JPS6228181Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は平板状キーホルダー（又はキーケー
ス）に関する。

従来技術 従来から用いられているキーホルダーとして
は、ホルダー本体が開閉自在の開口部を有する係
止リングからなり、これに適当な装飾品をチエー
ンなどによつて連結するとともに、キー頭部の連
結穴に係止リングを挿通してキーを取付けるよう
にしたもの、あるいは皮革製などの折畳式カバー
の内面に係止金具を設け、この係止金具をキー頭
部の連結穴に挿通してキーを取付けるようにした
ものなどが一般的である。

ところが、前者の例においては、キーホルダー
を形成する係止リング、チエーンおよび装飾品と
キーが全体的に連鎖的に連結されるので、全体形
状が定まらずすなわち変形自在であるため、これ
を衣服のポケツトやかばん等の袋物に入れた場合
に形状的に納まりが悪いという欠点がある。

また、後者の例においては、キーがカバー内に
収納されているから全体形状は一応一定しており
上記前者の如き欠点はないが、全体の厚み寸法が
大きくなるという別の欠点を有している。

本考案の目的 本考案は上記従来事情に鑑みて成したものであ
つて、その目的は、全体形状が一定しておりかつ
厚み寸法も小さく、従つて衣服のポケツト等に入
れた場合に納まりが良い平板状のキーホルダーを
提供することである。

本考案の構成・作用・効果 上記目的を達成するため本考案は以下の如く構
成した。すなわち、平板状本体の所定縁部に平板
上蓋体の所定縁部を枢着して、蓋体を、本体の片
面に重なる閉位置と本体に対し所定角度回動した
開位置間で開閉するように構成し、本体の上記片
面に、本体の上記所定縁部にキー挿入口を有しか
つキーの平面的形状と略同一の平面的形状を有す
るキースライド式・キー収納凹陥部を形成すると
ともに、さらに本体の上記キー挿入口の部分に、
収納されたキーの一部を下方より受けるようにし
た自由端を有する板バネを装着する一方、上記蓋
体の枢着基部に、蓋体の開時に上記板バネの自由
端をキーとともに持上げる係合部を形成するよう
に構成した。

上記構成において、キーをキーホルダーより抜
き出す場合には、本体に対し蓋を所定角度回動し
て開け、この開操作により持上げられたキーに指
を当てがいキー抜き出し方向に押出せばよい。逆
にキーをキーホルダーに差込む場合は蓋体を開け
た状態とし、キーをキー収納凹陥部のキー挿入口
より単に差込むだけでよく、その後蓋体を閉じれ
ばよい。

上記構成によれば、キーをキーホルダーの本体
のキー収納凹陥部内に平面的に収納する構成とし
ているため、キーホルダーの本体の厚み寸法はキ
ーの厚み寸法より僅かだけ厚く構成すればよく、
また蓋体は単に本体を覆う機能さえあればよいも
のであるから、その厚み寸法は最小にすることが
でき、従つて、キーホルダー全体の厚み寸法は非
常に小さくすることができ、さらに上記本体と蓋
体よりなるキーホルダーの全体形状は一定してい
る。従つて本考案の所期の目的を十分達成するこ
とができる。

そしてさらに、上記構成によれば、本体のキー
収納凹陥部内に収納されたキーは、上記蓋体によ
り確実に押えられ、従つて、キーはキーホルダー
より容易に脱却することはない。また、上記構成
によれば、キーは本体のキー収納凹陥部に対し抜
き差しするだけでキーホルダーに着脱できるた
め、この着脱操作は非常に簡単であり、特にキー
の抜き出し時においては、単に蓋体を本体に対し
開けるだけで、キーのキー挿入口近傍部分が上記
板バネにより持ち上げられてキー収納凹陥部より
浮くため、旦に、キーに指を当てがつて抜き出し
方向に押圧するだけでキーを抜き出すことがで
き、従つてこのキー抜き出し操作は非常に簡単で
ある。

