JP2715033B2 - 非磁性pc鋼線およびその製造方法 - Google Patents

非磁性pc鋼線およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非磁性を要求されるコン
クリート構造、例えば超電導磁気浮上式鉄道、いわゆる
リニアモーターカーの軌道構造物に適用でき、従来の非
磁性PC鋼線に比べ、耐食性および耐応力腐食割れ特性
に優れたPC鋼線およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近の超電導技術の発展に伴い、リニア
モーターカー等の超電導を利用した大型機器用のコンク
リート構造物に非磁性が要求されることが多くなってき
ている。これは、超電導によって発生する強い磁場によ
って、コンクリート中の鉄筋が磁化され、発生磁場に悪
影響を及ぼしたり、エネルギー損失を生じたりするため
である。従って、非磁性を要求される上記コンクリート
構造物には、高マンガン非磁性鋼、あるいはFRP等の
非金属系の材料が使用されてきた。高マンガン非磁性鋼
はマンガンを多量に含有させることにより金属組織を非
磁性のオーステナイト相にし、伸線加工して強度を上昇
させても非磁性が保たれるのが特徴である。しかし、耐
食性が悪く、またPC鋼線のように常時引張荷重が加わ
る場合には応力腐食割れを生じる場合がある。一方、F
RP等の非金属系の鉄筋は非磁性で化学的にも安定であ
るが、価格が非常に高い。また、SUS304等の一般
的なオーステナイト系ステンレス鋼は、優れた耐食性を
有しているが、PC鋼線として使用するために冷間伸線
で強度を上昇させると、マルテンサイト相が形成し、非
磁性でなくなる。さらに、最近では特開昭64−255
号および特開平2−156047号の各公報で提唱され
ているように、MnあるいはN等を添加して非磁性を維
持しながら冷間加工後の強度を上昇させたステンレス鋼
が発表されており、非磁性を要求される電子部品等に適
用されている。しかし、これらの用途ではPC鋼線のよ
うなリラクセーション特性および耐応力腐食割れ特性は
要求されず、その成分範囲の鋼を冷間加工しただけで
は、非磁性PC鋼線として使用できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、PC鋼線と
して必要な機械的性質、リラクセーション特性を満足し
ながら、非磁性を維持し、優れた耐食性および耐応力腐
食割れ特性を有するPC鋼線およびその製造方法を提供
することを目的とする。本発明のPC鋼線を使用するこ
とにより、非磁性のコンクリート構造が可能となり、施
工中あるいは使用中にPC鋼線が応力腐食割れを発生す
ることはない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のPC鋼線では、
上記従来技術の問題点を克服するために、鋼中成分およ
びその含有量の限定を行い、伸線加工により金属組織を
最適の加工組織にした。さらにその最も有効な製造方法
を明らかにした。すなわち、本発明の第1の要旨は、重
量%で、C:0.1%未満、Si:2.0%以下、M
n:5〜15%、Cr:13〜20%、Ni:3〜10
%、N:0.1〜0.5%を基本成分とし、下記(1)
式で表されるNieqが15以上を満足し、残部はFe
ならびに不可避的不純物元素からなる鋼において、冷間
で伸線することによりその金属組織が加工組織を呈し、
ビッカース硬度で400以上の硬さと160kg/mm
2 以上の引張強度を有し、かつリラクセーション特性、
耐食性および耐応力腐食割れ特性に優れた非磁性PC鋼
線にある。
【0005】 Nieq=Ni%+0.5〔Mn%〕+30〔C%+N%〕 (1) ここでは、伸線加工により効果的に強度を上昇させるた
めに、C、N、Mn含有量を最適化し、また耐食性およ
び耐応力腐食割れ特性を改善するためにCr、Niを最
適量添加した。さらに各成分元素のバランスを(1)式
で示すNieqを15以上に制御することにより伸線加
