JPS6225230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エアゾル噴霧器に装備されるエアゾ
ルバルブに関するもので、その目的は、簡単な操
作で、噴射量を自由に調節でき、かつ、構造が簡
単で安価に製作できるエアゾルバルブを提供する
ことにある。

以下、本考案を図に示す実施例に基づいて説明
する。

１はエアゾル容器の蓋体で、中央部に周壁１１
と頂壁１２からなる膨出部１３を設け、頂壁１２
の中央に透孔１４を設けている。

２は弁筐で、上方に開口した周壁２１に内面に
雌ねじ２２を設け、底壁２３の中心に噴射液導入
孔２４を設け、下面に筒状の吸上管接続部２５を
突設し、該接続部２５に吸上管３を接続してい
る。２６はガス導入孔である。

４は押圧板で、外周面に雄ねじ４１を有し、上
面中央部に調節軸４２を突設してなり、前記弁筐
２内の底部に適当な厚みｔをもつた連続気泡の発
泡樹脂材からなる弾性体５を収納した後、該弁筐
２内に押圧板４を収納して雄ねじ４１を雌ねじ２
２に螺合させ、この押圧板４にて前記弾性体５を
圧縮できるようにしている。該押圧板４の下面に
は放射状の凹溝４３を設け、その周辺部に上下に
貫通する切欠状の通路４４を設け、調節軸４３の
周面には突条４５を設けている。通路４４は第３
図ｂに示すように透孔状に形成してもよく、ま
た、押圧板４の下面はフラツトのままでもよく、
下面に多数の凹凸を設けるようにしてもよい。

６は弁体で、内部に噴出路６１を有する噴出管
６２の首部に該噴出路６１に連通する横孔６３を
設けると共に、下部に下向きに開口する筒状部６
４を設け、該筒状部６４の内面に前記突条４５に
係合する係合溝６５を設けてなり、この弁体５の
筒状部６４を弁筐２内に遊挿し、該筒状部６４と
弁筐２の周壁２１との間に環状通路２７を形成
し、かつ、前記係合溝６５を突条４５に軸方向に
摺動自在に係合させることにより、弁体６の回転
により押圧板４を回動しながら上下動できるよう
にしてある。なお、筒状部６４の下端と押圧板４
の上面との間には圧縮ばね７を配置している。

８は環状パツキングで、弁体６の首部に嵌合さ
れ、前記膨出部１３の頂壁１２の内面と弁筐２の
周壁２１の上端面との間に配置され、この状態
で、弁筐２の周壁２１上端部を前記膨出部１３の
周壁１１の内側に固着することにより、弁体６の
噴出管６２を膨出部１３の透孔１４から上方に上
下動自在にかつ回動自在に突出させ、この弁体６
の上下動によつて環状パツキング８が変形して首
部の横孔６３を開閉できるようにしている。

９は押釦で、噴出路６１に連通する通路９１を
有し、噴出管６２の上端に着脱自在に取付け、か
つ、キー（図示せず）等を介して押釦９と弁体６
が一体に回動するように取付けている。押釦９の
側面には通路９１に連通する噴射口９２を備えた
ノズル９３を着脱自在に取付けている。

次に作用について説明する。

まず、第１図に示すように、押圧板４と弁筐２
の底壁２３により、弾性体５を適当に圧縮した状
態で、押釦９を押下げると、第４図に示すよう
に、弁体６がばね７に抗して押下げられると共
に、環状パツキング８の内周辺部が弁筐２内に凹
入する如く押下げられ、この環状パツキング８に
て閉塞されていた横孔６３が開放されて弁筐２内
の環状通路２７に連通され、これにより、エアゾ
ル容器（図示省略）内に収納された加圧ガスによ
つて押圧されていた噴射液が、吸上管３より導入
孔２４を経て弁筐２内に流入し、弾性体５の内部
気泡を通り、凹溝４３、通路４４を経て弁筐２内
の上室に流入し、さらに環状通路２８、横孔６
３、噴出路６１、通路９１、噴射口９２を経て器
外に噴射される。

