JP4819337B2 - ガスバリア性組成物および積層材料 - Google Patents

ガスバリア性組成物および積層材料 Download PDF

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Description

本発明は耐熱水性が改善された、高湿度下においても優れたガスバリア性を有するガスバリア性コート剤およびそれを各種基材の表面に形成させたガスバリア性積層材料に関するものである。
ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムは強度、透明性、成形性に優れていることから、包装材料として幅広い用途に使用されている。しかしながらこれらの熱可塑性樹脂フィルムは酸素等のガス透過性が大きいため、一般食品、レトルト処理食品等の包装に使用した場合、長期間保存する内にフィルムを透過した酸素等のガスにより食品の変質が生じることがある。そこで、熱可塑性樹脂の表面にポリ塩化ビニリデン(以下PVDCと略記する)のエマルジョン等をコーティングし、ガスバリア性の高いPVDC層を形成せしめた積層フィルムが食品包装等に幅広く使用されてきた。しかしながら、PVDCは焼却時に酸性ガス等の有機物質を発生するため、近年環境への関心が高まるとともに他材料への移行が強く望まれている。
特許文献1には、ポリ(メタ)アクリル酸部分中和物とポリビニルアルコールとからなるガスバリア層を金属化合物で処理することが記載されている。また、特許文献2には、部分中和されたポリ(メタ)アクリル酸系ポリマーとポリアルコール類との混合物からなる成形物層の表面に金属化合物を含む層を塗工してなることを特徴とするガスバリア性フィルムが開示されている。
特許文献3には、ケン化度が99%以上のポリビニルアルコールと、マレイン酸単位を10モル%以上含有するビニルポリマーからなる水系コート剤を用いたガスバリア性フィルムが開示されている。
特許文献4には、分子内に2個以上の水酸基を有する化合物と、分子内の連続する3個以上の炭素原子のそれぞれにカルボキシル基が少なくとも1個ずつ結合されている化合物と、無機層状化合物、シリカ、および金属酸化物から選ばれる化合物を含有するガスバリア性組成物が記載されている。
特開平10−237180号公報 特開2000−000931号公報 特開2002−020667号公報 特開2002−174526号公報
上記の特許文献1、2のいずれの方法においても、ポリ(メタ)アクリル酸系ポリマーとポリアルコール類をエステル架橋する必要があり、エステル化を十分に進行させてフィルムのガスバリア性を高めるためには、高温で長時間の加熱を必要とし、生産性に問題があった。さらに高温で長時間反応させることによりフィルムが着色し、外観を損ねるため食品包装用としては改善を必要としていた。
また、特許文献3の方法では、比較的短時間の熱処理でエステル化の反応が進行するが、結果として得られるフィルムのガスバリア性は十分ではなかった。
さらに、特許文献4の方法では、短時間の熱処理でエステル化の反応が進行し、かつガスバリア性に優れたフィルムを得ることができるが、耐熱水性が不十分であった。
本発明者らは、上記のような課題に対して、反応性の高いバリア性コート剤を塗布し、架橋させた後に金属化合物で処理することにより、生産性、ガスバリア性のみならず、耐熱水性に優れ、着色も少ないガスバリア性組成物を提供しようとするものである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定の樹脂組成物を含有するコート剤をフィルムの表面に塗布し、該樹脂組成物からなる層を形成させることにより、上記の課題が解決できることを見出し本発明に到達した。すなわち本発明の要旨は、次のとおりである。
(1)分子内に2個以上の水酸基を有する化合物(A)、連続する3〜20の炭素のそれぞれにカルボキシル基を有する多価カルボン酸(B)およびアルカリ化合物(C)を含有し、化合物(A)と多価カルボン酸(B)の質量比が(A)/(B)=95/5〜5/95の範囲であり、かつ化合物(A)と多価カルボン酸(B)の一部が架橋されている組成物(X)に対して、金属化合物(Y)の溶液または分散液を用いて塗工処理または含浸処理してなるガスバリア性組成物。
(2)組成物(X)に層状化合物(D)を含むことを特徴とする(1)に記載のガスバリア性組成物。
(3)基材の少なくとも片面に、(1)または(2)に記載のガスバリア性組成物からなる層を設けたことを特徴とするガスバリア性積層材料。
(4)(3)に記載のガスバリア性積層材料において、基材とガスバリア性組成物層の間、またはガスバリア性組成物層の外側に、さらに無機物層を有することを特徴とするガスバリア性積層材料。
(5)基材が熱可塑性樹脂フィルムであることを特徴とする(3)または(4)記載のガスバリア性積層材料。

本発明によれば、高湿度下や熱水条件下でも優れたガスバリア性能を有するフィルムが生産性に優れた方法によって提供され、食品包装用フィルムなどに好適に利用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のガスバリア性組成物は、後述の(A)〜(C)成分からなる組成物(X)に対して、金属化合物(Y)を用いた処理を施してなるものである。
分子内に2個以上の水酸基を有する化合物(A)としては高分子、オリゴマー、低分子化合物のいずれでもよい。高分子化合物としては、例えばポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリヒドロキシエチルメタクリレートや多糖類(7個以上の単糖がポリグリコシル化している高分子化合物:澱粉、セルロース、ガラクトマンナン、カラギーナン、キチン、キトサンなど)、あるいは水酸基変成された各種高分子化合物などが挙げられる。オリゴマーとしては例えばオリゴ糖(3個から6個の単糖がグリコシル結合しているもの:ラフィノース、ゲンチアノースなど)や上記高分子化合物における分子鎖の短いものが挙げられる。低分子化合物としては例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、単糖類(二糖類、オリゴ糖、多糖類の構成成分であり、通常Cm(H2O)nで表されるもの:グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、エリトロース、アラビノースなど)、二糖類(2個の単糖がグリコシル結合しているもの:麦芽糖、乳糖、ショ糖、セロビオースなど)、糖アルコール(単糖類を還元して得られるポリヒドロキシアルカン:ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、キシリトール、エリトリトール、グリセロールなど)、さらには芳香族化合物としてカテコール(1,2−ジヒドロキシベンゼン)、レゾルシノール(1,3−ジヒドロキシベンゼン)、ヒドロキノン(1,4−ジヒドロキシベンゼン)などが挙げられる。これらの化合物の中でも特にポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコール共重合体、多糖類がガスバリア性の点で好ましく、特にポリビニルアルコールが好ましい。
