JPS6219602Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 多数のコンテナを、無端のけん引チエーンに、
若干の間隔を設けて着脱自在に取付けて、上下多
段に敷設した水平をなす長円状の各レール上を、
旋回走行させるようにし、このコンテナに多種類
の小物品を整理収納するとともに、必要とする物
品を、容易に取出しうるようにした回転式小物品
収納庫は、例えば、多種類の部品を使用する電子
機器組立工場等に使用して便利である。

しかし、長期間使用すると、けん引チエーンの
連結部分が次第に摩耗して、その長さが伸び、コ
ンテナの走行が不円滑になり、遂には、走行用車
輪がレールより外れる等の支障が生ずる。

そのため、従来は、けん引チエーン駆動用スプ
ロケツトを枢設する心軸を、外側方に若干移動さ
せうるようにして立設し、心軸の移動により、け
ん引チエーンのたるみを吸収するとともに、レー
ルを、その直線部の一端もしくは両端近くにおい
て分割し、けん引チエーンの延びに応じて、湾曲
部を外側方に移動させて、分割部に生じた間〓に
埋板を挿入して平坦とすることにより、レールの
全長を伸長させていた。

従つて、けん引チエーンの延びに対応する寸法
の多種類の埋板を用意しておき、その都度、適当
なものを選んで使用する必要があり、面倒であつ
た。

本出願人は、この不便を解消するため、１枚の
埋板を使用して、段部を生ずることなく、レール
の全長を連続的に調節しうるようにした装置を先
に実願昭55−30586号（実開昭56−132218号）と
して出願した。

第１図と第２図は、この装置を使用した長円状
の外レール１の要部を示すもので、２は外レール
１の直線部、３は同じく半円部である。

直線部２の端面は、外レール１に対し直角方向
を向き、各半円部３の端面は、半円部３の水平片
３ａの内角部が鋭角をなすように斜方向を向き、
半円部３外縁の上向片３ｂの端部には、横長孔４
が切設されている。

直線部２の下面端部には、水平をなす連結板５
の一端が固着し、その他端には、上向片５ａが連
設されている。

直線部２と半円部３は、横長孔４へ挿通したボ
ルト６を、上向片５ａに螺締することにより、連
結されている。

７は埋板で、平面形がほぼ直角三角形状をな
し、要所には、外レール１に対して直角方向を向
く長孔８が切設されている。

埋板７は、その鋭角部を、直線部２と半円部３
の端面同士間に生じた梯形状の間〓９内に楔入さ
せて、外レール１の上面を平坦とし、長孔８へ挿
通したボルト１０により、連結板５に螺着されて
いる。

外レール１を伸長させる際には、連結板５と半
円部３の連結ボルト６を弛めて、横長孔４に沿
い、半円部３を外方（図面右方）に移動させると
ともに、ボルト１０を弛めて、長孔８に沿い、埋
板７を拡張した間〓９に楔入させて、外レール１
の上面を平坦にするようになつている。

しかし、このものは、間〓９が大きくなると、
深く楔入させた埋板７の長孔８の図面下端が、外
レール１の走行部に位置するようになり、コンテ
ナ（図示せず）の走行に支障が生ずるようにな
る。

また、連結板５と埋板７が、１本のボルト１０
で固定してあるため、収納庫使用中の振動等によ
り、次第に埋板７が、抜ける方向に移動すること
があるという欠点があつた。

本考案は、上述の欠点を解消したレール長さ調
節装置に関するもので、第３図以下について具体
的に説明する。

第３図〜第５図は、本考案装置を使用した回転
式小物品収納庫を示すもので、枠体１１の外周部
には、上記外レール１と同様の、断面Ｌ字形をな
す外レール１２が、上下に所要間隔を設けて、所
要段敷設されている。

各外レール１２は、直線部１３と半円部１４に
分割され、その対向端面は、上記外レール１にお
けると同様に切設されている。

１５は、外レール１２より大幅の連結板で、内
側縁（第６図下側縁）には、上方において外方に
向う折返片１５ａが曲設され、折返片１５ａの中
央より左寄りの個所には、切欠部６が切設されて
いる。

