JPS62230987A - 燃料タンク用防錆鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 低級アルコールまたはその混合ガソリンあるいはガソリ
ンなどの燃料タンク用材料に適した防ｔａ　Ｘ板に関す
る。

（従来技術） 近年メタノールやエタノールなどの低級アルコールは自
国で製造でき、しかも安価で燃焼させても有害な〃スを
生じないことから、自動車用燃料であるガソリンの代替
燃料として世界的に注目され、すでにブラジルではニー
ト・エタノール（純エタノール）が自動車用燃料として
多量に使用され、またアメリカ合衆国やヨーロッパなど
の一部でもメタ／−ルやエタノールをガソリンに混入し
たアルコール混合ガソリンの使用が実用化されている。

しかしながら低級アルコールやその混合がソリンを自動
車用燃料に使用する場合、燃料タンクが従来のガソリン
用材料のものであると、材料が腐食されてしまうという
問題があった。

一般に自ｆ！！ｈ車用などの燃料タンク用材料としては
、プレス成形性や溶接性などタンク内外両面に共通の特
性が要求される他、タンク内面と外面とには異なった特
性も要求される。例えばタンク内面は常に燃料と接触し
ているので、内面にする側は燃料に対する耐食性を有し
ていることを要し・腐食による穴あきが発生したり、燃
料循環系統でフィルターの目詰まりを生じさせるような
浮遊性の腐食生成物が生じないことが要求される。一方
、外面にする側はタンクに燃料の輸送管などを接合する
際ハング付は接合を行うので、ハンダ付は性が要求され
る。従来このような特性を充たすものとして、ターンプ
レートと称するＰｂ−Ｓｎ合金めっき鋼板（特公昭５７
−６１８３３号）や電気亜鉛めっき鋼板にＪ７クロメー
ト処理を施したもの（特公昭５３−１９９８１号）が使
用されている。

しかし、これらの鋼板は低級アルコールやその混合ガソ
リンにより腐食されやすいという問題があった。このた
めＰｂ　−Ｓｎ合金めっき鋼板の場合はＰｂ−Ｓｎ合金
が浮遊性の腐食生成物を多量に生成し、また厚クロメー
ト処理を施した電気亜鉛めっき鋼板の場合は孔食状の腐
食お上り白錆が発生するという問題があった。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明はこのような低級アルコールやその混合ガソリン
による腐食の問題を解決し、しかもハング付は性も優れ
た新規なる燃料タンク用防錆鋼板を提供するものである
。

（問題点を解決するための手段） 本発明者らは上記のような防ｔ［板を開発すべく種々検
討した結果、防錆鋼板を溶融めっき法により鋼板の両面
をＳｉ含有率が１３％以下で、残部がＡｌと不可避的不
純物からなる＾１−Ｓｉ系合金で被覆し、さらにその一
方の面に皮膜量がクロム換算量で３５〜７０ＩＩ１ｇ／
ｌ第１２のクロメート皮膜を形成し、他方の面をＳｎ、
　Ｃｕ、　Ｚｎ、　ＮｉおよびＦｅの１種または２種以
上で０．３〜５μｍの厚さ被覆した鋼板にすれば、クロ
メート皮膜形成面側が低級アルコールやその混合ガソリ
ンに優れた耐食性を発揮し、かつＳｎＳＣｕ％Ｚ　ｎ　
％旧お上りＦｅの１ａまたは２種以上による被覆面側が
ハンダ広がり性に優れていることを見出し、本発明を完
成したのである。

以下本発明の詳細な説明する。

本発明者らは低級アルコールおよびその混合ガソリンに
対する表面処理鋼板の耐食性を検討した結果、溶融めっ
き法により鋼板の両面をＳｉ含有率が１３％以下で、残
部がＡＩと不可避的不純物からなる＾ｌ−５ｉ系合金で
被覆した鋼板が優れた耐食性を発揮するのを見出した。

