JPS635547Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はキー収納部を有する平板状のキーホル
ダに関するものである。

従来から用いられているキーホルダとしては、
ホルダ本体が開閉自在の開口部を有する係止リン
グからなり、これに適当な装飾品をチエンなどに
よつて連結するとともに、キー頭部の連結穴に係
止リングを挿通してキーを取付けるようにしたも
の、あるいは皮革製などの折たたみ式カバーの内
面に係止金具を設け、この係止金具をキー頭部の
連結穴に挿通してキーを取付けるようにしたもの
などが一般的である。しかしながら、これらの従
来例では、複数本のキーを取付けた場合にキーが
重なり合つてかさ張り、ポケツトなどへの収納に
不都合を生ずることがあり、またフリーの状態に
ある先端同士が触れ合つて音を発したり、あるい
は互いに傷をつけ合うようなこともあり、カバー
のないものではキーや係止金具などがポケツト内
部の布地を傷つけて、布地の破れの原因となるこ
とも多く、更に取付けられたキーの数が多くなる
と必要なキーの選択が困難となる。また自動車用
キーの場合には、キーを車内に置いたままドアロ
ツクするようなミスに備えて予備キーを携行する
ことがあるが、このような場合には、予備キーと
しての意味を持たせるために他のキーとともにキ
ーホルダに取付けることはせず、免許証入れや名
刺入れなどに予備キーを入れて携行するため、キ
ーが脱落したり、名刺などの他の収納物がキーで
傷つけられたりすることが多く、不便なものであ
つた。

本考案はこのような点に着目してなされたもの
で、キー収納凹陥部と、キー収納凹陥部のキー挿
入側端部を除いてキー収納凹陥部の一部または全
部を覆うように形成されたキー保持片とを、剛性
と一定の厚みを有する平板状のホルダ本体に設
け、キー収納凹陥部のキー挿入側端部にホルダ本
体を裏面側に折曲げ可能とする折曲げ部を形成し
て、ホルダ本体の折曲げ時にキー収納凹陥部に収
納されたキーの端部を突出させるように構成した
ことを特徴としている。ホルダ本体はキーホルダ
専用として製作されるほか、住所録や電話メモ帳
などの手帳類の表紙を兼ねたものや、名刺や免許
証、定期券などの各種カード類のケースを兼ねた
ものとすることもでき、また収納するキーの個数
は１個から複数個まで任意に選定でき、二つ折り
や三つ折りにすれば多数のキーを収納することも
可能となる。本考案のキーホルダは上述のように
構成されているので、キーを平担な板状で保持で
きて携行が容易であるとともに紛失するおそれが
なく、キーはキーホルダから分離して使用される
ためキー操作が容易であるとともにキーの取出し
や収納は容易であり、収納中に他のキーと触れた
り、ポケツトなどの他の物品を傷つけるようなこ
ともなく、且つスマートに携行することができ、
予備キーの収納にも適するなどの利点があるので
ある。

次に本考案の一実施例を添付の図面により説明
する。図において１はホルダ本体、２ａ，２ｂは
キー、３ａ，３ｂはホルダ本体１に凹設されたキ
ー収納凹陥部である。ホルダ本体１は第２図及び
第３図に示すように板状心材４の両面を表装材５
で覆つたものであり、板状心材４は合成樹脂成形
板のような軽量で剛性と一定の厚みを持つ材料で
形成され、また表装材５は可撓性のある材料、例
えば皮革、人工皮革、合成樹脂シート、紙などで
構成されており、キー収納凹陥部３ａは板状心材
４と表装材５をキー２ａの外形に適合した形状に
切抜いて形成され、キー収納凹陥部３ｂは収納す
るキーを限定せず汎用性を持たすために、キー挿
入側端部６ｂ側の幅を広くした形状に板状心材４
を切抜いて形成してある。７ａ，７ｂはキー保持
片であり、キー保持片７ａはキー収納凹陥部３ａ
の一部、すなわちキー２ａを首下部に段差をつけ
ることによつて設けられたキーウエイ８に対応す
る部分を覆うように、キー収納凹陥部３ａの周縁
から表装材５の一部を突出させて形成してあり、
キー保持片７ｂはキー収納凹陥部３ｂの両側縁か
ら表装材５を突出させ、キー挿入側端部６ｂを除
いてキー収納凹陥部３ｂの大部分を覆うように形
成してある。９ａ，９ｂはキー挿入側端部６ａ，
６ｂの端縁側の表装材５を突出させて形成したキ
ー押え舌片である。キー挿入側端部６ａ，６ｂに
はキーの板落ちを防ぐ突状のストツパを設けても
よい。１０はキー挿入側端部６ａ，６ｂの部分で
ホルダ本体１を裏面側に折曲げることができるよ
うに設けられた折曲げ部であり、表装材５の表面
に溝１１を設けることによつて形成されており、
第３図のようにホルダ本体１は折曲げ可能となつ
ている。

