JPS62294130A - 高強度非磁性ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents
高強度非磁性ステンレス鋼の製造方法Info
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- JPS62294130A JPS62294130A JP13482986A JP13482986A JPS62294130A JP S62294130 A JPS62294130 A JP S62294130A JP 13482986 A JP13482986 A JP 13482986A JP 13482986 A JP13482986 A JP 13482986A JP S62294130 A JPS62294130 A JP S62294130A
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/06—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of rods or wires
- C21D8/065—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of rods or wires of ferrous alloys
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
3、発明の詳細な説明
産業上の利用分野
本発明は、高強度かつ非磁性特性を兼ね備えたステンレ
ス鋼の製造方法に関する。
ス鋼の製造方法に関する。
従来の技術
近年、電子機器あるいは音響、影像機器が小型化、高性
能化されるにしたがい、これらの機器に使用される材料
には非磁性かつ高強度を要求されるものが増加している
。
能化されるにしたがい、これらの機器に使用される材料
には非磁性かつ高強度を要求されるものが増加している
。
従来、透磁率が1.01未満であるような安定し九非磁
性を得る材料としては、5US305J1あるいは5U
S316の溶体化処理もしくはその後ごく軽度の加工を
与え次材料が用いられていたが、これらの鋼種では高強
度が得られないという欠点があった。この欠点を解決す
る方法としてl g Mn−5Cr鋼に代表される高M
n鋼がしばしば用いられることがあった。しかし、18
Mn−5Cr鋼では、冷間加工によpピッカース硬さ5
00以上かつ透磁率1.01未満を得られるものの、従
来のステンレス鋼に比べ、耐食性の点で著しく劣るとい
う欠点があり、広く用いられることがなかった。これら
の欠点を一挙に解決する鋼種としてAl5I205に代
表される高地オーステナイト系ステンレス鋼がち9、近
年、徐々に用いられつつある。この鋼種は60%前後の
冷間加工によりピッカース硬さ470〜500で透磁率
1.01未満、かつ5US304と同等の耐食性が得ら
れることを特長としている。
性を得る材料としては、5US305J1あるいは5U
S316の溶体化処理もしくはその後ごく軽度の加工を
与え次材料が用いられていたが、これらの鋼種では高強
度が得られないという欠点があった。この欠点を解決す
る方法としてl g Mn−5Cr鋼に代表される高M
n鋼がしばしば用いられることがあった。しかし、18
Mn−5Cr鋼では、冷間加工によpピッカース硬さ5
00以上かつ透磁率1.01未満を得られるものの、従
来のステンレス鋼に比べ、耐食性の点で著しく劣るとい
う欠点があり、広く用いられることがなかった。これら
の欠点を一挙に解決する鋼種としてAl5I205に代
表される高地オーステナイト系ステンレス鋼がち9、近
年、徐々に用いられつつある。この鋼種は60%前後の
冷間加工によりピッカース硬さ470〜500で透磁率
1.01未満、かつ5US304と同等の耐食性が得ら
