JPH04107212A - 高硬度、耐銹性非磁性ピンの製法 - Google Patents

高硬度、耐銹性非磁性ピンの製法

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JPH04107212A
JPH04107212A JP2224089A JP22408990A JPH04107212A JP H04107212 A JPH04107212 A JP H04107212A JP 2224089 A JP2224089 A JP 2224089A JP 22408990 A JP22408990 A JP 22408990A JP H04107212 A JPH04107212 A JP H04107212A
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JP
Japan
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magnetic
heat treatment
hardness
rust resistance
wire drawing
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Pending
Application number
JP2224089A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Oda
小田 恵文
Akito Shiina
椎名 章人
Nobuyasu Hatsuoka
初岡 延泰
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高硬度で耐誘性に優れた高Mn鋼製非磁性ビ
ンの製法に関し、この非磁性ピンはVTR等のガイドピ
ンなどとして有用である。
[従来の技術] 磁気利用技術の発達に伴なって非磁性鋼の応用範囲は次
第に拡大してきており、特に技術革新の著しい弱電の技
術分野においては、VTR、オーディオ機器、事務用、
電子機器等の如く磁気の侵入を嫌う精密機器部品用の材
料として需要が急増している。これら非磁性の要求され
る部材のうち、VTR等のガイドピン等のピン類には、
非磁性に加えて優れた硬度(耐摩耗性)と耐誘性、更に
は安価であることが要求される。
[発明が解決しようとする課題] ところが従来のビン用鋼線材は、硬度向上に主眼を置い
たものでは非磁性特性が不十分であり、方、非磁性に主
眼を置いたものでは硬度が不十分であり、非磁性と高硬
度を同時に満足し得るものは提供されていない。本発明
は上記の様な事情に着目してなされたものであって、そ
の目的は、非磁性と高硬度を同時に満足し、且つ耐誘性
の優れたピン材を得ることのできる方法を提供しようと
するものである。
[課題を解決するための手段] 上記i!題を解決することのできた本発明に係る製法の
構成は、C,Mn、CrおよびMOの含有量が重量%で 0.05%≦C50,4% 16%<Mn525% 14%≦Cr≦20% 0.1%≦MO≦ 4% である高Mn非磁性鋼よりなる線材を熱処理し、次いで
60〜75%の減面率で伸線加工をした後、切断から仕
上げ研磨を行なうまでの過程で、500〜600℃で少
なくとも1回の時効熱処理を行なうところに要旨を有す
るものである。
[作用] 本発明では、C,Mn、CrおよびMO含有量の特定さ
れた高Mn非磁性鋼よりなる圧延線材を使用し、溶体化
の為の熱処理を施した後、減面率60〜75%の伸線加
工を施すことにより、靭性を損なうことなく表面硬度を
高める。このとき減面率が60%未満では線材に十分な
表面硬度と引張強さを与えることができず(後記第3図
参照)、一方減面率が75%を超えると絞り値が急激に
低下し、伸線途中で断線等が起こり易くなるので、該伸
線加工時の減面率は60〜75%の範囲に設定しなけれ
ばならない、ところで通常のステンレス鋼材(SLIS
304)では、後記第6図に示す如く伸線加工率(減面
率)を高めることによって、透磁率が急増し、非磁性材
料としての適性を欠くものとなるが、高Mn鋼では伸線
加工率を高めても透磁率は殆んど上がらず、高強度で硬
質の非磁性ビンが得られる。伸線加工後は該線材を所定
のビン長さに切断し、仕上げ研磨を行なうまでの間に5
00〜600℃で少なくとも1回の時効熱処理が行なわ