工時にも非磁性を維持できるようにした。そしてPC鋼
線として必要な強度、リラクセーション特性を実現させ
るために、冷間で伸線し、金属組織をビッカース硬度で
400以上の硬さを有する加工組織とした。
【0006】また本発明の第2の要旨は、さらに耐食性
を上昇させるために上記成分に加えて重量%で、Mo:
0.1〜3%、Cu:0.1〜3%、Nb:0.01〜
0.5%、Ti:0.01〜0.5%、V:0.01〜
0.5%の1種あるいは2種以上含有させている点にあ
る。この場合にも伸線加工時に非磁性を維持するために
(2)式で示すNieqを15以上に制御することが必
須である。
【0007】 Nieq=Ni%+0.5 〔Mn%〕+0.3 〔Cu%〕+30〔C%+N%〕 (2) さらに本発明は、上記PC鋼線を製造するのに最も有効
な製造方法を提供するもので、その要旨は、900〜1
200℃に保持した後に毎分50℃以上の平均冷却速度
で室温まで冷却する固溶化熱処理を施し、断面減少率で
30%以上冷間にて伸線し、その後200〜600℃の
温度でブルーイング処理を施す方法にある。この製造方
法により、PC鋼線に必要な強度を達成するとともに、
優れたリラクセーション特性、優れた耐食性を有し、施
工中あるいは使用中に応力腐食割れを生じない非磁性P
C鋼線を製造することができる。
【0008】
【作用】本発明の成分限定理由および金属組織について
詳細に説明する。 C:強度を上昇させ、非磁性を維持するのに有効な元素
であるが、過多に含有すると粒界に炭化物が析出し、耐
食性を低下させるばかりでなく、応力腐食割れ感受性が
増大するために、その含有量は0.1%未満とした。
【0009】Si:脱酸元素として鋼中に不可避的に含
有されるが、過剰に添加すると伸線加工後の延性が低下
するため、その含有量を2.0%以下とした。 Mn:非磁性を維持するとともに、伸線加工時の強度上
昇および窒素の固溶量を確保するためにも重要な構成元
素である。PC鋼線として十分な強度を得るためには5
%以上の添加が必要であるが、過多に添加すると応力腐
食割れ感受性を増大させ、また加工性を低下させるた
め、その上限を15%とした。
【0010】Cr:耐食性および耐応力腐食割れ特性を
確保するために重要な添加元素である。Cr含有量が少
ないと耐食性が劣化し、施工中あるいは使用中に応力腐
食割れを生じる。十分な耐食性および耐応力腐食割れ特
性を確保するために、Cr含有量は13%以上必要であ
る。しかし、20%超えて添加するとフェライト相を生
じ易くなり、非磁性を維持できなくなる従って、Cr
含有量は13%以上、20%以下とした。
【0011】Ni:非磁性を維持するためには3%以上
の添加が必要であるが、多量に添加しても非磁性PC鋼
線として必要な特性に影響がなく、高価な元素であるた
め含有量は10%を上限とした。 N:固溶量が大きいため、強度を上昇させ、非磁性を維
持するためにはC以上に有効な元素である。伸線後の強
度を確保するためには0.1%以上の添加が必要であ
る。しかし、過多に添加すると鋼中にブローホールが生
成するため、その上限を0.5%とした。
【0012】以上の基本成分の他に、耐食性を向上させ
るMoおよびCu、ブルーイング処理後の強度および耐
食性を向上させるNb、Ti、Vの添加が有効である。
以下にその成分範囲規定理由を述べる。 Mo:耐食性を向上させるのに有効な添加元素である。
0.1%未満ではその効果は十分発揮されず、3%を超
えるとフェライト相が形成され、非磁性を維持できなく
なるため、添加量の下限を0.1%、上限を3%とし
た。
【0013】Cu:耐食性を向上させる効果がある。
0.1%未満ではその効果は発揮されず、3%を超える
と製造時に割れ発生を招くため、添加量の下限を0.1
%、上限を3%とした。 Nb、Ti、V:ブルーイング処理後の強度上昇および
耐食性低下抑制に効果がある。その効果を発揮させるた
めにはそれぞれ0.01%以上の添加が必要であるが、
0.5%を超えて添加すると製造時の割れ、疵の原因と
なる。
【0014】その他の元素としてAl、Ca、Bの0.