上記化合物(A)は、その水酸基の一部がエステル化、カルボキシメチル化、アセチル化、リン酸化、カルボキシル化、アミノ化、アリルエーテル化、メチルエーテル化、カルボキシメチルエーテル化、グラフト化等の置換や変性をされていてもよいが、化合物(A)に含まれる水酸基の比率が低すぎると、多価カルボン酸(B)とのエステル架橋密度が低下し、ガスバリア性が不十分になる恐れがあるため、水酸基の置換率は0〜50%の範囲であることが好ましく、0〜30%の範囲であることがより好ましく、0〜20%の範囲であることがさらに好ましく、0〜10%の範囲であることが特に好ましい。
化合物(A)として好ましく用いられるポリビニルアルコールは、ビニルエステルの重合体を完全または部分ケン化するなどの公知の方法を用いて得ることができる。ビニルエステルとしては、ぎ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられ、中でも酢酸ビニルが工業的に最も好ましい。
本発明の効果を損ねない範囲で、ビニルエステルに対し他のビニル化合物を共重合することも可能である。他のビニル系モノマーとしては、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカルボン酸およびそのエステル、塩、無水物、アミド、ニトリル類や、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸およびその塩、炭素数2〜30のα−オレフィン類、アルキルビニルエーテル類、ビニルピロリドン類などが挙げられる。しかし、疎水性の共重合成分を多量に含有させると水溶性が損なわれ、コート剤の生産の際に不都合が生じるため、ポリビニルアルコールにおけるビニルアルコール単位と他のビニル化合物単位のモル比は10/90〜100/0が好ましい。
なお、ケン化方法としては公知のアルカリケン化法や酸ケン化法を用いることができ、中でもメタノール中で水酸化アルカリを使用して加アルコール分解する方法が好ましい。ケン化度は100%に近いほどガスバリア性の観点からは好ましい。ケン化度が低すぎるとバリア性能が低下してくる。ケン化度は通常約90%以上、好ましくは95%以上さらに好ましくは、99%以上であり、平均重合度は重合の難易度や取り扱い性の観点から50〜3000、好ましくは80〜2500、より好ましくは100〜2000のものがよい。
連続する3〜20の炭素のそれぞれにカルボキシル基を有する多価カルボン酸(B)の例としては、クエン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4,5−ペンタンペンタカルボン酸や、主鎖の炭素数が20以下(重合度10以下)のポリマレイン酸またはその変性体等を上げることができる。なかでもクエン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸が好ましい。(B)成分のカルボキシル基は、部分的にエステル化もしくはアミド化されていてもよく、酸無水物構造となっていてもよい。
本発明のガスバリア組成物において、化合物(A)と多価カルボン酸(B)の質量比(A)/(B)は95/5〜5/95の範囲とすることが必要であり、好ましくは、90/10〜10/90、より好ましくは、80/20〜20/80、さらに好ましくは60/40〜20/80、特に好ましくは50/50〜20/80の範囲である。(A)が95%より多いときや5%未満のときは、特に高湿度雰囲気下におけるフィルムのガスバリア性が不十分となる。
本発明におけるアルカリ化合物(C)としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、有機水酸化アンモニウム化合物等のアンモニウム化合物、炭酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、および酢酸塩などの有機酸とアルカリ金属からなる塩などが挙げられ、中でも水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属の水酸化物や次亜リン酸ナトリウムが特に好ましい。
アルカリ化合物(C)は、多価カルボン酸(B)に対して、質量比(C)/(B)が1/100〜50/100となる範囲で使用することが好ましく、より好ましくはこの比が2/100〜40/100の範囲であり、特に好ましくは2/100〜30/100である。この比が50/100を超えると、得られるフィルムのガスバリア性は不十分なものとなることがある。
本発明のガスバリア性組成物においては、熱処理などにより化合物(A)と多価カルボン酸(B)との少なくとも一部が架橋されていることがバリア性の発現に必要である。化合物(A)と多価カルボン酸(B)とは、例えば熱処理することでエステル結合によって架橋する。エステル結合の存在は、ATR法によってコート層の赤外スペクトルを測定することで分析することができる。化合物(A)と多価カルボン酸(B)とがエステル結合で架橋された場合、多価カルボン酸(B)中のカルボニル基の吸収ピークが高波数側にシフトする。従って、本発明のガスバリア性組成物から多価カルボン酸(B)の差スペクトルをとって残る吸収ピークをエステル結合に由来するピークとする。ここでは、1600〜1850cm-1の領域に限定してベースラインをとり、ガスバリア性組成物と化合物(B)のカルボニル基のピークの吸光度を規格化し、ベースラインを下回らないように両者ピークの差スペクトルをとり、1695〜1800cm-1に残る吸収ピークをエステル結合由来のピークと判断した。例えば、化合物(A)と多価カルボン酸(B)がそれぞれポリビニルアルコールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸の場合、上記の方法で差スペクトルをとり、残った1720cm-1付近のピークをエステル結合のカルボニルに由来するピークと判断した。
化合物(A)と多価カルボン酸(B)とをエステル結合で架橋するために、熱処理する方法としては、熱風乾燥機、真空乾燥機、赤外線ヒーターなどの非接触型の熱処理装置や熱ロール、熱プレス機などの接触型の熱処理装置といった公知の方法を使用することができ、これらを組み合わせて使用することもできる。熱処理温度は、使用する装置の熱効率などによっても異なるが、エステル架橋を短時間で形成させるために130℃以上で熱処理することが好ましく、さらに熱処理時間を短くするために150℃以上で熱処理することが好ましい。また、熱処理時間は通常1秒以上、好ましくは3秒以上がよい。熱処理温度が低すぎたり、熱処理時間が短かすぎたりするとガスバリア性が不十分となる場合がある。