れることを特長としている。
発明が解決しようとする問題点
しかしながら、高強度を得るため、60チ以上の冷間加
工を与えると透磁率が1.01以上となることがあり、
安定的に透磁率1.01未満を得るためには加工度t−
60%前後に押えねばならず、この時のピッカース硬さ
は高くても470〜500である。よってなるべく高い
強度すなわちピッカース硬さ520以上を得るためKF
iまだ不十分であるといえる。
工を与えると透磁率が1.01以上となることがあり、
安定的に透磁率1.01未満を得るためには加工度t−
60%前後に押えねばならず、この時のピッカース硬さ
は高くても470〜500である。よってなるべく高い
強度すなわちピッカース硬さ520以上を得るためKF
iまだ不十分であるといえる。
本発明はこれらの問題点を解決し、高強度と安定し友非
臓性特性を有するステンレス鋼の製造方法を提供するこ
と金目的とし念ものである口問題点を解決するための手
段 本発明における高強度と非磁性を兼ねそなえたステンレ
ス鋼の製造法の特徴とするところは、重量パーセントに
てc o、 o s〜0.25チ、Si1゜0%以下、
Mn11〜16%、Crl 5〜20%、Ni 0.2
〜4. O%、N 0.2〜0.45 %残部Feなら
びに不町避的不純物を含有する高地オーステナイト系ス
テンレス鋼を透磁率が1.01以上かつピッカース硬さ
460以上となるような加工を施し次のちに、500℃
以上650℃以下の熱処理を施して透磁率1.01未満
かつピッカース硬さが520以上になる様にすることで
ある。
臓性特性を有するステンレス鋼の製造方法を提供するこ
と金目的とし念ものである口問題点を解決するための手
段 本発明における高強度と非磁性を兼ねそなえたステンレ
ス鋼の製造法の特徴とするところは、重量パーセントに
てc o、 o s〜0.25チ、Si1゜0%以下、
Mn11〜16%、Crl 5〜20%、Ni 0.2
〜4. O%、N 0.2〜0.45 %残部Feなら
びに不町避的不純物を含有する高地オーステナイト系ス
テンレス鋼を透磁率が1.01以上かつピッカース硬さ
460以上となるような加工を施し次のちに、500℃
以上650℃以下の熱処理を施して透磁率1.01未満
かつピッカース硬さが520以上になる様にすることで
ある。
以下本発明による高強度と安定した非磁性特性を有する
ステンレス鋼の製造方法について詳細に説明する〇 本発明による高強度と安定した非磁性を有するステンレ
ス鋼の製造においてはC0.05〜0゜25%、St
1. OOS以下、Mn11〜16%、Cr15〜20
チ、Ni 0.2〜4%、N 0.2〜045チ残部F
eならびに不町避的不純物を含有するよウナ広範囲の高
胤オーステナイト系ステンレス鋼について適用できるも
のである。以下に本発明における適用材料の成分限定理
由について説明する。
ステンレス鋼の製造方法について詳細に説明する〇 本発明による高強度と安定した非磁性を有するステンレ
ス鋼の製造においてはC0.05〜0゜25%、St
1. OOS以下、Mn11〜16%、Cr15〜20
チ、Ni 0.2〜4%、N 0.2〜045チ残部F
eならびに不町避的不純物を含有するよウナ広範囲の高
胤オーステナイト系ステンレス鋼について適用できるも
のである。以下に本発明における適用材料の成分限定理
由について説明する。
c、Fiミオ−ステナイトを安定化させるとともに高い
加工硬化性を与える元素である。高い硬化性を与えるた
めには0.05 ’%以上の含有が必要であるが、02
5チを超えて含有させると耐食性を劣化させたり、溶接
性をそこねるので下限を0.05%、上限′fr、0.
25%とした。
加工硬化性を与える元素である。高い硬化性を与えるた
めには0.05 ’%以上の含有が必要であるが、02
5チを超えて含有させると耐食性を劣化させたり、溶接
性をそこねるので下限を0.05%、上限′fr、0.
