JPS6222621Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、出隅又は入隅等の隅部を有する店
舗用フロント窓、間仕切等各種の隅部つき建具枠
において、該隅部の縦枠と横枠との結合部分を覆
う隅部装飾カバーに関する。

本案の隅部装飾カバーは、建具枠の隅部におい
て、縦枠と横枠との結合部分における隅角面が
180゜より大きい角度をなす側の露出表面を有効
に被覆し、その部分の装飾を行うことができるよ
うに構成したもので、その特徴は、装飾カバーを
縦方向の分割面により複数個に分割したところに
ある。

以下店舗用フロント窓の隅部装飾カバーに実施
した図面を参照して本案の詳細を説明する。

第１図において、床Ｆと天井Ｃの間に縦枠１…
をその一部を室外側へ張出させてそれぞれ固定
し、これら縦枠１…の上端部間及び下端部間に上
枠２…及び下枠３…をそれぞれ直角に結合してこ
れら縦枠と横枠とで室内外を仕切る枠を形成する
と共に各枠内に面材としてガラス４…をそれぞれ
嵌め、それにより室外側に張出した縦枠１の部分
において本例では135゜の出隅Ｐを形成し、この
出隅Ｐにおける縦枠１と上枠２、下枠３との各結
合部分の室外側露出表面を本案隅部装飾カバー
５，５により被覆している。

まず、出隅Ｐにおける縦枠１と下枠３，３との
結合部分の構造について説明する。縦枠１は、横
断面において第２図示のように左右下枠との接合
面（見込面）２３，２３のなす開き角度αが45゜
のほぼ扇形状をなすもので、この縦枠１の左右接
合面２３，２３に下枠３，３の端面をビス止めし
てある。この場合左右下枠３，３が縦枠１を頂点
とする隅角面をなし、その隅角面の室外側隅角θ
が180゜をこえる225゜をなしている。

下枠３は、第３図示のように隣り合う縦枠に両
端を接続された下枠本体７、室内及び室外両側の
巾木８，８、及び押縁９からなり、該巾木８，８
はその下端部を、アンカ１０を介して基礎Ａに固
定された巾木取付材１１にネジ止めされており、
該押縁９は下枠本体７と、巾木８の上端の受け部
１２との間に嵌合されている。なお、本例では巾
木８及び押縁９をアルミニウム合金鋳物で形成
し、装飾性の向上をはかつている。

上記装飾カバー５はアルミニウム合金鋳物又は
合成樹脂、合成ゴム等適宜の材料でつくられ、本
例では第４図示のように縦方向の分割面（第２図
におけるＳ，Ｓ）でカバー本体部５′と左右カバ
ー側部５″，５″の３部分に分割されており、カバ
ー本体部５′は第２，３図示のように上記結合部
分における縦枠１の室外側見付面２４を覆うよう
に形成され、又カバー側部５″，５″は互に同一形
状で結合部分における縦枠１及び下枠３のガラス
嵌め溝１３，１４から室外側の縦枠１見込面２３
及び下枠３の表面を覆うように形成されると共
に、それらの上下両端部が適宜内側に狭搾されて
いる。１５，１６はカバー本体部５′の上下の狭
搾端面、１７，１８はカバー側部５″の上下の狭
搾端面、１９はカバー側部５″の下枠３の表面に
接すべき端面、２０はカバー側部５″のガラス４
と対向する面を閉じる蓋、２５はカバー本体部
５′の分割面を閉じる蓋である。このカバー本体
部５′の狭搾端面１５，１６を結合部分における
縦枠１の室外側見付面２４に当接し、又カバー側
部５″，５″の各狭搾端面１７，１８を縦枠１の左
右見込面２３，２３に、各端面１９を下枠３の室
外側表面にそれぞれ当接すると共に、カバー本体
部５′とカバー側部５″，５″の分割面を合致し、
その状態でこれらカバー本体部及び側部をネジ２
１…により縦枠１に固定してある。このようにす
れば、装飾カバー５が縦枠１及び下枠３，３の表
面との間に中空部２２を形成した状態で結合部分
の室外側表面を美しく被覆し、特に縦枠１と下枠
３，３との結合部を覆うこととなる。なお、この
場合分割面Ｓ，Ｓは縦枠１の左右見込面２３，２
３と同一平面をなす。