さらに、上記構成によれば、蓋体の内面には例
えばミラーを付設することができ、一種の化粧用
具としても使用することができる。

実施例 以下に本考案の実施例を第１〜５図に従つて具
体的に説明する。

図において、１はキーホルダー全体を示し、Ｋ
は該キーホルダー１内に収納されたキーを示して
いる。

上記キーホルダー１は、平板上本体２の所定縁
部２ｃに平板上蓋体７の所定縁部７ｅを枢着して
なる。

上記本体２は、平面形状が長方形でかつキーＫ
の厚み寸法より僅かに厚い寸法の平板状に構成し
ている。そしてその片面にはキーＫの平面的形状
と略同一の平面的形状をしたキー収納凹陥部３を
形成している。すなわち、このキー収納凹陥部３
は、キーＫの頭部Kaが収納される四角部３ａ
と、キーＫの足部Kbが収納される細長部３ｂよ
り構成している。本体２の上記所定縁部２ｃの両
側には足２ａ，２ｂが突出しており、上記蓋体７
の基部７ａがこの一対の足２ａ，２ｂ間に挿入さ
れピン８により回動自在に枢着されるようになつ
ている。そして、この一対の足２ａ，２ｂ間にお
ける所定縁部２ｃの部分がキー挿入口９を形成し
ており、キーＫがこのキー挿入口９より上記キー
収納凹陥部３内に挿入されるようになつている。

上記本体２は、上記キー収納凹陥部３の細長部
３ｂの周囲を覆う庇状のキー押え部４ａ，４ｂを
備えている。従つて、このキー押え部４ａ，４ｂ
はキー収納凹陥部３内に収納されたキーＫの足
Kbの両側を押えることができ、キーＫは本体２
の板直角方向つまり本体２の前方には抜け出すこ
とがない。尚、この平板状本体は、キー押え板４
と一体に形成してもよく、あるいはキー押え板４
を別体として形成してもよい。

一方、本体２の上記所定縁部２ｃつまりキー挿
入口９の部分には、バネ取付穴６を形成し、この
バネ取付穴６に板バネ５の固定端５ｂを挿入して
固定している。そして該板バネ５の自由端５ａ
は、第５図に示すように、蓋体７を締めた状態に
おいて、所定縁部２ｃ沿いにかつキー抜き出し方
向に延在し、該板バネの自由端５ａ上に収納され
たキーＫの四角部３ａの先端部が乗るようにな
る。

一方前記蓋体７は、本体２と同様平面形状が大
略長方形に形成され、その厚み寸法は、本体２を
覆う作用をなす程度の薄い寸法としている。そし
て、この蓋体７の枢着基部７ａは、第４，５図に
よく示すように、その断面が大略円弧を構成する
ような形状とするとともに蓋体７の内面側基部に
切欠７ｂを形成することにより係合部７ｃを形成
している。この係合部７ｃは、第５図によく示す
ように、蓋体７の閉時においては、上記板バネ５
の自由端５ａが上記切欠７ｂ内に納まるようにな
つており、キーのストツパーの役目も果してい
る。一方、第４図に示す如く、蓋体７が本体２に
対して開けられると、蓋体７の基部７ａに形成し
た係合部７ｃが上記板バネ５の自由端５ａを押し
上げ、該板バネ５の自由端５ａは基部７ａの円弧
状周面７ｄにより常時浮き上がつた位置に保持さ
れる。従つて、第４図に示すように、本体２のキ
ー収納凹陥部３内にキーＫが収納されていると、
蓋体７の開時にはキーＫの頭部Kaが上記板バネ
５の自由端５ａとともに浮き上がり、キーＫは本
体２に対して若干傾斜する。従つて、第４図に示
すように、この状態においてキーＫの頭部Kaに
指を当てがつてキーＫの抜き出し方向に押圧すれ
ばキーＫは上記板バネ５の自由端５ａに沿つてこ
の上をスライドしながら上記キー収納凹陥部３よ
り容易に抜き出される。このように、蓋体７を開
けた時には、キーＫは本体２に対して若干傾斜す
るため、本体２に形成したキー押え部４ａ，４ｂ
は、キーＫの傾斜に応じて変形可能な柔軟性を持
つ構成とする必要がある。

