JPS6223346Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は自動二輪車等の鞍乗り型車両におい
て、燃料タンクを車体に取付ける燃料タンクの取
付け構造に関するものである。

従来技術および考案が解決しようとする問題点 従来自動二輪車等の燃料タンクの前部取付けに
は、フレームボデイのヘツドパイプ近傍に車体方
向に対して直角に係合部材を突出させ、同係合部
材にクツシヨンを介して燃料タンク内側の両側に
付設されたＵ字形状のフロントステーを係合させ
ていた。

したがつて、燃料タンクの前部取付けには、フ
レームボデイに別部材を後から固着するため、部
品個数も増え、また溶接等の作業も必要となり、
製作コスト上昇の要因となつていた。

またフレームボデイの係合部材と燃料タンクの
Ｕ字形状のフロントステーを係合させて前後作用
の位置決めを行なつていたが係合部材とフロント
ステーとは多少ガタがあり、位置決めに手間を要
した。

問題点を解決するための手段および作用 本考案はこのような難点を克服した鞍乗り型車
両の燃料タンクの取付け構造の改良に係り、ヘツ
ドパイプから後下方に延びるメインチユーブを備
えた鞍乗り型車両において、該メインチユーブに
オイルタンクを一体に形成し、該メインチユーブ
を上方から跨ぐことができる凹部を燃料タンクの
底部に形成するとともに該燃料タンクの前部に係
合孔を備えたフロントステーを一体に突設し、前
記メインチユーブ前部にて上方へ突出したオイル
注入管に、前記フロントステーの係合孔を嵌脱自
在に嵌着することにより、オイルタンクから突出
した注入管を利用して燃料タンクを着脱自在に取
付けることができる。

実施例 以下第１図ないし第４図に図示された本考案の
一実施例について説明する。

１は自動二輪車のフレームボデイであり、同フ
レームボデイ１はヘツドパイプ２に前端が固着さ
れたメインチユーブ３と同メインチユーブ３の後
端部近傍から車体後方へ向かつて伸びているシー
トレール４およびバツクステー５等からなり、前
記メインチユーブ３は内部空間を利用してオイル
タンクとしており、同メインチユーブ３の前端部
近傍に上方へ指向してオイルタンク注入管６が一
体に固着されている。

また前記メインチユーブ３の後端近傍にはオイ
ル取出の役割を果すオイルチユーブジヨイント７
がジヨイントボルト８により螺合緊締されてい
る。そして前記オイルチユーブジヨイント７はオ
イルレベルパイプ９により前記オイルタンク注入
管６と接続されている。

前記オイルレベルパイプ９は透明な樹脂パイプ
からなり、オイルタンク内のオイルレベルが確認
できるようになつている。

さらにメインチユーブ３の後部にはフツク１０
が付設された連結部材１１が固着されている。

一方、前記したフレームボデイ１に取付けられ
る燃料タンク１２は樹脂材をブロー成形により一
体成形したものから成り、同燃料タンク１２はタ
ンク本体１３と同タンク本体１３の外側壁が下方
へ延長されたサイドカバー部１４とタンク本体１
３の前部に平板状に成形されたフロントステー１
５からなつている。

前記フロントステー１５の中央部には係止孔１
７が形成され、同係止孔１７にゴム等の弾性体グ
ロメツト１８が嵌装されている。

また燃料タンク１２の後部側壁にはツバ付きボ
ルト１９が水密に螺合されている。

しかして燃料タンク１２のフレームボデイ１へ
の取付けは次のようになされる。

すなわちフレームボデイ１のオイルタンク注入
管６へ燃料タンク１２のフロントステー１５を弾
性体グロメツト１８を介して嵌脱自在に嵌装し、
その後オイルタンク注入管６へキヤツプ２０を嵌
合することにより、燃料タンク１２の前部取付け
をはかつている。