而して、押釦９を回動して弁体６を回動させる
ことにより、係合溝６５と突条４５を介して押圧
板４が回動しながら、雄ねじ４１と雌ねじ２２に
より上下方向に移動し、弾性体５に対する圧縮量
が変化し、その厚みｔが変化する。こうして押釦
９の回動により弾性体５の厚みｔを調節すること
によつて、弾性体５の内部気泡の断面積が調整さ
れ、該気泡を通過する噴射液の通過抵抗が変化
し、以つて、噴射液の噴射量を調節するのであ
る。この場合、弾性体５を適当な厚みをもつて弁
筐２内の底面全域に対応させて設ける等、容量の
大きい弾性体を用いることによつて、噴射量の調
節範囲を大きくできる。なお、弾性体５には、上
記発泡樹脂材に限らず、スポンジ、不織布等を用
いてもよい。

上記実施例において、押釦９の下端部または噴
出管６２の外周面と、膨出部１１または蓋体１と
の間に、指示突起または指示線と目盛等を設け、
それらを付合させて押釦９または噴出管６２の回
転角を表示し、噴射量を表示するように構成すれ
ば、一層便利に使用できる。

以上説明した如く、本考案によれば、押釦をま
わすだけの簡単な操作により、噴射量を自由に調
節でき、かつ、その調節範囲も大きく、噴射液を
目的に応じて無駄なく効果的に使用できる。ま
た、構造が簡単で安価に製作できる利点もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
静止状態を示す要部の縦断面図、第２図は第１図
の−線断面図、第３図ａは第１図の−線
断面図、第３図ｂは通路の別例を示す第３図ａ相
当図、第４図は噴射状態を示す要部の縦断面図で
ある。 １……エアゾル容器の蓋体、２……弁筐、３…
…吸上管、４……押圧板、５……弾性体、６……
弁体、７……ばね、８……環状パツキング、９…
…押釦、１１……膨出部、１４……透孔、２１…
…周壁、２２……雌ねじ、２３……底壁、２４…
…噴射液導入孔、２５……吸上管接続部、２６…
…ガス導入孔、２７……環状通路、４１……雄ね
じ、４２……調節軸、４４……通路、４５……突
条、６１……噴出路、６２……噴出管、６３……
横孔、６４……筒状部、６５……係合溝、９１…
…通路、９２……噴射口、９３……噴射ノズル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エアゾル容器の蓋体中央部に透孔を有する膨出
   部を設け、底壁に噴射液導入孔を設けると共に、
   底壁下面に筒状の吸上管接続部を突設してなる弁
   筐の周壁内面に雌ねじを設け、弁筐内の底部に空
   間隙を有する弾性体を収納すると共に、外周面に
   雄ねじを有しかつ上面中央に調節軸を備えた押圧
   板を収納し、前記雄ねじを雌ねじに螺合させ、該
   押圧板により前記弾性体を圧縮してその空間隙の
   断面積を調節可能となし、該押圧板には上下に貫
   通する通路を設け、一方、内部に噴出路を有する
   噴出管の首部に該噴出路に連通する横孔を設けて
   なる弁体の下部に下向きに開口する筒状部を設
   け、該筒状部を弁筐内に遊挿して前記調節軸に上
   下方向に摺動自在に嵌合させ、該弁体の回動によ
   り前記押圧板を回動しながら上下動し得るように
   なし、前記弁体をばねにより上方に付勢し、前記
   膨出部の頂壁内側と弁筐の周壁上端との間に環状
   パツキングを配置した状態で、該周壁上端を膨出
   部の周壁内側に固着し、該環状パツキングを弁体
   の首部に嵌合させてこの首部の横孔を開閉自在と
   なし、前記噴出管を膨出部の透孔から上方に上下
   動自在にかつ回動自在に突出させ、その上端に前
   記噴出路に連通する噴射口をもつた押釦を着脱自
   在に取付けたことを特徴とするエアゾルバルブ。