本発明において金属化合物(Y)は、耐熱水性を向上させる目的で、(A)〜(C)からなる組成物(X)に塗工するか、または組成物(X)を金属化合物(Y)が含まれる溶媒中に浸漬することによって使用される。塗工処理は、比較的簡便に行える点、浸漬処理は、本発明の効果(耐熱水性)をより一層高めることができる点で、有利である。
金属化合物(Y)として用いることのできる化合物は、Li、Na、Kなどのアルカリ金属、Ca、Mgなどのアルカリ土類金属、Al、Zn、Snなどの両性金属、Ti、Zr、Fe、Co、Ni、Cu、Mnなどの遷移金属から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物、水酸化物、塩化物、硝酸塩、珪酸塩、リン酸塩、次亜リン酸塩、炭酸塩、オキシ硫酸塩などの無機塩、酢酸塩、ステアリン酸塩、オキシ酢酸塩、ギ酸塩などの有機塩である。これらの金属化合物は二種以上の金属化合物の固溶体となっていてもよく、層状化合物であってもよい。これらのうち、アルカリ土類金属、両性金属、長周期型周期表4A族から選ばれる少なくとも一つの金属酸化物や金属塩が好ましく、さらに好ましくは、Ca、Mg、Al、Ti、Zrから選ばれる少なくとも一つの金属酸化物や金属塩が好ましい。特に好ましい例としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルサイト類化合物が挙げられ、中でも耐熱水性向上効果の高いことから、ハイドロタルサイト類化合物が最も好ましい。
ハイドロタルサイト類化合物とは、次の一般式(1)で示される化合物である。(例えば、石膏と石灰、No.187(1983)、333〜339頁参照。)
〔M2+ 1-x3+ x(OH)2x+〔An- x/n・mH2O〕x- (1)
(ここで、M2+:Mg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+などの2価金属。
3+:Al3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、In3+などの3価金属。
n-:OH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、サリチル酸イオンなどのn価のアニオン。xは、0<x≦0.33の範囲にある。)
上記式(1)で表せる具体的なハイドロタルサイト類化合物としては、
Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O (x=0.33)
Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O (x=0.3)
Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O (x=0.25)
などが挙げられる。また、前記したような2価イオンとしてMg2+、3価イオンとしてAl3+からなるハイドロタルサイト類化合物を約500〜700℃で焼成すると、Mg0.7Al0.3(OH)1.15などのようなMgO−Al23系固溶体が得られ、この固溶体は水およびアニオンまたは酸と反応して容易に元のハイドロタルサイト類に戻ることが知られている(上記文献参照)。本発明ではこのような固溶体もハイドロタルサイト類化合物に含めるものとし、金属化合物(Y)として好ましい化合物のひとつである。
<塗工処理>
金属化合物(Y)を組成物(X)に塗工する場合には、金属化合物の溶液または分散液を塗工する方法が好ましい。この場合、用いる溶媒は特に限定されず、有機溶媒や水などを用いることができるが、作業環境の点からアルコールまたは水が好ましく、特に水が好ましい。溶媒中の金属化合物(Y)の濃度は特に限定されないが、耐熱水性の改善効果の点から、0.001質量%以上であることが好ましく、0.01〜15質量%がより好ましく、0.1〜10質量%がさらに好ましい。なお、濃度が高くなると溶液または分散液の粘性が上昇するが、塗工に用いる装置の操業上問題のない範囲で使用することができる。
組成物(X)に金属化合物(Y)を塗工した後、その塗工面を保護するために、保護層を積層することができる。保護層の種類は、ガスバリア性組成物の表面に要求される特性に合わせて適宜選択すればよい。例えば、ガスバリア性組成物層が最表面となる構成の場合には、耐磨耗性に優れたものが好ましく、ガスバリア性組成物層にさらに積層する場合には、積層させる層との接着性に優れたものを選択することができる。保護層として用いることのできる樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂などの熱可塑性樹脂などが挙げられる。また、水溶性樹脂も用いることができ、ポリアクリル酸やメチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体などのアニオン性親水基を有する樹脂、でんぷん、ポリビニルアルコールやポリオキシメチレンなどのノニオン性親水基を有する樹脂、キトサン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミンなどのカチオン性親水基を有する樹脂などが挙げられる。これらは二種以上を用いてもよく、他の樹脂成分との共重合体となっていてもよい。
保護層には金属化合物の流出を防ぎ、かつ耐水性等を付与する目的で架橋剤を添加してもよい。架橋剤は保護層として用いる樹脂に合わせて適宜選択することができ、エポキシ、イソシアネート、カルボジイミド、オキサゾリン、メラミンなど、公知の架橋剤を用いることができる。
さらに、塗工処理と保護層形成を同時に行う方法として、金属化合物(Y)の溶液または分散液に上記保護層に用いる樹脂をバインダーとしてともに含有させておき、これを組成物(X)の表面に塗工する方法がある。この場合、金属化合物(Y)とバインダーの質量比率は1/1000〜1000/1であることが好ましく、1/100〜100/1であることがさらに好ましい。0.001未満では耐熱水性を改善する効果が不十分となることがあり、1000を超えると塗布後の定着性が不十分となることがある。
金属化合物(Y)を含有する液の塗布量は、固形分として0.001〜10g/m2が好ましく、0.01〜1g/m2がさらに好ましい。組成物(X)表面上の塗工された層は、連続層であっても不連続層であってもよい。
金属化合物(Y)を含有する液の塗工方法としては、噴霧する方法や公知のコーターを用いる方法が挙げられる。コーターとしては、例えば、エアーナイフコーター、キスロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、デイップコーター、ダイコーター等を使用することができる。
塗工後に溶媒を除去するための乾燥手段は特に限定されないが、熱風乾燥機、真空乾燥機、赤外線ヒーターなどの非接触型の熱処理装置や、熱ロール、熱プレス機などの接触型の熱処理装置を使用することができ、これらを組み合わせて使用することもできる。熱処理温度は、使用する溶媒の沸点や装置の熱効率などによっても異なるが、乾燥効率を高めるために80℃以上が好ましい。乾燥時間は通常1秒以上、好ましくは3秒以上がよい。
