JPS6223343Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、水冷エンジンを搭載したオートバ
イのラジエターカバーに関する。

オートバイで、水冷エンジンを搭載する場合
は、ラジエターで冷却水を冷す必要がある。オー
トバイの場合、ラジエターは、フアン等を使用せ
ず、走行による風を当てて冷却するものが大部分
である。このため、ラジエターは、車体前部の高
い位置になる燃料タンクの前側に配置して、走行
による風が当り易い位置にする。そして、ラジエ
ターは、第１図に示すように、燃料タンクＡの前
側に配置したラジエターＢの両側及び上側をカバ
ーＣで覆つて風胴にすると共に、当つて火傷する
ことを防いでいる。この場合、カバーＣの後縁
は、ビスＤ等で燃料タンクＡの外面に締着してい
る。従つて、燃料タンクＡとカバーＣの後縁が段
差になり、ビスＤの頭も突出するので、運転者の
ズボンに引掛ることがある。特に荒地を走るモト
クロス車と称するような種類のオートバイでは、
運転者は、足で燃料タンクＡを挾んで体を支えた
り、足を地面に滑らせて車をターンさせることが
しばしばあるので、ズボンが引掛るとバランスを
失うことがあつて具合が悪い。また段差やビスの
露出は、外観も劣つて不都合である。

この考案は、かかる点に鑑み、ラジエターと燃
料タンクを一つのカバーで覆い突出物や段差がな
いように改善したもので、以下本考案を図面に示
す実施例について説明する。

車体の前部に装着する燃料タンク１の前側左右
に、二つに分割したラジエター２を前方に向けて
配置する。上記燃料タンク１には、その上部およ
び左右両側部をすつぽり覆うカバー３が被覆せし
められており、そのカバー３の前方開放口内に前
記ラジエター２が配設され、そのラジエター２の
側方および上方も上記カバー３によつて覆われて
いる。カバー３は、上面に孔４を設け、燃料タン
ク１の注入口５を突出させ、注入口５には、カバ
ー３の外側からキヤツプ６を着脱できる。また、
カバー３は、側面に排気孔７が設けてあつて、ラ
ジエター２を冷した温風が抜けることができるよ
うにしてある。

作用について説明する。

燃料タンク１の上部および左右両側部をすつぽ
に覆うカバー３の前方開放口内にラジエター２を
配設したので、カバー３の表面がなめらかにでき
て、端縁の段差やビス等の突出物がなくなり、運
転者のズボンが引掛ることがなくて安全性が高く
なり、体裁もよい。また、燃料タンク１の注入口
５は、カバー３の外側に突出させてあるので、カ
バー３を外すことなく給油ができる。そして、燃
料タンク１は、カバー３で覆われて見えないの
で、合成樹脂によつてブロー成形したもののよう
な安価なものでよく、製造コストの低減も図れ
る。

以上説明したように、この考案は、車体の前部
に装着した燃料タンクの前側に、前方に向けてラ
ジエターを設けたものに於て、上記燃料タンクの
上部および左右両側部をすつぽり覆うカバーによ
つて上記燃料タンクを被覆し、そのカバーの前方
開放口内に前記ラジエターを配設するとともに、
上記カバーの左右両側面部に排気孔を穿設したの
で、カバーの表面がなめらかで、段差や突起物が
なくなり、運転者のズボンが引掛るようなことが
なくなつて安全性が高くなる。また、ラジエター
と燃料タンクが一つのカバーで覆われて一体感が
でき、体栽も向上する。しかも燃料タンクは見え
なくなるので、ブロー成形品等の安価なものでよ
く、軽量にできてコストダウンも図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す斜視図、第２図及び第３
図は本考考案の一実施例を示し、第２図は側面
図、第３図は分解斜視図である。 １……燃料タンク、２……ラジエター、３……
カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体の前部に装着した燃料タンクの前側に、前
   方に向けてラジエターを設けたものに於て、上記
   燃料タンクの上部および左右両側部をすつぽり覆
   うカバーによつて上記燃料タンクを被覆し、その
   カバーの前方開放口内に前記ラジエターを配設す
   るとともに、上記カバーの左右両側面部に排気孔
   を穿設したことを特徴とする、オートバイのラジ
   エターカバー。