JPH0321139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、コンセントあるいはスイツチ等の
配線器具の取付枠を壁へ容易に取付けることを目
的とした配線器具取付用はさみ板に関するもので
ある。

（従来の技術） 配線器具の取付枠をボツクスを用いずに壁（例
えば間仕切パネル、洋間の大壁）へ取付けるに
は、取付枠を壁の外側へ当接させると共に、取付
枠に掛合させたはさみ片を壁の内側へあてがい、
前記両者をビスで連結固定している。

（考案が解決しようとする課題） ところで、従来において前記はさみ片は独立し
た小片であつて、取付枠の両側に夫々掛合させる
構造となつていた。そのために取付作業中にはさ
み片が取付枠から外れて壁の内側間隙（第４図中
１３）へ落ち込むおそれがあるのみならず、掛合
部の寸法の相違から取付枠とはさみ片とは同一メ
ーカーのものを使用しなければならなかつた。更
に、はさみ片を弾性変形し得ない金属製の取付枠
に掛合させた状態で壁の内側へあてがうために
は、壁に設ける取付窓を比較的大きくせざるを得
ないという問題点があつた。

（課題を解決するための手段） この考案の配線器具取付用はさみ板は、配線器
具の取付枠と共同して壁を内外から挟み込むはさ
み板であつて、前記配線器具を嵌挿する窓を設け
た弾性変形可能な連結板の両側に断面く字状に屈
曲自在とした支持片を立設し、該支持片の先端に
連結板と平行なはさみ片を夫々設置し、該はさみ
片と前記連結板の両側に連設した掛止片とで壁縁
嵌装用溝を形成してなり、前記取付枠に挿通した
ビスが前記はさみ片に螺着可能としてあると共
に、前記ビスの螺着によつて前記はさみ片と取付
板の間隔を調整可能としてあることを特徴とした
ものである。

（作用） この考案の配線器具取付用はさみ板は、はさみ
片を取付枠に掛合させることなく、独立して壁の
内側へあてがうことが可能となると共に、壁に設
ける取付窓を小型化し得ることとなり、前記従来
の問題点を解決することができる。

（実施例） 以下、この考案を図面に示す実施例に基づいて
説明する。配線器具（例えばコンセントの端子）
１に嵌装する窓２を設けた矩形の連結板３の両短
縁側に、前記窓２に近接させて夫々２本の帯状の
支持片４，４が所定間隔で前記連結板３と直角に
連設され、前記両支持片４，４の先端には夫々は
さみ片５の基端側両側が連設され、該はさみ片５
は前記連結板３と平行に支持されている。前記連
結板３および支持片４は弾性変形可能な材質、例
えばプラスチツク板を用い、はさみ片５は若干厚
めのプラスチツク板として強度を持たせる。図中
６はビス孔であり、内側に螺糸を設けておくこと
が望ましい。図中７，７は前記連結板３の両側に
突設した掛止片であり、該掛止片７と前記はさみ
片５とによつて壁縁嵌装用溝１６が形成してあ
る。

次に、上記実施例に示す配線器具取付用はさみ
板の使用方法を説明する。

連結板３を弾性変形により湾曲させて（第３図
鎖線図示）はさみ片５を壁８に設けた取付用窓９
内へ挿入し、はさみ片５と掛止片７とで形成した
壁縁嵌装用溝１６を壁８の開口縁に嵌装し、仮固
定する。次に、配線器具１を固定した取付枠１０
を前記連結板３の外側に当接させ、取付枠１０を
貫通するビス１１，１１をはさみ片５のビス孔６
の螺糸に螺合させて取付枠１０とはさみ片５とで
壁８を挟み込むように固定する。この際ビス１１
を締め付けると、支持片４は第２図中鎖線図示の
ように断面く字状に屈曲して、はさみ片５と取付
枠１０の間隔がせばまり、はさみ片５は全面が壁
８の内側へ密着する。図中１２はカバーである。

上記実施例によれば、支持片４，４を弾性変形
可能な材質としてはさみ片５の基部両側を支持し
たので、締付固定する際に壁の厚さに伴つて屈曲
することとなり、同一規格のもので、はさみ片５
は様々な厚さの壁に当接し得るので、従来のよう
に壁厚毎に規格の異なつたはさみ片を用意する必
要がない（従来においては、はさみ片１４の屈曲
部１５の長さｌを壁厚に合わせなければならなか
つた。第５図参照）。

尚、この考案において連結板の形状は矩形の
他、円形、楕円形、その他適宜選択できる。

（考案の効果） 即ちこの考案によれば、二枚のはさみ片を支持
片を介して連結板で連結したので、連結板を湾曲
させることにより、はさみ片と連結板に連設した
掛止片による壁縁嵌装用溝を壁の開口縁部に嵌装
して、仮固定することができる。前記壁縁嵌装用
溝は連結板の両側に形成されるので、はさみ片を
壁の内側中空間隙へ落してしまうおそれもなく、
作業が簡易である。しかも、はさみ片は取付枠と
独立して、かつ連結板を湾曲させることによつて
取付窓に挟み込むので、壁に設ける取付窓を可及
的に小型化（例えば従来型では9.5cm巾必要とし
たところが、8.3cmでよい）することができる。
また、取付枠の規格に左右されることもない等の
効果がある。

また、壁の開口縁部を挟着する前記はさみ片と
取付枠の間隔は、断面く字状に屈曲自在とした連
結片の変形によつて平行関係を維持して変化する
ので、はさみ片および取付枠共に、壁の開口縁部
に面接触させることが可能で、耐荷重を大きくで
きる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案実施例の斜視図、第２図は同
じく第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は同じく第１
図のＢ−Ｂ断面図、第４図は同じく使用状態の断
面図、第５図は従来のはさみ片の側面図である。 １……配線器具、２……窓、３……連結板、４
……支持片、５……はさみ片、６……ビス孔、７
……掛止片、１０……取付枠、１６……壁縁嵌装
用溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 配線器具の取付枠と共同して壁を内外から挟み
   込むはさみ板であつて、前記配線器具を嵌挿する
   窓を設けた弾性変形可能な連結板の両側に断面く
   字状に屈曲自在とした支持片を立設し、該支持片
   の先端に連結板と平行なはさみ片を夫々設置し、
   該はさみ片と前記連結板の両側に連設した掛止片
   とで壁縁嵌装用溝を形成してなり、前記取付枠に
   挿通したビスが前記はさみ片に螺着可能としてあ
   ると共に、前記ビスの螺着によつて前記はさみ片
   と取付枠の間隔を調整可能としてあることを特徴
   とした配線器具取付用はさみ板。