<浸漬処理>
次に、組成物(X)を金属化合物(Y)を含む溶媒中に浸漬させる方法(浸漬処理)について述べる。金属化合物(Y)を溶解または分散させておく溶媒の種類や金属化合物濃度に関しては、前述の<塗工処理>の場合と同様の条件を用いることができる。
浸漬処理の効率を高めるためには、溶媒を加熱することが好ましい。この際、組成物(X)を溶媒に浸漬してから加熱してもよく、予め加熱した溶媒に組成物(X)を浸漬してもよい。好ましい溶媒の温度は、30〜130℃であり、さらに好ましくは処理効率の観点から60〜130℃の範囲である。温度が低すぎると耐熱水性改善の効果を得るのに長時間を要し、温度が高すぎると金属化合物による架橋よりも塗膜の分解などがおこることがある。また、浸漬処理時間は1秒〜1時間であることが好ましい。浸漬処理時間が短すぎると、耐熱水性の改善効果が不十分になり、浸漬処理時間が長すぎると、生産効率が悪くなる。また、浸漬処理後の乾燥については、前述した塗工処理の場合と同様の方法を適宜用いることができる。
浸漬処理後には、前述と同様の方法で保護層を設けることができる。また、浸漬処理において、必要に応じて、浸漬液にバインダー成分を含有させてもよい。
(A)〜(C)成分からなる組成物(X)には、ガスバリア性をさらに向上させる目的で、無機層状化合物(D)を添加してもよい。無機層状化合物(D)の好ましい添加量は、質量比で(D)/[(A)+(B)]の値が0.001〜1.0の範囲であり、0.005〜0.5であることがより好ましく、0.01〜0.3であることがさらに好ましく、0.01〜0.2であることが特に好ましい。(D)の添加量が0.001未満の場合はガスバリア性を向上させる効果が認められず、1.0を超えた場合は、フィルムの外観や成膜性が悪化することがある。無機層状化合物とは、単位結晶層が重なって層状構造を形成する無機化合物であり、特に、溶媒中で膨潤、劈開するものが好ましく、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、バーミキュライト、フッ素雲母、白雲母、パラゴナイト、金雲母、黒雲母、レピドライト、マーガライト、クリントナイト、アナンダイト、緑泥石、ドンバサイト、スドーアイト、クッケアイト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト、テトラシリリックマイカ、タルク、パイロフィライト、ナクライト、カオリナイト、ハロイサイト、クリソタイル、ナトリウムテニオライト、ザンソフィライト、アンチゴライト、ディッカイト、ハイドロタルサイトなどが挙げられ、膨潤性フッ素雲母やモンモリロナイトが特に好ましい。これらの無機層状化合物は、天然に産するものであっても、人工的に合成あるいは変性されたものでもよく、またそれらをオニウム塩などの有機物で処理したものや焼成処理をしたものであってもよい。
本発明のガスバリア性組成物には、エステル化反応を促進する目的で公知の触媒を加えることができる。例えば、マンガン、カルシウム、コバルト、マグネシウム、亜鉛、鉛、アンチモンなどの酸化物や酢酸塩や炭酸塩、チタン、スズ、鉛などの有機金属化合物、塩化ハフニウム(IV)・テトラヒドロフランやハフニウムtert-ブトキシドなどのハフニウム塩、ジフェニルアンモニウムトリフラートなどが挙げられる。
本発明のガスバリア性組成物には、その特性を大きく損わない限りにおいて、熱安定剤、酸化防止剤、顔料、劣化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、滑剤、粘着付与剤などが添加されていてもよい。熱安定剤、酸化防止剤及び劣化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン類、イオウ化合物、あるいはこれらの混合物が挙げられる。粘着付与剤としては、C5、C9系石油樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹脂、アルキルフェノール樹脂などの合成樹脂系のものやロジン、テルペンなどの天然樹脂系のものなどが挙げられる。これらは、水素化、不均化、二量化、エステル化などの変性物でもよく、混合性の点から水系で用いる際にはエマルションの形態で使用することが好ましい。
本発明のガスバリア性組成物は、(A)〜(C)成分および溶媒を主な成分とするコート剤(以下、単に「コート剤」という。)を基材に塗工してから熱処理を行って組成物(X)とし、さらに金属化合物(Y)で処理することによって好適に得ることができる。
コート剤に使用する溶媒としては、環境への配慮の点から水が好ましい。溶解性の向上や乾燥工程の短縮、溶液の安定性の改善といった目的により、アルコールなどの有機溶媒を少量添加することもできる。
コート剤の調製方法としては、撹拌機を備えた溶解釜等を用いて公知の方法で行えばよく、撹拌機としては、ホモジナイザー、ボールミル、高圧分散装置など公知の装置を用いることができる。
また、コート剤を基材にコートする際の溶液濃度は、液の粘度や反応性、用いる装置の仕様によって適宜変更されるものであるが、あまりに希薄な溶液ではガスバリア性を発現するのに充分な厚みの層をコートすることが困難となり、また、その後の乾燥工程において長時間を要するという問題を生じやすい。一方、溶液の濃度が高すぎると、混合操作や保存性などに問題を生じることがある。この様な観点から、コート剤の固形分濃度が5〜60質量%の範囲であることが好ましく、10〜50質量%の範囲であることがより好ましい。
コート剤を基材に塗布する方法は特に限定されないが、前述した金属化合物(Y)の塗工方法と同様の方法を使用することができる。
本発明のガスバリア性組成物からなる層を基材の少なくとも片面に形成することにより、各種のガスバリア性積層材料とすることができる。基材としては、フィルム、シート、紙、合成紙、ダンボール、発泡シート、不織布、織物などが好ましい。なお、基材の表面にガスバリア性組成物の層が形成される場合のみならず、ガラス織物等の織物にガスバリア性組成物を含浸させて複合体とすることもできる。
また、適当な支持体上に本発明のガスバリア性組成物の層を形成した後、これを支持体から剥離し、ガスバリア性組成物自体をシートやフィルムの形態とすることもできる。
ガスバリア性積層体におけるガスバリア性組成物の層は、基材の両面に形成してもよい。この場合には、塗工または浸漬処理する際に、その効率が高まり、また、基材のカールを防止することができるという有利な効果がある。両面にガスバリア性組成物の層を形成する場合には、コート剤を基材の片面ごとに塗布して形成してもよいし、両面に同時に塗布して形成してもよい。