連結板１５の左部は、その折返片１５ａにおけ
る切欠部１６より左方を、外レール１２の直線部
１３の内側縁に係合させて、直線部１３の下面端
部に固着されている。

切欠部１６より右方の折返片１５ａには、外レ
ール１２の半円部１４の内側縁が係合し、直線部
１３と半円部１４の端部同士間には、梯形状の間
〓１７が生じている。

１８は、上記埋板７とほぼ同様の埋板で、その
鋭角部が間〓１７に楔入して先端が上記切欠部１
６を貫通することにより、外レール１２の上面を
平坦にしている。

１９は、連結板１５と等長の、側面形Ｌ字形を
なす固定板で、その上向片１９ａの上縁には、内
方において下方に向う折返片１９ｂが曲設されて
いる。

固定板１９は、その折返片１９ｂを、外レール
１２の直線部１３と半円部１４の上縁に係合させ
て、連結板１５との間に、埋板１８より僅かに薄
肉のスペーサー２０，２０を挾んで、ボルト２
１，２１をもつて、連結板１５における埋板１８
の両側方に螺着することにより、連結板１５との
間に埋板１８を挾持するとともに、連結部１３と
半円部１４を一直線上に固定している。

各外レール１２の直線部１３内方には、それと
所定距離を隔てて平行をなす内レール２２が、直
線部１３より若干高所に敷設され、両レール１
２，２２の間には、直線部１３と等高かつ平行を
なす、断面Ｕ字形の案内溝２３が敷設されてい
る。

枠体１１における外レール１２の右方と左方の
両半円部１４の中心には、それぞれ第１心軸２４
の第２心軸２５が、次記するように立設されてい
る。

すなわち、枠体１１における外レール１２の右
方の半円部１４上方には、左右方向を向いて互に
平行をなす心軸支持杆２６が架設され、その各下
片２６ａには、左右方向を向く長孔２７が切設さ
れている。

両支持杆２６には、長孔２７へ挿通したボルト
２８をもつて、心軸支持板２９が螺着されてい
る。

この支持板２９の中央には、第１心軸２４の上
端が貫着し、同じく下端も、図示を省略したが、
ほぼ同要領をもつて、枠体１１の下端に固着され
ている。

第２心軸２５も、第１心軸２４と同様に、枠体
１１の左部に立設されている。

第１心軸２４には、上記各段の前後対をなす案
内溝２３，２３の間隔と等径かつ等高をなす、円
板状の第１駆動スプロケツト３０と、その上方と
下方にあつて第１駆動スプロケツト３０と同軸か
つ一体をなす、第１伝動スプロケツト３１とスプ
ロケツト３２が枢設されている。

枠体１１における第１心軸２４の右方には、各
段の外レール１２に対応する下方を向くモーター
３３が、上下方向千鳥状に配設され、各モーター
３３のスプロケツト３４は、上記スプロケツト３
２に、無端チエーン３５をもつて連係されてい
る。

上記第２心軸２５には、上記第１駆動スプロケ
ツト３０および第１伝動スプロケツト３１と同様
の、第２駆動スプロケツト３６および第２伝動ス
プロケツト３７が枢設されている。

両伝動スプロケツト３１と３７は、連係チエー
ン３８をもつて連係されているので、モーター３
３の回転により、両駆動スプロケツト３０と３６
は、同方向に等速で回転させられる。

３９は、小物品を収納する方形のコンテナで、
その直下において平行をなす取付板４０の両側の
上向折曲片４０ａに、着脱しうるように装着され
ている。

各取付板４０の下面外側には、車輪４１，４１
が枢設され、取付板４０の内端に曲設された立上
り片４０ｂには、車輪４２，４２が枢設されてい
る。

各コンテナ３９は、各車輪４１，４２が、それ
ぞれ上記両レール１２，２２に乗ることにより、
走行自在に支持されている。

４３は、多数の短冊状の連係板４４の端部同志
を垂直ピン４５をもつて枢着してなる無端のけん
引チエーンで、両駆動スプロケツト３０，３６に
掛け回されている。各ピン４５にはローラー４６
が枢着され、ローラー４６は、上記案内溝２３に
係合している。

上記取付板４０の下面要所を、チエーン４３の
ピン４５に固着することにより、各コンテナ３９
は、取付板４０を介し、所定間隔を隔てて、無端
状に連結されている。

上記構成の装置において、適宜のモーター３３
を起動すれば、そのモーター３３に連係された第
１駆動スプロケツト３０は、対応する第２駆動ス
プロケツト３６と共に回転し、内レール２２の敷
設されている直線部は、各コンテナ３９が取付板
４０を介して内外両レール１２，２２に乗る。ま
た、内レール２２の欠除する半円部は、各コンテ
ナ３９の内端が、取付板４０を介して、第１駆動
スプロケツト３０もしくは第２駆動スプロケツト
３６に乗り、枠体１１内を旋回走行する。

従つて、モーター３３の選択と、その運転停止
を、例えば図示を省略した電子装置をもつて制御
することにより、所望の物品を収容したコンテナ
３９を、所定の物品出入場所に、最短距離を通つ
て、自動的に搬送停止させることができる。

