JPS6229573B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はカーテンウオールにおける方立の取付
け構造に関するものである。

（従来の技術） 従来、カーテンウオールにおける方立の取付け
工事は以下のような手順で行なわれていた。すな
わち、第４図に示すように建物の躯体１に予め埋
設した一次フアスナー２にアングル状の二次フア
スナー３をボルト４で固定する。この際二次フア
スナー３の前後方向Ｘの位置調整を長孔５を介し
て行なう。一方、方立７には工場において方立ブ
ラケツト６をボルト８等によつて予め一体に固着
しておく。この方立ブラケツト６付きの方立７を
クレーン等で吊り上げた状態で前記二次フアスナ
ー３に方立ブラケツト６をボルト９で仮止めした
後方立の位置決め調整作業を行なう。すなわちあ
らかじめ設置されたピアノ線、レベル（図示せ
ず）等を基準として方立７の左右方向Ｙ、上下方
向Ｚの位置を決定する。上下方向Ｚの位置決めの
際は二次フアスナー３の垂直部３ａに形成されて
いる垂直方向の長孔１０を介して方立ブラケツト
６がスライドし、左右方向Ｙの位置決めの際は方
位ブラケツト６に形成されている横方向の長孔１
１を介して方立ブラケツト６がスライドするよう
になつている。このようにして位置調整作業が終
つた後のボルト９を本締めし、二次フアスナー３
とボルト９とを溶接固着する。

（発明が解決しようとする問題点） 以上のように、従来方法では方立７を二次フア
スナー３に仮止めした状態で左右、上下方向の二
方の位置調整を行なわなければならない。しかる
に位置調整は非常に精度を要し、しかも方立はか
なり長い上に重量があるため、調整作業に多大の
時間と熟練を要し、工費が高くなると共に、工場
における方立の製作加工と、現場における取付作
業及び調整作業とを平行して行なうことができな
いため工期の遅延をきたすという問題があつた。

本発明は上述の点に着目してなされたもので、
位置調整作業時間が大幅に短縮され、工費も安
く、施工が簡単迅速に行なえるカーテンウオール
の方立取付け構造を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上述の目的を達成するために、本発明は、方立
にこれと並行して設けられた溝の上端に、下端が
構内に嵌合され、上端が方立の上端より突出する
位置決め部材を固着し、該位置決め部材の下端
と、一次フアスナーを介して建物躯体に取付けら
れた二次フアスナーに固着された方立ブラケツト
のフランジとを方立の溝内に於いて係止するよう
に構成したものである。

（作用） 前述のように構成された方立７をクレーン等で
吊り上げて切欠部１６をブラケツト６のフランジ
部６ｂに嵌込んだ後、方立７を下降させれば、フ
ランジ部６ｂに前記位置決め部材１５の下端が当
つた位置で停止する。方立７と方立ブラケツト６
は溶接固定してもよいし、しなくてもよい。方立
ブラケツト６は方立７の寸法及び位置決め部材１
５の取付位置に合わせて予め位置調整がなされて
いるから、位置決め部材１５とフランジ部６ｂの
係止で正確に位置決めがされ、以後の方立位置調
整は不要である。

（実施例） 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説
明する。方立７は略Ｔ字形の支持部１２の一端に
チヤンネル状の溝１３が形成されたもので、該方
立７の長手方向上端には、下端が前記溝１３内に
嵌合され、ボルト１４で止着され、上端が方立７
より上方に突出した長方体状の位置決め部材１５
が設けられている。この位置決め部材１５は予め
工場において方立７に取付けられる。

第２図のように上下の方立７，７を接続する場
合は、この位置決め部材１５の下方の方位７の上
端より突出している部分を、上方の方立７のチヤ
ンネル状の溝１３に嵌合しジヨイントとしても使
用される。また該位置決め部材１５の下方に位置
してチヤンネル状の溝１３の前部にフランジを切
欠した切欠部１６が同様に工場において形成され
る。

一方、建物躯体１に予め埋設された一次フアス
ナー２のボルト４を、Ｌ字状の二次フアスナー３
の一片である水平部３ｂに形成された長孔５に嵌
め込み、前後方向の位置調整を行なつた後、ボル
ト４を締付けることによつて二次フアスナー３を
一次フアスナー２に取付ける。方立７の前後方向
の寸法は予め決つているから二次フアスナー３の
前後方向の位置は簡単に決められる。一次フアス
ナー２と二次フアスナー３は溶接によつて固着さ
れる。

次に平板状の基板部６ａと、この基板部６ａの
一側面中央に形成された略Ｔ字形のフランジ部６
ｂとから成る方立ブラケツト６を二次フアスナー
３の他方である垂直部３ａに方立ブラケツト６の
基板部６ａを添接させて取付ける。二次フアスナ
ー３の垂直部３ａには垂直方向に向く長孔１０が
形成され、方立ブラケツト６の基板部６ａには水
平方向に向く長孔１１が形成されている。これら
の長孔１０，１１に沿つて方立ブラケツト６をス
ライドさせることにより方立ブラケツト６の左右
及び上下方向の位置調整を行なつた後、ボルト９
を締付け、二次フアスナー３とボルト９を溶接固
着する。

（発明の効果） 以上のように本発明の方立取付け構造によれば
方立の溝に固着されている位置決め部材と二次フ
アスナーに固着されている方立ブラケツトとの係
止によつて方位が取付けられているので、工場に
おいても、又施工時において方立に方立ブラケツ
トをボルト締めで取付ける必要がなく、生産、施
工共簡略化されると共に位置決め部材は方立のジ
ヨイントと兼用できるため部品も少なくて済みコ
ストが安くできるという効果がある。

さらに二次フアスナーに方立ブラケツトを左右
及び上下方向の位置を調整して取付けた後、該方
立ブラケツトに予め位置決め部材が固着されてい
る方立を嵌め込むようにしたもので、位置調整は
小型、軽量の方立ブケツトで行なわれ、方立取付
けの際の位置調整作業が不要となり、従つて調整
作業、方立取付け作業共に従来に比して大幅に簡
略化され、迅速かつ正確な取付けが可能となると
共に、安全性も向上する。さらに又、工場での方
位加工（方立と位置決め部材の結合切欠部加工）
と並行して方位ブラケツトの調整作業を行なうこ
とができるため、カーテンウオールの工期が大幅
に短縮され工費も低減するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の実施例で、第１
図は方立を取付ける途中の状態を示す斜視図、第
２図は取付け完了後の側面図、第３図は第２図の
−線断面図、第４図は従来の方立取付構造の
一例を示す第３図に対応した断面図である。 １：建物躯体、２：一次フアスナー、３：二次
フアスナー、６：方立ブラケツト、６ｂ：フラン
ジ、７：方位、１３：溝、１５：位置決め部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 方立７にこれと並行して設けられた溝１３の
   上端に、下端が溝１３内に嵌合され、上端が方立
   ７の上端より突出する位置決め部材１５を固着
   し、該位置決め部材１５の下端と、一次フアスナ
   ー２を介して建物躯体１に取付けられた二次フア
   スナー３に固着された方立ブラケツト６のフラン
   ジ６ｂとを方立７の溝１３内に於いて係止させた
   ことを特徴とするカーテンウオールにおける方立
   取付け構造。