上記の基材の中で、熱可塑性樹脂フィルムを用いると、ガスバリア性フィルムとすることができる。熱可塑性樹脂フィルムとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂、ポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、液晶ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド、トリアセチルセルロース、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、直鎖状ポリイミドあるはこれらの混合物からなるフィルムが挙げられ、また、これらのいずれかのフィルムの積層体であってもよい。また、フィルムは未延伸フィルムでも延伸フィルムでもよい。上記のフィルムの中で、耐熱性と透明性の点からはポリカーボネートやポリアリレートが好ましく、耐熱性と経済性の点からはポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
フィルムを製造する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂を押出機で加熱・溶融してTダイより押し出し、冷却ロールなどにより冷却固化させて未延伸フィルムを得るか、もしくは円形ダイより押し出して水冷あるいは空冷により固化させて未延伸フィルムを得る。延伸フィルムを製造する場合は、未延伸フィルムを一旦巻き取った後、または連続して同時2軸延伸法または逐次2軸延伸法により延伸する方法が好ましい。フィルム機械的特性や厚み均一性能面からはTダイによるフラット式製膜法とテンター延伸法を組み合わせる方法が好ましい。
コート剤をフィルムにコートする場合、延伸に先だってコーティングを行うには、まず未延伸フィルムにコーティングして乾燥した後、テンター式延伸機に供給してフィルムを走行方向と幅方向に同時に延伸(同時2軸延伸)、熱処理するか、あるいは、多段熱ロール等を用いてフィルムの走行方向に延伸を行った後にコーティングし、乾燥後、テンター式延伸機によって幅方向に延伸(逐次2軸延伸)してもよい。また、走行方向の延伸とテンターでの同時2軸延伸を組み合わせることも可能である。
フィルムとガスバリア性組成物の層との接着性を向上するためにフィルム表面にコロナ放電処理をしてもよく、また、アンカーコートをしてもよい。
本発明のガスバリア性組成物層を形成した熱可塑性樹脂フィルム等の基材には、さらなるガスバリア性向上、電極の形成、導電性の付与、反射防止、熱線・UV遮蔽等の目的で、無機物からなる層を形成してもよい。この場合、無機物層は、基材とガスバリア性組成物層の間にあってもよいし、ガスバリア性組成物層の上面(基材と逆側)に形成されていてもよい。このとき、無機物層とガスバリア性組成物層のいずれかの層、または両層が2層以上形成されていてもよく、例えば、これらの層を交互に設けて複層化することもできる。
このような無機物層は、無機物であれば特に限定されないが、アルミニウムなどの金属や酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化錫、ITO、FTOなどの金属酸化物、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物、ダイヤモンドライクカーボン、銀、酸化鉄およびこれらの混合物などが挙げられ、酸化珪素が好ましい。
無機物層の形成方法は特に限定されず、ゾル−ゲル法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理気相成長法(PVD)、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法などの化学気相成長法(CVD)、めっき法などの公知の方法が挙げられる。また、無機物層の厚みに関しても特に限定されないが、通常0.5nm〜1000nmが好ましく、1nm〜100nmがより好ましく、5nm〜50nmが特に好ましい。無機物層の膜厚が1000nmを超えると曲げなどによってクラックが発生しやすくなり、界面での剥離が起こりやすくなったりするので好ましくない。また、0.5nm未満ではガスバリア性を向上させる効果が認められなくなるので好ましくない。
本発明におけるガスバリア性フィルムのガスバリア性組成物層の厚みは、フィルムのガスバリア性を十分高めるためには0.03μm以上とすることが望ましい。上限としては特にないが、あまり厚すぎるとベースフィルムの特性が活かせなくなるので、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下であることが望ましい。
本発明のガスバリア性組成物は、20℃、90%RHにおける酸素透過係数が500ml・μm/m2・day・MPa以下であることが好ましく、より好ましくは200ml・μm/m2・day・MPa以下であり、さらに100ml・μm/m2・day・MPa以下が好ましい。
さらに、本発明のガスバリア性積層材料にはラミネート加工を行ってもよい。
本発明において、(A)〜(C)を含む組成物(X)を金属化合物(Y)で塗工または浸漬の処理を行うにあたっては、その処理方法の選択は、組成物(X)の種類や基材の種類には限定されず、いずれの系にも良好に適用可能であるが、例えば、下記のような好ましい使用方法がある。
基材にナイロン6などのポリアミドフィルムを用いる場合には、化合物(A)としてキトサンまたはその誘導体を用いることが好ましく、基材にポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルムを用いる場合には、化合物(A)としてポリビニルアルコールまたはその誘導体を用いることが基材との接着性やガスバリア性の点で好ましい。
本発明のガスバリア性フィルムは、食品包装、有機ELやフィルム型太陽電池、トイレタリー用品包装、医薬品包装などの種々の用途に使用することができる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
ガスバリア性は、熱水処理前後のフィルムサンプルの20℃、相対湿度90%の雰囲気における酸素透過率をモコン社製酸素透過度測定器(OX−TRAN 2/20)で測定することにより評価した。
また、ガスバリア層の酸素透過係数Pcは、下記式を用いて算出した。
1/QF=1/QB+L/PC
ただし、QF:ガスバリアフィルムの酸素透過度(ml/m2・day・MPa)
B:熱可塑性樹脂フィルムの酸素透過度(ml/m2・day・MPa)
C:ガスバリア層の酸素透過係数(ml・μm/m2・day・MPa)
L:ガスバリア層厚み(μm)
なお、厚み12μmのPETフィルムの酸素透過度は900ml/m2・day・MPa、また、厚み15μmのナイロン6フィルムの酸素透過度は400ml/m2・day・MPa、厚み100μmのポリカーボネートフィルムの酸素透過度は9500ml/m2・day・MPaであった。
耐熱水性の評価は、90℃の熱水(イオン交換水)中に30分間浸漬した後、水分を拭き取り、20℃、相対湿度90%の雰囲気における酸素透過率をモコン社製酸素透過度測定器(OX−TRAN 2/20)で測定することにより評価した。