れる。この時効熱処理は、伸線加工された線材の硬度を
更に高めてピン材としての性能を高めるために行なわれ
るもので、こうした熱処理効果を有効に発揮させるには
時効熱処理温度を500〜600℃の範囲に設定しなけ
ればならず、この範囲を外れる場合は十分な硬度向上効
果が得られない(後記第5図参照)。尚この時効熱処理
は、バレル研磨前もしくはバレル研磨後(仕上げ研磨前
)のいずれの時期に行なってもよく、またこの時効熱処
理は通常1回だけで十分であるが、2回以上実施するこ
とも可能である。
この時効熱処理によってピン材の硬度は更に高められ、
硬度、引張強さ、靭性のいずれにおいても優秀な非磁性
ビンが得られる。
本発明で使用される高Mn非磁性鋼は、高強度と非磁性
を確保するため、次に示す如く適量のC,Mn、Crお
よびMOを含有するものでなければならない。
C: 0.05〜0.4% 優れたオーステナイト形成元素であって且つ強化元素と
して重要な成分であるが、多過ぎると耐誘性が劣化する
傾向があるので、0.05〜0.4%の範囲とすべきで
ある。
Mn : 16%超〜25% 高強度・非磁性を確保するには、オーステナイト形成元
素であるMnを16%超含有させなければならないが、
多過ぎると熱間加工性が著しく劣化して伸線加工が困難
になるので、25%以下に抑えなければならない。
Cr:14〜20% Crは非磁性を安定化させ且つ耐誘性を高めるうえで極
めて有効な成分であるが、多過ぎるとフェライト相の生
成により非磁性を不安定にするので14〜20%の範囲
でなければならない。
Mo:0.1〜4% MOは耐食性および強度の向上に寄与するが、多過ぎる
とフェライト相を形成して非磁性を不安定にするので、
0.1〜4%の範囲と定めた。
本発明に係る鋼材の必須成分は以上の4種であり、その
他の含有成分には特に制限がないが、許容される他の成
分およびそれらの好ましい含有量を示すと次の通りであ
る。
Si:0.05〜07% 脱酸剤として有効に作用するが、多過ぎるとSt酸化物
が不純介在物として析出し耐誘性を低下させるので、0
.05〜0.7%の範囲が好ましい。
多量含まれるMnと反応してMnSを析出し孔蝕を起こ
す原因となるので、0.015%以下に抑えるのがよい
N : 0.15〜0.6% Cと同様に極めて有効なオーステナイト形成元素であフ
て且つ強化元素であるが、多過ぎると溶製時に気孔欠陥
が生じ易くなると共に熱間加工性も低下するので、0,
15〜0.6%の範囲が好ましい。
0 : 0.01%以下 酸素は巨大な非金属介在物を生成して加工性を低下させ
ると共に耐錆性にも悪影響を及ぼすので、0.01%以
下に抑えるべきである。
P : 0.045%以下 Pは不純介在物となって特に耐錆性に悪影響を及ぼすの
で0.045%以下とすべきである。
A  1  :  0.001 〜0.05%A1は脱
酸剤として有効であるほか、B系介在物の析出を抑制し
て耐錆性を高め、且つオーステナイト粒を微細化して強
度を高める作用があるが、多過ぎるとC系介在物を生成
して腐食の起点となり耐錆性を低下させるので、0.0
01〜0.05%の範囲がよい。
本発明で使用する高Mn非磁性鋼は、更に下記の元素を
含むものであってもよい。
Ni:4%以下 NiはC,Mn、Nと同様にオーステナイト形成元素で
あり、溶製時に問題となるN量を減少させることができ
るが、コスト高になるので4%以下に止めるのがよい。
Cu : 0.1〜4% Cuはオーステナイト形成元素であり、且つ耐錆性を高
める作用もあるが、多過ぎると熱間加工性を劣化させる
ので0.1〜4%の範囲が好ましい。
V、Ti、NbJ、Zr : 0.005 〜1  %
これらの元素は結晶粒を微細化して強度向上に寄与する
ほか、耐誘性向上効果も有しており、それらの添加効果
は上記元素の1種または2i以上をo、oos%以上含
有させることによって有効に発揮される。しかし多過ぎ
ると靭性を劣化させるので1.0%に抑えるのがよい。
[実施例] 下記化学成分の高Mn非磁性鋼よりなる線材を使用し、
第1図の工程図に沿って処理して非磁性ビンを製造した
。但し時効熱処理は、バレル研磨の前または後のいずれ
かで1回行なった。
化学成分(%) C: 0.10. S i : 0.39. M n 
: 18.0ON i : 2.08. Cr : 1
6.20.M o : 0.48N : 0.40. 