所望の物品は、コンテナ３９ごと取付板４０よ
り取り外すか、あるいはコンテナ３９より必要個
数だけ取り出せばよく、物品を上述装置に整理収
納するには、逆の操作をすればよい。

しかして、上述装置を長期使用して、けん引チ
エーン４３の連結部分が磨耗し、その全長が伸長
して、コンテナ３９の走行が不円滑になつた場合
には、従来の装置と同様、第１心軸２４を、その
支持板２９とともに、ボルト２８を弛めて、長孔
２７に沿い外方に移動させて、けん引チエーン４
３のたるみを吸収し、かつ図示と説明を省略した
が、モーター３３を適宜移動するか、または無端
チエーン３５を短縮して、そのたるみを吸収す
る。

ついで、第６図に示す外レール１２の連結部の
ボルト２１，２１を弛めて、第１心軸２４の移動
に対応して、外レール１２の半円部１４を外方
（第６図右方）に移動させて、外レール１２の全
長を伸長させ、拡張した間〓１７に埋板１８を楔
入して、外レール１２の上面を平坦にした後、ボ
ルト２１，２１を緊締すればよい。

また、けん引チエーン４３を新調した場合に
は、上述と逆の操作を行えばよい。

上述のように、本考案装置によれば、外レール
１２の全長の伸縮が簡単で、従来の装置のように
多種類の埋板を予め用意する必要がなく、また頭
書した本出願人の先願のように、埋板７が移動し
たり、埋板７に切設した長孔８が、コンテナの走
行に支障を与えたりするようなことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のレール長さ調節装置を備える
外レール連結部の平面図、第２図は、同じく正面
図、第３図は、本考案装置を使用した回転式小物
品収納庫の正面図、第４図は、同じく要部拡大平
面図、第５図は、第４図Ａ−Ａ線断面図、第６図
は、本考案装置を使用した外レール連結部の平面
図、第７図は、第６図Ｂ−Ｂ線断面図、第８図
は、第５図中央上部拡大図、第９図は、第８図Ｃ
−Ｃ線断面図、第１０図は、第３図の要部拡大図
である。 １……外レール、２……直線部、３……半円
部、３ａ……水平片、３ｂ……上向片、４……横
長孔、５……連結板、５ａ……上向片、６……ボ
ルト、７……埋板、８……長孔、９……間〓、１
０……ボルト、１１……枠体、１２……外レー
ル、１３……直線部、１４……半円部、１５……
連結板、１５ａ……折返片、１６……切欠部、１
７……間〓、１８……埋板、１９……固定板、１
９ａ……上向片、１９ｂ……折返片、２０……ス
ペーサー、２１……ボルト、２２……内レール、
２３……案内溝、２４……第１心軸、２５……第
２心軸、２６……支持杆、２６ａ……下片、２７
……長孔、２８……ボルト、２９……支持板、３
０……第１駆動スプロケツト、３１……第１伝動
スプロケツト、３２……スプロケツト、３３……
モーター、３４……スプロケツト、３５……無端
チエーン、３６……第２駆動スプロケツト、３７
……第２伝動スプロケツト、３８……連係チエー
ン、３９……コンテナ、４０……取付板、４０ａ
……折曲片、４１，４２……車輪、４３……けん
引チエーン、４４……連係板、４５……ピン、４
６……ローラー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 小物品収納用の多数のコンテナを、取付板を介
   して無端のけん引チエーンに、若干の間隔を設け
   て着脱自在に取付けて、水平をなす長円状のレー
   ル上を、旋回走行させる回転式小物品収納庫にお
   いて、 外縁が立上る断面Ｌ字形の外レールの直線部に
   おける接続部の対向端面間に、平面形梯形状の間
   〓を設け、中央部を切欠した折返片を曲設した、
   外レールより大幅の板状連結板の一端を、一方の
   レールの接続端部下面に固着し、かつレールの内
   縁に、折返片における切欠部より一方の部分を係
   合させるとともに、他方のレールの接続端部を、
   該連結板の他端に載置し、該レールの内縁を、折
   返片に係合させ、上記間〓に、レールと同厚かつ
   レールより大幅の、間〓に対応する形状をなす埋
   板を、外側方より楔入し、さらに、側面形Ｌ字形
   をなす固定板の上向片の上縁に曲設した折返片
   を、両レールの上向片の上縁に係合させるととも
   に、同じく水平片を、連結板に、レールの外方か
   つ埋板の両側方において、着脱自在に固着するこ
   とにより、埋板を挾持するようにしてなる回転式
   小物品収納庫におけるレール長さ調節装置。