上記の構成において、キー２ａ，２ｂを収納す
る時は、まずホルダ本体１を第３図の仮想線のよ
うに折曲げ部１０において折曲げ、キー押え舌片
９ａ，９ｂを開いてキー挿入側端部６ａ，６ｂを
開口させる。次いで、キー２ａは先端をキー保持
片７ａの下に入れるようにしながら全体をキー収
納凹陥部３ａに嵌め込む。またキー２ｂはキー挿
入側端部６ｂから先端をキー保持片７ｂの下に挿
入することにより、キー全体をキー収納凹陥部３
ｂ内に押し込む。ここで折曲げられていたホルダ
本体１を元に戻せば、キー押え舌片９ａ，９ｂが
キー２ａ，２ｂの頭部を押えることになる。すな
わち、キー２ａはキー収納凹陥部３ａの形状がキ
ー２ａの外形に適合していてきつちり嵌まり込む
ことと、キー２ａの一部がキー保持片７ａとキー
押え舌片９ａで押えられることによつて確実に保
持され、キー２ｂはキー保持片７ｂとキー押え舌
片９ｂとによりほぼ全面を押えられて確実に保持
されるのである。またキー２ａ，２ｂを使用する
時は、ホルダ本体１を折曲げ部１０で折曲げるこ
とによりキー押え舌片９ａ，９ｂが開き、同時に
キー２ａ，２ｂの頭部が裏側の表装材５から離れ
てキー収納凹陥部３ａ，３ｂから突出した状態と
なるので、突出した部分をつまんで上方へ持ち上
げて引出せばよく、容易に取出すことができる。
この場合、キー２ａ，２ｂはホルダ本体１に連結
されていない状態で単独で取出されるから、使用
する際のキー操作は容易となる。

なお、１２はキー収納凹陥部３ａ，３ｂと並べ
て同様に形成されたコイン入れであり、上面は表
装材５で覆われ、挿入側端部１３には蓋１４が設
けられており、コイン１５だけでなく小形のキー
を収納することもできる。なお、蓋１４に代えて
凹陥部３内に出入自在な引出箱を設けるようにし
てもよい。またホルダ本体１は例えば背面と側面
をアルミニウムのような金属や硬質の合成樹脂成
形品により浅い容器状に一体に形成し、その内部
にキー収納凹陥部を設けるようにすることもで
き、この場合には折曲げ部１０は一般に用いられ
ている蝶番形のヒンジなど、他の構造を適宜採用
して構成することができる。

上述の実施例からも明らかなように、本考案の
キーホルダは、キーを平板状に保持することがで
きるので、キーの携行が容易であるとともにキー
の取出しや収納、キーの操作なども容易であり、
複数個のキーを保持するようにしても互いに接触
したり他の物品に触れたりすることがないなどの
利点のあるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものであり、第１
図は正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線に沿う端
面図、第３図は第１図のＢ−Ｂ線に沿う断面図で
ある。 １……ホルダ本体、２ａ，２ｂ……キー、３
ａ，３ｂ……キー収納凹陥部、６ａ，６ｂ……キ
ー挿入側端部、７ａ，７ｂ……キー保持片、１０
……折曲げ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板状心材の両面を表装材で覆つてホルダ本体を
   形成し、かつキー収納凹陥部と、キー収納凹陥部
   のキー挿入側端部を除いてキー収納凹陥部の一部
   または全部を覆うように形成されたキー保持片と
   を、剛性と一定の厚みを有する平板状のホルダ本
   体に設け、さらにキー収納凹陥部のキー挿入側端
   部にホルダ本体を裏面側に、上記表装材の表面に
   溝を設けることにより上記板状心材より分離して
   折曲げ可能とする折曲げ部を形成して、ホルダ本
   体の折曲げ時にキー収納凹陥部に収納されたキー
   の端部を突出させるように構成してなるキーホル
   ダ。