JPS6222575Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、天井板周縁を受止する天井板取付け
用の金具のＴバーと該Ｔバーと直交するＨバーと
を連結し、上記Ｈバーの移動を防止し、天井板を
保持する天井板取付用金具の移動防止金具に関す
るものであつて、上記ＴバーとＨバーとの連結作
業が簡単かつ容易で、しかも確実に固着しうる天
井板取付用金具の移動防止金具を提供することを
目的としている。

従来、天井板の支持構造は、スラブの下方に吊
金具により所定の間隔をおいて、複数のＴバーを
平行に吊下げ、該Ｔバーの間に天井板を敷設し、
天井板の両端部をＴバーのフランジ上に載置し、
該天井板の側面の全長に渉つて削設された溝にＴ
バーと直交するＨバーのフランジを挿入して天井
板と係止し、更にＴバーの上部とＨバーの上部と
を支持金具等により連結して固定し、Ｈバーの移
動を防ぎ、天井板の落下を防止するところのＨバ
ーの移動防止金具等があつた。例えば第１図に示
されるごとく、Ｔバー１と直交して配設されたＨ
バー２が、移動防止金具３により連結係止されて
おり、該金具３は、一端にＴバー１の突出頂部５
と嵌着する嵌着部４を有し、他端にＴバー１と直
交するＨバー２の突出頂壁６と嵌着する嵌着部７
を有し、連結片８の両端に上記嵌着部４，７が連
結して形成されており、該金具３によつてＴバー
１及びＨバー２を連結する場合、該金具３の嵌着
部４，７を夫々Ｔバー１の突出頂部５及びＨバー
２の突出頂壁６に向つて上方から押圧して嵌着す
るため、ことにＴバー１のフランジ１０の上面に
載着された天井板９の端部は、Ｈバー２の嵌着部
からの押圧力が作用して、Ｔバー１のフランジ１
０の上面で第２図に示されるように、天井板が凹
陥部１１を形成する結果となり、外観を損なう欠
点を有していた。

本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載され
るように、Ｔバーの突出頂部に嵌着しうる第１の
挾持部の頂壁に一端で連続する連結片の他端にＴ
バーと直交するＨバーの突出頂壁に嵌着しうる第
２の挾持部が形成されており、第２の挾持部に
は、Ｈバーの頂壁を両側から挾持する２個の挾持
片が対設され、該挾持片は狭くともＨバーの突出
頂壁の幅に等しい間隔を存して第２の挾持部の長
さ方向にずらせて形成された構造とすることによ
り、従来のごとく、移動防止金具を上方からＴバ
ー、Ｈバーの上面に向つて、夫々押圧、嵌着する
のではなく、例えばＨバーの突出頂壁を上記の挾
持片間に挿入、挾着させるので、天井板が凹陥さ
れることなく、容易にして確実に、ＨバーをＴバ
ーに連結、固定できるようにしたものである。

以下本考案の実施例を第３図内至第８図で説明
する。

第３図、第４図は実施例を示す移動防止金具１
４をＴバー、Ｈバーに嵌着、連結せしめた形状を
示すもので、第３図は該移動防止金具１４を嵌着
せしめた形状の平面図であり、第４図は第３図に
示すものの−線断面図を示している。なお第
１図、第２図に示す構成部分と同一部分には同一
符号をもつて示す。

第３図、第４図において、平行する複数のＴバ
ー１の間に天井板９を敷設し、Ｔバー１のフラン
ジ１０の上面に載着し、天井板９の側面に付設さ
れた溝１２にＨバー２のフランジ１３を挿入して
天井板９と係止し、更にＴバー１の突出頂部５に
向つてその上面から跨つて移動防止金具１４の第
１の挾持部１５を押圧、嵌着し、かつＴバー１と
直交するＨバー２の突出頂壁６を、上記金具１４
の第２の挾持部１６に挿入、挾着し、Ｈバー２と
Ｔバー１とを上記金具１４により連結、固定させ
て天井板９を保持する構造としたものである。

