JPS6228483Y2

JPS6228483Y2 -

Info

Publication number: JPS6228483Y2
Application number: JP1981052064U
Authority: JP
Priority date: 1981-04-10
Filing date: 1981-04-10
Publication date: 1987-07-22
Also published as: JPS57165508U

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は自動車用空気調和装置の改良に関する
ものである。従来の自動車用空気調和装置では、例えば第３
図に示されるように、空調ユニツトケースａ内
に、空気導入口ｂを通じて導入された空気は、エ
ヤミツクスドアｃ、およびベントドアｄ、フロア
ドアｅの開閉を制御することにより、ベント吹出
口ｆ、デフロスト吹出口ｇおよびフロア吹出口ｈ
を通じて、車室内に供給されるようになつてい
る。しかして、その温度調節は、エヤミツクスド
アｃの開度を制御して前記導入空気を分流し、一
部はヒータコアｎを経て、他部はこのヒータコア
ｎの後方（自動車に取付けられた状態で後方）の
バイパス通路ｍを通じてそれぞれ流すようにし、
それによつて得られた温風（ヒータコアｎ）と、
涼風（バイパス通路ｍ）とを混合して行われてい
る。ところが、このような装置では、温度調節のバ
イパス路ｍによつて、その分だけ装置自体が余分
に大きくなりその前後方向の長さＬが長くなるの
で、自動車のインストルメントパネル下方の前後
方向に大きな据付スペースが必要であるという不
具合があつた。本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、導
入空気の温度調節に用いるバイパス通路を省略で
き、それによつて空調ユニツトケースが小型化さ
れた自動車用空気調和装置を提供することを主目
的とする。本考案は、上記目的を達成するために、箱形状
の空調ユニツトケースと、該空調ユニツトケース
内のほぼ中央部に配設されて該空調ユニツトケー
ス内を第１空気室および第２空気室に仕切る直方
体状の熱交換器と、前記空調ユニツトケースに開
口され、前記第１および第２空気室の両方に連通
する空気導入口と、前記空調ユニツトケース内の
前記空気導入口近傍に回動自在に配設されて、前
記第１空気室と空気導入口との連通量、および第
２空気室と空気導入口との連通量をそれぞれ調整
するエヤミツクスドアと、前記空調ユニツトケー
スの外周面または空気導入口側に開口され、前記
第１および第２空気室にそれぞれ独立して連通す
る複数の空気吹出口とを具備する。以下、本考案の実施例を図面に沿つて説明す
る。第１図および第２図において、１は自動車用空
気調和装置で、ベントモード、ヒートモードおよ
びデフモードを有する。２は箱形状の空調ユニツトケースで、そのほぼ
中央部に直方体状の熱交換器３（ヒータコア）が
配設され、それによつて該空調ユニツトケース２
が、第１空気室４と第２空気室５とに仕切られて
いる。６は空調ユニツトケース２に開口された矩形状
の空気導入口で、前記第１および第２空気室４，
５の両方に対して連通している。７はエヤミツクスドアで、空調ユニツトケース
２の空気導入口６近傍に回動自在に配設されてい
る。このエヤミツクスドア７によつて、第１空気
室４と空気導入口６との連通量、および第２空気
室５と空気導入口６との連通量がそれぞれ調整さ
れる。８は空気を乗員の胸元に向けて吹出すベント吹
出口で、空調ユニツトケース２の外周面で第１空
気室４に開口している。９はベント吹出口８を開
閉するベントドアで、開位置a₁と閉位置a₂とを有
する。１０は空気をウインドガラスに向けて吹出すデ
フロスト吹出口、１１は空気を乗員の足元に向け
て吹出すフロア吹出口で、この両吹出口１０，１
１は、空調ユニツトケース２の外周面および空気
導入口６側で第２空気室５に、ベント吹出口８と
は独立して開口している。１２はデフロスト吹出
口１０およびフロア吹出口１１をそれぞれ開閉制
御するフロアドアで、全開位置b₁、中間位置b₂、
および全閉位置b₃を有する。続いて、ベントドア９とフロアドア１２との開
閉位置と、各モードとの関係を次表に示す。