またタンク本体１３の底部１３ａとメインチユ
ーブ３の間にはゴムなどの弾性体からなるクツシ
ヨン２１が嵌装されて燃料タンク１２の上下方向
の位置決めがなされ、同燃料タンク１２の後部は
ツバ付きボルト１９とフレームボデイ１に付設さ
れたフツク１０との間に固定用ゴムバンド２２が
架渡され、同ゴムバンド２２の弾性力によりフレ
ームボデイ１に固定されている。

第１図ないし第４図に図示される実施例は前記
したように構成されているので、燃料タンク１２
のフロントステー１５を弾性体グロメツト１８を
介してオイルタンク注入管６に嵌装することによ
り、燃料タンク１２の前部取付けが確固としてな
され、フレームボデイ１に別部品である取付け部
材を設けなくてもよい。したがつて部品個数の削
減をはかることができるとともに、前記取付け部
材の溶着作業も不要となり、コストダウンをはか
ることができる。

また本実施例においては、燃料タンク１２のフ
ロントステー１５をオイルタンク注入管６へ嵌合
するだけで、同燃料タンク１２の車体前後方向お
よび巾方向の位置決めがなされるため、極わめて
組立性が良好となる。

さらに本実施例においては、燃料タンク１２の
後部取付けはフレームボデイ１に付設したフツク
１０と同燃料タンク１２のツバ付きボルト１９と
の間に固定用ゴムバンド２２を介装するだけでで
きるため、燃料タンク１２に固定用リヤステー等
を突出させてボルト等で固定する必要がなく、こ
の面からも取付け性の容易化をはかることができ
る。

考案の効果 本考案では、ヘツドパイプから後下方へ延びる
メインチユーブを備えた鞍乗り型車両において、
該メインチユーブにオイルタンクを一体に形成
し、該メインチユーブを上方から跨ぐことができ
る凹部を燃料タンクの底部に形成するとともに該
燃料タンクの前部に係合孔を備えたフロントステ
ーを一体に突設し、前記メインチユーブ前部にて
上方へ突出したオイル注入管に、前記フロントス
テーの係合孔を嵌脱自在に嵌着したため、別部材
のタンク固定用の部材を設ける必要がなく、製作
コストの低減をはかることができる。

また本考案においてはオイルタンクから突出し
た注入管に、別部材の燃料タンクの係合孔を係合
するだけで、前記別部材の燃料タンクの位置決め
を正確にかつ容易に行うことができる。

さらに本考案では、必要に応じて燃料タンクを
簡単に取外して、メインチユーブの下方のエンジ
ンの保守整備を容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動二輪車等のタンクの
取付構造の一実施例を図示した側面図、第２図は
その平面図、第３図は同実施例の要部斜視図、第
４図は同実施例の要部縦断側面図である。 １……フレームボデイ、２……ヘツドパイプ、
３……メインチユーブ、４……シートレール、５
……バツクステー、６……オイルタンク注入管、
７……オイルチユーブジヨイント、８……ジヨイ
ントボルト、９……オイルレベルパイプ、１０…
…フツク、１１……連結部材、１２……燃料タン
ク、１３……タンク本体、１４……サイドカバ
ー、１５……フロントステー、１７……係止孔、
１８……弾性体グメロツト、１９……ツバ付きボ
ルト、２０……キヤツプ、２１……クツシヨン、
２２……固定用ゴムバンド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヘツドパイプから後下方へ延びるメインチユー
   ブを備えた鞍乗り型車両において、該メインチユ
   ーブにオイルタンクが一体に形成され、該メイン
   チユーブを上方から跨ぐことができる凹部が燃料
   タンクの底部に形成されるとともに該燃料タンク
   の前部に係合孔を備えたフロントステーが一体に
   突設され、前記メインチユーブ前部にて上方へ突
   出したオイル注入管に、前記フロントステーの係
   合孔が嵌脱自在に嵌着されたことを特徴とする鞍
   乗り型車両の燃料タンクの取付け構造。