第５図は第１の実施例を示す移動防止金具１４
の平面図、第６図は第５図に示すものの側面図、
第７図は第５図に示すものの−線矢視図を示
す。

第５図に示されるごとく移動防止金具１４を構
成する第１の挾持部１５、第２の挾持部１６及び
連結片１７は金属板等の弾性材により一体とな
し、連結片１７の一端は、その長さ方向に対して
略45度の角度の方向に配置された第１の挾持部１
５の頂壁２０に連続し、挾持部１５は頂壁２０の
両側縁が下方に垂下して、略断面倒コ字型をなす
側面部２１を形成し、第４図に示されるごとく前
記Ｔバー１の突出頂部５の側面に嵌着する形状と
し、さらに側面部２１の先端縁には、第４図、第
７図に示すごとくＴバー１の突出頂壁５に係止す
る形状に内側に折曲された鉤片２２が設けられ、
Ｔバー１の突出頂部５に嵌着、係止するように形
成されており、また連結片１７の他端は、その長
さ方向に対して略45度の角度の方向に配置され
た、第２の挾持部１６の頂壁２３に連続し、第２
の挾持部１６の側面の延長線（ｘ−ｘ）は、第１
の挾持部１５の側面の延長線（Ｙ−Ｙ）に直交す
る形状となし、また第２の挾持部１６には、頂壁
２３の端部の１側縁と、該端部と一定の間隔をお
いた他側縁との２個所に、頂壁２３の両側縁より
下方に垂下し、更に内側に向つて、直角に折曲
し、その屈曲端部が第６図の側面図に示すごと
く、互に向き合つた形状の挾持片１８，１９が形
成されており、挾持片１８，１９の頂壁２３に対
面する底面は略への字に上方に屈曲して形成さ
れ、Ｈバー２の突出頂壁６の該挾持片１８，１９
により両側から挾持する形状とされ、また挾持片
１８，１９は第５図に示すごとく、その一部分に
連結片１７の延長線Ｚ−Ｚに直交する方向に平行
する切欠き面２４，２５を設けられ、該切欠き面
２４，２５の間隔ｈは狭くとも、Ｈバー２の突出
頂壁６の幅に等しくなるように、挾持片１８，１
９は第２の挾持部１６の長さ方向に互にずらせて
形成されており、Ｈバー２の突出頂壁６を挾持片
１８，１９の切欠面２４，２５の間に挿入しうる
構造とされている。

第８図は第２の実施例を示し、移動防止金具２
６は第１の挾持部１５、第２の挾持部１６、及び
連結片２７が金属板等の弾性材により一体に形成
されており、第１の挾持部１５と第２の挾持部１
６とは連結片２７の両端部に連続して結合され、
第１の実施例と同様第１の挾持部１５はＴバー１
の突出頂部５に嵌着し、第２の挾持部１６はＴバ
ー１と直交するＨバー２の突出頂壁６に挾着する
ように形成せしめたもので、更に連結片２７の略
中央に段差のある屈曲部２８を設け、Ｔバー１と
Ｈバー２の上面に段差のある場合に対応せしめ、
かつ第２の挾持部１６の中程にねぢ２９を配設
し、該挾持部１６をＨバー２の突出頂壁６に嵌
合、固定する場合に、ねぢ２９と挾持片１８，１
９の内面とによりＨバーの突出頂壁６を締付け、
固定し、上記の移動防止金具２６によりＴバー１
に対してＨバー２を確実に固定せしめるようにし
たものである。