ここで被覆＾１−５ｉ系合金のＳｉを１３％以下にした
のは、Ｓｉは溶融めっきの際鋼板とめっき層との界面に
加工性の劣るＦｅ　−＾１系合金層の成長を抑制するた
めに添加するのであるが、１３％を越えて含有させても
それ以上の合金層の抑制効果が期待できないためである
。このＳｉは３〜１３％含有したものにするのが好まし
い。Ｓｉが３％未満であると、合金層のｒ＆艮を十分抑
制できない。なおＡｌ−５ｉ系被覆鋼板が低級アルコー
ルやその混合がプリンに対して優れた耐食性を発揮する
のは被８を層表面に安定な酸化皮膜が形成されているた
めと推定される。

しかし被覆層がかかる組成の＾１−Ｓｉ系合金被覆溺ｍ
のｔ基／＞本ｉ　（ｉｔ級７ルコール孔食状の腐食が発
生することおよび安定な酸化皮膜が両面に存在すると、
タンク外面に燃料の輸送管などをハング付は接合する際
ハング付は性が悪くなり、シールを完全にすることがで
きないことが判明した。

そこで本発明者らはこれらの問題を解決すべく種々検討
した結果、純低級アルコールに対する耐食性を向上させ
るには＾ｌ−Ｓｉｊ％合金被ＷＬ鋼板の一方の面にクロ
メート皮膜を厚く、とくに皮ＢＩＡＩがクロム換算量で
３５〜７　０　ｍｇ／Ｉ第１２と厚くなるように形成す
ればよいことおよび酸化皮膜による〕）ング付は性低下
を向上させるには＾Ｉ−Ｓｉ系合金被覆鋼板の他方の面
にハング広がり性の優れ−た金属、すなわちＳｎＳＣｕ
，　Ｚｎ，旧およびＦｅの１種または２種以上を０．３
〜５μ艶の厚さで被覆すればよいことを見出した。

ここでクロメート皮膜の皮膜量を３５〜７０＋ｎｇ／，
２にしたのは、３　５　ｖａｇ／ｍ２未満であると、Ａ
Ｉ−Ｓｉ系被覆鋼板を純低級アルコール、例えば純メタ
ノールに浸漬した場合孔食状の腐食や白錆が若干発生し
、燃料タンク材料として十分な耐食性が得られず、他方
７０　ｍｇ／＋２を越えて形成してもそれ以上の耐食性
向上効果が得られないためである。またハング広がり性
に優れた金属による被覆厚さを０．３〜５μｍにしたの
は、０．３μ論未満であると十分なハンダ広がり性を得
ることができず、また５μｍを越えて被覆してもそれ以
上のハング広がり性が期待できないため、経済的にも高
価になり、好ましくないからである。

ハング広がり性に優れた金属による被覆はとくにＳｎま
たはＺｎがハンダ広がり性に優れている。このＳｎまた
はＺｎによる被覆は単独でもよいが、ハング付けの一層
強い密着強度が要求される場合には、溶融ハングに溶解
しにくい金属、すなわちＣｕ％ＮｉまたはＦｅを下地被
覆し、その上にＳｎまたはＺｎを被覆するのが好ましい
。この場合の被覆厚さは下地被覆の場合いずれの金属も
０．１μｍ以上、好ましくは０．３〜１μｍの範囲がハ
ング密着性および経済性の点から適している。またＳｎ
またはＺｎの被覆厚さはハング広がり性および経済性を
考慮すると０．２〜４μｔｏが好ましい。

５ｎＳＣｕ１Ｚｎ、旧およＶＦｅの被覆法としては、電
気めっき法、蒸着めっき法、置換めっき法および無電解
めっき法などが挙げられるが、本発明ではとくに被覆法
に制限がない。

次に実施例により本発明を説明する。

（実施例） 板厚が０．８ｍｍの＾１キルド低炭素鋼板をゼンジミア
方式の連続溶融＾！めっきラインに通板し、無酸化炉で
焼鈍、還元を施した後、温度６６０℃の溶融＾１めっき
浴（Ｓｉ　８．５％、残＾１および不可避的不純物）に
浸漬して、めっ！厚さが１５μ曽の＾ｌ−５ｉ系合金め
っき鋼板を製造した。