参考例(各溶液の調製)
(ア)ポリビニルアルコール水溶液(I)の調製
水27.00gにポリビニルアルコール(ユニチカケミカル社製 UF100、重合度1000、ケン化度99.4、以下、「PVA」とする)3.00gを添加・溶解し10質量%水溶液(I)とした。
(イ)中和度15%(アルカリ化合物:水酸化ナトリウム)の1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸水溶液(II)の調製
水97.2gに水酸化ナトリウム(和光純薬工業社製、試薬特級)1.0gと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(和光純薬工業社製、試薬一級)9.8gを添加、溶解し10質量%水溶液(II)とした。
実施例1
上記の溶液(I)4.2gと溶液(II)10.8gを混合、攪拌して、PVAと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(以下、「BTC」)の質量比が30/70、固形分濃度10質量%のコート剤を調製した。
このコート剤を2軸延伸ポリエステルフィルム(ユニチカ社製、エンブレットPET12、厚み12μm)のコロナ面処理上に乾燥後の塗膜厚みが約1μmになるようにメイヤーバーでコートし、100℃で2分間乾燥した後、220℃で30秒間熱処理した。その後、基材の反対側(ガスバリアコート面)に、Mg0.7Al0.31.15で表されるハイドロタルサイト類化合物(MgOとAl23の固溶体、協和化学工業社製キョーワードKW−2200、以下、「KW−2200」)の5質量%水分散液を0.5g/m2になるようにメイヤーバーでコートして100℃で2分間乾燥した。
得られたコートフィルムの20℃、90%RHにおける酸素透過度は4ml/m2・day・MPa、コート層の酸素透過係数は4ml・μm/m2・day・MPaであり、優れたガスバリア性を示した。また、このフィルムに90℃、30分の熱水処理を行った後の20℃、90%RHにおけるコート層の酸素透過係数は5ml・μm/m2・day・MPaであった。詳細は表1に示した。
実施例2
実施例1において、コート剤にモンモリロナイトの3%水分散液(クニミネ工業社製、クニピアF、以下、「KF」)を添加してPVAとBTCとKFの質量比が30/70/5、固形分9質量%のコート剤を作製した。このコート剤を用いたこと以外は実施例1と同様の手順でコート剤、およびコートフィルムを得た。得られたフィルムは、ガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例3
基材フィルムをポリカーボネートフィルム(日本ジーイープラスチック社製LEXAN、厚み100μm)に変えた以外は実施例1と同様の手順でコート剤、およびコートフィルムを得た。得られたフィルムは、ガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例4
基材フィルムをSiO2蒸着PETフィルム(尾池工業社製MOS−TH、厚み12μm)に変えた以外は実施例1と同様の手順でコート剤、およびコートフィルムを得た。コート剤は蒸着面に塗布した。得られたフィルムは、ガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例5
水27.00gにキトサン(甲陽ケミカル社製、低分子化キトサン、脱アセチル化率98.2%)3.00gを添加・溶解し10質量%水溶液とした。この溶液4.2gと溶液(II)10.8gとを混合して、キトサン/BTC=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を得た。
このコート剤をナイロン6フィルム(ユニチカ社製エンブレムON15、厚み15μm)のコロナ面処理上に乾燥後の塗膜厚みが約1μmになるようにメイヤーバーでコートし、100℃で2分間乾燥した後、210℃で30秒間熱処理した。その後、基材の反対側(ガスバリアコート面)にKW−2200の5質量%水分散液を0.5g/m2になるようにメイヤーバーでコートして100℃で2分間乾燥した。得られたフィルムは、ガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例6〜10
KW−2200の水分散液の代わりに下記の金属化合物を含有する水溶液又は水分散液を用いる以外は実施例1と同様の手順でコート剤、およびコートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
金属化合物:
水酸化カルシウム(和光純薬工業社製、試薬特級)
水酸化マグネシウム(石津製薬社製、試薬一級)
酸化マグネシウム(協和化学工業社製、ミクロマグ3−150)
炭酸ジルコニウムアンモニウム(第一希元素化学工業社製、AC−7)
酸化亜鉛(シーアイ化成社製、Nanotek)
実施例11
KW−2200の水分散液の代わりに、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oで表されるハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業社製、キョーワードKW−500)とPVAとイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、アクアネート100)を90/10/4の固形分質量比で含む水分散液(全固形分濃度10質量%)を用いる以外は実施例1と同様の手順でコート剤、およびコートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例12
実施例1において作成したPVA/BTC=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製、エンブレットPET12、厚み12μm)のコロナ面処理上に乾燥後の塗膜厚みが約1μmになるようにメイヤーバーでコートし、100℃で2分間乾燥した後、220℃で30秒間熱処理した。その後、得られたコートフィルムを95℃のKW−2200の0.01質量%水分散液中に2分間浸漬させ140℃で30秒乾燥した。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例13
実施例2において作製した質量比PVA/BTC/KF=30/70/5、固形分濃度9質量%のコート剤を用いて、実施例12と同様の手順でフィルムにコートし、浸漬処理を行った。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例14
実施例12において、基材フィルムをポリカーボネートフィルム(日本ジーイープラスチック社製LEXAN、厚み100μm)に変えた以外は、同様の手順でコートフィルムを得た。得られたフィルムは、ガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例15