【表】１３は空気を冷却するクーラコア、１４はクー
ラコア収納部、１５はクーラコア収納部１４を空
気導入口６に接続する接続ダクトである。なお、
上記空調ユニツトケース２は、自動車のインスト
ルメントパネルのほぼ中央部の下方に配置され、
該ケース２の前壁２ａをダツシユパネル１６に対
向して取付けられている。上記構成によれば、デフ・モードと、ヒート・
モードとにおいては、エヤミツクスドア７の開度
を適当に制御することにより、クーラコア１３を
経た空気が第１空気室４および第２空気室５に分
流して流入し、しかしてベントドア９が閉位置a₂
にあるため、第１空気室４に流入した空気は熱交
換器３を経て、温風となつて第２空気室５に流入
する。その結果、第２空気室５において、空気導
入口６より直接に導入された涼風と、第１空気室
４より熱交換器３を経て流入した温風とが混合さ
れて、それによつて温度調節された空気が、デフ
ロスト吹出口１０のみ（デフ・モード）、あるい
はデフロスト吹出口１０およびフロア吹出口１１
の両方を通じて（ヒート・モード）吹出される。また、ベント・モードにおいても、上記モード
と同様に、クーラコア１３を経た空気が、空気導
入口６を通じて、第１空気室４および第２空気室
５に分流して流入するが、フロアドア１２が全閉
位置b₃にあるため、上記モードの場合とは逆に、
第２空気室５に流入した空気が、熱交換器３を経
て、温風となつて第１空気室４に流入する。その
結果、第１空気室４において、空気導入口６より
直接に導入された涼風と、第２空気室５より熱交
換器３を経て流入した温風とが混合され、それに
よつて温度調節された空気が、ベント吹出口８を
通じて吹出される。このように、空気導入口６よりの導入空気を、
熱交換器３の上下側に直接に供給するようにして
第３図に示す従来の装置において見られるバイパ
ス通路ｍの省略を図つている。したがつて、空調ユニツトケース２の前後方向
の長さ１は短かくできるので、インストルメント
パネル下方の前後方向にせまい空間に該ケース２
を取付けることができる結果、車室内空間を大き
くできる。上記実施例においては、エヤミツクスドア７は
１枚で構成したが、エヤミツクスドアを２枚で構
成し、それぞれが第１空気室４と空気導入口６と
の連通量、第２空気室５と空気導入口６との連通
量を調整するようにしてもよい。また、上記実施例では、ベント吹出口より冷風
を、フロア吹出口１１より温風をそれぞれ吹き出
すバイレベルモードのないものとして説明した
が、第１空気室４と第２空気室５との容積比ある
いは各吹出口８と１０，１１との面積比を適当に
選べば、上記バイレベルモードを追加することも
できる。本考案は、上記のように構成したから、従来の
空気調和装置に設けられていた、導入空気の温度
調節用のバイパス通路を必要とせず、空調ユニツ
トケースを小型化でき、据付スペースも小さくで
きるという実用上優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の実施態様を例示
するもので、第１図は一部を切除して示す自動車
用空気調和装置の正面図、第２図は第１図の−
線に沿う断面図、第３図は従来の自動車用空気
調和装置の、第２図と同様の図である。１……自動車用空気調和装置、２……空調ユニ
ツトケース、３……熱交換器、４……第１空気
室、５……第２空気室、６……空気導入口、７…
…エヤミツクスドア、８……ベント吹出口、９…
…ベントドア、１０……デフロスト吹出口、１１
……フロア吹出口、１２……フロアドア。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

箱形状の空調ユニツトケースと、該空調ユニツ
トケース内のほぼ中央部に配設されて該空調ユニ
ツトケース内を第１空気室および第２空気室に仕
切る直方体状の熱交換器と、前記空調ユニツトケ
ースに開口され、前記第１および第２空気室の両
方に連通する空気導入口と、前記空調ユニツトケ
ース内の前記空気導入口近傍に回動自在に配設さ
れて、前記第１空気室と空気導入口との連通量、
および第２空気室と空気導入口との連通量をそれ
ぞれ調整するエヤミツクスドアと、前記空調ユニ
ツトケースの外周面または空気導入口側に開口さ
れ、前記第１および第２空気室にそれぞれ独立し
て連通する複数の空気吹出口とを具備することを
特徴とする自動車用空気調和装置。