25%とした。
Siは脱酸剤と[7て必要な元素であるが、1.Oチ以
上添加しても脱酸剤としての効果は1. Oチの場合と
同様なので上限上1.0%とした。
上添加しても脱酸剤としての効果は1. Oチの場合と
同様なので上限上1.0%とした。
Mnはオーステナイト相を安定させるとともに高い加工
硬化性を与える。さらに多くのNの固溶量を必要とする
本発明においては主要な元素であり、これらの効果を得
るには11チ以上含有させる必要があり、その下限を1
1チとした。
硬化性を与える。さらに多くのNの固溶量を必要とする
本発明においては主要な元素であり、これらの効果を得
るには11チ以上含有させる必要があり、その下限を1
1チとした。
しかし16%を超えて含有させるとオーステナイト相の
安定が強まp、オーステナイト相の加工硬化性が低くな
り、ピッカース硬さ460以上を安定的に得るためには
85チ以上の加工を与えねばならず、製造上のコストが
増大したり、製造寸法が限定されるなど工業的な不利益
点が多くなるのでその上限を16チとした口Crは耐食
性を与えるために必要欠くべからざる元素で5US3Q
4と同等の耐食性を得るためには15チ以上の含有が必
要であり、その下限を15チとした。しかし、あまシ添
加しすぎると高温においてオーステナイト相中にδフェ
ライトが析出して熱間加工性が阻害されるのでその上限
を20チとした。
安定が強まp、オーステナイト相の加工硬化性が低くな
り、ピッカース硬さ460以上を安定的に得るためには
85チ以上の加工を与えねばならず、製造上のコストが
増大したり、製造寸法が限定されるなど工業的な不利益
点が多くなるのでその上限を16チとした口Crは耐食
性を与えるために必要欠くべからざる元素で5US3Q
4と同等の耐食性を得るためには15チ以上の含有が必
要であり、その下限を15チとした。しかし、あまシ添
加しすぎると高温においてオーステナイト相中にδフェ
ライトが析出して熱間加工性が阻害されるのでその上限
を20チとした。
Niはオーステナイト相を安定化させる元素であり、少
なくとも0.2%以上含有する必要があるので下限を0
.2 ’Jとした。しかし、4%を超えて含有させると
オーステナイト相の加工硬化性を低下せしめ、加工後の
ピッカース硬さ460以上が得られ危いのでその上成金
1.0%とした0 NFiオーステナイト相を安定させるとともに、加工硬
化性を高め、かつ耐食性を付与する元素である。さらに
120℃以上の熱処理に際し、Cとともに歪時効による
可動転位の固着およびよシ高温の熱処理においては微細
な析出物を形成し強度の向上をもたらす効果がある。特
にNは500℃以上650℃以下の熱処理においてもす
ぐれた軟化抵抗を示すので、500℃以上650℃以下
の熱処理後、ピッカース硬さ520以上を保つためには
θ、2%以上を含有する必要があり、その下限t 0.
2 %とした◎しかし、0.45%を超えて含有させる
と熱間加工性を著しく劣化させるので上限を0.45%
とした0本発明による高強度と安定し之非磁性特性を有
するステンレス鋼の製造法においては、上述の成分を含
有する高地オーステナイト系ステンレス鋼を約980−
1200℃の温度、好ましくは約1050℃の温度で溶
体化処理を行なりてオーステナイト相とし友後で、透磁
率1.01以上かつピッカース硬さ460以上となるよ
うな加工を行ない、その後500℃以上650℃以下の
温度で熱処理を行なってピッカース硬さ520以上かつ
透磁率1.01未満となるようにする。以下にピッカー
ス硬さ520以上かつ透磁率1.01未満とするような
加工及び熱処理について説明する。
なくとも0.2%以上含有する必要があるので下限を0
.2 ’Jとした。しかし、4%を超えて含有させると
オーステナイト相の加工硬化性を低下せしめ、加工後の
ピッカース硬さ460以上が得られ危いのでその上成金
1.0%とした0 NFiオーステナイト相を安定させるとともに、加工硬
化性を高め、かつ耐食性を付与する元素である。さらに
120℃以上の熱処理に際し、Cとともに歪時効による
可動転位の固着およびよシ高温の熱処理においては微細
な析出物を形成し強度の向上をもたらす効果がある。特
にNは500℃以上650℃以下の熱処理においてもす
ぐれた軟化抵抗を示すので、500℃以上650℃以下
の熱処理後、ピッカース硬さ520以上を保つためには
θ、2%以上を含有する必要があり、その下限t 0.