A I・o、ooa第2図は、上記製造工程と線材の表
面硬度の関係を示したものである。但し、伸線加工時の
減面率は65%、時効熱処理の条件はいずれも550℃
×60分とした。
第3図は、伸線加工時の減面率を0〜75%の範囲で変
更し、他の条件は全く同じとした場合について、得られ
る仕上げ研磨材の表面硬さ、引張強さおよび絞り性を調
べた結果を示したものであり、伸線加工時の減面率を6
0〜75%に設定することにより、高レベルの表面硬さ
と引張強さを得ることができる。
ちなみに表面硬さと摩耗量の間には第4区(図中の1は
試料、2はチップを示す)に示す様な傾向があり、表面
硬さが高くなるほど耐摩耗性は向上する。一方、伸線工
程後におけるワイヤの切断を円滑に行なう為の一般的基
準(硬さの限界)はHv=500とされている。従って
、ピン等の製品としての耐摩耗性、即ち表面硬度を確保
するには、切断容易性も加味して伸線工程でHv=50
0の硬度を確保し、その後の時効処理によって目標硬さ
が得られる様にする必要がある。そして伸線工程でHv
=500を確保し得る減面率は60%であり、一方伸線
減面率が75%を超えると絞り値が急激に低下しく45
%以下)、伸線途中で断線が発生するなど、伸線加工を
安定に行なえなくなるので、伸線減面率は60〜75%
に定めた。
第5図は、伸線加工時の減面率を65%に設定し、バレ
ル研磨の前または後で行なわれる時効熱処理温度を室温
から650℃の範囲で変えた場合について、仕上げ研磨
材のビッカース硬さに与える影響を調べた結果を示した
グラフである。このグラフからも明らかである様に、時
効熱処理温度を500〜600℃とすることにより高レ
ベルの硬度を確保し得ることが分かる。
第6図は、時効熱処理温度を550℃×60分に設定し
、伸線加工時の減面率を変えた場合の透Mi率に及ぼす
影響を調べた結果を示したものであり、高Mn鋼では減
面率を高めても透磁率の変動は殆んど見られず、低透磁
性を保っている。これに対し通常のステンレス鋼材(S
US304)では、減面率が20〜30%を超えると透
磁率が急増し、非磁性を失う。
第7図は、伸線加工時の減面率を65%、時効熱処理温
度を550℃×60分に設定して得た高Mn非磁性鋼ピ
ンの塩水噴霧試験による銹発生率を調べた結果を示した
ものであり、比較のためS U S 303.S U 
S 304.S CM435の結果も併記している。こ
のグラフからも明らかである様に、本発明によって得ら
れる高Mn非磁性鋼は5US304を上回る非常に優れ
た耐錆性を有していることが分かる。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、伸線加工時の減面
率と時効熱処理温度を特定することによって、引張強さ
、靭性、耐錆性及び非磁性に優れた高硬度の高Mn非磁
性ピンを提供し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す工程図、第2図は各工程
毎の表面硬さの変化を示すグラフ、第3図は伸線加工時
の減面率と引張強さ、表面硬さ及び絞りとの関係を示す
グラフ、第4図は表面硬さと摩耗量の関係を示すグラフ
、第5図は時効熱処理温度とビッカース硬さの関係を示
すグラフ、第6図は伸線加工時の減面率と透磁率の関係
を示すグラフ、第7図は塩水噴霧時間と錆発生率の関係
を示すグラフである。 第1図 第2図 (※2〕、(ミニぐ3)時効条件:550tl:X60
分第4図 表面硬さ (Hv 200g) 第5図 温 時効温度 C℃) 煩 缶 冊 (′3−) 塩酢ぜ餠 (凌)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  C,Mn,CrおよびMoの含有量が重量%で 0.05%≦C≦0.4% 16%<Mn≦25% 14%≦Cr≦20% 0.1%≦Mo≦4% である高Mn非磁性鋼よりなる線材を熱処理し、次いで
    60〜75%の減面率で伸線加工をした後、切断から仕
    上げ研磨を行なうまでの過程で、500〜600℃の温
    度で領域内で少なくとも1回の時効熱処理を行なうこと
    を特徴とする高硬度、耐銹性非磁性ピンの製法。
JP2224089A 1990-08-24 1990-08-24 高硬度、耐銹性非磁性ピンの製法 Pending JPH04107212A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105803339A (zh) * 2016-04-06 2016-07-27 广东省材料与加工研究所 一种耐热耐磨合金钢及其制备方法
CN106062218A (zh) * 2013-12-19 2016-10-26 格罗兹-贝克特公司 纺织工具和用于所述纺织工具的制造方法
CN112410660A (zh) * 2020-10-27 2021-02-26 山东威玛装备科技股份有限公司 一种无磁钻具用钢材的制造方法

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