出隅Ｐにおける縦枠１と上枠２，２との結合部
分の隅部装飾カバー５も上例と実質的に同一構造
のもので、同様に被着されている。

第５図に示す他の実施例は、左右見込面２３
ａ，２３ａのなす開き角度α＝90゜の縦枠１ａを
使用し、該縦枠の左右見込面２３ａ，２３ａに連
結された下枠３ａ，３ａのなす隅角面の室外側隅
角θが270゜をなし、この室外側面にカバー本体
部５′ａ及びカバー側部５″ａ，５″ａの３部分か
らなる本案隅部装飾カバー５ａを被着した例で、
他の構造は第２，３，４図と実質的に同一であ
る。

第６図のさらに他の実施例は、左右見込面２３
ｂ，２３ｂのなす開き角度α＝45゜の縦枠１ｂの
一方の見込面２３ｂに下枠３ｂを連結してガラス
４ｂを嵌め、他方の見込面２３ｂに連結した下枠
３ｂ及び該縦枠１ｂをドア枠の構成体に兼用し、
該ドア枠にドア２６ｂを開閉自在に支持させ、こ
の出隅Ｐの室外側面にカバー本体部５′ｂ及びカ
バー側部５″ｂの２部分からなる本案隅部装飾カ
バー５ｂを被着し、縦枠１ｂのドアがわ見込面２
３ｂにはカバー側部を被着せず、しかもカバー本
体部５′ｂのドアがわ蓋２５ｂを縦枠のドアがわ
見込面２３ｂと同一平面上においてドア２６ｂの
開閉を容易にし、他の構造は第２，３，４図と実
質的に同一とした例である。

上記各装飾カバーの装着手段は、上例のネジ２
１止めに限らず、該装飾カバーの弾性を利用した
嵌着、かしめ、接着等他の適宜の手段であつても
よい。

本案は、入隅Ｑにおける結合部分の隅角面が
180゜より大きい室内側露出表面を覆う隅部装飾
カバーにも上例に準じ実施できること勿論であ
る。

この考案の建具枠の隅部装飾カバーは縦方向の
分割面で複数の部分に分割されているから、建具
枠の隅部において縦枠と横枠との結合部分におけ
る隅角面が180゜より大きい露出表面に対し、そ
の複数の分割部分を被着することにより、該縦枠
及び横枠の露出表面及び縦枠の側面並びにカバー
本体部側面全てを被覆することができ、それによ
り縦、横枠のその部分の仕上げを省略することが
でき、特に縦枠と横枠の接合面に隙間があつて
も、本案装飾カバーによつてこれを覆うことがで
き、従つてきびしい寸法精度が必要でなくなり、
建具枠の組立作業の能率化を促進できるのであ
る。

一方、本案装飾カバーを取付けることにより、
本来単純な形態で妙味の乏しかつた建具枠に趣味
感を簡単かつ有効に付加することが可能となり、
しかも本案装飾カバーの形状、模様、色彩、材質
等を適宜変えることにより多様の外観を与えるこ
とができると共に、装飾カバーの取替のみで建具
の模様替えもでき、装飾カバーが分割されている
ので、カバー側部は横枠の形状に合つたものを選
択でき、またカバーのいずれかが破損しても装飾
カバー全体を取替えることなく破損したカバーの
みを取替えればよい等、実用上きわめて価値が高
い。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は隅部
を有するフロント窓の一部省略斜面図、第２図は
第１図の−線一部省略拡大断面図、第３図は
第１図の−線一部省略拡大断面図、第４図は
本案装飾カバーの分割状態の斜面図、第５図は他
の実施例の第２図と同様切断面による拡大断面
図、第６図はさらに他の実施例の同上断面図であ
る。 Ｐ……出隅、Ｑ……入隅、１，１ａ，１ｂ……
縦枠、３，３ａ，３ｂ……下枠、５，５ａ，５ｂ
……隅部装飾カバー、５′，５′ａ，５′ｂ……カ
バー本体部、５″，５″ａ，５″ｂ……カバー側
部、Ｓ……分割面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 隅部を有する面材つき建具の縦枠とその側面に
   連結される横枠とで室内外を仕切る建具枠におい
   て、該隅部に位置する縦枠と横枠との結合部分に
   おける室内側又は室外側の少くとも一方側で且隅
   角面が180゜より大なる角度をなす側の露出表面
   を覆う装飾カバーであつて、縦方向の分割面で複
   数部分に分割され、上記縦枠の露出表面を覆うカ
   バー本体部が該縦枠の露出面にネジ止めされ、上
   記縦枠の露出側面及び横枠の露出表面並びに上記
   カバー本体部の側面を覆うカバー側部が上記縦枠
   の側面にネジ止めされるようにした、 建具枠の隅部装飾カバー。