2 %とした◎しかし、0.45%を超えて含有させる
と熱間加工性を著しく劣化させるので上限を0.45%
とした0本発明による高強度と安定し之非磁性特性を有
するステンレス鋼の製造法においては、上述の成分を含
有する高地オーステナイト系ステンレス鋼を約980−
1200℃の温度、好ましくは約1050℃の温度で溶
体化処理を行なりてオーステナイト相とし友後で、透磁
率1.01以上かつピッカース硬さ460以上となるよ
うな加工を行ない、その後500℃以上650℃以下の
温度で熱処理を行なってピッカース硬さ520以上かつ
透磁率1.01未満となるようにする。以下にピッカー
ス硬さ520以上かつ透磁率1.01未満とするような
加工及び熱処理について説明する。
従来の高地オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法で
は溶体化処理につづく加工では透磁率を1.01未満に
するためにFi604前後にしなければならず、このた
めに材料のピッカース硬さは460〜500であ)、ピ
ッカルス硬さ520以上を安定的に得ることは困難であ
った。
は溶体化処理につづく加工では透磁率を1.01未満に
するためにFi604前後にしなければならず、このた
めに材料のピッカース硬さは460〜500であ)、ピ
ッカルス硬さ520以上を安定的に得ることは困難であ
った。
本発明ではこの溶体化処理につづく加工では透磁率1.
01以上とし、その後の熱処理により透磁率1,01未
満とするので、溶体化処理につづく加工の度合は任意に
選定でき、透磁率1.01未満にとられれずピッカース
硬さを460以上とすることができる。本発明適用の成
分系を含む高地オーステナイト系ステンレス鋼を溶体化
処理後、60%以上の加工を加えピッカース硬さ460
以上とした際、透磁率が101を超えるのは加工訪起マ
ルテンサイトとして、微量ではあるが強磁性のα′マル
テンサイト相が発生するためであり、従来の高地オース
テナイト系ステンレス鋼による非磁性鋼は成分系の工夫
によυこのα′マルテンサイト相の発生をなるべく抑制
しようとするものであったが、本発明はこのような概念
にとられれず、熱処理にょシ、加工で発生したα′マル
テンサイト相をオーステナイト相に逆変態せしめ、硬さ
を高めつつかつ透磁率を1.01未−満にすることを特
徴している。
01以上とし、その後の熱処理により透磁率1,01未
満とするので、溶体化処理につづく加工の度合は任意に
選定でき、透磁率1.01未満にとられれずピッカース
硬さを460以上とすることができる。本発明適用の成
分系を含む高地オーステナイト系ステンレス鋼を溶体化
処理後、60%以上の加工を加えピッカース硬さ460
以上とした際、透磁率が101を超えるのは加工訪起マ
ルテンサイトとして、微量ではあるが強磁性のα′マル
テンサイト相が発生するためであり、従来の高地オース
テナイト系ステンレス鋼による非磁性鋼は成分系の工夫
によυこのα′マルテンサイト相の発生をなるべく抑制
しようとするものであったが、本発明はこのような概念
にとられれず、熱処理にょシ、加工で発生したα′マル
テンサイト相をオーステナイト相に逆変態せしめ、硬さ
を高めつつかつ透磁率を1.01未−満にすることを特
徴している。
本発明における溶体化処理につづく加工の度合は、上述
のよ、うに、加工により発生したα′マルテンサイト相
は熱処理により逆変態させることができるので限定する
必要はない。しかし、加工後の透磁率が1.01未満で
あれば熱処理によ、すα′マルテンサイト相を逆変態さ
せる必要性はなくなる。すなわち、透磁率が1.01以
上の場合のみ熱処理が有効であるといえる。また、高地
オーステナイト系ステンレス鋼を溶体化処理につづき透
磁率が1.01以上となるような加工を与えた材料につ
いて100℃〜700℃の熱処理を加え、その組織およ
び特性を調べたところ、加工によシ発生したα′フマル
ンサイトは500℃から逆変態を開始し、650℃では
変態を終了していること、母相のオーステナイト相は6
00℃まで安定で650℃前後から回復現象を、700
℃では再結晶を起すことがわがりた。このことから熱処
理により、α′マルテンサイト相をオーステナイト相に
逆f態せしめるためには500℃以上の加熱が実用上必
要であ、9,650℃を超える加熱はオーステナイト相
の回復および再結晶を生ぜしめてしまうので、熱処理温
度範囲は500℃以上650℃以下としなければならな
い。
のよ、うに、加工により発生したα′マルテンサイト相
は熱処理により逆変態させることができるので限定する