次にこのめり軽鋼板の片面をシールして、Ｃ「０３５０
９／ｅ、　第１．Ｐｏ、２０９／８カラ成ルクＩｊ／−
）処理液で電流密度および電解時間を変化させることに
より、その一方の面に皮膜量がクロム換算で１０〜７０
１ｆ１ｇ／第１１２のクロメート皮膜を形成した。

さらに今度はこのクロメート皮膜を形成した一方の面を
シールして、他方の面に脱脂、アルカリエツチングおよ
び酸洗を施した後、公知電気めっき法によりＳｎ、　Ｃ
ｕ、　Ｚｎ、　Ｎｉ＊たはＦｅの１種または２ｆｉ以上
をめっきし、本発明の燃料タンク用防錆鋼板と本発明範
囲外のめっき鋼板とを製造した。

その後これらの鋼板のクロメート皮膜形成面側の低級ア
ルコールおよびその混合ガソリンに対する耐食性を調査
するとともに、Ｓｎ、　Ｃｕ１Ｚｎ、　ＮｉまたはＦｅ
被覆層側のハング広がり性を調査した。

第１表にこれら鋼板のクロメート皮膜形成面側と従来の
燃料タンク用防錆［ＣであるＰｂ−８％Ｓｎ合金めっき
鋼板（片面めっき付着量４５９７ｍ２）およびクロム換
算で皮膜量が４５　ｍｇ／ｍ”であるクロメート皮膜を
有する電気亜鉛めっき鋼板（片面めっき付着ｊ５Ｌ　４
０９　／ｍ”）とのメタノールおよびメタノール混合が
プリンに対する耐食性を示す。

なお耐食性調査は従来村の場合も板厚が０．８ｍｇ６の
ものを用い、幅が５０ｍｌｌ１％長さが１００第１ＩＩ
Ｉの試験片をエリクセン試験機で５ＬＬＩ第１張出し加
工を行い、それをｆ：ｌＳｉ表に示すメタノール、水含
有メタノール傘す・ｌ÷ノダノール；Ｉ？！春ガソＩＩ
ンじ宕燃Ｆ第１笛月間浸漬することにより加工部および
その周辺の腐食状況を調査することにより行った。

第１表より明らかなように、本発明鋼板のクロム換算で
３５〜７０　ｍｇ７ｍ２のクロメート皮膜を形成した面
側は純メタノールおよびメタノール混合ガソリンに対し
てら優れた耐食性を発揮する。これに対してクロメート
皮膜量が３５　Ｂ／ｅ２未満である本発明外のめっき鋼
板は、メタノール混合ガソリンに対しては良好な耐食性
を発揮するが、純メタノールおよび水含有メタ７−ルに
対しては、軽度ではあるが、孔食が発生し、腐食されて
しまう　。

また従来の燃料タンク用防錆鋼板であるＰｌ）−８％Ｓ
ｎ合金めっき鋼板の場合はメタノールおよびメタノール
混合ガソリンにより激しく腐食され、多量の腐食生成物
が発生する。同様に電気亜鉛めっき鋼板の場合もＰｂ−
８％Ｓｎ合金めっき鋼板程ではないが、かなり腐食され
てしまう。