上記とは逆に、キーＫをキーホルダー１のキー
収納凹陥部３内に挿入する場合は、第４図に示す
状態までキーＫをキー収納凹陥部３に挿入し次い
で蓋体７を閉じればよい。キーＫは、蓋体７を閉
じた状態においては、一次的に上記本体２のキー
押え部４ａ，４ｂにより脱却防止が図られている
が、蓋体７が本体２を全体的に覆うことによりさ
らに確実にキーＫの脱却が防止されている。この
キーホルダーは衣服のポケツト等に収納される場
合は、普通は蓋体７は本体２に対して容易には開
かず特別問題はないが、蓋体７を本体２に対して
閉じた状態で確実に止めるためには、例えば蓋体
７と本体２の枢着部分に一定のフリクシヨンを持
たせるようにするか、あるいは蓋体７と本体２に
相互に係止するロツク機構を設けてもよい。

尚、第２図に示すように、蓋体７の内面にはミ
ラーＭを付設し一種の化粧用具としての機能を持
たしめている。

上記したようにこの実施例の構成によれば、キ
ーホルダー１を薄くかつ一定形状に構成すること
ができ本考案の所期の目的を達成し得、さらに、
キーの抜き出し操作が簡単であり、また蓋体７の
内面にはミラーを付設して一種の化粧用具として
使用できる等の利点を有するものである。

尚、本考案に係るキーケースは、ポシエツト、
ポーチ、免許証入れ、カードケース等に付設させ
た場合にも効果的である。

尚、上記実施例に係るキーホルダーの具体的製
作例を第６図〜および第７図〜に示して
いる。

【図面の簡単な説明】

第１〜５図は本考案の１実施例を示し、第１図
は蓋体を閉じた状態のキーホルダーを示す斜視
図、第２図は上記蓋体を開けかつ本体のキー収納
凹陥部内にキーを収納した状態を示す斜視図、第
３図は第２図−線断面図、第４図は蓋体を完
全に開けキーを抜け出している状態を示す要部断
面図、第５図はキーを本体のキー収納凹陥部内に
収納しかつ蓋体を閉じた状態を示す要部断面図、
第６図〜は上記実施例に係るキーホルダーの
具体的製作例を蓋体を閉じた状態で示し、第６図
は平面図、第６図は左側面図、第６図は正
面図、第６図は背面図、第６図は底面図、第
７図〜は上記キーホルダーの蓋体を開けた状
態を示し、第７図は平面図、第７図は左側面
図、第７図は正面図、第７図は背面図、第７
図は平面図である。 １……キーホルダー、２……本体、２ａ，２ｂ
……足、２ｃ……所定縁部、３……キー収納凹陥
部、３ａ……四角部、３ｂ……細長部、４ａ，４
ｂ……キー押え部、５……板バネ、５ａ……自由
端、５ｂ……固定端、６……バネ取付穴、７……
開閉蓋、７ａ……基部、７ｂ……切欠、７ｃ……
係合部、７ｄ……周面、７ｅ……所定縁部、８…
…ピン、９……キー挿入口、Ｋ……キー、Ka…
…頭部、Kb……足部、Ｍ……ミラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板状本体の所定縁部に平板上蓋体の所定縁部
   を枢着して、蓋体を、本体の片面に重なる閉位置
   と本体に対し所定角度回動した開位置間で開閉す
   るように構成し、本体の上記片面に、本体の上記
   所定縁部にキー挿入口を有しかつキーの平面的形
   状と略同一の平面的形状を有するキースライド
   式・キー収納凹陥部を形成するとともに、さらに
   本体の上記キー挿入口の部分に、収納されたキー
   の一部を下方より受けるようにした自由端を有す
   る板バネを装着する一方、上記蓋体の枢着基部
   に、蓋体の開時に上記板バネの自由端をキーとと
   もに持上げる係合部を形成してなることを特徴と
   するキーホルダー。