実施例12において、基材フィルムをSiO2蒸着PETフィルム(尾池工業社製MOS−TH、厚み12μm)に変えた以外は、同様の手順でコートフィルムを得た。コート剤は蒸着面に塗布した。得られたフィルムは、ガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例16
実施例5で作成したキトサン/BTC=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤をナイロン6フィルム(ユニチカ社製エンブレムON15、厚み15μm)のコロナ面処理上に乾燥後の塗膜厚みが約1μmになるようにメイヤーバーでコートし、100℃で2分間乾燥した後、210℃で30秒間熱処理した。その後、得られたコートフィルムを95℃のKW−2200の0.01質量%水分散液中に2分間浸漬させ140℃で30秒乾燥した。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例17〜20
KW−2200の水分散液の代わりに下記の金属化合物を含有する水溶液又は水分散液を用いた以外は実施例12と同様の手順でコート剤、およびコートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
金属化合物:
水酸化マグネシウム(石津製薬社製、試薬一級)
炭酸カルシウム(和光純薬工業社製、試薬特級)
酸化マグネシウム(協和化学工業社製、ミクロマグ3−150)
塩基性炭酸マグネシウム(石津製薬社製、試薬一級)
実施例21
水27.00gにリン酸化澱粉(日澱化学社製プリバインP−63)3.00gを添加・溶解し10質量%水溶液とした。
溶液(I)に代えて、この溶液を用いた以外は、実施例12と同様の手順で、P−63/BTC=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を得た。さらに、このコート剤を用いてコートフィルムを得た。得られたフィルムはいずれも透明であり、ガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例22
水27.00gにエチレン−ビニルアルコール共重合体(クラレ社製、エクセバールAQ−4105)3.00gを添加・溶解し10質量%水溶液とした。
溶液(I)に代えて、この溶液を用いた以外は、実施例12と同様の手順でAQ−4105/BTC=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を得た。さらに、このコート剤を用いてコートフィルムを得た。得られたフィルムはいずれも透明であり、ガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例23
水5.40gにキトサン(甲陽ケミカル社製、低分子化キトサン、脱アセチル化率98.2%)0.60gを添加・溶解し10質量%水溶液とし、一方、水12.6gに水酸化ナトリウム(和光純薬工業社製、試薬特級)の10質量%水溶液0.88gとクエン酸(和光純薬工業社製、試薬特級)1.40gを添加、溶解し10質量%水溶液とした。上記2液を混合して、キトサン/クエン酸=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を得た。
このコート剤を用いて、実施例12と同様の手順でコートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例24
PVA/BTCの質量比が20/80となるように組成比を変えた以外は実施例1と同様の手順でコート剤、コートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例25
PVA/BTCの質量比が50/50となるように組成比を変えた以外は実施例1と同様の手順でコート剤、コートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れていた。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
比較例1
KW−2200の水分散液を塗工しない以外は実施例1と同様の手順でコートフィルムを得た。得られたフィルムは耐熱水性に劣るものだった。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
比較例2
水18.9gに水酸化ナトリウム(和光純薬工業社製、試薬特級)の10質量%水溶液0.89gとアクリル酸−マレイン酸共重合体(Aldrich社製、以下、「AA−MA」)2.1gを添加、加熱溶解しAA−AM10質量%水溶液とした。溶液(I)6.0gと上記AA−AM溶液14.6gとを混合し、PVA/AA−AM=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を得た。
このコート剤を用いて、実施例12と同様の手順でコートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性に劣るものだった。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
比較例3
水19.18gに25%アンモニア水(和光純薬工業社製、試薬特級)0.19gとイソブテン−マレイン酸共重合体(クラレ社製イソバン−06、以下、「イソバン」)2.10gを添加、加熱溶解しイソバン10質量%水溶液とした。溶液(I)6.00gと前記イソバン溶液14.31gとを混合し、PVA/イソバン=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を得た。
このコート剤を用いて、実施例12と同様の手順でコートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性に劣るものだった。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
比較例4
水93.1gに水酸化ナトリウム(和光純薬工業社製、試薬特級)0.54gとポリアクリル酸(和光純薬工業社製、分子量25000、試薬一級、以下「PAA」)9.8gを添加、加熱溶解し10質量%水溶液とした。
溶液(I)6.00gと前記PAA溶液14.78gとを混合し、PVA/PAA=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を得た。
このコート剤を用いて、実施例12と同様の手順でコートフィルムを得た。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
比較例5
比較例5において作成したPVA/PAA=30/70(質量比)、固形分濃度10質量%のコート剤を用いた以外は、実施例1と同様の手順でコートフィルムを得た。得られたフィルムはガスバリア性に劣るものだった。表1にこのフィルムの物性をまとめた。
