工用途、金属に高温で押出ラミネ
ートする場合には樹脂(D)の比率の高い組成、すな
わち樹脂(C)0〜10wt%、好ましくは1〜10wt
%、樹脂(D)10〜25wt%の配合が好ましい。いず
れの用途に於いても、良好な製膜性、成形加工
性、防錆性の上から樹脂(D)は必須の成分である。 一方、樹脂(A)+(B)+(C)の組合せでは、生産性を
上げる目的で、溶融温度を高くして高速製膜を行
なつたり、あるいは溶融押出装置上、溶融状態で
長時間保持または滞留する様な場合にはブツが発
生しやすいので、適正な溶融温度範囲が狭い。 本発明の樹脂組成物を得る方法については特に
制限はなく、例えば、ペレツト状あるいは粉末状
の樹脂同志をミキサーなどでブレンドし、しかる
後に押出機を用いて溶融混合する方法が普通であ
る。 本発明の樹脂組成物には必要に応じて酸化防止
剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、粘度調節剤、可塑
剤、核剤、無機微粒子、有機滑剤、アルミニウム
や亜鉛などの金属粉末顔料などの添加剤を分散・
配合することができる。 無機微粒子としては、二酸化ケイ素、ケイ酸ア
ルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどの微粒子や
酸化亜鉛、酸化チタンなどを使用することができ
る。 また上記添加剤と同様な目的で公知の樹脂を組
成物総量に対して20wt%を越えない範囲内で添
加してもよい。 本発明の樹脂組成物で被覆する金属とは、リン
酸処理鋼板、クロム酸処理鋼板などの各種化学処
理鋼板、あるいは軽度の処理を行つた電解クロム
酸処理鋼板、表面処理をしていない生鋼板、錫、
亜鉛などのメツキ鋼板、アルミ、鋼などがあげら
れる。特に鋼板の被覆に優れている。金属の形状
は板状、線状、塊状のいずれでもよく、板状の金
属に被覆した後、成形加工する用途に本発明品は
特に優れている。 また被覆方法についても特に制限はなく、例え
ば板状の金属を被覆する場合には樹脂組成物を希
望の厚さのフイルムに製膜し、フイルム、金属の
いずれか一方または両方を加熱して熱圧着する方
法、樹脂組成物を押出機に供給して、金属面に直
接溶融押出ラミネートする方法、通常の電線被覆
方法、粉末化して静電塗装あるいは流動浸漬によ
り被覆する方法などがある。また必要とならば金
属にアンカーコートをした面に本発明の被覆層を
設けることもできるし、本発明の被覆層の上にポ
リエステルなどの他の樹脂層を設けることもでき
る。 金属に被覆した樹脂組成物の層は、金属板の厚
み、その目的、使用方法によつて異なるが、一般
には1μ〜5mmの範囲内である。成形加工性が要
求される用途には10〜100μ好ましくは20〜80μ
が性能上要求される。保温性、クツシヨン性、防
錆性が要求され、成形加工度の少ない用途には、
100μ〜5mmの範囲のものが使用される。 本発明の樹脂組成物を被覆した金属材料は、優
れた接着力、成形加工性、防錆性、耐熱性を有す
るので、各種成形品、機械部品をはじめ、家具、
建築物、船舶などの内装材、外装材などに用いる
ことができる。 以下、本発明を実施例で説明する。 実施例 1 25℃、O−クロロフエノール中で測定した固有
粘度0.65のPET、1.00のPBT/I(共重合モル比
65/35)、“サーリン”タイプ1706(エチレン・メ
タクリル酸共重合体部分亜鉛塩(共重合モル比:
エチレン/メタクリル酸=約94.3/5.7メタクリ
ル酸のカルボキシル基の約56%が金属亜鉛で中和
されている)、メルトインデツク0.7g/10分、Zn
タイプ、以下アイオノマーAと称する。)“EEA
コポリマ”(DPDJ6160、MI6g/10分アクリル酸
エチル(EA)含有量18wt%)の各ポリマを表1
に示す配合比で口径40mmφのペレタイザーで270
℃のペレツト化した。次いでこの組成物を幅320
mmのTダイを有する40mmφ押出機に供給して275
℃および290℃の各温度でスクリユユウ回転数を
40rpm一定にして溶融押出して厚さ30μのフイル
ムを製膜した。各温度条件で5時間製膜を行な
い、製膜開始直後と5時間経過後のフイルム中の
ブツの発生状況を観察すると同時に5時間後のフ
イルムのブツの数を数えて製膜上を評価した。本
発明品のNo.1〜5のフイルムは290℃長時間製膜
においてもブツ発生は全くみられず良好な製膜性
を示し、製膜温度範囲が非常に広いことがわかつ
た。一方、No.6〜8のフイルムは275℃製膜にお
いても時々ブツが発生し、290℃の製膜に於て
は、製膜開始後4時間経過頃からブツが次第に増
えはじめ、ブツの多いフイルムとなり、製膜温度
範囲が狭いことが判明した。
【表】 製膜性評価 ポリマに起因する直径50μ以上のブツが1m2
り ◎:ブツ1個以下 〇:ブツ2〜5個 △:ブツ6〜10個 ×:ブツ11個以上 実施例 2 PET(固有粘度0.63)、PET/I(共重合モル
比85/15、65/35で固有粘度はそれぞれ0.63、
0.66)、PBT/I(共重合モル比65/35、50/50
で固有粘度はそれぞれ0.94、0.99)、アイオノマ
ーA、“EEAコポリマ”(DPDJ6169)の各ポリマ
を表2に示す配合比で実施例1と同様にペレツト
化し、280℃で製膜し、厚さ40μのフイルムを作
つた。このフイルムをトリクロルエチレンで脱脂
した厚さ0.20mmの電解クロム酸処理鋼板の両面に
重ね合せ130℃でロールプレスでラミネートした