必要はない。しかし、加工後の透磁率が1.01未満で
あれば熱処理によ、すα′マルテンサイト相を逆変態さ
せる必要性はなくなる。すなわち、透磁率が1.01以
上の場合のみ熱処理が有効であるといえる。また、高地
オーステナイト系ステンレス鋼を溶体化処理につづき透
磁率が1.01以上となるような加工を与えた材料につ
いて100℃〜700℃の熱処理を加え、その組織およ
び特性を調べたところ、加工によシ発生したα′フマル
ンサイトは500℃から逆変態を開始し、650℃では
変態を終了していること、母相のオーステナイト相は6
00℃まで安定で650℃前後から回復現象を、700
℃では再結晶を起すことがわがりた。このことから熱処
理により、α′マルテンサイト相をオーステナイト相に
逆f態せしめるためには500℃以上の加熱が実用上必
要であ、9,650℃を超える加熱はオーステナイト相
の回復および再結晶を生ぜしめてしまうので、熱処理温
度範囲は500℃以上650℃以下としなければならな
い。
実施例
つぎに本発明の特徴を従来法及び比較鋼と比べ実施例で
もって明らかにする。
もって明らかにする。
第1表はこれらの供試鋼の化学成分を示すものである。
第1表しでおいてA−G銅は本発明の対象となる高Mn
オーステナイト系ステンレス鋼、■]〜J鎮1は比較録
1であυ、HfAはSUS304N1、■鍋は5US3
0.=IN2、J鋼は5US304に和尚する。
オーステナイト系ステンレス鋼、■]〜J鎮1は比較録
1であυ、HfAはSUS304N1、■鍋は5US3
0.=IN2、J鋼は5US304に和尚する。
第2表は第1表のA−Jgf!4を溶体化処理後60チ
および75%の伸線加工したときの硬さおよび透磁率と
これらを更に600℃にて20分熱処理したときの硬さ
および透磁率を示したものである。硬さは横断面の5点
のモ均値を、透磁率は200工ルステツド時の筐を求め
た。また熱処理は無酸化雰囲気中で実施した。A−G鋼
に幹いて60チの伸線加工のままでは透口率は1.01
未満のものがあるが硬さはピッカース硬さ520を超え
ることができない。また75チの伸線加工のままではピ
ッカース硬さ520を超えるものがあるが、透磁率が1
.01に超えてしまっている。これに対し75チの伸線
加工をし友ものに600℃で20分の熱処理を加えたも
のでは、A−G鋼すべてがピッカース硬さ530以上か
つ透磁率1.01未満となっている。
および75%の伸線加工したときの硬さおよび透磁率と
これらを更に600℃にて20分熱処理したときの硬さ
および透磁率を示したものである。硬さは横断面の5点
のモ均値を、透磁率は200工ルステツド時の筐を求め
た。また熱処理は無酸化雰囲気中で実施した。A−G鋼
に幹いて60チの伸線加工のままでは透口率は1.01
未満のものがあるが硬さはピッカース硬さ520を超え
ることができない。また75チの伸線加工のままではピ
ッカース硬さ520を超えるものがあるが、透磁率が1
.01に超えてしまっている。これに対し75チの伸線
加工をし友ものに600℃で20分の熱処理を加えたも
のでは、A−G鋼すべてがピッカース硬さ530以上か
つ透磁率1.01未満となっている。
第1図は75チの伸線加工したB%D鋼を加工のままか
ら700℃までの熱処理を与えたときの硬さおよび透磁
率の変化を調べた結果である。高地オーステナイト系ス
テンレス鋼のB、D鋼は500℃以上、650℃以下の
熱処理により透磁率1.01未満かつピッカース硬さ5
30以上が得られる。
ら700℃までの熱処理を与えたときの硬さおよび透磁
率の変化を調べた結果である。高地オーステナイト系ス
テンレス鋼のB、D鋼は500℃以上、650℃以下の
熱処理により透磁率1.01未満かつピッカース硬さ5
30以上が得られる。
本発明の具体的用途として、線材だおけるVTR用マイ
クロシャフト、各種モータシャフト、を磁弁シャフト、
コイルばね、ばね座金などがあるが、これらの用途では
伸線加工した線材を更に加工することが多い。この場合
、本発明における熱処理は伸線加工直後に実施しても良
いし、直線加工やぼね成形後に実施しても本発明の効果
は有効である。また本発明に、おける500℃以上65
0℃以下の熱処理を高地オースステナイト系ステンレス
鋼に施す場合、大気中で処理すると表面に酸化スケール
が発生する。
クロシャフト、各種モータシャフト、を磁弁シャフト、
コイルばね、ばね座金などがあるが、これらの用途では
伸線加工した線材を更に加工することが多い。この場合
、本発明における熱処理は伸線加工直後に実施しても良
いし、直線加工やぼね成形後に実施しても本発明の効果