次に第１図はＳｎまたはＺｎをめっきした面側のハング
広がり面積とＳｎまたはＺｎめっき厚さとの関係を示し
たものであるが、ＳｎまたはＺｎのめっき厚さ色へ　つ
ｈａ　−１’ｌ　Ｌ　ｌ＋小ｔＩ＋Ｐト塩＾ＯＬ　　Ｏ
νＣ−人／Ｉｈ−Ｉ−き鋼板と同程度のハング広がり性
を発揮する。これに対してＳｎまたはＺｎのめっき厚さ
が０．３μｍ未満であると、十分なるハング広がり性が
得られない・また図示してないが、Ｃｕ％ＮｉおよびＦ
ｅＩｅ−０，３μ「ｎ以上めっきしたものもＳｎまたは
Ｚｎをめっきしたものと同様のハング広がり性を有して
いた。なお／”１ンダ広がり性試験はブランクス（Ｚｎ
ＣＩ　２１？、）０．３９を使用してハンダ（Ｓｎ−４
０％Ｐｂ）０．５９が３００℃のハンダ浴で鋼板を３０
秒加熱した場合に広がる面積を測定する方法で５試験片
について測定し、その平均値とバラツキを図示した。

第２図は＾ｌ−５ｉ系合金被覆鋼板の他方の面をハング
広がり性の優れた金属で被覆する際、Ｃｕ、　Ｎｉまた
はＦｅの１種を各０．１μｍ下地めっきし、その上にＺ
ｎめっきしたもののハング広がり面積をｆ５１図同様に
訓定して、その広がり面積とＺｎめっき厚さとの関係を
示したものであるが、下地めっきの種類に関係なくＺｎ
めっき厚さが０．２μ−以上であると、十分なハング広
がり性が得られるのに対して、Ｚｎめっきが０．２μｍ
未満であると、十分なハング広がリ性は得られない。同
様に下地めっきの上にＳｎめっきを０．２μＩ第１以上
施したらのも、図示してないが、十分なハング広がり性
を有していた。

１２表は上記同様にＣｕ、旧またはＦｅの１ａを下地め
っきし、その上にＳｎまたはＺｎを１μｍめっきシタも
ののハングｆｆ１ｌ性を示したものであるが、下地めっ
きの厚さが０．１μｍ未満であると、ハング密着性は低
下する。なおハング密着性試験はハンダ広がり性試験を
行った試験片を一旦０１密着曲げした後再び開いてハン
グの剥離程度を目視に判定する方法により行った。

第２表 （注）密着性評価基準 ○・・・剥離なし Δ・・・剥離がわずかに認められる （効果） 以上のごと（、本発明の燃料タンク用防錆鋼板はＡｌ−
５ｉ系合金被覆鋼板の一方の面に形成したクロメート皮
膜が低級アルコールおよびその混合ガソリンに対して優
れた耐食性を発揮し、また他方の面を被覆したＳｎ％Ｃ
ｕＳＺｎ、旧およびＦｅが優れたハング付は性を有する
ので、ハング付けを伴う低級アルコールやその混合ガソ
リンの燃料用タンク用材料として適している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明ｆｇ４ＩｆｉのＳｎまたはＺｎめっき面
側のハング広がり面積とＳｎ、　Ｚｎめっき厚さとの関
係を示したものであり、第２図は本発明鋼板のＣｕ、旧
またはＦｅの１種を下地めっきし、その上にＺｎめっき
した面側のハング広がり面積とＺｎめっき厚さとの関係
を示したものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）溶融めっき法により鋼板の両面をＳｉ含有率が１
   ３％以下で、残部がＡｌと不可避的不純物からなるＡｌ
   −Ｓｉ系合金で被覆し、さらにその一方の面に皮膜量が
   クロム換算量で３５〜７０ｍｇ／ｍ＾２のクロメート皮
   膜を形成し、他方の面をＳｎ、Ｃｕ、Ｚｎ、Ｎｉおよび
   Ｆｅの１種または２種以上で厚さ０．３〜５μｍ被覆し
   たことを特徴とする燃料タンク用防錆鋼板。
2. （２）Ｓｎ、Ｃｕ、Ｚｎ、ＮｉおよびＦｅの１種または
   ２種による片面の被覆をまずＣｕ、およびＦｅの１種ま
   たは２種以上で厚さ０．１μｍ以上行い、次にＳｎまた
   はＺｎで厚さ０．２μｍ以上行ったものであることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載の燃料タンク用防
   錆鋼板。