実施例26
実施例1と同様の手順で作製したコート剤を両面にコロナ処理を施した2軸延伸ポリエステルフィルム(ユニチカ社製、エンブレットPET12、厚み12μm)の両面に乾燥後の塗膜厚みが約0.5μmになるようにディップコートし、100℃で2分間乾燥した。その後、220℃で30秒間熱処理して基材の両面にガスバリア性組成物(X)の層を設けた。その後、KW−2200の5質量%水分散液を用いて、塗布量が0.5g/m2になるようにディップコートして100℃で2分間乾燥した。
得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れており、さらにカールすることもなかった。表2にこのフィルムの物性をまとめた。カールの評価方法は、10cm×10cmのガスバリアフィルムを平らな板の上に置き、筒状にならなければ○(=カールしなかった)、筒状になれば×(=カールした。)とした。
実施例27
実施例1と同様の手順で作製したコート剤を両面にコロナ処理を施した2軸延伸ポリエステルフィルム(ユニチカ社製、エンブレットPET12、厚み12μm)の両面に乾燥後の塗膜厚みが約0.5μmになるようにディップコートし、100℃で2分間乾燥した。その後、220℃で30秒間熱処理して基材の両面にガスバリア性組成物(X)の層を設けた。その後、得られたコートフィルムを95℃のKW−2200の0.01質量%水分散液中に2分間浸漬させ140℃で30秒乾燥した。得られたフィルムはガスバリア性、耐熱水性に優れており、さらにカールすることもなかった。表2にこのフィルムの物性をまとめた。
表1、表2で用いた略語の意味は下記の通りである。
PVA:ポリビニルアルコール(ユニチカケミカル社製、UF100)
BTC:1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(和光純薬工業、試薬一級)
KF:モンモリロナイト(クニミネ工業社製、クニピアF)
P-63:リン酸化澱粉(日澱化学社製プリバインP−63)
AA-MA:アクリル酸−マレイン酸共重合体(Aldrich社製)
イソバン:イソブテン−マレイン酸共重合体(クラレ社製、イソバン−06)
PAA:ポリアクリル酸(和光純薬工業社製、分子量25000、試薬一級)
EVOH:エチレン−ビニルアルコール共重合体(クラレ社製、エクセバールAQ−4105)キトサン:キトサン(甲陽ケミカル社製、低分子化キトサン)
クエン酸:(和光純薬工業社製、試薬特級)
KW-2200:協和化学工業社製、キョーワードKW−2200
MgO:酸化マグネシウム(協和化学工業社製、ミクロマグ3−150)
AC-7:炭酸ジルコニウムアンモニウム(第一希元素化学工業社製、AC−7)
Ca(OH)2:水酸化カルシウム(和光純薬工業社製、試薬特級)
Mg(OH)2:水酸化マグネシウム(石津製薬社製、試薬一級)
CaCO3:炭酸カルシウム(石津製薬社製、試薬特級)
MgCO3:塩基性炭酸マグネシウム(石津製薬社製、試薬一級)
KW-500:ハイドロタルサイト(協和化学工業社製、キョーワードKW−500)
PET:ポリエチレンテレフタレート(ユニチカ社製、エンブレットPET12)
PC:ポリカーボネート(日本ジーイープラスチック社製、LEXAN)
MOS:SiO2蒸着ポリエチレンテレフタレート(尾池工業社製、MOS−TH)
Nylon:ナイロン6(ユニチカ社製、エンブレムON15)
実施例1〜27では、いずれもガスバリア性に優れたコート層が得られ、これらを熱水処理しても、ガスバリア性が大きく損なわれることはなかった。さらに、次のことが明らかである。
実施例1と2、および12と13の対比から、コート層に層状化合物を加えると、塗工処理、浸漬処理いずれの場合でも、ガスバリア性が向上することがわかる。
実施例1、3、4から、基材を変えても熱水処理前後のガスバリア性には影響がないことがわかる。
実施例1、6〜11から、金属化合物(D)を変えても、熱水処理前後のガスバリア性は大きくは変化しないことがわかる。また、ハイドロタルサイト類化合物であるKW−2200を用いた場合に熱水処理前後のガスバリア性が最も優れることがわかる。
実施例12、16〜18から基材を変えても、ガスバリア性、耐熱水性に優れており、基材による変化はほとんどないことがわかる
実施例12、17〜20から金属化合物(D)の種類を変えても、熱水処理前後で優れたガスバリア性を示すことがわかる。
実施例12、21〜23から、コート層を構成する(A)と(B)の組み合わせを変えても熱水処理前後で優れたガスバリア性を示すことがわかる。さらに、特に化合物(A)としてPVA、化合物(B)としてBTCを用いることが好ましいことがわかる。
実施例1、24、25から、コート層を構成する(A)と(B)の比率をかえても熱水処理前後で優れたガスバリア性を示すことがわかる。さらに、特に化合物(A)と多価カルボン酸(B)の質量比を30/70とすることが好ましいことがわかる。
また、表2の結果からは、ガスバリア性組成物層をフィルムの両面に設けることにより、カールが抑制されることがわかる。
比較例1は本発明で規定する多価カルボン酸(B)を用いているので、熱水処理前のガスバリア性は良好であるが、塗工または浸漬処理をいずれも行っていないので、熱水処理後のガスバリア性に劣るものであった。
比較例2〜4では、多価カルボン酸として本発明の範囲に含まれないものを用いているので、浸漬処理を行っても熱水処理前のガスバリア性が不十分であった。
比較例5では、多価カルボン酸として本発明の範囲に含まれないものを用いているので、塗工処理を行っても熱水処理前のガスバリア性が不十分であった。


Claims (5)

  1. 分子内に2個以上の水酸基を有する化合物(A)、連続する3〜20の炭素のそれぞれにカルボキシル基を有する多価カルボン酸(B)およびアルカリ化合物(C)を含有し、化合物(A)と多価カルボン酸(B)の質量比が(A)/(B)=95/5〜5/95の範囲であり、かつ化合物(A)と多価カルボン酸(B)の一部が架橋されている組成物(X)に対して、金属化合物(Y)の溶液または分散液を用いて塗工処理または含浸処理してなるガスバリア性組成物。
  2. 組成物(X)に層状化合物(D)を含むことを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性組成物。
  3. 基材の少なくとも片面に、請求項1または2に記載のガスバリア性組成物からなる層を設けたことを特徴とするガスバリア性積層材料。
  4. 請求項3に記載のガスバリア性積層材料において、基材とガスバリア性組成物層の間、またはガスバリア性組成物層の外側に、さらに無機物層を有することを特徴とするガスバリア性積層材料。
  5. 基材が熱可塑性樹脂フィルムであることを特徴とする請求項3または4記載のガスバリア性積層材料。
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