は有効である。また本発明に、おける500℃以上65
0℃以下の熱処理を高地オースステナイト系ステンレス
鋼に施す場合、大気中で処理すると表面に酸化スケール
が発生する。
この酸化スケールはそれ自身が磁性をもつことと、スケ
ール直下にα′マルテンサイト相が険〈薄く生成するこ
とがあるがこれは化学研磨あるいは機械研磨により容易
に除去できる。
ール直下にα′マルテンサイト相が険〈薄く生成するこ
とがあるがこれは化学研磨あるいは機械研磨により容易
に除去できる。
効果
以上のように本発明によれば重量バーセントにてC(l
05〜0.25チ、5itoチ以下、胤11〜16%
、Crl 5〜201Ni02〜4.0チ、N 0.2
〜045チを含有し残部Feならびに不可避的不純物か
らなるような広い範囲の高地オーステナイト系ステンレ
ス鋼に対し、加工と熱処理によりピッカース硬さ520
以上かつ透磁率1,01未満とすることができ、高強度
非磁性ステンレス鋼の製造方法として隋めて高い実用性
を有するものである。
05〜0.25チ、5itoチ以下、胤11〜16%
、Crl 5〜201Ni02〜4.0チ、N 0.2
〜045チを含有し残部Feならびに不可避的不純物か
らなるような広い範囲の高地オーステナイト系ステンレ
ス鋼に対し、加工と熱処理によりピッカース硬さ520
以上かつ透磁率1,01未満とすることができ、高強度
非磁性ステンレス鋼の製造方法として隋めて高い実用性
を有するものである。
第1図はピッカース硬さ及び透口率に及ぼす熱処理の影
響を示すグラフである。 特許出願人 鈴木金属工業沫式会仕 出願人代理人 弁理士 佐 藤 文 男(ほか2
名)
響を示すグラフである。 特許出願人 鈴木金属工業沫式会仕 出願人代理人 弁理士 佐 藤 文 男(ほか2
名)
Claims (1)
- 重量パーセントにてC0.05〜0.25%、Si1.
00%以下、Mn11〜16%、Cr15〜20%、N
i02〜4.0%、N0.2〜0.45%を含有し、残
部Feならびに不可避的不純物からなる高Mnオーステ
ナイト系ステンレス鋼を透磁率が1.01以上かつピッ
カース硬さが460以上となるような加工を施したのち
、500℃以上の温度にて透磁率が1.01未満かつピ
ッカース硬さが520以上となるような熱処理を行なう
高強度非磁性ステンレス鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61134829A JPH0653892B2 (ja) | 1986-06-12 | 1986-06-12 | 高強度非磁性ステンレス鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61134829A JPH0653892B2 (ja) | 1986-06-12 | 1986-06-12 | 高強度非磁性ステンレス鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62294130A true JPS62294130A (ja) | 1987-12-21 |
JPH0653892B2 JPH0653892B2 (ja) | 1994-07-20 |
Family
ID=15137439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61134829A Expired - Lifetime JPH0653892B2 (ja) | 1986-06-12 | 1986-06-12 | 高強度非磁性ステンレス鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0653892B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN115125378A (zh) * | 2022-06-20 | 2022-09-30 | 江苏康瑞新材料科技股份有限公司 | 高强度低磁导率棒材加工方法 |
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-
1986
- 1986-06-12 JP JP61134829A patent/JPH0653892B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0653892B2 (ja) | 1994-07-20 |
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