本考案は上述の第１の実施例及び第２の実施例
に示す構成のものであつて、その使用方法を第３
図内至第１０図によつて説明する。即ち第９図に
示すごとくスラブの下方に所定の間隔をおいて平
行に吊下げられたＴバー１の間に天井板９を敷設
し、天井板９の端部をＴバー１のフランジ１０の
上面に載置し、天井板９の両側縁に第１０図のご
とく付設された溝１２にＨバー２のフランジ１３
を挿入係止し、次いで第５図に示すごとく、上記
移動防止金具１４、或いは２６の間隔ｈを有する
２個の挾持片１８，１９の間にＨバー２の突出頂
壁６を挿入しうるように、該金具１４，２６をＨ
バー２に対して、傾斜させて上方からＨバー２の
突出頂壁６に当接させ、次いで上記の傾斜位置か
ら、Ｈバー２の長手方向に向つて、上記移動防止
金具１４或いは２６を、挾持片１８，１９の内側
面がＨバー２の突出頂壁６の側面に当接するまで
回転させると、該挾持片１８，１９により、第６
図に示すごとく第２の挾持部１６はＨバー２の突
出頂壁６に係止され、第３図、第４図に示すごと
く第１の挾持部１５はＨバー２と直交するＴバー
１の突出頂部５と平行した位置に達し、次いで、
弾性体たる連結片１７，２７を介して、第１の挾
持部１５をＴバー１の上面に向つて上方から押圧
すれば、該挾持部１５は鉤片２２により、Ｔバー
１の突出頂部５に嵌着し、従つてＴバー１とＨバ
ー２とを、容易に上記移動防止金具１４、或いは
２６により連結、固着しうることができる。

なほＴバー１とＨバー２との上面が、段差を有
するときは、第２の実施例に示す、連結片２７の
段差を設けた屈曲部２８が対応して、ＴバーとＨ
バーとの上面にて上記移動防止金具２６を結合す
ることができ、更に第２挾持部１６のねぢ２９に
より、Ｈバー２の頂部を締付け固定すれば、Ｔバ
ーに対するＨバーの固定を、より一層確実にする
ことができる。

従つて本考案によれば、弾性材の金属板等によ
り、第１の挾持部、第２の挾持部、及び、該挾持
部と連続する連結片とにより一体に形成し、かつ
第２挾持部には、Ｈバーの頂壁を両側から挾持す
る２個の挾持片を配設し、該挾持片は狭くともＨ
バーの突出頂壁の幅に等しい間隔を存して、第２
挾持部の長さ方向にずらせて形成された構造とす
ることにより、従来のごとく移動防止金具を上方
からＴバー及びＨバーの上面に向つて夫々押圧嵌
着するのではなく、Ｈバーの突出頂壁を、上記の
挾持片間に挿入し、移動防止金具を回転させるこ
とにより、Ｈバーを挾着せしめることができるの
で、押圧力によりＴバーのフランジに載置された
天井板の端部が凹陥されることなく、容易にして
確実にＨバーをＴバーに連結固定しうる効果を奏
しめるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来構造の移動防止金具の連結係止構
造を示す斜面図、第２図は第１図に示すものの略
示部分断面図、第３図は本考案の第１の実施例た
る移動防止金具の連結係止構造を示す略示平面
図、第４図は第３図に示すものの−線断面
図、第５図は第１の実施例の移動防止金具の平面
図、第６図は第５図に示すものの側面図、第７図
は第５図に示すものの−線矢視図、第８図は
第２の実施例の略示斜面図、第９図は第１の実施
例の移動防止金具の連結係止構造を示す斜面図、
第１０図は第９図に示すものの部分拡大断面図を
示す。 １：Ｔバー、２：Ｈバー、５：突出頂部、６：
突出頂壁、１４：移動防止金具、１５：第１の挾
持部、１６：第２の挾持部、１７：連結片、１
８，１９：挾持片、ｈ：挾持片の間隔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｔバーの突出頂部に嵌着しうる第１の挾持部の
   頂壁に一端で連続する連結片の他端に、Ｔバーと
   直交するＨバーの突出頂壁に嵌着しうる第２の挾
   持部が形成されており、第２の挾持部には、Ｈバ
   ーの頂壁を両側から挾持する２個の挾持片が対設
   され、該挾持片は狭くともＨバーの頂壁の幅に等
   しい間隔を存して第２の挾持部の長さ方向にずら
   せて形成されていることを特徴とする天井板取付
   用金具の移動防止金具。