JPS6231257Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、Ｆ・Ｆ車用ドライブシヤフトの抜き
治具に関するものである。

フロントエンジン・フロントドライブ所謂Ｆ・
Ｆ車のドライブシヤフトのインボード側は、デフ
アレンシヤルのサイドギアにスプライン軸を嵌合
し、先端のスナツプリングで抜け防止してデフア
レンシヤルに組み付けアクスルケースに組み込ま
れている。従来ドライブシヤフトを抜きとる場合
には、ドライブシヤフトの溝部に第１図に示すよ
うにハンドルの先端にＵ字型フレームを固定した
形の治具のバー１を入れ、ハンマーでたゝいて衝
撃を与えながら抜いていたが、作業空間が狭いの
で作業に困難を生じ、構成部品やラバーブーツに
傷をつけ、また作業中にバーが外れるなどの不都
合を生じていた。

本考案は上記の欠点を解消するためになされた
もので、デフアレンシヤル側からドライブシヤフ
トを確実に抜きとることができ、かつ完全・迅速
に作業を遂行できる抜き治具を提供することを目
的とするものである。

すなわち本考案のドライブシヤフト抜き治具
は、ハンドルと該ハンドルの先端部が二股に分れ
たフレームと、該フレームの内側に設けられた半
円ないしはＵ字状のアームとよりなり、該アーム
がその両端部に設けたピンによりフレームに軸支
され、更にフレームの付根附近にはハンドルにま
かれたリング状クツシヨンを備えてなることを特
徴とするものである。

以下本考案の一実施例について図面を参照しな
がら説明する。

第２図において２は鋼棒材で形成された長さ約
500mmのハンドルで、その先端には半円形のフレ
ーム３を設けてある。フレーム３は巾20mm、厚さ
10mmの帯状鋼材を内径約100mmの半円形に曲げた
ものである。フレーム３の内側には巾15mm、高さ
20mm、厚さ10mmのＬ型鋼からなり、内径60mmの半
円状のアーム４がピン５で支持されていて、該ピ
ン５を支点として自由に振り子運動をすることが
できる。またハンドル２のフレーム３側には外径
約30mmのクツシヨンゴム６がはめこまれている。

第３図に示すようにドライブシヤフト７はアク
スルケース８とゴムブーツ９との間に一部を現わ
しており、その溝部１０にアーム４を差込むと、
アーム４は第４図および第５図に示すように溝部
１０に嵌合しつゝドライブシヤフト７の外面に密
着する。そこでクツシヨンゴム６をアクスルケー
ス８に押しつけてハンドル２を矢印Ａの方向に押
すと、クツシヨンゴム６がピボツト（支軸）の役
目を果たし、ドライブシヤフト７に矢印Ｂの方向
の力がはたらき該ドライブシヤフト７を抜くこと
ができる。この際、アーム４はピン５を支点とし
て動くことができるのでフレーム３を拘束するこ
がなく、従つてフレーム３がドライブシヤフト７
の表面をこじるようなことがない。

このように本考案の治具はアームによつてドラ
イブシヤフトを強く把握できる構成になつている
ので、従来のようにハンマー等による衝撃を与え
る必要もなくテコの原理を応用して簡単にドライ
ブシヤフトを抜きとることができるので作業能率
の向上に資する効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の治具の斜視図を表わし、第２図
は本考案治具の斜視図を表わし、第３図は使用例
の説明図を表わし、第４図は使用例の断面図を表
わし、第５図は使用例の側面図を表わす。 図中、１……バー、２……ハンドル、３……フ
レーム、４……アーム、５……ピン、６……クツ
シヨンゴム、７……ドライブシヤフト、８……ア
クスルケース、９……ゴムブーツ、１０……溝
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドルと該ハンドルの先端が二股に分れたフ
   レームと、該フレームの内側に設けられた半円な
   いしはＵ字状のアームとよりなり、該アームがそ
   の両端部に設けたピンによりフレームに軸支さ
   れ、更にフレームの付根附近にはハンドルにまか
   れたリング状クツシヨンを備えてなることを特徴
   とするドライブシヤフト抜き治具。