1%までの微量添加は、製造時の割れ、疵の発生を抑制
する効果を有する。また、鋼中に不可避的に含有される
P、S、Oは鋼材の延性、製造性を低下させるため、そ
の含有量は各々で0.03%以下、0.005%以下、
0.005%以下とすることが望ましい。以上に述べた
個々の成分範囲の他に本発明では、(1)式、Cuを含
有する場合は(2)式で示すNieqの規制が重要であ
る。このNieqが15未満では、伸線加工時にマルテ
ンサイト相が形成され、非磁性を維持できなくなる。従
って、上記の成分範囲に加えてNieqが15以上とな
るように成分を限定した。
【0015】さらに、上記成分範囲を満たす鋼をPC鋼
線として使用するためには、冷間での伸線加工により歪
を導入する必要がある。歪の導入が不十分でビッカース
硬度が400未満では、PC鋼線として必要な引張強
度、リラクセーション特性が得られない。従って、ビッ
カース硬度で400を下限とした。しかし、強度を上昇
させるために過度に伸線すると伸線時に割れが生じる場
合があるため、ビッカース硬度で600以下にすること
が望ましい。本発明のPC鋼線においてはその鋼材成分
のみならず、上記硬さを満足する加工組織が重要であ
る。
【0016】次に上記成分範囲で適正な加工組織を有す
る非磁性PC鋼線の最適製造方法について説明する。P
C鋼線として十分な耐食性および耐応力腐食割れ特性を
確保するためには伸線前の固溶化熱処理が重要である。
すなわち、900℃以上に保持し、炭窒化物を完全に消
失せしめることが必要である。しかし、1200℃を超
えて加熱するとフェライト相を形成し、非磁性を維持で
きない。従って、固溶化熱処理の温度は、900℃以
上、1200℃以下に限定した。また、加熱・保持後の
冷却速度は毎分50℃以上でなければならない。これは
冷却中に耐食性に有害な炭窒化物が再析出するのを防止
するためである。
【0017】次にPC鋼線に必要な強度を付与するため
に、断面減少率で30%以上の冷間伸線が必要である。
本発明の成分は加工での強度上昇が著しいが、伸線率が
30%未満では十分な強度、リラクセーション特性が得
られない。伸線後のブルーイング処理は耐力、特にリラ
クセーション特性の確保に重要である。本発明のPC鋼
線は、冷間での伸線加工で強度を確保している。オース
テナイト相を加工硬化によって強度上昇させる方法は、
リラクセーション値が大きくなる傾向を有し、そのまま
ではPC鋼線で必要とされるリラクセーション値を満足
しない。そのリラクセーション特性を改善するのがブル
ーイング処理で、効果を十分に発揮させるためには20
0℃以上の温度が必要である。しかし600℃を超えた
温度で処理すると強度低下、耐食性低下を招く。従っ
て、ブルーイング処理温度は200〜600℃の範囲に
限定した。また、上記鋼線に引張強度の20〜70%程
度の引張応力を負荷しながらブルーイング処理を施すと
リラクセーション特性がさらに向上する効果を有する。
【0018】
【実施例】表1に供試鋼の化学成分を示す。表中の記号
L、PおよびQは工場で、その他の供試鋼は実験室の真
空溶解炉で溶製した。記号Lを除く各供試鋼は直径8m
mまで熱間圧延し、素線とした。その後、1050℃で
10分間の固溶化熱処理を行い、水冷した。このときの
平均冷却速度は毎分500℃以上であった。固溶化熱処
理した線を酸洗した後、直径5mmまで冷間で伸線加工
した。この伸線による断面減少率は61%であった。ブ
ルーイング処理は、400℃で5分保持した後、空冷と
した。この線から引張試験片、リラクセーション試験
片、透磁率測定試験片、応力腐食割れ試験片を切り出
し、PC鋼線として必要な特性を評価した。リラクセー
ション試験は、常温にて約1分間で0.2%永久伸びに
対する荷重の80%に相当する荷重を負荷し、その後つ
かみ間隔をそのままで10時間保持して、荷重の減少率
を測定した。透磁率は振動磁力計を使い、500Oe
磁界強さで測定した。また応力腐食割れ試験は、上記鋼
線を80℃の温水、あるいは90℃の人工海水中に浸漬
し、0.2%永久伸びに対する荷重の90%に相当する
荷重を負荷し、その状態で100時間保持し、割れある
いは破断の有無を調べた。その結果を表2に示す。この
試験結果から、本発明PC鋼線は、非磁性を維持しなが
らPC鋼線として必要な特性をいずれも満足し、比較鋼
あるいは既存鋼では得られなかった特性を実現している
ことがわかる。すなわち、400以上のビッカース硬さ
を有する本発明PC鋼線は、PC鋼線で必要とされる1
60kg/mm2 以上の引張強度、3.0%以下のリラ
クセーション値を満足しながら、1.01以下の透磁率
を示し、優れた耐応力腐食割れ特性を有する。
【0019】次に、工場で溶製した記号Lで示す本発明
鋼から、PC鋼線を製造した。熱間圧延にて5.8〜9
mm径の素線を製作し、表3に示す固溶化熱処理、冷間
伸線およびブルーイング処理条件にてPC鋼線を製造
し、その特性を上述と同じ方法で調査した。なお、固溶
化熱処理とブルーイング処理での温度保持時間はそれぞ
れ10分と5分とした。それらの特性評価結果を表4に
示す。本発明の製造条件で製造した非磁性PC鋼線は、
優れた機械的性質、リラクセーション特性および耐応力
腐食割れ特性を有することがわかる。さらに、表3中の
