JPS6222597Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鉛直方向に柱状をなす構造物に足場
を架設する際の足場架設装置に関する。

第１図において、１は鉛直方向に柱状をなす構
造物としての海上作業台のレグポストであるが、
従来このポスト１に足場を架設する際には、ポス
ト１に直接複数の足場ピース２を溶接し、各足場
ピース２に、足場材３を載置可能な足場ブラケツ
ト４をそれぞれボルト５にて取り付けるようにし
ていた。なお、６はポスト１の側面に固着された
ラツクである。しかし、このような従来のもので
は、ポスト１の熱影響部が硬化したりその延性が
低下する等、ポスト１の材質を損なうおそれがあ
り、また、溶接後の足場ピース２への足場ブラケ
ツト４の取付け取外しは、各足場ピース２ごとに
作業者がボルト５を操作しなければならず、この
作業は高所での作業になるため、作業者の安全確
保の点で問題があつた。

そこで本考案は上記従来のものが有する欠点を
容易に解決可能な足場架設装置を提供することを
目的とするものであつて鉛直方向に柱状をなし、
周側部に凹凸状のラツクを軸心方向に沿つて形成
された構造物と、前記構造を挟持可能な一対の半
環状部材と、前記一対の半環状部材を連結し、前
記ラツクに係合可能な連結部材と前記一対の半環
状部材の外周に設けられ、足場材を載置させる足
場ブラケツトを取付可能な複数の足場ピースとを
備えたことを特徴とする足場架設治具を提供する
ものである。

以下、本考案による足場架設装置の一実施例を
第２図〜第３図にもとづいて説明する。すなわ
ち、１０は足場架設治具であつて、両端にボルト
座１１Ａまたは１１Ｂを有する半環状部材として
の一対のＵ字形の帯板１２Ａ，１２Ｂにて構成さ
れ、その外周には複数の足場ピース１３が溶接さ
れている。この足場架設治具１０は、ポスト１４
のラツク１５の谷部を横断するボルト１６にて両
ボルト座１１Ａ，１１Ｂを締付けることによつて
ポスト１４を挟持するとともに、ボルト１８がラ
ツク１５の谷部に係合した状態に取り付けられ
る。第１図の場合と同様に、足場ピース１３には
足場ブラケツト１７がそれぞれボルト１８にて固
定され、足場ブラケツト１７間には足場材１９が
架設される。なお、２０は足場ブラケツト１７外
端に取り付けられた手摺である。

このような足場架設治具１０によりポスト１４
に足場を架設する場合には、足場ブラケツト１７
をボルト１８にてあらかじめ足場ピース１３に取
り付けた状態の帯板１２Ａ，１２Ｂどうしをボル
ト１６にて締め付け、その後足場材１９を架設す
る。足場を撤去する場合には、これと逆の順序で
操作すればよい。

以上述べたように本考案によると、従来のよう
に柱状構造物に直接足場ピースを溶接する必要が
なくなるため、該構造物の熱影響部の硬化を防止
できるのみならずその延性の低下を防止でき、さ
らに、足場ブラケツトをあらかじめ足場ピースに
取り付けた状態で構造物に容易に固定でき、高所
における作業時間を大幅に短縮できるため、作業
者の安全確保に大幅に寄与することができる。ま
た、連結部材がラツクに係合するので、半環状部
材のすべりを防止でき、安全性の向上を図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の足場架設状態を示す図、第２図
〜第３図は本考案にもとづく足場架設装置の一実
施例を示し、第２図は足場架設状態を示す図、第
３図は当該足場架設装置の立体斜視図である。 １，１４……ポスト（構造物）、１０……足場
架設治具、１２Ａ，１２Ｂ……帯板（半環状部
材）、１３……足場ピース、１７……足場ブラケ
ツト、１９……足場材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉛直方向に柱状をなし、周側部に凹凸状のラツ
   クを軸心方向に沿つて形成された構造物と、前記
   構造物を挟持可能な一対の半環状部材と、前記一
   対の半環状部材を連結し、前記ラツクに係合可能
   な連結部材と、前記一対の半環状部材の外周に設
   けられ、足場材を載置させる足場ブラケツトを取
   付可能な複数の足場ピースとを備えたことを特徴
   とする足場架設装置。