後、260℃のオープン中で90秒加熱し完全に接着
させ、水冷して両面被覆鋼板を作つた。この被覆
鋼板を用いて、直径50mmのカツプ絞り成形金型
で、絞り比1.5のカツプを成形し、加工性を評価
した。本発明の組成物を用いたNo.8〜14はフイ
ルムの剥離やシワも見られず、きれいなカツプを
作ることができた。一方、PET/Iの共重合比
が適当でないNo.16はカツプにシワが入り、部分
的に剥離が見られた。No.17はフイルムの巻締り
が激しく、平面性が悪いので、シワが入りやすい
被覆板しか作ることができず、成形時にもフイル
ム表面が荒れ、部分的に剥離が見られる。“サー
リン”、“EEA”の量が多いNo.18、20、21は非常
に裂けやすいフイルムで、ラミネートする時に気
泡が入る。カツプは表面がむしり取られる様に荒
れて剥離も見られた。 次いで被覆鋼板を幅50mm×長さ100mmに切り、
180゜折り曲げた後、試験片の端面をポリエステ
ルフイルムの粘着テープで保護して、5wt%食塩
水中で2時間ボイルした。折り曲げ部にクロスカ
ツトを入れて、セロハンテープで剥離テストを行
なつた。また同様にして、折り曲げた試験片を3
%酢酸水溶液中に50℃、1ケ月間保存して、発錆
の状態を観察した。本発明の組成物を用いた
No.8〜14は折り曲げ加工部分の接着力、防錆性
も良好であつた。No.15はPETが多いので接着力
が不足し防錆性も不満足であつた。No.18、20、
21はボイル処理により接着力の低下が大きく、
【表】
【表】 防錆性も不満足であつた。 実施例 3 実施例2で作つたフイルムを厚さ0.40mmの生鋼
板(トリクロルエチレンで脱脂済みのもの)両面
に重ね合せ、実施例2と同様に熱接着した。 これら被覆片を裁断機を用いて幅3cm×長さ6
cmに切り、切断面をポリエステルフイルムの粘着
テープで保護した試験片を作つた。この試験片を
0.2mmol%の硫化水素水溶液300c.c.の入つた密閉
耐圧ガラス容器に入れ、100℃、90分加熱した
後、室温に放冷し、鉄板の発錆性を観察した。 本発明の組成物を用いたNo.8〜14は、裁断し
た際に被覆層が伸びたり、破れたりすることもな
く、切断面が金属面と一致してきれいであつた。
また防錆性(表2の最右欄に結果を示す)も良好
であつた。一方No.15、16、19は切断面に被覆層
にマイクロクラツクが入りやすかつたし、
No.18、20、21は被覆層が伸びてヒゲ状に被覆層
が切断面に残ると云う欠点を有することが判明し
た。 防錆性はNo.15〜21のものは不完全で黒錆が部
分的または全面に出ていた。これらの結果から本
発明の被覆組成物は硫化水素に対し良好なバリヤ
性を有し、被覆鋼板を大気中に長期間さらされて
も、硫化水素に対しても良好な耐腐蝕性を有する
ことが判明した。 実施例 4 実施例1で用いたPET、PBT/I、“サーリ
ン”、“EEAコポリマ”の他に“EEAコポリマ”
(DPDJ8026、MI13g/10分、EA8wt%)、“サー
リン”1652(エチレン・メタクリル酸共重合体部
分亜鉛塩(共重合モル比:エチレン/メタクリル
酸=約97.2/2.8、メタクリル酸のカルボキシル
基の約31%が金属亜鉛で中和されている)、メル
トインデツクス5g/10min、Znタイプ、以下ア
イオノマーBと称する。)を使用し、表3の様に
配合し、270℃でペレツト化した。このペレツト
を幅600mmのTダイを有する60mmφ押出機に供給
し、290℃で溶融し、トリクロルエチレンで脱脂
し、200℃に予熱した厚さ0.40mmの生鋼板(他面
は予めフエノール・エポキシ系塗料を厚さ4μに
塗布、焼付けてある)上に厚さ30μに直接押出ラ
ミネートし、水中で冷却して片面を被覆した鋼板
を作つた。No.22〜25の被覆板はいずれもブツが
見られず良好な被覆層であつた。 この被覆板を用いて、試験片を作り、折り曲げ
加工をして塩水ボイルを行なつたところ、発錆も
なく、良好な接着力を示した。
【表】 次いで、この被覆鋼板から直径120mmの円板を
1分間に60枚の高速度で打抜き、裁断加工性を調
べたところ、本発明によるNo.22〜25は被覆層が
延びることもなく、金属面と一致して良好であつ
た。一方、No.20′は被覆層が延びてヒゲが発生
し、裁断加工性が悪かつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (A)ジカルボン酸成分の75モル%以上がテレフ
    タル酸であるポリエチレンテレフタレート系樹脂
    20〜70wt%、(B)ジカルボン酸成分の60モル%以
    上がテレフタル酸であるポリブチレンテレフタレ
    ート系樹脂20〜70wt%、(C)アイオノマー0〜
    25wt%、(D)α・β−不飽和モノカルボン酸と飽
    和の脂肪族アルコールとのエステルとエチレンと
    からなる共重合体(エチレン含量50〜95wt%)
    3〜25wt%との組成物よりなり、かつ(C)と(D)と
    の総量は全組成物の3〜30wt%であることを特
    徴とする金属被覆用樹脂組成物。
JP4549578A 1978-04-18 1978-04-18 Resin composition for metal coating Granted JPS54138055A (en)

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