記号L−3条件で製作した鋼線を7本より線にして特性
評価した。ただし、ブルーイング処理時に70kg/m
2 の引張応力を負荷した。その結果、単線と同様の機
械的性質、透磁率と、1%以下の優れたリラクセーショ
ン値を有することを確認した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【発明の効果】上述のように本発明は、非磁性PC鋼線
として最適な成分および加工組織を限定し、またその最
適製造条件を限定することにより、非磁性を維持しなが
ら優れた機械的性質、リラクセーション特性および耐応
力腐食割れ特性を実現することを可能にした。本発明
は、非磁性を要求されるコンクリート構造、例えばリニ
アモーターの軌道構造物に使用できるPC鋼線を実現
し、産業上寄与するところは極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富永 治朗 千葉県習志野市東習志野7丁目5番1号 鈴木金属工業株式会社 技術開発本部 内 (72)発明者 小森 英樹 千葉県習志野市東習志野7丁目5番1号 鈴木金属工業株式会社 技術開発本部 内 (56)参考文献 特開 平3−294453(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.1%未満、Si:
    2.0%以下、Mn:5〜15%、Cr:13〜20
    %、Ni:3〜10%、N:0.1〜0.5%を基本成
    分とし、下記(1)式で表されるNieqが15以上を
    満足し、残部はFeならびに不可避的不純物元素からな
    る鋼において、冷間で伸線することによりその金属組織
    が加工組織を呈し、ビッカース硬度で400以上の硬さ
    と160kg/mm 2 以上の引張強度を有し、かつリラ
    クセーション特性、耐食性および耐応力腐食割れ特性に
    優れた非磁性PC鋼線。 Nieq=Ni%+0.5〔Mn%〕+30〔C%+N%〕 (1)
  2. 【請求項2】 重量%で、C:0.1%未満、Si:
    2.0%以下、Mn:5〜15%、Cr:13〜20
    %、Ni:3〜10%、N:0.1〜0.5%を基本成
    分とし、Mo:0.1〜3%、Cu:0.1〜3%、N
    b:0.01〜0.5%、Ti:0.01〜0.5%、
    V:0.01〜0.5%の1種あるいは2種以上含有
    し、下記(2)式で表されるNieqが15以上を満足
    し、残部はFeならびに不可避的不純物元素からなる鋼
    において、冷間で伸線することによりその金属組織が加
    工組織を呈し、ビッカース硬度で400以上の硬さと1
    60kg/mm 2 以上の引張強度を有し、かつリラクセ
    ーション特性、耐食性および耐応力腐食割れ特性に優れ
    た非磁性PC鋼線。 Nieq=Ni%+0.5〔Mn%〕+0.3〔Cu%〕+30〔C%+N%〕 (2)
  3. 【請求項3】 重量%で、C:0.1%未満、Si:
    2.0%以下、Mn:5〜15%、Cr:13〜20
    %、Ni:3〜10%、N:0.1〜0.5%を基本成
    分とし、下記(1)式で表されるNieqが15以上を
    満足し、残部はFeならびに不可避的不純物元素からな
    る鋼を、900〜1200℃に保持した後に毎分50℃
    以上の平均冷却速度で室温まで冷却する固溶化熱処理を
    施し、断面減少率で30%以上冷間にて伸線し、その後
    200〜600℃の温度でブルーイング処理を施すこと
    を特徴とする金属組織が加工組織を呈し、ビッカース硬
    度で400以上の硬さと160kg/mm 2 以上の引張
    強度を有し、かつリラクセーション特性、耐食性および
    耐応力腐食割れ特性に優れた非磁性PC鋼線の製造方
    法。 Nieq=Ni%+0.5〔Mn%〕+30〔C%+N%〕 (1)
  4. 【請求項4】 重量%で、C:0.1%未満、Si:
    2.0%以下、Mn:5〜15%、Cr:13〜20
    %、Ni:3〜10%、N:0.1〜0.5%を基本成
    分とし、Mo:0.1〜3%、Cu:0.1〜3%、N
    b:0.01〜0.5%、Ti:0.01〜0.5%、
    V:0.01〜0.5%の1種あるいは2種以上含有
    し、下記(2)式で表されるNieqが15以上を満足
    し、残部はFeならびに不可避的不純物元素からなる鋼
    を、900〜1200℃に保持した後に毎分50℃以上
    の平均冷却速度で室温まで冷却する固溶化熱処理を施
    し、断面減少率で30%以上冷間にて伸線し、その後2
    00〜600℃の温度でブルーイング処理を施すことを
    特徴とする金属組織が加工組織を呈し、ビッカース硬度
    で400以上の硬さと160kg/mm 2 以上の引張強
    を有し、かつリラクセーション特性、耐食性および耐
    応力腐食割れ特性に優れた非磁性PC鋼線の製造方法。 Nieq=Ni%+0.5〔Mn%〕+0.3〔Cu%〕+30〔C%+N%〕 (2)
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